この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

雷鏡&ピグム

万事屋雷鏡のありふれた珍客

グレー/雷鏡 ◆ > 今日は何をしようかな……(と、彼はダラダラしながら考えていた。というのも、今日は特に依頼等が舞い込んでいる訳でもない久方ぶりの休日というわけなのだ。こういう時に限って自分の兄と弟子は仕事中らしく、今は彼一人がこの店の中でダラダラとしているわけだ。)とりあえず、本でも読むか……(と、彼は図書館で借りてきた本を読み始める。それはいわゆる漢方について書かれた本であり、それから自分の製薬に何かヒントたりうる物がないかを探しているのだ。そうしている間にも時間は少しづつすぎていく……しかし、依頼が来てないだけあって、どうしてもその暇さだけは拭いきれない事実があるのだ。)腹減ったな……飯でも食うか……(と、彼はコーフが作り置きしておいた料理を頂く。というのも、その中身は彼の好物のひとつ、「猪肉の味噌煮」である。)やっぱうめぇもんはうめぇな……(と、彼はつくづく感じる。)   (8/2 14:18:45)


丼田/ピグム > 「万事屋、…………雷鏡?」(ある日の昼下がり、副団長としての任務も一段落した所。昼飯は既に食べ終わり腹ごなしとして愛する王国を宛もなく歩いていた。すれ違う人々の楽しそうなざわめきに自然と心も浮ついていく。店の看板や店先に出された屋台を眺めつつ歩みを進めて行けば、ある店に目がついた。それは特に他となんら変わりの無い店だったのだが書かれていた文字にどこか既視感を覚える。何だったか、どこで見たことがあったのか__んんん、と店先に立ち頭を捻るものの出てこない。知り合いには居ない名前だ。顎に手をやり、天を見上げたり俯いたりと繰り返していたがはたから見れば少し異様であろう。周りの行き交う人間からの「何をしているのだろうか」という意味合いが含まれた視線に気が付いた彼女はピタリと動作を止める。)「何しているのあたし。分からないなら……確かめれば良いのよっ」(普段ならば思い出せないならもう良いだろうとさっさと離れてしまう所だったが、こうも喉につっかえた様な__もう少しで思い出せそうな気持ちの悪い感覚を早く取り去りたかった。カツカツとヒールの音を響かせ、店のドアを丁寧に、だが勢いよく開けた。)   (8/2 14:54:15)


グレー/雷鏡 ◆ > ん、いらっしゃいませー。今日はなんの御用件でしょうかっと。(と、彼は本を閉じて少しのびをした後にいつもの受付を行う。依頼でも来てくれて暇つぶしになればいいのだ。一応、夜になる頃には1人でカイナントに向かい、少しばかりお祭りの雰囲気と……出来れば参加もしようと考えているからだ。それまではどうしても暇なわけで、それもあって、それまでの時間つぶしになるようなお手軽な依頼でも頼んできてくれないかと考えながら彼は接客をしている…)   (8/2 14:58:56)


丼田/ピグム > (店に入れば、緩やかな挨拶と共に伸びをした、綺麗なオッドアイを持った黒髪の男性。また中々の長身だ。__しまった、別段依頼など持ち合わせていないのにも関わらず店へと入ってしまった。仕事依頼でないのに、店主には申し訳ないことをしてしまっただろう。だが他の客は店内に見当たらない、それに本を読んでいたのを見る所忙しそうにも感じられなかった。彼の居る受付まで歩みを進めれば)「ごめんなさいね、お兄さん。あたし特に依頼も持ち合わせていないのに入っちゃったわ……」(開口一番にそう謝罪。だが続けて口を開く__あなたが口を挟む間も無いくらい、スラスラと。)「あのね、変なことを聞くようだけど……お兄さん。ううん……店主さん、よね?じゃあ雷鏡くんで良いのかしら。あたしね、あなたのそのお名前がどこかで耳にしたようなことがある気がするの。」(まるで子供がなぞなぞの答え合わせを求めるように、桃色の髪を揺らしながらあなたにそう提示してみる。)   (8/2 15:18:38)


