この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

白梅&雅螺

クロ:白梅 > ( 夏風邪を拗らせると辛くなるから早めに休みなさいね。_と、昔母に言われていたのを今思い出すとは。不覚…__ぐぬぬ、とほんの少し頬が赤い顔を歪ませれば口元を白い手袋をつけた右手で覆う。真っ赤に染まった綺麗な夕焼け空が部屋を照らす今日、氷の魔術適正のせいか人よりも冷たい肌のはずなのに暑くて暑くてしょうがないこの部屋の主、尊華帝國軍元帥。白梅は自身の長く伸びた薄茶色の髪の毛を適当に一つ縛りで汗によって湿った顔に張り付かないようにしては、重い身体を必死に動かして椅子から立ち上がる。ふ - …と大きく息を吐き出しては上を見上げ、上手く回らない頭の中を冷やそうとするのだがどうにも暑くてしょうがない。   (7/30 22:20:26)
クロ:白梅 > 仕方なく、今日は早めに仕事を切り上げようとして机にある書類を両手で丁寧に持ち、棚に仕舞おうとして_椅子に足を引っ掛けてしまい思いっきり前方へとすっ転ぶ。両手に持っていた書類はヒラヒラと優雅に舞い落ち、まるで雪が降った様に白梅の目の前を白く染める。「 ぅ"、 」と呻き声を漏らせばゆっくりと体制を立て直して辺りを見渡す。_今日は厄日…なのか、そうなのか…_落ち込んだ表情をすれば書類をせっせとかき集めるのだが、どうにも目の前が霞む。勿論イモータルの出現やら何やらで忙しくなってしまい中々休めていないのは事実であり、夏風邪を前から引いていたというのに熱が無いので大丈夫、周りには移さないように気を付けるから大丈夫、いう意味の分からない思考をしていたせいで酷く疲労しているのは本人にも分かっていた。けれどやはり元帥、書類仕事も軍の事もきちんとやらねば行けぬし、この忙しい時期に休むのは気が引けていたのだろう…そんな様々な事があり、今に至っているわけである。)   (7/30 22:20:27)
クロ:白梅 > あ'' - …まるで苧環の華、白い梅の美しさとは思えぬ…( 痛む喉に苛立ちを覚え、ぶつぶつと文句を垂れ流せばさっさと軍から出ていく。辛い時こそゆっくりと帰ればいいものを、先程転んだこともあり、喉が痛むのもあり、無性に苛立ちを覚えてしまい駆け足になってしまっていて。烏の鳴き声が響き渡り、ひぐらしの美しい声色が綺麗な夕日に向かって奏でられる外に飛び出せば周りの人達なんてお構い無しに走ってく__つもりだったのだが。正門を通り帰り道を歩いて約数分で再度思いっきり転ぶ。「 へぶ、っ 」と情けない声を漏らせばもう立つことは無く、その場に座り込み、転んだ原因である運良くそこに落ちていた大きな石を睨みつけ「 黒百合を植えてやろうか 」なんて呟く。ジンジンと痛む右膝からは血が流れ落ちる。痛む喉に熱い身体。血の流れる右膝、周りの人達がほんのり此方に目を向けるのだが手は差しのべ無い。本人もその事は全くもって気にせずに「 _痛い 」と半泣き声を俯きながら零したのだった。)   (7/30 22:20:37)


極夜@雅螺 > 「はぁ……………お前ねぇ。お手をどうぞ、お馬鹿さん」(偶然の引き合わせとやらは強い物で、本日軍部の近くまで足を向けたのは偶々ではなかったらしい。日中は燦燦散々、暑苦しく喚く日射しも少しは和らぎ、夜と昼の狭間が訪れる。地平線で目の覚める紅と群青が溶け落ち、赤熱した硝子が落ちるように落陽が見えていた。──で、その絵画の景色に僕の妹が座り込んでいる訳だけどね。夕焼の平穏な街に膝が血濡れの我が妹か、全く、獣を描いた絵画に花を混ぜた違和感だ。尊華への慈愛が自分に向くことは金輪際ないとでも言う気かな、此れは──夕熱の逆光の中で、紅い瞳は殊更強調されていた。日暮れ散歩の最中にみつけた奇妙な光景に、背中から注ぐ熱を帯びた西陽に照らされて妖しく光る瞳を瞬かせ、貴女の前に屈み込んだ。巫山戯た笑顔。底のないカラカラ嗤い。嗚呼、だけど赤い瞳は全然笑ってないのです。可愛い可愛い僕の妹。一体何日、我が身に鞭打ったというのでしょう?僅かに掠れた声はいつもより数段低く、手袋に覆われた右手を差し出してゆるり、首を傾け)   (7/30 22:30:56)


