この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

真朱

宵宮金魚姫-六

マリア/真朱 > 【8/8 23:15】(夜金魚-閑に泳ぐ-まくれない。赤き肌、赤き衣に、赤き鰭、赤き鱗に、赤き返り血。真朱は何か一仕事終えた顔で、参道の階段を登りきった。)「……イモータル、だっけ?案外多いのね。」(思い返すのは、今日会った〝お仲間〟のこと。イモータル……恐らくはそれぞれ何か目的を持って人に仇なす異能の異形。それが今やそこら中に跋扈しているようで、真朱も自分自身がそれであるという自覚はあった。そんなご時世でも祭りが決行された事は僥倖。それもそうか、戦争中でも途切れることなく開催されてきたのだもの──)「……あの日を除いて……。」   (8/14 14:53:50)
マリア/真朱 > (ぶくり、泡を吐くように呟いて頬の返り血を手の甲で拭った。思い出したくもない、けれど、脳裏にこびりついて離れず執着に変わったその記憶。千景祭は約10年前に、一度だけ中止になった事があるのだった。)「……だけど尊華人って本当にばかね。こんなご時世なんだから消灯だけは中止すれば良かったのに。暗闇に乗じて何でも出来ちゃうよ……呆気なかったなぁ。」(今日会ったイモータルの彼によれば、そろそろ違和感に気づき始めている人間が何人かいるらしい。それが多数派になれば、宵宮どころではなくなり祭りが終わる。ならば消してしまおうと、真朱は思った。死までは巻き戻せないとなればきっと初めからいなかったことにされるのだろう。今日殺した参拝客はひとり。明日はたぶん、もっと殺さなきゃ。宵宮金魚は大口を開いて、時を吸い込む。)「……きーんぎょーやー、きーんぎょー……」(もう、戻れない。)〆【宵宮金魚姫-六】   (8/14 14:54:02)