この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ジュリイ&ウンブラ

盛岡冷麺/ジュリイ > 「(おまつり、おまつり!人が沢山いる、みんななにか食べてる。丸くて、茶色のソースと白いソースが…なんだろうあれ、屋台のお名前は…た、こ、や、き?たこを焼いたら丸くなるの?凄い凄い!あれは何?赤いまんまるいのを食べてる!カリカリ言ってる、なんだろう?買ってみよう!…そうやって思考の海に呑まれながら、あれは何あれは何と瞳を輝かせる。嗚呼、でも忘れないで。無邪気な彼女だけど、あの子の持っているお金は人から奪ったものなのよ。異形を隠すための黒い外套も、サンダルも、全部。流石に浴衣は準備出来なかったみたいだけど、それなりに溶け込んでいるの。)おじ、さ、それ、ください。(なるべく端的に。適当なお金を渡して、赤いまんまるを受け取る。__これ、本当に食べれるの?毒ない?真っ赤っかだよ?一人屋台の前で悶々としていると、おじさんがお食べ?って。もうどうでもいいやって、ぱくって、食べたの。そしたら、すっごく甘くて美味しくて!んふふ、なんて笑い声を出してるんるんで歩き始めるの。なるべくふつうの子供を演じようって、屋台の海を泳ぐの。)」   (8/8 21:53:54)


ルーズ@ウンブラ > 「あ……?あー………鬼ごっこってわけか。いいぜ、乗ってやるよ」逃げられた。小さい肩の感触がなくなって、人混みの方に走って行く音を聞いた。明らかに異質。まるで陸を泳いでいるような……金魚?いや違う。仔猫のような悪戯心を感じた。イレギュラーにしては中々人間味があるなと。「まぁ匂いは覚えた。あとは……ダー・ニト・ロロイ・ズィッル・アングル・ウォカーレ」なるべく小声で、魔術をかける。勿論、自分の頭に。アルギニンとアドレナリンが溢れ出てくるこの感覚は、何度やっても耐え難い快感と苦痛が襲う。焼き切れんばかりに思考が走って、彼女は獣に至る。「ぁ……ァが……あァ……」刹那、彼女は飛び出した。少女が陸を泳ぐ遊魚なら、彼女はきっと━━━━空を蹴る狼。雑踏に飛び込んだ彼女は、呑まれるの前に飛び上がり、人々の頭や肩を蹴って宙を進む。悲鳴が上がる。パニックが起こる。だが、当事者達ですら視認できない速度で、その獣は一直線に獲物を追い続ける。八重歯を濡らして、瞳に赤い感情を燃やして。この瞬間は、何ものにも変え難い。混沌とはかくも素晴らしい!   (8/8 22:45:52)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(なにあれなにあれ!すごい、はやいはやい!まじゅつし?だっけ?すごいすごい、あんなのすぐ追いつかれちゃう!どうするどうする?こうしよう!黒い外套で全身を隠し、その場にしゃがみ込んでできるだけ姿勢を低く、低く!そのまま走れ!)んひ、ふふふ、はひっ、たの、たのたのし、ふふ。(さんだる?って走りにくい!でも履いてなきゃバレちゃう。マントも動きにくい!お金は落とさない様にしないと。__楽しい楽しいって、そうやって走ってたの。でも、やっぱり走るのは苦手だし…なによりも、低くして走っていると足が痛くって。もう終わりかぁ、やだなぁ。そう、足が引っかかったの。おっきな男の人の足!転んだら、男の人が大丈夫?って手を差し伸べるの。大丈夫じゃないわ!もっと鬼ごっこしてたかったのに!手を振り払って、近づいてくる悲鳴の波に耳をすませる。流石に人混みの中で見つかっちゃうのはダメだから…せめて、せめて人が少ないところ!あーあ、膝を擦りむいて痛い痛い。人混みの道から逸れて、人の少ない木陰でお姉さんを待ち構える。そして、貴方がついたころくらいにぴょって顔を出すの。敵意はある?って。)」   (8/8 23:02:16)


