この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ビナ&迦為

古場田/ビナ > (目を閉じよう。見えないものだらけのこの世界で。)「…………………」(暗闇は揺り籠、瞼は愛すべき隣人。愛しい愛しい、視界不良。言葉は目に見るものでなく、神の目はしかし目を閉じながらに傍観するもの。神はきっと雲のように自由だ。どんな形にもなれて、どこにでも行けて。静かに流れつつ、そっと見下ろしている。あのひつじ雲に、隣にいる大きなひつじ雲のガフを重ね合わせて、薬と笑った。)「おかしいね、ガフ。」(けらけらビナは笑う。ここはウェンディア王国。王都のウェント。とっても大きな羊は注目の的。その注目する衆人の中に、あなたはいたかしら。)   (8/4 13:04:30)


灰凪/迦為 > (喧々囂々とはかくも、と言うような雑踏の中、身に纏った風変わりな黒衣を夏の微かな希望、そよ風に靡かせる1人の男。目隠しをしているにも関わらずその脚は軽快に、誰ともぶつかる事無く小気味の良いブーツの音を鳴らせて。糸を通す様に進んで行く。ふと気付くと、人の流れが少し変わっていた。小さな話し声に耳を澄ますと、どうやら近くに大きな羊が居るらしい。興味本位にほんの僅かに目隠しに隙間を作り、人々が指差す場所。その果てを覗こうか。開けた布の隙間から流れ込むは日の光。黒に覆われた視界が視界が白くぼやけ、数秒もすれば眼は慣れ、色の境界線は確りと。)「…マジででけェな」(率直な感想。だが其れ以上何か思う訳でも、言葉を吐く訳でも無く。けれどその場から離れはしなかった。折角羽を伸ばしに来たんだ、こんな珍しい物に出会ったのにすぐ左様ならなんてつまらないだろう?少しずつ進みながら、もう少しだけ雲みたいなその羊を見ようとするのさ。)   (8/4 13:30:48)


木場田/ビナ > (照り焼きの石畳。ギラつく磨いたような太陽。そしてその中に、二つの黒い衣が対峙する。刹那に、あなたと目を合わせた。ああ、これでは語弊がある。あなたの『隠れてしまっている目』に、ビナは少々驚いたように目を見開くだろうか。どのくらい時間が経ったのだろうか。数秒、数分、数刻。秒針の間隔も忘れてしまうくらいに、噪音が遠退き、ペリドットの目は彼の姿しか映ってなかった。)ㅤㅤㅤ「あれ」ㅤㅤㅤ(ビナが彼に歩み寄るのは、そんな永久に続くような錯覚の間の後。それからすぐだ。そして、ふいに口にこぼす。)ㅤㅤㅤ「君 目を 閉じてるね」ㅤㅤㅤ「なんとも不思議そうに、そう言うのだ。本当に珍しいものを見たみたいで、珍しい雲の形を見たみたいに。)「あ」 「ご、ごめん。君の目隠しを見て、つい……………」   (8/4 13:42:01)


灰凪/迦為 > (大きな大きな、雲ような羊。その隣に居た少女。目が合った“様な感覚”がした。人間には第六感と言う物を持っているされている。“視線を感じる“とか良く言うだろう?その”感じた視線“と自分の眼の延長線が交差した。そんな表現が正しいだろうか。兎にも角にもそんな時間が少し続き、気付けば彼女の脚は……心なしか此方側へ向かって来ている様な気がする。何故だろうか、それとも自分以外の誰かに向かって歩を勧めているのだろうか。そんな事を考えていると、もう貴女は目の前に。)『君 目を 閉じてるね』「んぁ?」(向かい合った状態で少し喧騒に包まれた沈黙が続く。ふいに鼓膜を打ったのは貴女の声で。弱く驚いたような腑抜けた声を出せば、貴女は続け様に謝罪の言葉を口にする。嗚呼、そう言う事か。何故貴女が此方に来たのかずっと解らなかったが、貴女の言葉で曇っていた脳内が一気に晴れる。そりゃあそうだ、目隠しして街中歩いてるでかい野郎が居たら珍しがるわ。)   (8/4 14:07:53)
灰凪/迦為 > 「あー、まぁ色々事情があってなァ…」(言葉を濁す。眼を塞いだ理由は一つじゃあ無いが、何れも簡単に話して良い事じゃない。少なくとも、今会ったばかりの貴女に話す訳には。はは、と小笑い気味に言葉を返し、唯一彼の表情を判別出来るその口は、気まず気な笑みを作っている。)   (8/4 14:07:55)


