この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

トール&ディラン

百騎長の男メシ「目出鯛カレー」

ゑゐりあん/トール > おっしゃ、着いた!(大きなリュックを地面に置き、声を張るトール。そして同じく荷物を持ったディラン。彼らは、最寄りの駅から馬車で1時間。更にはそこから30分歩いた場所に二人はいた。ウェントとカイナントの丁度境にある岩場。目の前には青々とした海が広がり、磯の香りが二人の鼻腔をくすぐる。どちらにしても、幼い頃から嗅ぎなれた懐かしいにおいだ)いやぁ、悪いな、ディラン。随分と遠くまで連れてきちまってよ(荷物を岩場に下ろし、汗を拭いながらディランにそう言うトール。今日の彼の服装は普段の騎士団の服とは違い、普段着のようだった。そして大きな荷物からは細い何かが見えていた。これは釣り竿である。そう、二人は休日を利用して釣りに来たのだ(百騎長であるトールに休暇はあまりないのだが、適当な理由をつけてやってきた。職権乱用もいいところである))しかし、良い釣り場じゃねぇかここは。お前の言うとおりだな(岩場から海を見下ろすトール。海は深い蒼であり、魚が元気に泳いでいる様子が見て取れた)さーて、今日は釣るぜ釣るぜ!(そしてトールは大声を出しながら、リュックから釣り具を用意し始めた)   (8/22 21:56:17)


シロー/ディラン > 「いやいや。俺が案内したんですから、それは俺の台詞ですよ。⋯でも、そうですよね、穴場スポットなんですよ、ここ。」((トールに続き、背負っていた鞄を下ろす。海を覗いて嬉しそうに声を上げる貴方に、ディランは自分の事のように嬉しそうな表情を浮かべた。普段通りのはにかんだ、そう例えるならばこの、今日の凪いだ海面のような穏やかな笑みではあるものの、ある程度付き合いの長い貴方からは心の底から嬉しそうなディランの感情が読み取れる筈だ。後から自分も岩場から磯を覗けば幾つかの魚影。無論、岸近くの岩場を隠れ蓑とするような雑魚には興味が無い。だがこうして魚影が多く見えるということは、それに伴いお目当ての魚も多く棲み付いている可能性が高いだろう、という一つの指標にはなりえる。今年も良さそうだと満足気に頷くと座り込み。鞄の中で分解されていた釣竿を組み立てて行き、竿に糸を通しながらトールに話し掛けた。)「どうします?どっちが大物を釣れるか賭けでもしましょうか?⋯⋯お金以外で。」   (8/22 22:14:36)


ゑゐりあん/トール > こりゃ大物が釣れそうな予感だぜ(まるで子供のように無邪気に笑いながら、釣り竿を組み立ててゆくトール。彼のはにかんだ顔を横目で見ると、彼がとても嬉しそうであることがわかった。彼との付き合いはそこそこ長い。同じ港町出身という点からトールが彼にアプローチをかけたのだ。以来、共に飯を食べたり今回のように魚釣りに来たりしている。そしてディランもまた、トールが料理騎士の異名を持っていることを知っている人間の一人であった)お?賭け?いいねいいねぇ。そりゃ楽しみだ(すると、ディランから魅力的な提案がされる。遊び心満載なトールにとっては心躍る話であった)うーん…。じゃぁ、負けた奴は調理器具の後片付けってことでどうだ?(そしてトールが提案したのは、調理道具の後片付け。そう。今回の目的は釣りに非ず。その先の…“男メシ”にあるのだ)   (8/22 22:19:01)


シロー/ディラン > 「ふふふ」((やっぱりだ。トールさんはこういったその場の盛り上がりに乗る事を好む。手早く糸を通し終えると糸先に針を結び。蝶番式の蓋が取り付けられた木箱を開けば、そこには多くの小道具たち。中から取り出したのは、これまでに何度も大物を釣り上げた実績のある擬似餌。大きすぎてそんじょそこらの獲物が狙う事は無くなってしまうが、今回の勝負は大物狙い。何一つ問題は無いだろう。それに重さ故に良く飛ぶ。磯釣りで大物を狙うなれば、なるべく沖合から引っ張る事が重要だ。にやり、と口元を緩めれば静かに立ち上がり。じゃり、と岩場の砂を踏み締めると貴方を一瞥した。)「良いですね、乗りました。その位の方が気が楽です⋯⋯⋯が、賭けは賭け、手加減はしませんよ。」((片方の口角をすっ、と上げると竿を振りかぶり。より遠くへ飛ばすよう竿全体のしなりを意識してキャスティング。遠くへぽちゃんと、落ちたのをただでさえ細い瞳を細めて確認し。両手に感覚を集中させながら少しだけ沈めると、超大物を釣ってしまう前にくっ、くっ、と緩急をつけて巻き取り始めた。)「この辺りは海中も岩場が多いですからね、大陸を釣ってしまわないように気をつけましょう。」   (8/22 22:31:32)