ルーズ@ウンブラ > 「あーー頭痛てぇ………………」短時間とはいえ、自分の頭の中の機能を無理やりバグらせたのだから負担は大きい。まぁ、済んだ話ではあるが。「そんなに警戒すんなよ?私は善良な一般市民だぜ?まぁそれはさておいて…………なんでお前みたいなのがこんな人が集まる場所にいるのか聞きたかっただけさ」息を吸うように悪意を混ぜて、瞬きをするように嘘を吐く。彼女は知っていた。その異形が、人々にどのような影響を与えているのかを。彼女は知っていた、それは、まさしく、彼女が望んだ混沌の世界。そう、世は、少女たちによって、彼女が思惑通りに変わりつつある。そんなもの、利用せずして、魔術師など名乗れない。幾ら時代が移ろうとも、彼女の在り方は変わらない。ただ貪欲に、愚直に、混沌を。戦争を、悲劇を。そのための礎としよう。まずは、目の前の少女だ。「お前、怪我してんだろ……?血の匂いがするぜ…………あぁ、ほら、こっちに来い。手当してやるよ……」そう言って彼女は手を差し出した。まるで、母が子に向ける慈愛のように。ただ受け入れようと、そんな装いで。   (8/8 23:23:04)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(あれっ、意外と優しい。僕イモータルなのに?ええ、なんで?わかんない、わかんない。手当してくれるって?こんなバケモノの?なにが出てくるかわからないんだよ?ああ、わかんないわかんない。)お、おね、おねえさ、なんでやさ、やさしくする?の?ぼ、ぼく、ぼくはね、ぇ。おまつ、り、きて、みたく、て、はるばる、きたの!(転んだ勢いで吹っ飛んでしまいそうだったのを必死に守った赤いまんまるをぱりぱりと食べる。ちょっとぱりぱりが割れちゃったかな…?まぁ、食べられるからいいや!そうそう、僕お祭りを見てみたくてここにきたの。まるいたこに赤いまんまる、不思議なものが沢山ですごくって、楽しくなってるんるんしてたらお姉さんに見つかっちゃったの。でも、お姉さんなんでわかったんだろ?結構普通の子供に見えたと思うんだけどなぁ。   (8/8 23:35:24)
盛岡冷麺/ジュリイ > 人がいない事を確認して、フードを取る。海月の傘がふわふわと、ぷるぷると揺れる。恐る恐る近付いて転んだ時に傷ついた右足を見せる。石畳の段差にぶつけたからか、血…いや、血となにか、スライムが混じったような液体が出ていた。傷は浅くはないが深くもない。我慢できないほどじゃないけどやっぱり痛くって、お姉さんのこと嫌いじゃないのに顔をしかめちゃった。)」   (8/8 23:35:33)


ルーズ@ウンブラ > 「あぁ……?祭り……?くくっ、そうか。そいつァ……"災難"だったな」彼女にしてみれば、少女の行動など、自らまな板の上に登る魚のようなものだ。だが、敢えて言わずに飲み込んだ。何を隠し持っているのかも分からない"不死者"相手に挑発するなんて、それこそ命知らずだ。死ぬのは怖い。だが、破滅に呑まれるのも、それはそれで楽しそうだ。「……なんでわかったのか不思議か?キヒヒッ、リズムと匂いが人間のそれじゃなかったからな。隠すならもう少し上手くやれよ………えーと……ダー・ニト・ロロイ・ズィッル・グゥーラゥ・ヒィリア」なんて、身も葉もないことを嘯きながら、魔術を紡ぐ。本来はこういう使い方では無いのだが……エンドルフィンの分泌を促すことで鎮痛作用を起こすような魔術である。精神系に精通している魔術というのは得てして、脳に作用するものだ。   (8/9 00:05:08)
ルーズ@ウンブラ > 「…………まァこんなもんか。人間じゃねぇなら、傷の治りも早いだろ」彼女は、少女の異形の姿を見ても、全く動じなかった。それもそのはず。彼女に少女の姿など見えていない。右足に触れた時の感触で察しはついたが、それでもはっきりとは分からない。そんなこと、どうでもいい、というふうに淡々と応急処置分からない行った彼女は何らかの狂気を感じた。   (8/9 00:05:15)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(まじゅつしって、こんなにイモータルに優しいの?いいやそんなはずは。すぐに殺そうとしてくるもん、あの人たち。じゃあ、そうか…もしかして、貴方も"普通じゃない"?普通じゃないかどうかは難しいか。でも、貴方はどちらかというと僕たちに似ているところがあるのかも。化け物といっしょにするなって?嗚呼ごめんごめん。つい嬉しくなっちゃって。)い、いた、いたくない?すご、すごい、おね、おねえさ、すごい!   (8/9 00:21:14)