クロ:白梅 > ( そろそろ立ち上がらなければ。けれども疲労困憊の身体は上手く動かなくて。そんな時に差し伸べられた手、その手に、その人影に。その声に、ふわりと漂う懐かしい香りに惹かれて顔を上げれば目の前にはよく知った先代元帥_つまり兄が居た。[ お馬鹿さん ]と言われた事に対しての怒りと、突然出てきた兄の存在に驚きを隠せずに「 なっ、 」と声を漏らす。)   (7/30 22:51:30)
クロ:白梅 > ( _本当に、今日は厄日…_ 兄の表情を見て、声色を聞いて酷く落ち込めば目を合わせないようにして痛む喉からほんのりと掠れた声で「 申し訳ありませぬ、兄様。御手を借ります 」と言えば差し出された手に右手を乗せてゆっくりと立ち上がる。そしてあからさまに兄の顔では無く、その後ろの後ろ。もっと遠くを見詰めれば_嗚呼見えない見えない、目の前にいる貴方の目も首を傾げる姿もその怒りの籠った声色も見えない聞こえない…あっ、ひぐらしの鳴き声綺麗。鈴虫も鳴いてる、…___なんて醜く現実逃避をしてみせる。正しい思考回路なんて今はできない。何よりこの行為が怒りを買うかもしれないのは重々承知なのだが既に兄の怒りが怖くて見ていられないのだ。   (7/30 22:51:51)
クロ:白梅 > 兎にも角にも白梅は遠くを見つめ…そして遠くをみつめたまま口を開いて「 兄様、…えぇっと。こんな所で会うとはまた不思議な。運命だと思うのです。手を貸して下さった事、有難く思います。え - …っと。いやはや、まさかあんな所に石があるとは思いませんでした… 」まるで子供が言い訳をする時のようにしどろもどろになりながら先の言葉を述べれば重くて熱く、上手く動かない身体を必死に動かして後ろに1歩。また1歩と下がっていく。__鴉の声がまるで[ 阿呆 ]と言ってるみたいで心底苛ついたのは秘密である )   (7/30 22:52:00)


極夜@雅螺 > 「へぇ?石に躓いて転んだなら仕方ない、激流の荒れた河川に足を突っ込めば溺れる。石に躓けば転ぶ。当然だ。運が悪かったな我が妹。──で?転んで、それと?」(後ろへとじりじり下がる妹との距離を努めて一定に保ちながらゆっくりと歩みを進め、相変わらず覗き込んだ人を引き摺り込むような深淵の笑み。けたけた、くすくす。とぷん、音を立てて西日は地平線の彼方へ攫われて行く。陽の落ちた街からは人の気配がかき消され、夜の気配が忍び寄る。赤い目の鶴は心底愛しい梅と距離を詰めながら、大袈裟な程首を傾けた。今度は、先程とは逆側に。──全く、馬鹿も馬鹿だ。夏に引く風邪は質が悪い、白梅も解っている筈だろう。根を詰めたな、イモータルだ何だと追い込まれれば此の子の事だ、そうもなるか。……はぁ、全く、肝が冷える妹で。困るね──)「それだけじゃないだろう。お前、仮にも七年お役を務めた僕を舐めていないかい?怒っているのも解らなくなったか、そのお頭は飾りか。白梅。────逃げるな大馬鹿者。お前の落ち度だ」   (7/30 23:06:32)
極夜@雅螺 > (びりびりと空気を痺れさせる強い声。鋭く笑った眼差し。鱗に触れられた龍の如し態度。基本的に感情の波が緩やかとはいえ、妹の事に関するなら話は別だ。一度叱らなければまた繰り返す。此の子の気質は時に、花を枯らす毒になるのだから。ぐ、と眉を顰めて右手を差し伸べ「掴め。付いておいで。お前、そんなんじゃあまともに歩けもしないだろう」なんて、怒りの皮を被せた心配と慈悲を甘ったるく声に載せ)   (7/30 23:06:42)