ゑゐりあん/トール > (トールも釣り竿の用意を終え、餌を用意する。トールも同じ疑似餌だが、ディランのものとは少し違う。彼の疑似餌にはスパイスが練り込んであるのだ。いい香りを放つスパイス。その臭いで魚をおびき寄せるのが彼流である。そしてトールはディランの釣りの邪魔にならぬように、少し離れた場所に立ち、ディランが賭けを承諾すると、サングラスを人差し指で上げ、にやりと笑った)俺たち釣り師 仕事つれーし たまの息抜き Let's go sea!(ラップを口ずさみ、思いっきりキャスティング。凡そ飛距離はディランと同じといったところか。そしてトールは疑似餌が海底にぶつかったことをわずかな違いから確認し、星を吊り上げぬように、そして小魚と間違われるように巻き取ってゆく)デケェのが釣れたら飯の用意と行こうじゃないの。それまでは、じっと辛抱だぜ?お前にできるかなぁ~?(ディランの方を見て笑いながら煽るトール。随分と余裕層である)   (8/22 22:40:28)


シロー/ディラン > 「はは、俺はいつまででも待てますよ、余裕のよっちゃんです────」((ふっ、と穏やかに笑いながらたわいのない会話を交わす。それでも竿先がぴくりと振れるその瞬間を見逃さぬよう、互いの心は静かに凪いでいた。目は良い方だが、基本的にこれだけの距離があっては浮きの沈みを見るのは難しい。しかし今日は特別。無風故に波が少なく、波で浮きが沈んだのを勘違いする事も無い。だから波による竿先の揺れも少ない。竿を握った手から伝わる感覚と視覚、両方を以て挑んだ。──そして、遂にその時が訪れる。)「────来た!大物だ!!!」((くっ、と竿が反応した瞬間に強く引き上げれば、竿に重みが掛かる。抵抗の少なさに首を傾げたもののかなりの重量が掛かっていた。これまでは小物ばかりだったが、これは重い。引っ張られる事こそ無いが、重い。その感覚に表情を笑みから真面目なものへと変えていき。口元をきゅっと閉じて巻き上げていく。)   (8/22 22:58:14)
シロー/ディラン > 「っし⋯⋯!!」((もう目の前。そこまで来たところでディランは気付いてしまった。重みの正体に。魚よりも先に顔を出した緑色に溜息を吐くと、どうやら竿先にいるであろう小魚を拝む為に仕方なく続きを巻き上げる。⋯⋯⋯⋯重みの正体は、いつの間にか糸に絡みついていた海藻であった。明らかに落胆した様子で、同じく魚が掛かっていた貴方を見遣った。)   (8/22 22:58:15)


ゑゐりあん/トール > (トールの釣果はイマイチであった。小魚の量はディランよりも少ない。…が、トールは決して負けたつもりはなかった。すると、先に大物がかかった様子のディランをちらりと見るが、どうやら海藻のせいで大物と勘違いしたようだった)はははっ!ディランよ。まだまだだなぁ(愉快そうに笑っていたトール。しかし、次の瞬間彼の目が変わった)きっっっっっっっったぁぁぁぁぁ!!!!!!(満面の笑みで絶叫し、すごい速さで巻いてゆくトール。そして獲物はあっという間に海面付近まで来て…)でっけぇぇぇぇ!!!(その姿をあらわにする。獲物は大きなタイであった。赤ん坊よりも大きなタイ。そんなタイを釣りあげようと最後の力を振り絞るが、中々重たい)ディ…ディラン!網!網だ…ッ!!(逃げられぬよう、そして痛まぬように注意を払いつつ、トールはディランに指示をする。タイ。トールにとって今日のメニューの最高の主役である)   (8/22 23:05:35)