盛岡冷麺/ジュリイ > (まるで純粋な子供のように、まるで何も知らない無垢な小鳥のように。ただし忘れてはいけない、彼女は小さくとも"脅威"であることを。もしかしたら気が変わって貴方に毒を打つかもよ?)かく、隠すの、むずかしい!でも、でもでも、け、けっこう、じょうずに、かくれてた、のになぁ。(お姉さんにありが、とう、って片言に伝えれば、不満そうにむすっと頰を膨らませる。やっぱり魔術師って強いんだなぁって。どうすればもっとうまく隠れられるかな、片言に喋っちゃうのは直せないし…今度リューグナーさんにでも聞いてみるかぁ、あの人隠れるのうまそうだもん!__と、一人で満足してにへにへと笑っている。ふと我に戻って、貴方の方をちらりと見やる。貴方を置いてけぼりにするつもりはなかったのって、赤いまんまるをぱりぱり食べて誤魔化した。)」   (8/9 00:21:26)


ルーズ@ウンブラ > 「あぁ……まぁ、そこらの魔術師にはわかんねぇだろうが。そういうのに敏感な奴もいる。運が悪いと1発で見つかっちまうぜ」自分のことは棚にあげて、キヒヒ、と他人事のように笑う彼女は、どこか儚げだった。自分も、目の前の少女と、立場はそう変わらない。それに、少女にはまだ死んでもらうわけには行かないのだ。精々長く、永く、この世の影で有り続けて欲しいものだ。「んで、お前は、これからどうすんだ?またこわーい魔術師がいる広場を彷徨くのか?」少女の瞳を覗き込んで、試すように、ニヤリと嗤う。折角見つけた"玩具"だ。壊れていくのを黙って見ているわけにもいかない。だが、子供の癇癪に付き合うほど暇ではない……そんなことはおくびにも出さなかったが、可能なら力づくで、何処かに攫うのもありだなとか、考えてみたりする。「私の魔術が効いてるうちは大丈夫だが……その足で満足に走れるのか?」   (8/9 00:45:20)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「ん、ん、んー?どうし、ようかな?(またこわぁーい魔術師がいるところへ向かうかって?答えはもちろんnoだ。"まるいたこ"も"かすてら"も食べてないけど、赤いまんまるはたべれたからよしとしよう。二つともお祭りじゃなくてもたべられるかもしれない、これはまたの機会にお預けだな。なんて、赤いまんまるの最期の一口であろう部分にかぶりついた。もぐもぐと咀嚼していると、"その足で走れるのか"って。走れなくはないけれど、勿論速度も落ちるし何より痛い。痛いのは嫌だ。)うーん、んと、んとねぇ、はしれない!で、でもねぇ、あるあるける、からねぇ、そーっと、ねぇ、にげよ、かな?(とは言ってみたものの、沢山の人がいる中、勿論尊華の軍人もいるわけだ。怪しまれて外套を剥がされてはたまらないし、何より軍人はいくつ潜んでいるかわからない。そもそもウェンディア王国の騎士団の者もいるかもしれない、こっそり抜け出すのはリスクが大きすぎる。それを頭の中でぐるぐると巡らせて、うーんと両手を組んで悩んでいるようだ。)」   (8/9 00:59:02)


ルーズ@ウンブラ > 「逃げる?おいおい、そんなあからさまに怪しい行動とったら余計に捕まっちまうぜ?もっと簡単な方法があるだろう?それにお前は、祭りとやらを楽しむために来たんじゃないのか?」隠れる、隠す、騙す、欺く、偽る。そういう魔術が得意な奴が1人、何処かに、いたかもしれない。そいつは今得意気に腕を組んで、頭を抱えてうろうろしている少女を楽しそうに見ている訳だが。彼女は別に、人に好意を売るのは嫌いでは無いのだ。それは、後々のリターンが大きいことを知っているから。とは言っても、今回の件に関しては単純に彼女の個人的な嗜好が原因だろう。「んじゃあまずは、そのダサいマントを脱げ。妨げになる。あと……あぁ、よし、ちょっと待ってろ」外套を手放せ、とだけ言い残して彼女はその場から姿を消した。   (8/9 15:02:41)
