この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

雷鏡&瑞希

花屋と家長と勧誘と

グレー/雷鏡 ◆ > ここか…確か噂の花売りがいるって言う場所は……(と、彼は尊華に出向いてきていた。というのも、居候がいても特に依頼の遂行に回せる訳では無いので、実際1人で運営しているのと同じなのだ。彼自身、流石に従業員の1人や2人くらい抱えておかないと、この先やっていくことが困難に成るだろうとの予測からだ。なので、花売りをしているという噂を聞きつけて……あわよくば自分の従業員として雇えないかの試験雇用まで持って行けたらと彼自身は考えているのだ。主なやってもらうこととしたら、尊華に出向く依頼の時にも依頼は来ているはずだから、その間の依頼を遂行してもらおうと考えたのだ。そうすれば依頼の遂行の回転率が大幅に向上して、更に利益を上げやすくなると踏んでいる。そういう理由も兼ねてここにやってきたのだ……)おっ、もしやあれかな……?(と、1人の花売りをしている女性を見つける)   (8/3 16:41:18)


愁空/瑞希 > これは……今日は。厳しいかも。しれ、ませんね……(噂の、になっているとはつゆ知らず。照り付ける日差しに耐えかね、目を細めながら肩を落とす。こうも日照りが強い日は、いくら自身の魔術で花を日持ちするよう工夫しているとはいえ、限度がある。――自分自身が。じりじりと照り付ける日差しが花籠に熱を灯し、背に蓄えられる。加えて、この和服。ブーツ。瑞希自身が熱を放出する術を全く持っていなかった。首筋に一つ、汗の川が流れる。それを袖でぐい、とぬぐい、暫し休憩にしようかと思案を脳内に提案。即決。休憩。なにせ、昼から休まず背負い歩いているのだから、疲れてしまうのも無理はない。ふう、と一息つき、周囲の音をあるがままに聞き流していると。不意に聞きなれた音声が耳に入る。『意思のある足音』。つまるところ、自分に用のある人間の足音だ。それを聞きつけ、音声処理をした脳内は提案を一時取り下げとした。両頬をぱん、と一度叩き、気合を入れなおす。さあ、あともうひと踏ん張りだけ。そちらの方を向いて、視線を合わせた。何か御用ですか、というように小首を傾げ「こんにちは。」と一声。)   (8/3 16:51:11)


グレー/雷鏡 ◆ > ……まぁ、とりあえず適当に中に入ろうぜ?さすがにこの暑さじゃいくら元傭兵とはいえ、これは堪えるしな……(と、彼はまず近くの茶屋に入るように促した。そしてその後……)申し遅れた。俺の名は雷鏡。ウェンディアで万事屋を経営しているものだ。(と、彼は名刺を差し出した。そこには手書きで書かれた彼の名とその万事屋の住所が書かれていた。)まあ、今回は花を買うというのもそうなのだがもうひとつ、あんたに1つ掛け合いたい話があるのだよ。(と、彼は相手に事の大枠を説明する。要は自分の万事屋の従業員として働いて欲しいとの事だ。もちろんそこには衣食住の保証+給料というかなり高待遇な内容が書かれていた。)   (8/3 16:58:07)


愁空/瑞希 > ……? その申し出は有難いです。とても。私、ただの花売りですから。こんなに暑いと萎びて枯れてしまいます。(花を買いに来た客、であれば、その場ですぐに済ませてしまうことが多い。そうであるにも関わらず、彼は茶屋に入るように促した。そのことにまず、疑問符が浮かぶ。彼と瑞希では身長の差はおよそ20㎝ほど、視線を合わせるために見上げ続けていたが、茶屋に入り、互いに腰を掛けたことで少しは視線の高さの差が縮まった。腰を掛けると同時に持ち上げていた顎を下ろし、花籠を自身の傍へ下して一息。花籠がないだけでも、少しは涼めるというもの。軽い花売り冗句を口にはさみながらも、続く彼の言葉に耳を傾けた。彼の言葉は解りやすく、人に伝えよう、という意思が強く感じられる。おそらく社交的な方か、もしくは、自分自身と同じく、仕事が好きなのか。どちらにせよ、初対面で好感を覚えるにしては十分な話口調であるが、しかしながらその内容は突飛で、驚きを表情に出すにも十分な内容で。暫し戸惑い、何かを口に出しかけては止め、また口を開きなおし、をした後、まずはと言わんばかりに質問を投げかけた。)   (8/3 17:08:26)
愁空/瑞希 > ……成程。ご用件はわかりましたが……なぜ私、でしょうか?   (8/3 17:08:34)