グレー/雷鏡 ◆ > ふーん……まぁ、暇つぶしに寄っていく人達もいるもんだから、あんま気にしてないっちゃあ気にしてないが……なんならその時に俺特製の薬を紹介して買ってもらうこともあるし、こちらにもある程度のメリットはあるからな……(と、彼は販売用の薬箱を取り出す。その箱から中身の薬までほとんど彼が自力で調達して作ったものだ。近くには1500価と書いているようだ。どうやらそれがこの薬箱の値段のようだ。彼は全て自分で調達しているため、費用が全然かからなくてクオリティの高いものを提供するのが雷鏡クオリティなのだ。)この薬箱ひとつあれば大抵の事には対処できるようにしてあるよ。日常的に使うような風邪薬とか、護身用の痺れ薬とかを沢山入れている。全て薬草由来だから人間に使っても動物に使っても効くものが多いぞ?(と、彼はそう続ける。そして、「まあ、それはさておいて…」と、話を切った後に、自分の名前を知っているとの話を聞き……)   (8/2 15:34:43)
グレー/雷鏡 ◆ > まぁ、だろうな。万騎長やら千騎長、更には司祭とも知り合いのやつなんて他に居ないだろうからな。そりゃ少しくらいは噂話はたってても当然だと思うぜ?(と、相手にそう返す。そうして彼は一応名刺を渡しておく。これも彼が1枚1枚手書きで書いたハンドメイドだ。)   (8/2 15:34:50)


丼田/ピグム > (どん、と目の前に置かれた箱。商売上手というか流石というか__抜け目なく宣伝されちゃったわ、と頬に手を当てる。けれど値段を見てみれば中々コスパの良いお値段では無いか。これはかなりお得じゃない?昼飯を食べた後とはいえ、手持ちには余裕がある。ここを出る前に買うかどうするか決めちゃうのもアリね、なんて考え。)「___え?」(彼からさらりと出された回答に、思わず素っ頓狂な声が出た。嘘でしょ、ほんとに?『万騎長やら千騎長、更には司祭とも知り合い__』確かに目の前に居る男性は今、こう言った。間違いない。そして特に大層な事でもないとでも言うように。求めた答えは、子供がびっくりしてしまうくらいの急カーブなものだった。ああなるほど、それであたしは聞いたことがあったのね……そう額に手を当て納得をする。オウガ殿やヴァンジャンス殿と知り合いの一般人なんて居るわけない。__彼以外には。副団長であるあたしや騎士団の人間は良いとしても。)「ハァ…………なるほどね。…全くびっくりしちゃったわ。」(手作りの名刺を受け取り目線をそこに落とした。名前が書かれた部分をするりと撫で、また目線を彼に戻した。)   (8/2 16:06:39)
丼田/ピグム > 「雷鏡くん、あたしはピグム。聖フィニクス騎士団参事__副団長をやらせて貰っているわ。」(にこりと微笑みそう彼に自己紹介を。生憎名刺を持ち合わせて居らず、口頭で言うことになってしまったのは申し訳ない。)   (8/2 16:06:41)