ルーズ@ウンブラ > - [ ] 数分後、戻ってきた彼女の手には二着の浴衣が握られていて、一方は紫と黒がベースで、紫陽花が描かれている比較的地味なもの。もう一方は薄い水色で海月の模様が描かれている子供用のものだ。彼女にそれを判別することは出来ないが、レンタルを行っている店にいた人に地味なやつと海月みたいなやつをくれと言ったら渡してくれた。因みに海月だと判断したのは、少女の足に触れた時と、潮の匂いである。「これを着てみろ。あとの外見は魔術で隠してやる。安心しろ、私の幻覚は中佐様すら騙したからな」   (8/9 15:02:52)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(マントを脱げ…と、言われても正直信じていいのか迷ってしまった。けれど傷の痛みを消してくれた貴方なら、僕がお祭りを楽しむ手伝いをしてくれると言っているなら__信じていいだろう、と思って黒い外套をいそいそと脱ぎ始めた。綺麗には畳めなかったが、いつ使うかわからないそれを丸めて抱えている。貴方がいない間、だれか来ないかとても怖くてずっとそわそわしていたの。こんな人が沢山のところで、異形をさらして、さらに見つかって沢山の魔術師に追われるなんて…考えたくもない。信じた相手がいなくなってしまった寂しさもあるのかうじうじとその場を徘徊して、貴方が戻ってきた時にはパアッと顔を明るくして迎えるだろう。)   (8/11 22:35:04)
盛岡冷麺/ジュリイ > お、おか、おかえりな、さい!おねえ、さん!………。(ゆかた、というものを渡されたはいいものの…着方がわからない。生前ならわかっただろうか?いやいや、そんなことはどうでもいい。とりあえず…さっき見た人たちみたいに着てみよう。そう思い綺麗な海月の柄の浴衣を着てみようとする。この布って、右が上?左が上?……ん〜〜、わかんないから右が上でいいか!と順調に__は勿論いかなかった。腰紐と言うのだろうが、ジュリイはその白いひもをどうしていいかがまずわからなかった。なにこれ、頭に巻くの…?なんて腰紐をじーっと見つめては、やはりわからないので…申し訳ないが、貴方に聞いてみることにした。)お、おね、おねえさ、これ、あの…ど、どうやって、きるの?(恐る恐る貴方に聞いてみる。わからないことがあったら怒られるかも、この布は本当ならスムーズに着れるのが当たり前かも…なんて、わからないことを恥ずかしがるようにその場でもじもじとし始めた。)」   (8/11 22:35:15)


ルーズ@ウンブラ > 「あ?そんなもん適当に…………」着れればなんでもいいだろ?と言いかけた口を噤んで、暫し考える。自分の着付けは完璧……のはず。正直似合っているかどうかも分からないが触感で少なくとも、裏表逆に着てるとかそういうのはないなと確認する。「━━━━それ、貸してみろ」少女に近づいて、少女が持っていた腰紐を取ると、背後に回り込んだ。盲人が浴衣を着させるなんて、おかしな話ではあるが、彼女は感覚器官が1つなくても、戦場を駆け抜けられるくらいは出来るようになってしまった。流石に超遠距離狙撃をしろとかは無理だが。だから、きっと、自分の半分くらいの背丈の生き物の浴衣を着付けるくらいならできるだろう。多分。   (8/11 22:56:10)
ルーズ@ウンブラ > 「動くなよ」というわけで、少女の身体を背後から包むように両手を広げ、慎重に帯を結んでいく。正直正しい着方なんぞ習ったことは無いが、こういうタイプの服は本体が前開きになっていて、それを紐や帯などで締めるのが基本だ。それさえできていれば衣服としての役割を果たすし、大丈夫であろう。悪戦苦闘すること、10分。漸くそれらしい形に結ぶことが出来た。ずっと少女にくっついていたので軽く汗をかいてしまった。煌めく水の粒が、彼女が顔を上げた時に零れ落ちるが、少女にそれを悟らせるのはプライドが許さなかったので頭を撫でて誤魔化すことにした。浅はかだが、この小さいのは多分、気が付かないだろう。なんて、慣れないことをした彼女の手はどこかぎこちなく、少しも気持ちよくなんてないかもしれない。   (8/11 22:56:27)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(もしかすると怒られる、そう思った矢先__心優しい貴方は僕の持っていた腰紐を持って作業に取り掛かり始めた。なんとなくこうするのだろうと両手を上げて、貴方にされるがままきせてもらう。およそ10分ほど。体感ではもっと早く終わったように感じたその10分は、ジュリイがお祭りに遊びに来た無邪気な女の子になるには十分すぎる時間だった。すごい、こんなに難しい着方をするの?このお洋服。貴方が着せ終わって一息ついたところで、固く結んでいた口を開く。)__っす、すご、すごい!おね、えさ、すご、い!!   (8/13 00:55:55)
盛岡冷麺/ジュリイ > (キラキラと目を輝かせて貴方を見つめる。両手を胸の前で握って、ぴょんぴょんと跳ねながらまるで小さな子供のような笑顔で。盲目の彼女が子供のイモータルに十分で浴衣を着せる…なんとも珍しい。それにしても、十分という短い時間でこんな綺麗なお洋服を着れるなんて…すごくすごく、とっても、うれしいわ!)ん、ふふふ、ふ。きれ、い!きれい!おねえさ、すごい!(くるくると浴衣を揺らしながら回ってみせる。海月が海でゆらゆらと揺れるように浴衣もゆれる。気づけば、僕は貴方の事を"いろんなことができるすごいおねえさん"として、慕っていた。あ、そうだ。すごい人には、こうやって賞賛を浴びせてあげるんでしょう?ぱち、ぱち、とぎこちない拍手がひびく。貴方を労うには不十分だけれど、僕が返せるものなんてこんなものだから。それを精一杯かえさせて。)」   (8/13 00:56:08)


ルーズ@ウンブラ > 「……まぁその…………別に大したことはしてねぇから……」彼女にしては珍しく、バツが悪そうな顔をして言った。イモータルの力を利用するためのご機嫌取りのつもりだったのにここまで感謝されるとむず痒い気持ちになる。そんな表情を悟られないために、少女の頭に手を置いて魔術を唱えることにする。「海月……祭り……ダー・ニト・ロロイ・ズィッル・……プルモー・エヴァント・アグダラーブレ」刹那、彼女たちの周囲の空気が揺らぐ。少女は人間のような手と足に違和感を覚えるだろうか。少女の容姿は、幼き頃の彼女に酷似していた。水色の髪に、赤い瞳。ハイツインテールの2つの尻尾が少女の動きに合わせて揺れる。あどけないながらもどこか儚げな面持ち。並んだら姉妹にも見えようか。「よし。完璧だ。キヒヒ、じゃあいくぞ」彼女の自分の仕事に満足したように頷き、少女の手を取ってそう言って笑った。祭りなんて、何も楽しくはないが。━━━━━━楽しんでる奴を見るのは案外、悪くない。   (8/12 12:26:00)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(貴方が僕の頭に手を置いて、魔法の言葉を唱える。それはもう、シンデレラにでてくる妖精さんみたいに綺麗に見えた。ひと時の魔法、一夜の幸せ。揺らぐ空気をなんだか不思議に思えば、自分の見た目が変わっていることに気づいた。__いや、変わっていると言うよりかは…そうか、幻覚か。透き通るような水色の髪は触れて仕舞えば消えてしまいそうなくらい儚くて、好奇心で触れようとしたのを思わずやめてしまった。美しさに浸っている暇もなく、貴方が幸せな世界へ手を引いてくれる。さっきたべれなかった、丸く焼いたたこも食べれるかも!あと、赤や青、緑に染まった食べられる雪も食べてみたい!かすてら?も食べてみたいし、ふわふわしたピンクの雲も食べてみたい!)   (8/13 01:12:52)
盛岡冷麺/ジュリイ > え、へへ、えへ、お、おねえ……おねえちゃん!おねえ、ちゃん、どこいく?(おねえさん、と言おうとしたが口を噤んでしばらく考える。なんだかお姉さんと僕の今の姿、ちょこっと似ているから。だったら、お姉さんよりも…おねえちゃん!そっちのほうが馴染みやすいかも!なんだか少し懐かしい気持ちもあるけれど、そんなの知ったこっちゃないの。今をとにかく楽しまなきゃ!さぁさぁ、どこへ行こうか、どこで何を楽しもうか、何を食べようか!)」   (8/13 01:13:01)