シロー/ディラン > 「ほ、本当ですかトールさん!おぉっ!」((小魚を引き摺りあげると、さっさと針を外してリリースしてやり。貴方の竿に掛かったであろう大物をいち早く一目拝もうと、竿に絡む海藻を引きちぎる面倒な作業を放り出し、近寄った。嘘じゃあないらしい、竿はこれでもかとしなり、ギリギリとリールは軋む。巻き上げる速度も遅い⋯⋯と思ったがそこは流石に百騎長、魔術一辺倒では無いのは百も承知。物凄いスピードで巻き上げるその様子を固唾を呑んで見守り。みるみるうちに、海面に姿が浮かぶ。真っ赤な鱗は間違いなく真鯛。帝國では高級食材として最もポピュラーで、それが流入し今では王国でも高価となりつつある魚であった。だが、それで驚く程お互いに釣りの経験が浅い訳では無い。何より驚いたのはその規格外のサイズであった。およそ磯釣りで釣れるサイズとは思えない魚影に口をぱくぱく、と魚のように動かして、声にならない叫びを上げた。)   (8/22 23:22:19)
シロー/ディラン > 「⋯⋯っ!こ、これは大物だ、初めて見ました俺も!」((もはや勝負など関係無い、二人は一介の釣り人として目の前にぶら下がる興奮に釣られる側である。言われるがままに大きな網を持ち出してこれば、ガシャ、ガシャ、と二段階の長さ調節を経て構え、そっと海面近くで暴れる鯛の下へと差し入れて持ち上げていった。)「おぉ⋯⋯っ!!!」((⋯⋯最早意味を持つ言葉を満足に紡げない程に大興奮であった。岩場へと重い網を下ろすと、びちびちと暴れる真鯛をしゃがんで見下ろしていた。   (8/22 23:22:20)


ゑゐりあん/トール > (ディランの協力もあり、なんとか鯛を岩場へと水揚げしたトール。未だ元気の有り余る鯛を見て、トールは満面の笑みを浮かべていた)こいつはめで鯛な!はっはっは!(オヤジギャグも忘れずに。そしてトールは荷物から錐を取り出し、素早く〆はじめる)よっしゃ!ディラン!さっさと調理を始めるぜ!お前は米の用意をしてくれ!材料とか道具は全部俺のカバンに入ってるからな!(そして鯛を〆ながらトールはディランに米を炊くように指示する。そう。わざわざこの日の為に米を購入していたのだ。更には洗うための真水なんかも大量に持ってきている。その為トールのリュックはディランのものよりもはるかに大きいのだ。それだけ、トールの料理にかける想いは大きいのである。ならば料理人になれよというツッコミは置いておいて)さてと、まずは下処理だな(〆終わったトールは、まな板を用意し、真水で鯛を軽く洗う。そして鯛の下処理を始める。内臓を取り出し、頭を切り落とし、三枚におろす)い   (8/22 23:31:12)
ゑゐりあん/トール > い身だな。ぱんぱんに詰まってやがる(そして三枚におろした鯛の皮を少し身を残しながら丁寧に剥いでゆく。そして身が準備できたら小骨を取ってゆく。小骨を取ったら、ボウルにタイの身を入れ、真水と少量の塩を入れ身を洗ってゆく。そして身を取り出し、水気を取るためにきれいな布でくるんでおく)   (8/22 23:31:14)


シロー/ディラン > 「あ、はい分かりました。やっときますね、全部使っちゃいますよ。」((...確かに魚を捌くのは得意という訳でもないし、トールさんに任せるべきだというのはディラン自身も理解していた。のだが⋯⋯口には出さないが俺の負担が多くないか?───無論、歳も騎士団内での役職級も自分より遥か上な貴方に言える程、ディランの肝は大きくないが。勝負に負けた事もあるし、仕方ない、と大きな飯盒に米を入れ、水で何度か研いでから、暫く浸しておく。その間、遠慮がちに貴方の鞄から炭箱と着火剤の代わりとなる紙、そしてマッチを取り出すと。即席の竈を作ることの出来る金属製の囲いを二つ組み上げ、片方に炭を組み入れ、更に紙を突っ込むとマッチで火を点けた。火起こし作業の始まりであった───)「────トールさん、火の準備出来てますよ、こっちは。米も火に掛けてます。」((長い戦いの末、2つの簡易竈に火を点けたディランは、鯛の世話をしていたトールにそう声を掛ける。片方の竈に飯盒を載せると、しゃがみながら火の世話を続け。   (8/22 23:46:19)