グレー/雷鏡 ◆ > ははは……こうまで来るともはや何か呪いの類が後で憑いてくんじゃないかとまで思えるな…まさか副団とも知り合うなんてな……(とはいえ元副団長とも知り合いだが……とボソッと零した後に彼は相手に向き直る。実際、彼はアナスタシア元騎士団長とも知り合いだったし、元百騎長であるレフィーネとも知り合いなのだが、今言うと何となく自分の人運が凄まじいのだぞみたいなじまんになりそうだから、敢えてその言葉は引っ込めておくことにした。それはもうちょい親睦を深めてからでもいいだろうと彼は判断したのだ。)   (8/2 16:17:01)
グレー/雷鏡 ◆ > それで、今回のこの薬箱に、まぁー……普段から贔屓にしてもらっている事もあるからな。それと、在庫が余りすぎているのもあるし。なんなら一括りにして悪いかもしれないけど、戦う人たちだからね……一応傷を癒せるポーションを薬箱の中にはひとつだけ入れてあるんだけども、今回は5個ほどサービスとしてつけておくけど、買うかい?もちろん、お代はそのままで結構だ。こちらも一応貯金はあるからな……(と、彼は更に売り文句をつけてみようか。そうして、「まあ、普段から食費は山で取った猪なんかの肉と薬草で浮かせているからな……」とぼそっと言う。)   (8/2 16:17:16)


丼田/ピグム > 「__あなた、一体何者なの?」(なんて失礼かもしれないけれど、思わず彼に尋ねてしまった。だってあまりにも、ただの国民だなんて思えなくて。ボソリと彼が零した言葉は彼女の耳には届かずに空気に混ざって消えていく。何を言ったの?と小首を傾げたが、次の彼の提示に思わず食らいついてしまった。)「えぇっ?そんな……良いのかしらっ?そ……そうっ……そうね。じゃあ、頂こうかしら。」(お代はそのままで結構、今ならポーション5個サービスとして追加!__揺らいでいた天秤はグラリと【 買う 】に傾く。まったく、商売上手な店主だ。あたしがこういう謳い文句に弱いというせいもあるけれど、役に立つ事に変わりはない。次回の戦闘に存分に使わせて貰おう。財布を取り出し、金額丁度を用意し彼に手渡す。)   (8/2 16:37:33)


グレー/雷鏡 ◆ > まあ、俺自身もよく分かっちゃいねぇよ。ただひとつ言えることは、ヨズア出身の割と結構器用で人運もある万事屋の店長って所かな。ほんじゃ、これは頂いておいて……ほい。薬箱。さらに……(と、彼は裏に入り、ポーションを5つ取ってくる。そして、それを薬箱の傍において…)ほれ。これがおまけのポーションだ。今後とも、万事屋雷鏡をご贔屓に!(と、彼はそう言っていつもの感謝の言葉を述べる。そして、その頂いた代金を3階に行って金庫に入れて来る。)   (8/2 16:45:24)


丼田/ピグム > 「ふふ、結構分かっているんじゃない?」(問いかけに対し『分かっちゃいない』なんて答える彼。あたしだって自分が何者なのか分かっては居ないけれど、彼は自分が思うよりきっとずっと分かっているのでは無いだろうか。可能性を秘めつつも、現時点で自分を分かっている……客観的に見てどういう人間なのか知っているのは良い事だ。他の人間がどういうかは知らないが、少なからずあたしはそう感じた。トン、と目の前に置かれたポーションと薬箱。それらを手に取れば両手が塞がってしまった。彼が上へと上がり、戻ってくるまでの間静かな時間が流れた。意味もなく、ただゆるりと店内を見渡す。彼が降りてくれば)「ありがとう店主さん。…………よっ、…とと」   (8/2 17:21:29)
丼田/ピグム > (彼に笑顔を向け、塞がっているもののドアを器用に開ける。外は先程と全く変わらず、楽しそうな表情を浮かべた人々が行き交っている。__今日は昨日に続いて海祭りがカイナントであるからだろう。昨日は行けなかったし、時間が開けばあたしも行こうかしら……だなんて煌めく海を想像しながらそんな事を。)「じゃあね、万事屋さん。次はちゃんと依頼を持ってきて__また、お邪魔するわ。」(またいずれか出会うであろう万事屋の店主にそう告げ、緩やかに扉は閉まり……答え合わせの時間は終わる。人々の波に桃色の髪は機嫌が良さそうに混ざって行った。)『万事屋雷鏡のありふれた珍客』__〆   (8/2 17:21:31)