木場田/ビナ > 「そっかぁ…………」(知らぬ方がいいこともある。あなたの言葉に、そんな意思を汲み取った。)「深入りはしないや。」(あなたの背丈はとても大きくて、ビナは上目遣いに見上げるようにしてにこりと微笑む。ぴゅーと、また軽い風が吹く。なんだか、ビナと彼は似ていた。白い髪に、黒衣。そして、『目』に関する何かの信念。貪欲な知識欲が、彼に宿す言葉を求めて仕方がない。そうだなあと、一つ考えて、うんと頷こうか。)「ねねっ、このあと、暇だったりする?」「聞きたいことが、あって。ちょと、お昼、一緒にどうかなあって。もちろん、わたしの奢りでいいからさ。」(いひっと、歯を見せて笑って、そう誘おうか。その瞳に何を宿すのか、『見通したく』なった。)   (8/4 14:20:03)


灰凪/迦為 > 「気ィ遣わせてワリィね、優しい嬢ちゃんで助かったよ」(本当に、貴女が他者を尊重出来る人間で助かった。只でさえ面倒事は嫌なのにオフの日になんて最悪だ。ほっと一息吐き、額の汗を拭う。さて、これからどうしようか。思考をするその一歩手前、貴女の声がもう一度。)「ん?ああ、全然暇だぜィ。ちょーど暇してんだ、なんか冷たいモンでも食いながら話そーか」(“奢り”と言う言葉に遠慮で返そうとするが、得れる得は得たい主義だ。もう一度“ワリィね”と片手を顔の前に持って行くジェスチャーをしながらも、口元は先刻とは打って変わって自然な笑みを。)「この辺に店はー…」(どんな店があるのだろうかと辺りを見回すと、流石王都だけあって幾つもの看板が目に入る。直感で喫茶店を指差し、“あっこはどーだい?”と貴女に問い、もし貴女が其処で良いのならささっと店内に脚を運ぼうか。)>ビナちゃん   (8/4 14:39:22)


木場田/ビナ > 「おーナイス!話が早い男の子はモテるね!」(グッド。親指を立ててウィンクをしよう。さて、そうと決まれば話は早い。おーい、こっちゃこいこいとガフを手招きで寄せて、あなたが勧めた手頃な避暑地に駆け込もうか。ガフには悪いが、店の外のそこら日陰でお留守番だ。ごめんね、後で乾草あげるから。だいじょぶ、あの子は話がわかるいい子だ。ガフは『めえー』と頷くみたいに鳴き声をだした。入店をすると、日差しが当たらないだけでもだいぶ居心地がマシになった。息がしやすいのが、わかりやすい変化だろう。連日あんなご機嫌な太陽じゃやられてしまいそうだ。外の喧騒は遠のくように静まり、代わりに楽しそうな声が行き交う客席。漆喰の木作りの端にあるテーブルの上に古ぼけた蓄音器が乗せられ、そこからすり減ったレコードから、耳に染み入る曲調が奏でられて、それ含めて店のこだわりというか、空気感を見事に演出していた。)「いいお店。王都ならではって感じだね。」   (8/4 14:57:34)
木場田/ビナ > (対面、丸テーブル挟んで二席の座席に座って、程なくやってきた店員からメニュー表をもらってから、あなたにそれを渡そうか。)「奢るって言っても、わたしはきみに良識を求めるからね…………」「まさか?きみがわたしのような女の子からお金を巻き上げるような男じゃないって事は、『分かって』いるからさ?」(って、釘刺し文句)   (8/4 14:58:04)