ゑゐりあん/トール > よし、その間にルーを作るか(と、トールは米の用意をする彼を横目に見つつ、もう一つ用意していた着火道具と、鍋を用意して元の場所へ戻る。そして慣れた手つきで火をつけ、その上に真水を入れた鍋を置く。すると、ディランが火の用意ができたようで、米を炊き始めた報告を受けた)お、さんきゅーな!後は焦げねぇように見といてくれ。結構大事な役目だからな?失敗すんなよぉ~?(ニシシと笑いながら、水が少し煮え始めてきた鍋に、タイの頭、そして骨を投入する)タイでよかったぜ。タイの出汁はうめぇからなぁ(グツグツと煮え湯の中で出汁を取られてゆく鯛。そして、鍋が噴きこぼれぬように火の管理をしつつ、頃合いになったらタイを取り出す。取り出したタイはもう使わぬので)   (8/22 23:51:39)
ゑゐりあん/トール > (邪魔にならぬように置いて置き、出汁の味を確かめてみる)…ん、いい味だ。それじゃ、この中に~…(するとトールは再びリュックの元まで行き、鉄製の容器を取り出す。そして再び鍋の前に戻り、容器を開け中にある物を鍋の中へと投入した。それは茶色い物体であり、固形のようであったが、どろりとしている印象でもあった。まるで、帝國に伝わる味噌のようである)あとは、煮立つまで待つか(そして木べらで鍋の中をかき交ぜてゆくトール。すると、鍋の中からスパイシーな香りが立ち始め、あたりを包み込んだ。それは、カレーの臭いであった)   (8/22 23:55:01)


シロー/ディラン > 「了解です」((にしし。と笑う貴方を顔を上げて一瞥すると、此方も穏やかな微笑みで返答を返し、再び火の世話へと戻った。無風なのは良いようで良くない、手ずから風を送り込む単調な作業に没頭しながら竜灯は暇潰しとばかりに貴方の方を見遣った。───?てっきり刺身とばかり思っていたがどうやら違うらしい。しゃがんでいるので鍋の中の様子が見えないが⋯⋯⋯⋯、⋯⋯?)「⋯⋯⋯⋯!カレーですか、トールさん。」((漂って来た匂いにすんすん、と鼻を鳴らせば、それは懐かしい香り。亡き父が造船所で社員に振る舞う事も多かったし何より。⋯父特製の海上カレーは絶品であった。かつて何度も載せてもらった蒸気船、船室で食べた父のカレーの味を思い出しながら、表情をゆるゆると緩め遠くを見るように視線を上げる。暫くは放っておいても大丈夫だろう、安定し始めた火をちらりと横目に、立ち上がって貴方の横へとそっと並んでは、貴方が手ずから掻き混ぜる鍋を見下ろして呟いた。)「良いですね、俺、カレー、好物なんですよ。ここでカレーを食べるとは思ってませんでした。」   (8/23 00:13:10)