クロ:白梅 > そ、それと…と、言われましても…( じりじりと歩み寄られれば、びくり、と身体を震わせる。ふ - …っ、ふ - …っと大きくゆっくりと呼吸をする。大きく、大きく。夕方から夜に変わった風を吸い込めば痛む喉を優しく撫で肺へと入り込む。嗚呼、無駄に心地よい。しかしそんな事を考えている暇はなくて。再度首を傾げる姿とその笑みに心から怯え_そして怒りを感じた。 だが言われるのは仕方が無いこと。「 けほ、 」と小さく咳き込みながら兄から発せされる酷く重い言葉を耳から脳へと入れ込み受け止める。眉を潜めて俯きがちに「 申し訳ありませぬ、兄様… 」なんて消え入る様な声色で言えば後ろへと下がる足を止めた。)   (7/30 23:36:53)
クロ:白梅 > ( 勿論兄の言うことだから聞くのは当たり前なのだが、その前にそれ以上に空気を痺れさせ辺りを凍てつかせる貴方の声色が酷く恐ろしかったのだ。まさかここまで怒るとは思っていなかった、というのは本音であり本心であり酷く後悔している。 _久しぶりに叱られた、気がする。そんな事を思い返しつつ再度差し伸べられた右手を少し見詰めてから「 わかりました、兄様 」とおそるおそる顔を見ながら自身の少し熱を持った手を乗せる。   (7/30 23:36:55)
クロ:白梅 > _嗚呼、愛しい、愛しいその声色が酷く落ち着く。落ち着くのだが無理をしているのは妾ではなく貴方では?申し訳ありませぬ、そう思えて仕方がないのです。だから、だからこそ妾は貴方に叱られたのが少し、少し頭にきてしまう。でも抑えなければならない、そう。そう。…__突然先程感じた怒りが再度湧き上がるのだが必死に抑え込む。奥歯を噛んでゆっくりと貴方と歩みを進めるのだが、やはり頭が変になったのだろう。小さく小さく「 兄様だって、寧ろ兄様の方が無理をなさっているではないか 」と吐き捨てるように呟いた。冷たい声色が広がるのだが貴方に聞こえているかなんて白梅には分からない。…寧ろ聞こえていない方が良いのだけれど。)   (7/30 23:37:11)


極夜@雅螺 > 「咳き込んだね。風邪でもお召しかい白梅。夏風邪は下手を打てば長引く。本家の者も口を酸っぱくして言っていた気がするけれど?」(現役時代ならいざ知らず、流石に病と怪我を一緒に抱き込んだ愛しい妹に怒りの鞭打ちを掛ける程ではない。只管に謝罪だけを吐き出す弱り果てた姿に目を眇め、載せられた細い指先に宿る重過ぎる熱にふっと息を吐いて棄てた。──華というなら栄養を吸い上げて強かに生きた所で誰も叱らないだろうに、此の子は。尊華の兵士を"妾の子"と囲うのも良いが、自分にも慈愛くらい注げないのかな。気質とはいえ、あまりこんな事が続くと僕の肝が冷えるというものだ──脳髄を焼くような優しさ。たった一人の可愛い妹にだけ注がれる感情が、彼女の手を握る自分の手に力を込めた。元々大きくない感情の波がゆるりと落ち着き始めたその瞬間に、嗚呼。貴女の声が、細々と耳朶を擽った。尊華の為に身を捧げる覚悟があるからこそ、女人の身で己の跡をやりこなす。それが心配でもあった。そして今日は、実際に無理が祟った姿を見た。──普段なら、貴女の言葉はきっとひらり、躱していただろう)   (8/1 16:51:54)
極夜@雅螺 > 「……何だって?白梅、何だいお前、酒でも呷ったかい?」(からんと乾いた笑い声。夏の夕暮は酷く空っぽで、虚で、まるでたった今己の顔に貼り付いた笑顔のようだ。ぐわん、瞳孔が大きく開く。笑顔は一つずつ砕かれ、欠片になって剥がれ落ち、やがて本当の無表情が浮かぶ。本妻の子だ、妾の子だ、そんな事気にせずに接せられる唯一の相手。嗚呼、そんな顔して、お前、自分が余程捨て駒にでも思えるのね。夏に酔ったのは一体何方だっただろう。普段なら知らない顔の出来る言葉一つが、ぎりぎりと心を掻き乱した)「普段隠居殿だなんだと言う割には可笑しな言い草だね。お前の言う通り僕は隠居した身だ。何を無理する必要がある?下らない与太話に口を割く位なら足に力を入れる事だ。倒れても知らないよ」(ざぱん、と音を立てて足元に水の輪が薄く広がる。いけない、感情が乱れ過ぎだ。何をこんなに焦っている。落ち着け、沈着な水の魔術師ともあろうものが炎のようになるな。ぐう、と辛うじて喉を低く鳴らすだけでそれ以上は言葉を紡がずに済み、ただ強く、彼女の手を引き)   (8/1 16:52:05)