灰凪/迦為 > 「へっへっへ、じゃあちとナンパでもしてみようかねェ」(なんてジョークを返そうか、先刻より明るくなった貴女の声にね。貴女の呼んだ“ガフ”とはあの大きな羊だろうか、予想は当たったようで数秒後には蹄のある動物特有の足音が近付いて来る。)「やっぱ嬢ちゃんの羊だったか、もふもふで可愛いなこりゃ」(貴女に瞳を覗かれぬように気を付けながら、もう一度作った目隠しの隙間からその羊を見る。正直飛び込んでモフりたいがぐっと我慢だ。店の目の前まで来ると、この羊が入れない事に気付きどうしようかと思ったが、日陰で待つよう言った貴女に羊は肯定する様に鳴き声を返した、どうやら相当なお利口さんらしい。)(店内に入ると、良い意味で少し古さを感じさせる心地の良い雰囲気と、随分快適な涼しさが見に染みる。ふぃーと一息、後頭部に回していた両手をだらんと下げ、リラックスして席に着く。)『いいお店。王都ならではって感じだね。』   (8/4 15:33:03)
灰凪/迦為 > (職業柄褒められた話では無いが王都の雰囲気は結構好きで、休暇が出来ればほぼ毎回脚を運んでいたので貴女の言葉への共感は深かった。)「んっとにな、洒落てっけど肩肘張らなくて良い空気感すきだぜ俺も」(すっと口から出た言葉。先程貴女に見せたにっと言う様な笑みでは無く、リラックスした、口は閉じたままのゆるい笑みを浮かべ、店の雰囲気を楽しんでいる様だ。)「おーう任せろ、俺ァジェントルマンなんだ。この『最高級ステーキランチ』にするよ………いやじょーだんだ、じょーだん。許してくれ、クリームソーダが食いたかったんだよ」(流石に悪ノリが過ぎるかと一つ謝って、緑と白のグラデーションを指差す。)(程なくして注文した物が届き、嬉しそうにアイスを頬張ってはメロンソーダを飲み、ゆっくりと食べ進めて行く。)>ビナちゃん   (8/4 15:33:05)


木場田/ビナ > 「えへーーっ、ガフはねーでっかくてもっふもふなんだよー!今は暑いから、これでもまだマシな方なんだけど、寒くなってきたらガフ無しじゃ生きてけないよー………」(そう言って、ふかっとしたガフの体にダイブして、両腕広げても尚治る気配がしない巨軀に思い切り抱きついた。雲に飛び込んでみたい。子供の頃なら誰もが一度は思う夢。それを叶えてくれる。ふっかふかの綿飴みたいな毛並みは、ガフブランドとして売り出してたら密かに傾国すると睨んでいる。)「だよねー。成り行きだったけど見事な采配だったよー。その手腕、やっぱモテるでしょ。わかんないけど」(あまりこういう事はよく分かっていないが、少なくともここは、肩の荷を下ろすにはぴったりだった。)「……………」(ステーキの言葉にむすっとする。)「わかればいいんだよ、それだけでじゅーぶん。」(立腹は免れたようだ。しかし、立て続けに、あっと声を漏らした。メニュー表を渡してから気がついた。)「あ、ご、ごめん。つい、なんだかあなたが見えているようだったから………。メニュー表、渡されても困るよね。ごめ、あ、あえ。」   (8/4 15:50:48)
木場田/ビナ > (ほんとうに、見えているかのように。)「あ、じゃ、わたしオレンジジュース………」(あなたのメロンフロートと一緒に、冷たいジュースが運ばれてきて、舌つづみを打つ。弾むような、甘酸っぱく、鼻から抜けていく柑橘の芳香が絶品だ。冷たいものが喉を通っていく感覚は胸の奥を最後にふっと消えていくまで感じ取って、ふぅと一息ついた。)「あの、さ。」(一息ついたところで話を切り出そうか。)「あんまり、こーゆーこと聞くのは良くないってわかってて、分かっていながら聞くんだけど…………」「———ほんとに、見えてない………んだよね?」   (8/4 15:50:59)