ルーズ@ウンブラ > 「ククッ………おねぇちゃん……おねぇちゃんか……あ、そうだ、どこにいくか……ね……」お姉ちゃん、そう呼ばれて、自分の中のなにかが一瞬、激しく脈打ったことに戸惑いつつ、いつものように軽薄そう笑い声を上げる。実はこういう賑やかで楽しげなイベントに参加したことが殆どない彼女はこういう時の定石が分からない。取り敢えず少女の手を引いて大通りへと踏み出した。途端に喧騒が大きくなって、嗅いだことの無い匂いが鼻腔を刺激して、でも、そこに自分はいなくて。どこか知らない世界に放り出されたような気分になって、気がつけば、少女の手を強く握り締めていた。「━━━━あ、えっと、あっちからいい匂いがするな。行こうぜ」それは結果的に、彼女を現実の世界に連れ戻すことになる。強く握ったことで、少女の体温に深く触れたから。「そういえば、お前、名前は?」その匂いの正体は、少女の言う、"かすてら"を売っている屋台から漂っていた。2人で人混みに紛れて歩きながら、彼女はそんな質問をした。多くの人とすれ違ったが、どうやら幻覚を見抜いた者はいないらしかった。今の彼女たちはごく普通の姉妹に見えるだろう。   (8/13 01:37:10)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(僕の手を強く握りしめる貴方。なんだか少し戸惑ってるみたいにみえたから、僕も貴方の手をきゅっと握り返す。ふふ、ほんとにおねえちゃんみたい。さっきまで貴方のことを疑っていたのが嘘のよう。心地よい貴方の温もりと暖かい人々の声、ああ、これって夢なのかな?)ん、ぼく、ぼくねぇ、じゅりい!おねえちゃんの、おなまえは?(目をぱちぱちと瞬きさせて貴方に笑顔で問う。なんの警戒心もない僕は貴方に名前をそのまま伝える。だって貴方の事を信じているもの!貴方に嘘をつかれたって、ちゃんと仲直りしてみせるの。絶対!二人で手を繋いで歩いていると、やがて"かすてら"屋さんの前に着く。あっ、と声を上げて慌てて止まるの、貴方とならどこへでも行けそうな気がして…通り過ぎてしまいそうだったから。ここで売っているかすてらの正式名称は__べびー、かすてら!赤ちゃんのかすてらね、覚えたわ!比較的そのお店は偶然にも空いているようで、貴方の手を今度は私が引いて屋台のおじさんに声をかける。)   (8/13 01:54:02)
盛岡冷麺/ジュリイ > おじ、おじさ!わたしと、おねえちゃの、ぶん、ください!(お金の使い方は正直戸惑った所もあったけれど、なんとか普通の子供らしく振る舞えたと思う。おじさんは仲のいい姉妹だってニコニコ微笑んでた。少し大きな紙のカップに入った二人分のベビーカステラを受け取る。)ほくほくきらきら、とっても美味しそう!)」   (8/13 01:54:11)


ルーズ@ウンブラ > 「私は……………」彼女は、暫しの沈黙に様々なことを思った。この幻想が夢ならば、きっと、彼女はもっと残酷に世界を見ていただろう。人々の歓声、足音、別世界のような匂い、永く、感じ事の無い、手の温もり。あぁ、そうだ。私はきっと、悪い夢を見ている。夢ならきっと、醒めた時に、忘れてしまうだろう。だから、少しだけ、少しだけ甘えても、許してくれる。「━━━━レフィア……、レフィア・ストーカーだ。覚えてくれよ、ジュリィ」それだけ言って、彼女はいつもの彼女のように、嘘みたいに笑ってみせるのだ。   (8/13 02:14:00)
ルーズ@ウンブラ > 「これ、この爪楊枝で食べるんだよな……?」止めようとしたけど、少女のキラキラとした瞳に負けて、結果的にベビーカステラなるものを少女に貰った彼女は、そのカップを手に硬直していた。甘い……のだろうか。匂いから察するに甘味だとは思うのだが、何分、甘いものを食べた記憶など、随分と昔のことだ。理由は幾つかあるけれど、食べる余裕も暇もなかった、というのが正しいだろう。シュクロズアリ旅団に入って、イモータルが現れてから、少しだけ余裕のある生活にはなったのだが。そういう習慣の無い彼女は、結局、縁がないものだったりするのだ。