ゑゐりあん/トール > お、よくわかったじゃねぇか(ディランが臭いにつられてか、声を上げると、トールはニッと笑いながら答える)おうよ。今日は飛び切り旨い“鯛カレー”を食わせてやるからな。だからこそ、米は任せたぜ!(そう言いながら、カレーをかき混ぜるトール。カレーにライスは必要不可欠である。そんな米をディランに任せることは(トールの中では)命を預けるに等しい行為であった)いいだろ。あらかじめ用意していたカレールーをタイの出汁で煮立たせるんだ。魚の味を生かすために、あえて味は薄味にしてある。代わりと言っちゃなんだが、トマトは多めだな。酸味の聞いた美味いルーだぜ(スパイスや材料はトールお手製。今回は魚の旨味を引き出すために、あえてスパイスは少なくし、辛みも抑えた。しかしそれだけでは味にアクセントが付かぬため、トマトを多めに投入しているのだ。そしてこのルー。なんと具材がない。つまり、鯛だけのカレーなのだ。贅沢にもほどがある)…ん、そろそろだな(カレーが煮立ち始め、ルーが出汁になじんたことを確認すると、鍋を一度火から外す。そして代わりにフライパンを火の上にかけ、油を敷く)   (8/23 00:26:18)
ゑゐりあん/トール > そして今回の具材は…なんと三種類だ(いたずらっぽい笑みを浮かべるトール。そう。今回は三種類のタイを具材にするのである。三枚おろしの内の一つ目を布から取り出し、一口大にカット。そして豪快にフライパンに入れて焼いてゆく)ジュワァ~(鯛が次々とフライパンの上で焼かれていく光景は、人の胃袋を嫌でも刺激するものである)一つ目は“焼きタイ”(そして焼き終えたタイは、一度皿の上に乗せておく。そして、今度はフライパンに多めの油を入れる。油は沸騰し始めパチパチと音を立てる。そしてもう一枚のタイはカットせずに、これまた用意した小麦粉を両面にまぶしてゆく。そして…)危ないから離れてなよ…ッ!(豪快に、油を張ったフライパンの中に投入した!)バチバチバチ(油が跳ね、火の勢いは増すがトールは関係ないとばかりにタイを素揚げしてゆく)二品目は、タイの素揚げだ!(そして頃合いになったら油の中から引き揚げ、まな板の上に乗せる。そしてこれも一口大にカットすると、中からタイの白くて分厚い身が衣の間から顔をのぞかせた)くぅ!旨そうだなぁ!おい!   (8/23 00:26:20)


シロー/ディラン > 「おぉ、凄い美味そう⋯⋯あっつ!」((貴方の忠告が意味を成す事は無かった。目の前でこんなに食欲を唆る調理をされたら無理もない、覗き込むように体を寄せてしまっては飛んできた油に仰け反って。油が当たったであろう前腕を擦りながら、今度は一歩引いてその様子を眺めていた。揚げられた鯛がまな板へと移動すれば、自分もの横に回り込むように移動し、サクッ、と軽い音と共に顔を出した肉厚の身に、ごくりと喉を鳴らした。こめかみから汗が流れる。)「流石ですねトールさん⋯。こんなに本格的な料理を作れるなんて、───あっ!」((いけない!!何かを思い出したかのように振り返ると、急ぎ足で飯盒の方へと近づいて。⋯⋯良かった、まだ吹きこぼれてはない。ほっと胸を撫で下ろすと、後ろのポケットに入れていた軍手を取り出して嵌め、そっと火から外して置いた。)「良かった。⋯トールさん!こっちはあと少し蒸すだけです」   (8/23 13:04:32)


ゑゐりあん/トール > はっはっは!だから言ったんだよ。いいか?料理中の油と、恋する乙女にゃ気をつけろ?火傷しちまうぜ?(なんてオヤジ臭い事を言いながら最後の仕上げに取り掛かる)今から作るのが、今回の具材のラストだ(そう言ってトールは鱗の着いた皮をトングで掴み油の上に持ってゆく、そのまま投入するかと思ったが、トールはもう片方の手に持っている杓子を使い熱された油を掬い、そして…)ジュワワワワ(鱗の着いた皮目にかけてゆく。すると、鱗が逆立ち始め反り返り、いい匂いが漂ってくる)松かさ揚げっつってな。本来は甘鯛を使ってするやつなんだ。まぁ、甘鯛もこいつも同じ鯛だから問題なしだがな(逆だった鱗は、まるで松ぼっくりのようであり、松かさ揚げの名の通りの姿となってゆく。そして2枚の皮をどちらも調理したあと、こちらも同じく1口大にカットする。多少身を残したこともあり、身と皮の間の油が滴り落ちていた)さて、あとは米だけだな!(ワクワクした様子で器を用意し始めるトール。米が炊けたら、全てを組み合わせる。それで、2人の男メシは完成となる)   (8/23 13:11:35)