灰凪/迦為 > 「そーか寒さも凌げるのか……つえーな……」(今さっき自分が思い付き我慢した事を目の前で行う少女。なんだ、心でも読んでいるのか?俺の目の前で羊をモフり見せつけているのか?これが生殺しか…なんて考えるけれど心底楽しそうにモフる貴女の声にそれは無いかと肩を竦め、何考えてたんだと首を振る。)「モテれたら良かったんだが生憎と彼女いない歴イコール年齢なんでね、ったく我ながら虚しーぜ」(言いながらはっと笑っている辺り別に大して気にしていないのだろう。)「だーもう悪かったって!じょーだんだから!」(むっとした表情で静まる貴女に慌ててもう一度謝罪する。やはり悪ノリが過ぎた。)「ありがてえ」(怒らせずに済んだ模様、頬の汗を拭き、アウターをぱたぱたと動かして涼む。オレンジジュースを頼んだ貴女につい“一口こーかんしよぜ”と言いそうになるが、初対面、増してや異性だと言う事を思い出し口を噤む。少しの間お互い頼んだ物を楽しみ、静かでゆったりとした時間が続いていたが、その静寂をゆっくりと解いたのはまた貴女。)   (8/4 16:54:20)
灰凪/迦為 > 『ほんとに、見えてない………んだよね?』「ん?あー…」(少し、言葉に詰まる。此処で話せば、理由を問われてしまうのでは無いかと。一度、深く息をする。深い深い、暗がりの中。少し、手を動かす。人差し指を、目隠しの布の隙間に挟み、少しだけ引き下げる。視界に飛び込んで来る暖色の照明に照らされた店内の風景。その中央に見据えるペリドット。その髪と同じ灰色の瞳は、光を灯さず、宝石の様な貴女の瞳を、ただただ見詰めるだけ。心此処に在らずとでも言うかの様な、感情の無い視線。また目隠しを元に戻せば、彼は元通り。)「まァ、アレさ。見なきゃいけねェモンばっかでもねェだろ?この世の中」「だからな、いっそ見てェモン以外塞いだのさ。」   (8/4 16:54:40)
灰凪/迦為 > (声音は元通りとは行かず。どこか悲しげに。普段の彼ならこんな状態を他者には見せないだろう、けれど貴女に見せたのは、貴女が、他の人間と何処か違うと何となくだが予感していたからだった。じゃなきゃ奢ってまで此の目に就いて何か問う筈が無い。それが、貴女が何を求めているのか、それが知りたくて。好奇心に対する好奇心。さて、貴女は何を紡ぐのか。此処からどんな好奇心を魅せてくれるのか。少し期待しながら、グラスの底を薄い緑に染めていたメロンソーダを飲み干した。)>ビナちゃん   (8/4 16:54:42)


木場田/ビナ > (その質問に対して、彼は少し口を開けて、あーっと声を出して一考した。やはり、あんまり聞くような事ではなかったかもしれない。そう思い始めると、知識欲だったものがだんだんと霞んでいき、それは後ろめたさに形を変えて胸を締め付ける。やっぱ、いいや。そう口に出そうとした、その時だった。)「あ、え。」(あなたの、目を塞いでいた布を少しずらし、塞がっていたモノが露わとなる。————重い、鉛の地金のような雲が何層にも重なった雲みたいな、そんな目をしていた。何も映さず、何も見ようとしない。目を開けているのに、まるで見たくないものを見ているかのような、そんな目。あなたが、なぜ見せようという気になったのか、ビナにはその考えがわからない。いや、わからん方がいい。だけども、彼の一言によると、つまるところ臭いものに蓋をした、ということらしかった。彼がまた目を塞ぐと、ビナも下に目伏せて、膝の上に組んだ両手をぼんやりと眺めた。)   (8/5 09:28:57)
木場田/ビナ > 「でも、わたしのことは、『見よう』と、してくれたんだ。」(へへっ、と笑って見せた。いや、これはお茶を濁す話題振りに近い。目を閉じよう。目に見えないものを見よう。あなたの言葉、あなたの力、あなたの根源。これら全部、目に見えないことだから。)「最初」(ぽつりと話し始めた。)「最初は、きみのこと、全然わかんなかったんだ。目が、塞がっているからなのかな。きみを見ようとすればするほど、分厚い雲が邪魔するように、きみを隠して、連れて行ってしまう。だから、あなたの事が、尚更不思議だった。」(オレンジジュースを一口)「でも、今、その雲が少しだけ晴れた。あなたの目を見た時、少しだけ、あなたの事が…………ううん。あなたの『言葉』が、『見通せた』んだ。」(とても、嬉しそうに話を進めた。)「とても、嬉しかった。満たされる気分がした。今、わたしはあなたと言葉を交えて、わたしは探求を続けているんだって、実感できた気がした。」   (8/5 09:29:17)
木場田/ビナ > (『今のあなたを誰よりも見通したい、知りたい』。それはビナの願いでもあるから。)「今、あなたを見通して、出た言葉は、 『闇』 。」(それを明かした時、雲が日を隠したのか、窓の景色が暗くなり、店内は少しの薄暗さを見せただろうか。)「悪い意味じゃないんだ。雲が太陽を隠したような、ぼんやりとした闇。そんな闇は、人の良き隣人。目蓋を閉じた時、雲で翳る時、程よい闇は、程よく周りを見えなくさせ、自分を鑑みる助けをしてくれる。誰よりも隣にいて、親しい感じ。」「あなたは、初対面でも、とてもわたしに親しくしてくれた。まるで、ずっと前からの隣人、友達だったように。」(そこで、膝の上に置いてあった、指を組んだ両手を上に持ち上げ、肘を突いて、組んだ指の上に顎を乗せた。)「それが、あなたに見出した『言葉』」 「どうかな。」   (8/5 09:29:29)


