この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

花崗&フィフィー

黒助/花崗 > これより、事前に通達した通り。参道の規制を開始する!既に神輿は出立しており、到着まで数刻も無いだろう!規制する者達は民間人とのトラブルを避け、かつ怪我人を出さぬように留意せよ!それ以外の者達はこれまで通り周辺の安全確保や問題の解決に尽力せよ!以上、解散!(時刻は既に18:00、斑に飛ぶ雲も、そして青かった空でさえも夕日で赤く染まっていた。そんな空の下、参道から少しそれた広場の中心で周囲を見渡せるよう足場に乗り、集まった部下達へと指示を出していく。祭りは沢山の人が集まり、騒ぎ、熱中するものだ。その熱気に酔ってトラブルを起こしたり、賑やかさに乗じて犯罪を起こす者が出てくるのだ。そういった輩を取り押さえ、祭りを楽しめるようにするのが自分達の仕事なのだ。そして、解散。という言葉と共に素早く動き始める部下達の姿を眺め、足場から降りながら傍らに待機していた補佐へと「本部の方はまかせる」と言って祭りの喧騒へと足を向けた)   (8/8 15:35:44)


ごま/フィフィー > 「(夕焼けの赤と、空に滲み出した藍に浮かぶ光の粒、視線を下に向ければそこにも光。何やら大きなイベントがあると、風に乗ってやってくる話はそれで持ちきり…耳に届いたそれを頼りに、ふわり飛んできたのは尊華の地。遠目からでも見える赤い光と喧騒で、好奇心の羽はぐいっと背伸びをする。もう随分とにぎわっているあの様子…見つめているだけでは勿体ないです、此処でじっとしている暇なんてありませんね。膨れる期待に押されて急ぎ足で向かう先、近付けば近づく程周囲は赤提灯の光で満ち、音は人々の声で満ちていく…降り立った祭りの地は、初めて見るもので満たされていた。これはどう言う場所なのでしょう、何をするのが良いのでしょう?期待や楽しみばかりがあるだけで、行動に関しては何も考えていなかったのを悔いる。行き交う沢山の人達にぐるぐると目が回りそうで、脳内も高鳴りがぐるりと混ざって混乱…あたふたしてても人はどんどん流れていきます。なんとかその流れから脱出して、道の隅でしゃがみ込んでは早速疲れの色を見せてしまう。)」   (8/8 16:05:45)


黒助/花崗 > (先程の広場から離れ、喧騒の中心へと辿り着くと同時に気配を薄めていく。軍服であるという違和感を、軍人である威圧感を少しずつ削ぎ落としていく。この祭りのように、沢山の人が密集する場所では悪事を働く人が多くなる。それは一重に人混みに紛れやすいからであり、それは逆に『周囲への警戒を薄めている』のだ…回りに人がいる、それが壁になって見えないだろうから物を簡単に盗めたり路地裏へと人を誘いやすくなっているのだ。それを利用して服姿である自分達は二つの役割を取る。一つはあえて気配を殺さず目立つことで、周囲への注意喚起と悪事を働く人間を威嚇する役割。もう一つは自分のように気配を殺し、人の中に紛れることで悪事を働いた瞬間を捕まえる役割。そうした二つの方法を利用することで不必要な程に民間人を警戒させたり、悪事を増やしたりしないようバランスを取るのである)   (8/8 16:37:54)
黒助/花崗 > (だが、気配を殺しながら動く理由はそれだけではないのだ。それは、人混みに揉まれて親とはぐれた子供を安全な場所まで移動させたり。足腰の弱い老人や障害者、怪我人の移動を陰ながら助けること――そして、熱気立つ人混みに酔って動けなくなっている人を助けることだ)もし、そこの貴女。大丈夫?(流れる人の間をするりと通り抜けながら、殺した気配を漏らさぬように気を配りながら人混みを歩いていると、道の端にかがんで動かない人影を見つけた。不自然に空白が空いたそこ、それは人の流れと通り道から外れた空白地帯。休むにはもってこいだろうが、熱気に当てられた人間がいるのは少し危険だ。何故なら、そう言った場所は少し人の流れが変わっただけで一気に押し潰されるから。故に、人の間をするすると。まるで蛇のように通り抜けていくと。その人の隣に屈むことで視線を会わせながら、祭りの喧騒に消えぬよう少し大きめの声で話しかけていた)   (8/8 16:37:56)


