この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

アリソン

ねえ、二度と泣かないように

フルディア/アリソン > (あたしはここで何をしているんだろう。あの日海を見に行って、それで…。どうなったっけ?)「ママは…まだ帰って来ないかな…」(探しに行こうかとも思ったけど、ここを離れるなんて、そんな恐ろしい考えは浮かんだ時には消えてった。)「待とう…。そのうち帰ってくるよね…。」(膝を抱えて海をみつめる。夕焼けが深まりあたりは真っ赤に濡れていく。昼間のキラキラした真っ青も好きだけれど、真っ赤の方がすき。辛いときに見る海はいつも真っ赤だから。悲しいのとはちょっと違う、今日が終わっちゃうんじゃないかって不安な感じ。そんな辛さ。) (太陽が海に吸い込まれていく。すみれ色の砂浜から伸びるレッドカーペット。ここを歩いたら海になれそうな、心惹かれる道。それも悪くないんじゃないかな、でもここで待ってた方がいいかな、なんて迷ってるうちに緑の光が道をかき消すの。)   (9/5 18:18:34)
フルディア/アリソン > (気付けばあたりは真っ暗で、あたりを照らす役は満月に交代。まるでため息が夜空に開けた穴のようで、漏れ出る光は星さえ見えなくする。夜はあんまり好きじゃない。みんな寝静まってあたしだけ起きてるなんてさみしいし…それに夜が来るともうすぐ…) (月が低くなるのといっしょに、空が白み始める。)「…いや…このまま朝が来ちゃうのは…いや……!」(息が詰まる。胸が苦しい。ぎゅっと目をつぶると涙がこぼれた。それに気づいたらもうだめだった。あとからあとから涙が溢れて…それは不思議と砂に染み込むこともなく大きな水たまりを作っていく。堪えきれずにわんわんと泣き出してしまう頃には、頭の先から身体が溶け出し涙といっしょになって崩れていく。大きな大きな涙の雫はやがて高々とした噴水となって、浜辺に降り注ぐ。)   (9/5 18:18:48)
フルディア/アリソン > (朝日が海を照らす頃には、泣き声は波音にかき消え、彼女の姿は虹を映すしぶきとなって空に溶けた。昼過ぎには、砂浜にしみた水は再び集まって人知れず彼女は蘇る。何度も。"何か"が心を埋めてくれるまで。)『ねえ、二度と泣かないように』   (9/5 18:18:59)