クロ:白梅 > 分かっておりまする、妾もまさかここまでなるとは、…( むっとして顔を顰めては反抗してみせる。これはただの我儘で、普段ならそれはもう目を輝かせては兄様兄様、兄様の言う事は世界の言葉です_と言いながらちゃんと後ろを付いてきて手当をしてもらい一緒に過ごす………というのに。何故かどうしても不思議と口から零れる零れる。 やはり熱病というのは厄介なもので、普段なら口にしない言葉。普段ならしない行動をしてしまう。だからこれは、白い花を蝕む病そして暑く火照った身体のせいなのだ。しかしそれをどう貴方に伝えようか。身体の事なんて基本的には他人に伝えるのが難しい_ )   (8/1 18:06:49)
クロ:白梅 > ( 案の定貴方の怒りに触れてしまった。さらさらと美しく流れていた水が突如激流となり木を飲み込むかもしれない、そんな感じだ。しかし_そもそも兄様が悪いのだ。一つそう思ってしまえば終わりな話。飲み込まれようとも凛と生き続ければ良いのだ_嗚呼何と哀れで馬鹿な子だろうか、この白い梅は目の前にいる最愛の兄に鋭く尖った花弁を向けようとしているのだ。無性に苛つき、何処にも根拠なんてないと言うのに勝てるだなんて強気になっては無表情の貴方の顔を見て「 ふん、 」とそっぽを向く。子供らしい反抗の仕方かもしれない、けれどそれだけじゃ収まらない。貴方の言葉には何も答えずに強く引かれた手を思いっきり内側へと引いて手を振り払った。   (8/1 18:07:19)
クロ:白梅 > そして口を開けば大きめの声で、それも訳の分からぬことをベラベラと叫んでみせる__「 お辞め下さい兄様、妾は酒を呷って等おりませぬ、ましてや気狂いでもありませぬ!!昔から兄様は無理をしてばかり、そりゃ、そりゃ_昔の兄様の仕事姿は見た事がありませぬが、いいえ、いいえ!兄様は無理ばかりして居られます!!何故そんな兄様に散々言われなくてはならぬのですか!!妾には、白梅には分かります!!! 」ぎゃあぎゃあと昔の事、あることない事を憶測で言うのは幼稚な行為。花が咲く前の蕾の様な小さな心しか持てぬ幼児の言葉。薄茶色の雑に縛った髪の毛がゆらゆらと揺れる。まるでそれが白梅の心を、心情を表しているかのように。嗚呼まだ続くのだこの熱に浮かされて魔の薬で頭が可笑しくなったかのように、彼女は白梅は口を閉ざす事をしなかった。)   (8/1 18:07:29)
クロ:白梅 > 大体兄様は適当な時に会いに来ては勝手にさっさと帰っていくではありませぬか!!せめてもう少しきちんとした時に会いに来て下さい、突然の訪問は誠に嬉しく思いますが御相手が出来ませぬ故!!!!それに、それに妾はもう子供ではありませぬ、これしきの怪我で倒れるなど、兄様はいつまで妾を子供扱いするのですか!!!!妾は、妾は_!!( ぐっと歯を食いしばり、勢いよく発言したせいかどうなのかは分からぬが、何故か半分涙を零しながら左手を血の流れる膝へと持っていき思いっきり押し付ける。苦痛で顔を歪ませつつ、白梅はゆっくりと「 奏でよ芽吹けよ氷の華よ。乳飲み子咲かせ梅の花… 」と言葉を一つ一つと紡いでいく。その途端、辺り一面の空気が冷たくなったかと思えば白梅の手に、膝に向けて冷気が漂い始めるではないか。そう、この美しくて馬鹿な白梅は怪我を自力で直そうとしてあろう事か氷で止血しようとしているのだ。余りにも痛い、冷たい、辛い…でも何故か湧き溢れる自身と怒りと悲しさにより痛みに耐えられる__ 嗚呼本当に馬鹿な女だと思いませんか。止められるか否か。さぁどうでしょうね )   (8/1 18:08:03)