灰凪@迦為 > (少し、気まずい雰囲気が。じっとりと蒸し暑い蒸気に巻かれたような。そんな中でも、彼は雲を掴むような〝期待〟の視線を。再びに黒に閉ざされた、在るようで無い視線を向けるのさ。)(ぽつり。降り始めた雨。少しずつ意味を、思いを持って、勢いは増していく。『闇』。難しい事を言ってるような、けれど何処か確信を持って理解できる、其の言葉。ペリドットは濃霧に何を見出したのか。セミオートで放たれる言葉は、慥かに霧の中を進んで行った。)「......」(〝雲が太陽を隠したような、ぼんやりとした闇。〟浮かんでくる情景。〝白〟き雲の覆う〝空〟、その〝日向〟は程よく明るく。鈍色の陽光は静かに彼を照らして行く。)「そう....か。」(彼が驚いたような顔しているのは、口元と声から容易に想像出来よう。双眸の鉛は、輝きはしない。けれど暖かいような、涼しいような。そんな光を闇の中で抱いて。)「...く...くく、、はっはっは!」   (8/21 23:52:32)
灰凪@迦為 > (初めて他者に見せる、腹の底からの笑い。暗闇の中は晴れていて。その心地良さに零れる笑い。笑終え一息吐くと、今までの笑みは何処か少し無理をしていたのではないかと、そう思わせるような笑う口元は、変わらず少し落ち着いた、けれど内容は少し幼げな、そんな言葉を紡ぐんだ。)「いーーい分析すんなぁ嬢ちゃん!なーんか元気出たわ、サンキュな!」(貴女の言葉はきっと、雲の中、地に足付かず消えて行きそうな、そんな核心を衝いた。けれど深く考えすぎると屹度、貴女が分からない方が良いと察した、自分でも触れたく無い、そんな部分に着いて仕舞いそうだから。知らぬ幸せの中で笑っていよう。いつかその、自身の内にある本当の、陽光も何も無い暗闇にも耐えれるような。超えていけるような、そんな気がしているのは屹度、貴女のお陰。手の上に顎を置く貴女をひと撫でしようと手を伸ばそうか。)   (8/21 23:52:53)
灰凪@迦為 > 「俺ァ嬢ちゃんといきなりこんな絡んだのに特別な意味は無ェんだ。キッカケはあのデケェ羊さんだしな。」「.....けどな。なんとなくにしちゃあ少し、確信みてェな、期待みてェな何かがあったんだ。言葉に出来ねェなこりゃ。...あーアレだ!丁度今、嬢ちゃんが見通したよーな、言葉だけからじゃ読めねぇ何かを、嬢ちゃんほど賢い読み方はしてねェんだけどな。それでも何かを感じたんだ」(少し、ほんの少しの間を置いて。)「あっいやまぁなんとなーくを無理やり伝えよーとしたよーわからん言葉だ!あ、アレだ!妄言みたいな感じで流してくれ!悪ィなんかテンションおかしくて変なこと口走っちまった!気にしなくていいから!な!」(紡いでいた言葉は本心だけど、いざ言い終わると少し恥ずかしい。いやかなり恥ずかしい。兎角変な誤魔化しで余計変な事になってしまった。取り繕えない事を何となく察して、頬に冷や汗をかきながら静かに、返ってくる言葉を待つ。少し貧乏ゆすり混じりにね。)   (8/21 23:53:09)