ごま/フィフィー > 「(遠目から見た時にも賑わいが伝わって来るほどでしたが、此処までとは……。生まれてこの方、こんなに沢山の人が居る場所に来たことはありません。慣れない場所の雰囲気に疲れてしまったのでしょうか、高まっていた気持ちも消沈気味…まだまだ私には早い場所だったのかも知れませんね。高まっていく祭りの喧騒とは反比例、ゆったり落ち着いていく気持ちをぼんやり感じているところに。)…あっ、(辺りに満ちた音達を裂いて届いてきたのは、凛とした声。はっとぼやけがちだった意識を覚ましてその方を見れば、夜の藍の様な髪色をした女性が1人。いつの間に私の隣へ…?と首を傾げたが、問い掛けへの返事をしなければと慌てて口を開いた。)……えぇ、はい、大丈夫…です。(陰っていた表情をいつも通りの微笑みで上書きしてからそう答える。声には少々、疲労の息が混じってしまっている。私のことを心配してくださっているのでしょうか、なんてお優しい方なのでしょう…と感心しつつ、)」   (8/8 17:14:46)
ごま/フィフィー > 「私は渡り鳥…いえ、旅の者なのですが……、この様な場所へ来るのは初めてでして。……少々、羽休めをしていたのです。(目線を合わせてから、ゆったりと自分がなぜ此処にいるのかを説明した。)…元は辺境の村育ち、旅の合間も人混みはなんとなく避けておりました。今回ばかりは好奇心に負けて、やってきたは良いものの…何せ初めてでして、楽しみ方がわからないのです。(準備がなっていませんねと自虐で苦笑いを溢しては、もう一度人の流れを見つめて)貴方は…どうでしょう、楽しめていますか?(なんとなく飛ばした質問は、単に話を繋ぐだけのもの。私の話ばかりではつまらないでしょうから。)」   (8/8 17:14:56)


黒助/花崗 > それなら良かった。怪我とかも…無いみたいね。少し休んだらもう少し涼しいところに移動しましょうね(屈み、視線を会わせた相手からの返答に軽く熱気に当てられた程度だと安心して息を吐いた。熱気に当てられると一概に言っても幾つか区分があり、やや疲れているようでもしっかりと答えた相手は軽度のもの。もし呂律が回っていなかったり、歩いたときにふらふらと足取りが覚束なかったら中度。こちらの問いかけに答えず、触っても反応がないと重度と言ったものだ。今回は偶然軽度の相手であり、こちらへと視線を向けてくれたから安心できたのだ)そうだったのね…まぁ、お祭りは今日だけじゃ無いからね。また来年、楽しみ方を知ってから、改めて楽しむのも手よ?(何処か自嘲するように、初めての祭りでてんてこ舞になってしまったと告げる相手。その相手の肩に手を置いて、それぐらいは仕方無いわよと励ました。祭りは別に今日だけではない。来年も、再来年もある。しかも、このお祭り以外にも沢山のお祭りがあるものだ。今回はダメだったとしても、来年や違う祭りを楽しめばいい…そんな思いを込めて、相手の背中を押すように告げていた)   (8/8 17:36:31)
黒助/花崗 > 私?そうね。楽しめてる…って言えるのかしら?普通の人とは違う楽しみ方をしているから、貴女の思う楽しんでるとは違う答えになってしまいそうね(貴女は楽しめていますか?何て聞き返されれば、突然のことに驚いたように聞き返した。楽しめているか、楽しんでいるか…自分はそう言った質問をされる側ではなく、楽しんでいると答える人たちを守る側だ。だから、楽しめているかという質問に答えるのは難しい――が、楽しんでいない。と答えるのは嘘になる。甘い甘い綿菓子を食べて笑う子供を、色鮮やかな浴衣に身を包んで祭りを楽しむ恋人達を、喧騒を後押しするように奏でる人達を眺めるのは好きで、楽しいと思えている。それが普通の楽しみかたではないかもしれないが、それでも楽しめていることには変わらない。故に、曖昧な表現で答えていた)   (8/8 17:36:33)