この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ルシェツア&ジュリイ

盛岡冷麺/ジュリイ > 「(人気のないウェンディアのウェント…とは言っても、人々の喧騒からは遠く離れた、海辺の道。人気は少なく、虫達が鳴く声がりんりんと暗闇に輝いている。そんな中、道端でしゃがみこむ少女らしき"モノ"が一匹。クラゲのような髪にぷるぷるとした触手、ソレは道端で何かを両手で包みながらぶつぶつと何かをささやいていた。)ん〜、ふふ、へ、かわいそ、だね。ぼくが、らく、にしてあげよ、か?(ぴぃー、ぴぃー、と力なく鳴く一羽の小鳥。少女の手中で苦しげにもぞもぞと動いている。どうやら怪我をしているようだ。…どうして、助けないか、って?だって僕はこの子を助ける術なんて持っていないもの。強いて言うなら、この子に毒を打って"楽にしてあげる"ことしかできない。だから僕は聞いたの。楽にしてあげようか、って。でも鳥の言葉なんてわかんない。どうしようか。んふふ、でも、小鳥一匹くらい、世界になんの影響も与えないよね。んふ、ふふ。どうしようかな、どうする?じゃあ、最後にもう一回聞いて、鳴き返して来たら__)   (8/5 21:55:17)
盛岡冷麺/ジュリイ > 楽に、なりた、い?んふふ、ふ、そ、そっかぁ、じゃ、あね、ことりさ、ん。(そう、小鳥は返事をしてしまった。ぴぃーっ、と小さく。小鳥はただ助けて、助けて、と言っていただけなのに。可哀想な小鳥、嗚呼、可哀想に。にゅるにゅると動く触手が小鳥を包む。ニコニコと虚ろな笑みを浮かべる僕を見て、貴方はどう思うかなぁ?)」   (8/5 21:55:26)


極夜@ルシェツア > 「んー、ん……金糸雀の…………声、潰す、は、感心しない──ぁ……返す、べきだ」(かしゃん、ずり、ごきり。嗚呼、嫌になっちゃう、一体何の音?大盾が地面を削り取り、悲鳴を上げる大地に引かれ、そして大盾の下には折れた真っ白な棒。回りくどい言い方はやめましょう、骨、ええ、骨です。更に詳しく言及するなら、恐らく人間の。遠い御伽話、白い石を撒いて家へ帰ろうとした兄妹を、月はその光で導いたという。けれど純銀の月光は滑らかに砕けた骨を照らすばかり、何の道標にもなりはしない。血肉と死骸と叫声の道を築きながら何千里?操り人形のように踏み出した足から筋肉の残り香がぼとりと落っこちる。夜の海に浮かんで緩やかに獲物を追う美しい海月さん、拙い我楽多の騎士の話で良いならお相手を。今宵一晩、貴女の時間を奪うだけ。傍迷惑なことで)「う、ぁ…………返せ……其れ、は、ウェンディアの──ならば、私が」(訂正。奇妙に躍る言葉を繋ぎ止めて貴女の行為を阻害しようとした狂気の騎士に倫理観なんて存在しない。ならば何故?答えは簡単。だって此処、ウェンディアでしょう?)   (8/5 22:10:33)
極夜@ルシェツア > 「うぇん、ディアの小鳥、ならば──護らなければ、私が、…………ん……?」(全く愚かしい、ウェンディアに住まう鳥なら自分が守らなければ?はあ、そんな事言ってお前、何人殺したの。お前を追っ掛ける気高い騎士様の攻撃で森が焼けた事だってあったんじゃないの?ぽろり、粘ついた赤が瞳から崩れ落ちる。今にも落ちそうな眼球に赤を滲ませ、落っこちそうな右手を差し出した。小鳥を寄越せ、という事だろう。如何する気かは知らないが)   (8/5 22:10:42)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(嗚呼狂った騎士様、こんな、こんな打ち上げられた海月になんの用です。貴方のような高貴なお方が喋りかけるような相手ではないでしょう?…ああ失礼、貴方が語りかけたのはひょっとすると金糸雀だったかも。恥ずかしいわ、勘違いなんて。でも面白い、倫理観なんてとうに崩壊した、いままで人をたっくさん殺めた貴方がたった一匹の小鳥を助けようだなんて。ふふ、面白い。面白いからこの金糸雀は貴方にあげる。ふふ、だって貴方にあげると面白そうだもの。なんて。さっきまでこちらが殺そうとしていたのにね。そうそう、僕も頭がおかしいの。仲良くしましょう騎士様。今夜一晩、僕と踊ってくださいまし。)……んふ、い、よ、このこ、あげる。ふふ、ぼく、いーこ、だから。ふふ。   (8/5 22:33:20)