「……ジュリィ、私の分も食べるか?」少しだけ躊躇して、少女にそんな提案をもちかけた。他人から何かを与えられるなんて、幸せそうな経験、彼女はこれっぽっちもなかったので、ジュリィの金で買ったのなら、ジュリィが食えばいいだろう、なんて気の利かない考えしか浮かばなかった。   (8/13 02:14:09)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(貴方が今にも消えてしまいそうな笑みを浮かべて、名前を、口にする。それはまるで、お祭りで売ってるしゅわしゅわのラムネみたいに甘くて、びっくりするほど幸せで__指の隙間から溢れていってしまうくらい、儚いもので。ああ、私も…大昔、こんな体験をしたような。とてもとても、懐かしい。なんだかすごく胸が痛くって、泣きそうなのに…とてもとても幸せで、すごく不思議な気持ちだった。忘れるな、って?勿論。たとえ僕が僕じゃなくなっても覚えていてみせる。)レフィア…レフィア、お、お、ねえちゃん!   (8/14 00:32:39)
盛岡冷麺/ジュリイ > (とっても嬉しそうに貴方の名前を呼んで見せる。それはもうぱあっと、花の咲くような笑顔で。すると、貴方は自分の分のかすてらも食べさせようとしてくれる。けどね、けどね。ぼくいいこと知ってるの!)お、おねちゃ、こうゆうの、はね、一緒に食べた方が、おいしいの!………はい、ど、どうぞ!(爪楊枝を持って、ぷすりとカステラに刺す。それをそのまま貴方の口の前まで持って行って、どうぞ、なんて。せっかく二人分買ったんだから、一緒に食べたいの。ああ、でも…貴方がこれを食べたことがないなら、少し躊躇ってしまうところもあるのかも。…うーん、僕も食べたことないモノをレフィアおねえちゃんにいきなり食べさせるのは可哀想かも。そう思って、もう片方の手でカステラをつまむ。そのまま口に放り込むんだけど、つい熱くって。)   (8/14 00:32:53)
盛岡冷麺/ジュリイ > あち、あふ、あふふ……!!はふふっ、おねえ、ちゃ!これ、あまくて、ふわふわで、おいひ!おねえちゃ、たべて、みて!(はふはふと口の中で転がる赤ちゃんのカステラ。噛んでみるとふわふわとしていて、あまくって…これまたとってもしあわせなお味!頰を膨らませながら貴方へ笑いかける。毒が入っていないことなんてすぐわかるだろう。貴方に向かって差し出されたカステラは、ほかほかとしていて…まるで、幸せなひと時の今みたい。)」   (8/14 00:33:06)


ルーズ@ウンブラ > 「ふふっ…………わかったよ。じゃあ、遠慮なく……熱っ」そんな少女の一部始終を聞いていた彼女は困ったような笑顔を浮かべた。お姉ちゃん、なんて、真名で誰かに呼んでもらったことなんて、人生で2回目かもしれないな、なんて。そして髪を耳にかけつつ、少女が差し出したそれにかぶりついて、焼き立てのそれに思わず少女と同じような感想を漏らした。自分は上手く笑えているのだろうか、少女はきっと、コロコロと表情を変えて、自分に幸せのお裾分けをしてくれたのだろう。「……あまい」少女の言うように、それはとても甘くて、熱くて、とろけてしまうほどに柔らかくて。優しい味。まるで……まるで………………あぁ駄目だ。何にも例えられない。こんなものに、今まで出会ったことなんてなかったから。   (8/14 15:48:25)
ルーズ@ウンブラ > 「美味しいよ、ありがとう、ジュリィ」宝石みたいにキラキラしてる少女に、月並みの言葉しか言えなくて。その美しい髪を撫ぜて、ため息をひとつ。光の見えない自分にも、感じることの出来る、優しい"幻想"。そうだ。この味はきっと、"ジュリィみたいだな"そんな風に例えるのが正しいだろう。━━━━だから、これでいいんだ。「私の魔術はあと2時間くらいしかもたない。時間が来たら、この祭りから離れろ」一方的に、そんなことを告げた彼女は、少女の手を、離した。そして薄い笑みを浮かべて、少女の額と、自分の額を合わせて言うのだ。「━━━━じゃあな、ジュリィ」きっと、これが、正しくて、幸福な世界のあり方だから。   (8/14 15:48:36)