シロー/ディラン > 「やらかしました...、あまりに美味しそうだったんで...」((苦笑いしながらディランは、極めつけとばかりに漂ってくる良い匂いに表情を解かせた。鼻腔を擽るえも言われぬ、この兎角食欲をそそらせる香り。カレー、焼き鯛、鯛の素揚げ、そして...松かさ揚げなるシロモノ。トールさんが釣り上げた大物の鯛が無ければ成せぬ豪華な品々に胸を踊らせると、まだかまだかとその時を待つ。)「⋯⋯そろそろかなあ。⋯!お、良い感じに炊けてる」((蓋を開けて見れば、抑え込まれていた湯気がもわりと宙へ広がった。蒸される様な湯気に抗って瞳を細めながら深淵を覗き込んでみれば、そこには光り輝く真珠達。満足気に頷くと、軍手を嵌めた手に飯盒をぶら下げて貴方の横へとやってきた。)「どうですかトールさん、こっちも完璧ですよ。」((しゃもじでご飯をよそい、均等に皿へと盛り分けていく。⋯⋯なるべく均等に。大事なポイントである。   (8/23 13:21:25)


ゑゐりあん/トール > お、完璧じゃねぇか!さすがディラン!任せて正解だぜ!(純白の米。わざわざ帝國まで出向いて購入した最高級の米が太陽にキラキラと照らされ、白く輝いていた。それだけで食べても絶対に旨いと確信できるその米の乗った皿を受け取り、トールは仕上げにかかる)カレーの神よ…。この俺に力をくれぇ…っ!(零さぬよう。量を間違えぬよう。慎重に慎重にルーをかける。純白の米に、少し赤みがかったなんの具もないルーがトロリとかかる。そしてその上に焼きダイ、素揚げ、松かさ揚げを適量乗せれば…)完成!百騎長謹製の目出鯛カレーだ!!(タイの出汁を混ぜ込んだルーに、焼きダイ、タイの素揚げ、タイの松かさ揚げを豪快に乗せた、まさに鯛ずくしの逸品。余計なものは一切ない、洗礼されたひと皿である。それを二人分用意し、持ってきた冷水を鉄製のコップに注いで、今すぐにでも食べれる用意をする)さぁディラン。カレーは熱いうちが1番だぜ!いっただっきまーす!(そしてまずはライスとルーだけを匙で掬って口の中に入れる。すると)   (8/23 13:30:56)
ゑゐりあん/トール > おぉぉぉぉぉぉ!?(口の中に爆発的に広がるタイ!タイ!!タイ!!!辛味は少なく、トマトの淡い酸味と甘みだけで構成されたルーは、鯛の旨味を決して邪魔することなく引き立て、口の中でさながら爆弾のように弾ける)うめぇぇぇ!!(そしてトールは思わす天を仰いで絶叫した)まるで口の中でタイが泳ぎ回ってる見てぇだ!!(もはや暴力的なまでのタイの旨味がトールを支配していた)   (8/23 13:31:10)


シロー/ディラン > 「トールさんほんと、何から何までありがとうございます、ご馳走になります」((盛り付けも何から何まで手際が良い。こういった料理に関して右に出るものはそうそう居ないだろう、一流の料理人にこそ叶わないかもしれないが、なんと言えばいいのか。⋯⋯この、例えるならば男の料理というのだろうか、それに関しては間違いなく一流なんじゃないか、と巡るめく思考の中で思った。無論素人の言葉など口にした所で、なのでそれらの言葉は喉奥で堰き止めて、それよりもこの、目の前に置かれたご馳走に喉を鳴らすのが精一杯で、食欲以外は全て飲み込んだ。今すぐ食べたい、そんな意志を表すかのように穏やかな表情のままカレーを見下ろし、もくもくと上がる湯気に額に汗を滲ませると。漸く掛けられた貴方の号令に続き、匙を取ってカレーへと向けた。)「いただきます。⋯⋯⋯⋯っ、⋯⋯!おいしい」   (8/23 13:46:33)
シロー/ディラン > ((先ずはご飯とルーのみを掬って、口へと流し込む。はふはふ、と熱さを覚まそうと口を開閉させていると、否応無しに感じる。染み込んだ鯛の出汁。ただのカレーではない、溶け込んで殺し合うことなく調和する、それだけでもない。互いの旨味を引き出す絶妙なバランスから織り成されるコク深さに、まだ熱いのに飲み込んで喉が熱を持ったままに、一言感想を零した。短く小さい感想だったが何よりも心のこもった声色であった。)「凄く美味いです、久々にこんな美味しいカレー食べましたよ、トールさん」((続けざまに匙を運ばせて、流れる汗も気にせずに味わう。⋯⋯美味い、父さんのカレーにも劣らない。   (8/23 13:46:37)