盛岡冷麺/ジュリイ > (にゅるにゅる、うにゅうにゅ。蠢く触手が貴方と右手にひんやりと触れる。触手がいなくなった後には、ほら。まだ「ぴぃー、ぴぃー」、と鳴く一羽の小鳥。金糸雀はとても喜んでいるようで。高貴な貴方に救われると思ったのでしょうか?先ほどまでも元気よく鳴いているわ。どうするどうする、貴方は殺す?この可愛い可愛い金糸雀を。金の糸のように紡がれる鳴き声は急に途切れてしまうかも。嗚呼でも貴方がどうするかなんてどうでもいいの。貴方の事がもっと知りたいわ、狂った騎士様。)ふふ、ね、そのこ、どうする、の?ころす?たすけ、る?でもここ、にはねぇ、なおしてあげる、どうぐないよ?(ただでさえ人気のない海辺、薬を売っている店も動物を助けてくれる病院もなにもありません。貴方に問いかける。意地悪な僕。さぁ騎士様。貴方はどうするの?どうするの?早く教えて、教えて教えて教えて!   (8/5 22:33:30)


極夜@ルシェツア > (海を自在に掴む海月の君、付き合ってくれるだなんて何て慈悲深いのかしら。さぁ、シンデレラなんてロマンチックな事は言えやしない、今宵のタイムリミットは何時だい?答えなよ、怪物騎士。今は未だ平気。守り此の腕に掻き抱くべきウェンディアの民の命脈を道々途絶えさせ、骨を砕いて血肉を引き裂き歩む最中、夜の真白き月光は彼に理性を掻き集める時間をくれた。金貨のような白々しい月の下、今にも崩壊しそうな理性の牙城を自らの零す血と引き換えに保ちながら弱り果てた小鳥を受け取り、無表情のまま、──自分の首に手を掛けた)「んー、んー…………うぇんディア、の、民ならば──護……。守護、すべき、私は……」(あらあら、理性のタイムリミットはもう来てしまったの?否、否、せめて此の小鳥に慈悲を注ぐひとときだけは残してみせましょう。ほんの少しまともな騎士は首から剥ぎ取った血濡れの包帯を更に細々と引き裂き、ガーゼの代用品にして小鳥の手当てに勤しみ始めた。あらまぁ、人間の骸道を通って小鳥の命を助けるなんて。まるで歌えないのに舞台に立つ愚かな歌姫のよう)   (8/5 22:51:16)
極夜@ルシェツア > 「…………道具──は、良い。私、から、奪えば良い……守る、こと、守護する、こと、其れこそ我が使命、……使命だから、わたしは、守れた、……ぁ、あ……?」(次々に剥がれ落ちる思考を何とか繋ぎ止め、やっとの思いで、ぎこちなく震える指先は小鳥から離れて行く。些か汚らしい手当てにはなってしまったが、何処かで体を休めれば此の小鳥も充分に翼を広げて大空へと飛び行くのだろう。死者が星となって眠るという、あの空へ。がしゃん、抱えていた大盾が沈んだ音を響かせて地面に伏せる。そうっと両手に載せた小鳥を見付かりにくそうな茂みへ放し、自然な動作で大盾を抱え直して貴女へ視線を向けてみようか。あら、お美しい海月さん、まるで人魚のようね。海色の瞳を僅かに瞬かさせ、突然立ち上がり──がしゃり、と酷い音を響かせながら盾を振り回し)   (8/5 22:51:25)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「一晩踊るとは言ったけれども、僕はダンスが上手くないの。それでも平気かしら騎士様、今夜一晩、たったひと時の短い間でよければ下手糞なダンスを貴方と共に踊りましょうか。夜の中に輝くたった一欠片の貴方の理性。もうひび割れているかも?いいえなんてことはありません。ちょっとひび割れたくらいじゃ貴方の輝きは鈍らないでしょう?貴方の瞳の海、とっても泳ぎ心地がよさそうね。何かを守るために必死になっているけれど、何を護るべきなのかあやふやになっていそうね、どうしてそうなってしまったのかしら、哀れで気高い騎士様。)んふ、ふふ、やさし、ねぇ。きし、さま、やさし。ことり、は、あれで、しあわせ、かなぁ?   (8/5 23:19:08)
盛岡冷麺/ジュリイ > (ちょっ、ちょっ、と歩いて消えてゆく小鳥をしゃがんで目で追いかけて、そう言う。ええ、幸せでしょうね。なんで貴方に問いかけるのって?ただの意地悪よ。嗚呼嘘嘘、ごめんなさい、ちょっとイタズラをしてみたかったの。だからもう少し僕と踊って。そう、貴方の優しさがただの"紛い物"じゃなくて、"本物"かを知りたかったの。ふふ。意地悪ばかりする僕は嫌われてしまったかも?僕は貴方のこと大好きですよ、面白いもの。貴方に嫌う嫌わない、好き好きじゃないの感情が残っているかは怪しいけれど、それも面白いから良しとしましょうか。ああどうしたの騎士様、突然盾を振り回して。ふふふ、いえ、突然なんて可笑しいわね、僕も貴方もとっくに頭が可笑しくなってしまったのだったわ!あらこんばんは、気高く孤高の騎士様。まるでお月様のようね。)んふふふ、おも、おもおも、しろ、いね、きしさま、それ、たのし?おもく、ない?(振り回される縦にくすくすと笑いを零して行く。零された笑いは地面に吸い取られる雨のように消えていった。貴方の異能なんて知らない無知な僕を許して、騎士様。人魚は陸の知識に疎いの。だからどうか、僕に色んなこと教えてくださらない?)」   (8/5 23:19:23)