グレー/雷鏡 ◆ > とりあえず、今回声をかけた理由としては、「あなたの実力」、を噂で聞き付けて、そこからスカウト出来ないかを考えたのさ。というのも……(と、彼は説明を続ける。要は人員不足の解消と、ある程度強い人を迎え入れることで自分の万事屋に来る依頼の数を増やそうと考えていることを話す。)実際、俺はこうやって尊華に出向くことが多いけど、その間にも依頼はやって来ては溜まっていくからそれを遂行するのにまた時間がかかってしまう…というわけで、1人でも2人でもいいから人を雇うことで、少しでもいいからひと月辺りの依頼の数を増やしたいと思っていたからな……(と、説明を続けていく…)   (8/3 17:40:43)


愁空/瑞希 > 実力。……実力、ですか。(気になった個所を復唱しつつも、彼の話の妨げにならないよう相槌を挟み、聞き手の態度を崩さないよう貫く。理路整然としていて、あらかじめ話すことを決めていたような喋り方。勧誘、というのは本気のようだということを理解すると、一通りの説明が終わったころには困惑の色は消え、代わりに彼を同じ『商売人』として見ていた。)…あまりに驚いてしまったので、私からの自己紹介を忘れていました。噂の花屋、瑞希に御座います。そちらの勧誘はこちらにとっても利益があり、お断りする理由は見つかりません。(と、そこまで流れるように、お手本のようなイントネーション、速度で話す。自分自身の実力、そのうち話術を噂ではなく確かなものにするように。変わらず相手を見ながらの喋りは穏やかで、彼女の声色も相まって猶更心地よいものだろう。――「ですが」。それまでの穏やかな語気とは違い、その一句は力強く、聞き手から話し手への転換点をわかりやすく示した。視線も先ほどまでよりは強く、しかし口元の微笑みは柔らかく。商売人としての笑顔を浮かべながら、今度はこちらから話し始めた。)   (8/3 17:52:16)
愁空/瑞希 > 確かに花売りは日や季節によって売り上げの変動が激しく、安定しませんので、そちらで働かせて頂けるなら私の生活も安定します。……が、私は花売り。こちらの商売を変わらず主とさせて頂く事、それから――業務提携を結びませんか?(と。花売りは自身の売り込みに出た。笑顔を崩さず、視線は凛々しく。しかし小首を傾げた仕草は年相応に愛らしく。彼女はこれを機会と見たらしい。互いの利益を高められるよう、話し合いを求めた。)   (8/3 17:52:29)


グレー/雷鏡 ◆ > だよな。さすがに花売りだけでは、収入の安定も難しいでしょうし……まぁ、こんなご時世だからなぁ……とは言っても、それでもその心を忘れない人もいるから、花屋さんも存続しているわけなんだよなぁ…(と、彼は考える。そして、「おっと、話が逸れてしまったな。」と、話の線を元に戻す。)ほう……?聞かせて欲しい。業務提携……というと、お互いに物を売り……まあ、私の場合は何でもかな……それの利益を分配する……ということか?(と、彼が聞いた瞬間に考えたざっとした予測を相手に問いかける。もちろん、これが全てあっているとは限らない。あくまでも予想の範疇を超えないからだ。)   (8/5 00:27:41)