ゑゐりあん/トール > おいおいディランよ。この程度で感動してるようじゃぁ、この先は身が持たんぞ(ニィッと笑い、トールは焼きダイを匙で切り取り、ルーとご飯を一緒に掬う)カレーは、具があってこそでしょ…ッ!(そう言ってトールは我慢できないと言わんばかりに口に入れる。すると)〜〜ッ!?(先程とは比較にならぬほどに強いタイの風味が広がる。もはや鯛の砲弾。鯛砲である)こいつは驚いたぜ…ッ。ここまで鯛の旨みがダイレクトに伝わるとは…ッ!(当のトールも随分と驚いた様子である。ただ焼いただけのシンプルな焼きダイ。ただそれだけでも充分うまいが、そこにカレーとライスが合わさることで、その旨さは限界を突破する)次はこれだ…ッ!(次に食べたのは鯛の素揚げ)サクッ(小気味のいい音を立てる素揚げ。それは先程の焼きとは全く異なる食感であり、舌を楽しませる)やっぱり素揚げと焼きを用意して正解だったぜ。2つの食感の鯛をこうも楽しめるったァ…(肉厚の柔らかい歯ごたえをダイレクトに感じられる焼き、そしてサクッとした歯ごたえを感じられる素揚げ。全く趣の異なるふたつが揃うことで、味だけではなく食感もトールを楽しませる)   (8/23 13:53:44)


シロー/ディラン > 「?⋯⋯あぁ、ですね、確かに⋯。」((僅かに小首を傾げる仕草も刹那に悟った表情へと変わる。最初から理解っていたのだ、自分は一口目を口に運ぶ時「先ずは」そう思っていた。⋯⋯その言葉が意味すること、「手始めに」、それと相違ない筈だ。知っていた、カレーに浮かぶこの大きな具の数々をわざと、無意識のうちに避けていたのだ。それを瞬で思い知らされ、理解し、貴方に続いて匙を動かした。)「⋯⋯!」((止まらない。⋯⋯止まらなくなっていた。やめられなくなっていた。鯛料理なぞ、尊華風の刺身が一番だとばかり思っていたこれまでの自分を撃ち抜いてやりたくなった。何をたわけた事を言っていたのだろう。尊華で人気であり主流の鯛料理だからといって、流されていたのでは意味が無い。〝こんな料理も、ある。〟匙の上に乗った素揚げを凝視し、口へと運んだ。期待を裏切ることなど、ある訳がなかった。)「こんな料理を御馳走されたら、午後も釣らない訳にはいかないですね。今度はこれくらいの大物を釣り上げますよ。」((そう口にしたのは、何故だったか。   (8/23 14:12:09)
シロー/ディラン > ───この味に魅せられて、もう一度食べたくなっただけ。それをディランが理解するには未だ思考容量が足りない、脳味噌を埋め尽くすこの幸福に慣れていなかった。   (8/23 14:12:11)


ゑゐりあん/トール > (松かさ揚げも絶品であった。本来なら取り除く鱗も食べれる調理法。その鱗はまるでチップスのようにパリパリとしており、いとも容易く飲み込める。そして身と皮の間にある脂が溶けだし、他の2つ以上の旨味を演出していた。気付けば、トールの皿にもディランの皿にも、ましてや鍋にもルーも具も残っていなかった。間食してしまったのだ)あー!美味かったなぁ!おい!(皿に残ったルーを少しも残さず食べきり、地面に転がるトール。しかし、すぐにトールは起き上がり釣竿を手にした)なぁディラン。今持ってきてる材料をアレンジして、またうめぇモン思いついたよ。また大物釣れたら、メシを作ってやるよォ!(そう言って投げられた竿は海の底へと沈んで行った。海に育った男たちは、楽しげに笑いながら)   (8/23 14:17:20)
ゑゐりあん/トール > (海の幸と戦い続けた。さて、次は一体どんな料理を作るのか。2人の休日は、ようやく折り返し地点である)見ろよディラン!こいつはでけぇぞ!!美味そうだなぁ!おい!【百騎長の男メシ「目出鯛カレー」】   (8/23 14:18:30)