小場田/ビナ > 「…………」(メロンフロートの、弾ける甘さは、まるで今のあなたを揶揄するようだ。甘やかに冷たさを溶かしたアイスクリームの心は、こんなに弾けている。口を離したストローの中身が下がっていって、途中で止まる。)「ふふっ」 「大丈夫だよ。」「ちゃんと、わたしはわかってるからっ」(にっこりと、甘い弾けた笑顔で、そう言った。箍が外れたみたいに、間髪入れず紡いだ言葉は継ぎ接ぎだらけで、拙く、危うく、要領を得てない。だが、言葉は言葉。言葉の探求者にこそ、そう言う言葉が、よく響く。)「あのさ。」(テーブルの上に両肘をついて、手のひらの上に顔を乗せた。貧乏ゆすりをする、力んだ彼の足に対象的で、ビナの足はぶらぶらとさせる。)「あんまり急いで雲を晴らしても、指間から雲が抜けるだけだよ。」(その例え話は、あなたの事だ。)   (8/22 08:43:45)
小場田/ビナ > 「目は、時に、口よりも雄弁なんだ。口は災いの元って言葉があるけれど、まさに言葉の力を言い得てるよね。でも、 たまに目は、口よりもおしゃべりなんだよ。 」(言葉の探求者らしからぬ言葉だけど、大事な事だ。あなたは、ビナのペリドットの目をよく見ていた。ビナはその事を見通している。度々あなたの思考の中に、ビナの目の事が登場していた筈であると。)「さっき、君の目を見て、確信した。君、あんまり、今みたいに自分を見せる事に、慣れていないんだなぁって。ずっと、雲に隠れてしまっていたから、仕方ないんだけども。」「さっきまでおしゃべりだったのに、自分の事を言葉にしようとすると、こんなに顕著に出てきちゃうんだもん。ちょっと笑っちゃった。」(いひーっ、と歯を見せて、笑う。さっきの微笑みの理由だよ。もう一回、ちゅーっとメロンフロートを吸う。ストローの中の水位が上がって、ビナの唇に触れると、少し経ってすぐまた下がる。)   (8/22 08:44:13)
小場田/ビナ > 「でも、『ソレ』なんだよ。」(ストローから口を離したビナは、あなたの口元むけて指を指した。)「自分を見せた言葉に、力は宿る。」(思った事を言葉にしようとすると、自我が邪魔をして、プライドだとか、その場の空気を読むとか、余計なフィルターによって、思ったそのままの事を言葉にする事はできない。そうでは無く、イドがかかる余地もないくらいに、感動が乗った言葉ほど、きっと心からの言葉。そう言う言葉に、力は宿る。)「心から泣いた。心から怒った。心から喜んだ。心から楽しんだ。そんな思慮のする余地もない状態は、心が剥き出しになる。その時に口にする言葉は、『あなた』を現す本当の『言葉』。『簡単』な話だけど、『感嘆』させる言葉は、きっとそんな『力ある言葉』なんだ。」(この言葉は、いつか噴水の広場で言った事がある気がする。)「思うに、伝えようとする心意気が、大事なんじゃないかな。」「伝えようとする意思が、言葉の魔力を使える術。まあ、魔術って奴なのかなって。」   (8/22 08:44:52)
小場田/ビナ > 「魔術師の言葉って、神様に伝えようとする力が、きっと強いんだ。わたしがあなたの雲を晴らしたのも、わたしの言葉に、あなたに伝えようとする力があっただけ。嘘は本心を伝えようとする力が無いから、空虚な言葉に力は宿らない。だから、わたしは嘘を見破ることができるんだけどね。」「目だってそうだ。目線一つ、伝えたい願いが、ただの眼球に言葉のような魔力をときに宿らせる。」「今のあなたの言葉には、それら伝えようとする力がとても色濃く宿っている。言葉は拙くとも、その伝えようとする意思、自分を見せたいという願いが、魔力となって、力を宿している。そこにイドが関わる余地はない。」「────だから、大丈夫だよ。あなたがわたしにどんな事伝えたいのか。」「ちゃんと見通せているからっ」   (8/22 08:45:28)
小場田/ビナ > (変な誤魔化しなんてしなくていい。取り繕いなんてしなくていい。あなたのその強い力の言葉が、あなたを、魔術を紡ぐ者足らしめている。やっぱり、君は言葉を知る人、魔術師だよ。雲に隠れた、雲の魔術師。そうやって、ビナは、『ビナー』らしく、セフィロトの樹のビナーは、あなたを優しく『理解』する。)   (8/22 08:45:51)