愁空/瑞希 > 尊華ですから。花を愛でる人々は多いようです。(彼の言葉に対し、短く返す。今は尊華の人間ではなく商売人。言いたいことは、真っすぐに言う。そして彼の予想に対しては首を振り、説明をし直す為に用紙を机の上に広げてみせる。そこに其々『私』『貴方』と書き示し。)私はよりよく花が売れる事を求めます。貴方は従業員を求めます。私が望み通り従業員になった場合、貴女の望みは解決されますが、私は貧しくとも花を売りたい。なので、私に対しての利益が薄いのです。――とあれば、貴方側でも『花屋瑞希の宣伝』、それから――花を売りやすい花籠か、移動が楽になるものの提供をしてほしく思います。それを私は、『なんでも屋』からの提供だと惜しみなく言いましょう。双方の事業の広告宣伝を、双方で行う。これにより、今後の事業拡大にもつながる。   (8/5 00:45:27)
愁空/瑞希 > (彼女の言う『業務提携』とは、主に後者――花を売りやすい花籠か、移動が楽になるものの提供。そしてそれを宣伝し、双方の利益と成す事だった。彼が今求めるのは仕事の手伝い。しかし、この先仕事を続けていくに於いて、一人から二人になり、仕事の回転率が上がった場合。更になる業務がこなせる様になるのは間違いなく。それでは、新しい仕事が入ってくる機会を、それぞれが別々の場所に居ても舞い込んでくるよう仕向けてしまえば殊更利益も増す、と考えたようだ。それらの口頭で説明したことを紙の上に書き込んでいき、貴方のほうへくるりと紙を向けつつ、「如何でしょう」と。――まあ、つまるところ。その提案は自分に対しての利益が薄いので、もう少し花売りとしての利益も提示してほしい。との話である。)   (8/5 00:45:33)


グレー/雷鏡 ◆ > なるほど……よし。協力しよう。木細工ならば得意分野でもあるからな。花籠と言うと、このくらいのサイズで良いのか?(と、紙に書いて大体の大きさを示したものを提示しよう。それと……)移動が楽になる物……か。その点に関しては人脈を辿れば自ずと委託も出来るはずだ。とりあえず、花籠に関しては俺が作る。乗り物に関しては、人脈を辿って行うから、多少ばかりの時間はかかるが、それでもいいのならば、両方提供しよう。どうだ?(と、彼は相手に再び問いかける。相手の要求を2つとも飲むという話だ。まぁ、人運の凄まじい彼ならば、乗り物を開発してくれるような人くらい簡単に見つけられるのかもしれない。なんなら、万騎長か千騎長……なんなら副団長経由で委託出来ないかも検討に入れることにした。)   (8/5 00:54:28)


愁空/瑞希 > そうですね。それから通気性と軽さを重視してほしいです。ほら、この暑さで……背中が蒸れてしまうんです。あと、私が貴方の従業員になった場合、そうだとわかる印が必要ではありませんか?(なるほど、流石なんでも屋。話は早かった。想定していたサイズ感を一度で出した彼の腕にほう、と感心の一声を上げる。それのお礼、とばかりに、自分が従業員になった際の話を上げる。前向きに検討しているということを態度で示すように。そして、どちらかを想定していたにも関わらず、双方の提示。今度は驚きの声があがった。)……いいんですか?そこまでして頂いて。移動も楽になるなら、花売りをしながら貴方宛の依頼も問題なくこなせるかと思います。(初対面。しかもただ噂で聞いただけの花売りに、そこまでしてでも雇いたいと思うものなのか。とは思いつつも、此方にとっては美味しい話でしかない。前向きな検討が、ほぼ決定事項とまで行っていた。   (8/5 01:05:43)