極夜@ルシェツア > (あらあら、何を仰る。踊れないのは何方も同じでしょう?我楽多の足に継ぎ接ぎのタキシード、メイクは返り血?其れとも自分の血?踊るにはあんまりにもパーツが欠け過ぎているのです。月夜静謐な墓の下から無理やり引き摺り出され、信仰は異能へと姿を変えた。化物同士、shall we dance?綺麗な海を閉じ込めていた筈の瞳は濁ってしまった。強靭に根を張っていたしなやかなこころは砕け落ち、思考も理性も綱渡り。麗しの人魚さん、こんな哀れな騎士で良いなら今宵の時を。踊れる筈もない化け物同士、拙くステップでも踏みましょう)「んー、んー……?民、は、騎士に、──ぁ……護られ、ること、こそ、至高……ちがう、ちがうちがうちがうちがう──ぁ、あ、私は、私はただ、平穏、で、あれと……」(おやまぁ今何とお言いだい?血の道歩いて、壊れっぱなしの理性に死んだ無辜の民の顔も刻めず、骨を捨てて歩きながら平穏であれだって?ご冗談を、平穏を乱して切り裂いて捨てているのはお前達じゃないか。相変わらず表情のないまま、煌々と歌うように光を投げる月の下、赤と半透明が汚く混ざった一雫が大地を濡らし)   (8/5 23:57:22)
極夜@ルシェツア > 「ぅー……ぁ、あぁ…………我が盾、は、我が身を削らず…………久遠の、守護、と、知れ──」(あらまぁ、御免なさいね人魚さん。折角貴女が甘ったるく歌ってくれたのに、こいつと来たら。もう時間切れが近いのです。其れでも何とか耳を掠めた言葉を拾い上げ、訝しげに糸で繋いで意味を理解しようとはち切れそうな頭を動かす。答えようと言葉を発しただけでも誉めちゃくれないかしら。要は"盾に関する異能のお陰で大丈夫"と言いたいんです。我が身を削らず。そういう事ね。何て分かり難いんでしょう、クレーム付いて当たり前。けれどふわふわ、絹をすべるような貴女の声で多少落ち着いたのか、もう一度振り回そうとしていた大盾をゆっくりと大地に刺し、固定する。キン、硬い金属の触れ合う音が夜のしじまをそっと突いた。唐突に頭に帰って来た言葉達を慌てて両手に載せ、千切らないように言葉を連ね)「ん、あー、ぁ……貴女、の、名を──聞いても?」   (8/5 23:57:32)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「(ふふふ、騎士様。貴方もお話がお上手ね?僕もとても踊るプリンセスの様な姿ではなかったわ、頭が可笑しくって忘れちゃっていたみたい!傷だらけの足に痩せこけた体、光るクラゲの異形に白いワンピース。ふふ、僕達とってもお似合いな格好ね!ダンスは難しいもの、僕の足でよければ足が血塗れになってもぐちゃぐちゃになってもステップを踏んで魅せるわ!shall we danceなんて、そんな。もったいないお言葉ですわ騎士様。I would love to.喜んで受け入れましょう、貴方のステップ、歌、その失敗も、総てを。)んふ、へへ、く、へ。へいお、ん、?ふふ、へいおん、んふふ、ふふ。   (8/6 00:20:44)
盛岡冷麺/ジュリイ > (ごめんなさい、はしたない笑い方をしてしまって。でも面白かったのよ、貴方のお話が。平穏なんて素敵な響きね、僕達には一番程遠いのに!僕達はお互い骸で出来た道を歩いてきた者同士とても気があう様ね、騎士に人形。嗚呼なんて素敵なお話なのかしら!貴方が僕と言う海に迷い込んでくれて良かった。一羽の金糸雀から始まった物語、どこまで続いてどんな終わり方をするのかしら?ハッピーエンド?バットエンド?それともメリーバッドエンド?どれでもいいの、どれでも面白いから!自分が死ぬのに恐怖なんてないもの、どんなエンドでもめでたしめでたし!)たて、たて?かっこいい、ね?たて、かっこいい、ぼく、はね、くらげ、うみの、つき!(貴方が何を説明したかったのかまでは完全にはわからなかったけど、盾が関係していることはわかったのよ、だから私も教えてあげなきゃ。赤と透明が混じり合った雫が大地を濡らす。嗚呼泣かないで、騎士様。貴方が泣き止んでくれるかはわからないけれど、一つお話をしましょうか!素敵な人間の騎士様、海の深く深く底にご興味はおありでして?僕で良ければ是非教えて差し上げますとも、僕は人魚、クラゲ、海の月。)   (8/6 00:21:05)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「ぼく、ぼくのなま、え、じゅり、ジュリイ。ふふ、海月なの。きしさま、あなたの、おな、まえは?」   (8/6 00:21:22)