グレー/雷鏡 ◆ > 通気性と軽さ……か。(と、彼はそのデザインを示した紙にメモを取っていく。そして、何故そこまでするのか?と問われたので…)そのくらい、今後従業員となるかもしれない人にはサービスは行って当然ですよ。……そう言えば、弊店のモットーを教えてませんでしたね……弊店は、「従業員は家族」というモットーの元に活動を行っていく。その上での、従業員に対する優遇を行い、そして従業員の求めがあればそれを検討し、実現していく考えだ。(と、相手に最後にそう述べた後に……)では、後のデザイン等を示したものは後日渡そう。そして、それから2日程度で完成させることを約束しよう。今までのどの木細工も2日程度で完成させたからな。同じ要領で行っていけばそうなるとの見込みだ。(と、相手にそう話す…)   (8/5 01:16:55)


愁空/瑞希 > ――なるほど。『私の職場』は、良いところなようで。(その考えを聞いた時点で、彼女の考えは決まっていた。自分にとって利益があり、花売りも続けられる。どころか、夏場の問題視していた点が一気に解決するとなれば、これ以上の事はない。彼の言葉に対し了承を示した。彼女が浮かべた微笑みは、商業相手に向ける者ではなく、家族や友人に向けるような温和なもので。右手を差し出し、交渉成立、と言わんばかりに改めて相手に自身の名を告げよう。)――瑞希と申します。今後は、貴方の家族に。……お願いできますか?(と、少しばかりは照れ臭そうに、相手のモットーに従うといわんばかりに乗ってみせた。花売りは、両親以外の家族を得られるだろう事をうれしく思っているようで。桜の花びらを載せたように頬を染め、揺蕩う水面のように視線が揺れる。少女らしい、初々しさを残した反応だった。花売りとしてはなく、瑞希として見せる一面がちらりと垣間見えた。)   (8/5 01:24:24)


グレー/雷鏡 ◆ > もちろん。万事屋雷鏡の店長として、また、家長として歓迎しよう。(と、相手のその手を握り、豪快な笑みを浮かべる。そこのところは彼の兄貴とよく似たところがあるのだろう。)それじゃ、歓迎会と行きたいところだが、日程の希望はあるか?一応、兄貴と俺の弟子を呼ぼうと思っているのだが……まぁ、あの二人ならばある程度は日程に融通を効かせてくれるだろうとは見込んでいるがな。(と、相手に話を続ける。)まあ、これからもよろしく頼むぜ?(と、その雰囲気はまるで父親のような雰囲気を醸し出していた……見た目は少年であるが、それを打ち消すほどの大人っぽさが彼をそう見させるのだろう。)   (8/5 01:33:59)


愁空/瑞希 > わ、……っわ、……かんげい、会。歓迎会ですか。私は花売りですし、何時から何時まで、とか、定休日、とか、そういったものはありません。なので、お呼びとあらば参ります。(自ら握手を求めておきながら、その手の感触に驚きを見せる。女性の手とは違い――恐らく仕事の関係もあるのだろうが――ごつごつとしていて、武器を握る手だ。男性の。男性の手、なぞ、父以外に触れたことはなく。しかし、彼の纏う雰囲気は父にも似ていて。彼の言葉は、真夏の木々のように逞しく、それでいて木陰を作る優しささえ持っていて。真夏の木陰の優しさを知っているからこそ、安堵を覚える。こんな言葉を発せる彼が家長ならば、自分も悪いようにはならないだろうと。よろしくお願いします、と再度告げながらも、未だぎこちなさの残る挨拶を終える。)   (8/5 01:39:39)


グレー/雷鏡 ◆ > なるほど……であれば、2人の日程が合い次第……かな。(と、彼は考えた後に……)それじゃあ、デザインの方は俺が考えてこよう。もちろん、依頼となるからにはしっかりと妥協なしの物を約束しよう。それが俺の依頼をこなす時に心がけている事だからな。(と、彼は会計を済ませて……歩き始める。彼の今回のスカウトは大成功ということで間違いないだろう。それほどまでに、彼の持ち合わせたサービス精神と誠意が、相手の心に届いたのに相違ないだらうから……)さて、どんなデザインにしようかな……?(と、彼はその紙面を眺めながら、如何様にしようかを考え始めるのだった……)タイトル:花屋と家長と勧誘と   (8/5 01:56:53)