極夜@雅螺 > 「…………。まぁ、暑いと食欲不振になる。それが免疫力を下げる上に、夏風邪に対抗する物質が人間には少ないみたいだね」(燻る火種に水を被せ、感情の起伏が鎮まる瞬間を待ちながら、笑顔は諦めやや呆れたような表情でそう説いた。自分が得意とする理系に近い話題に心を逸らし、嗚呼、やっと抑え切れると思ったのに。現実なんて無情だ。手に伝わる鈍い感触に目を瞬かせ、ひどく不思議そうに、幼い仕草で振り返った)「なっ……、ぁ……お前に、お前に何が解るか若輩!」(──"自分には解る"だって?努力して、散々尊華の為にと喚いたお前と、『御家』の為に嫌々元帥を務めたこの僕と、一体何が解り合えるって?駄目だ、風は頭を鈍らせる。この子だって本気な訳じゃないだろう。落ち着け、いつも通りに、いつも、通りに──何色もの色をいきなりぶち撒けて心の色は濁ってゆく。華を案じて多少言い過ぎたのは認めよう。だが何故、華を案じるどころか摘み取ったように言われなければならない。揺れた思考は、一度溢れ出した言葉を止めてくれはしなかった)   (8/1 18:30:28)
極夜@雅螺 > 「解る訳がないだろう、本家で蝶よ花よと愛でられて元帥にだって意欲的なお前だ、僕とは居る場所が違う癖に僕を解ると言うか!馬鹿にするのも大概にしろ、此の場で力量差を見せなければ解らないのか!」(熱を持って加速して行く。駄目だ、ダメだと何だと叫んでも口は勝手に言葉を紡ぐ。魔術師として積み上げた数々の言葉の軌跡が駄目押しのように発揮されて、嗚呼、人を傷付けると分かっているのに。花弁を千切る言葉と解っている癖に。家の事を口にするだなんてお前が一番嫌っていたはずだろう。苛立った心は言葉と行動を同調させる。ぐっ、と握り締めた手を開いたのはせめてもの理性だったかも知れない)「僕は、ただおまえが、──あああクソっ!此のっ、なぜ判らない!!」(ぱんっ、と音が響き渡る。やってしまった。こんな事、したくなかったのに。思いに追随した右手を振り上げ、愛し子の頬を打つ。平手打ち。赤い瞳は見開かれ、眉尻は僅かに下がり、微かに結んだ唇はちろりと赤く彩られていた。強く噛み締めて血の溢れた唇に、後悔の味。あーあ、お馬鹿さん)   (8/1 18:30:41)


クロ:白梅 > ( 驚くと固まってしまう、というのはあながち間違いではなかったようだ。何かの終わりを感じたその時、走馬灯というのが脳を埋め尽くすというのも、本当にあったのだ。そもそも絶望を感じたその時世界が砕け散る様な心が潰される様な嫌な感覚をしたのは久しぶり_否、初めてかもしれない。夜空が砕け星と月の光が消えて目の前が真っ暗になる。くらりくらりと頭が脳が揺れ動いて、今居る場所すら分からなくなってまるで酔った感覚を味わって吐き気を催す__嗚呼最悪な日だ厄日だ今日、今宵は厄日の祭り、お祓いを所望したい…__そんな虚しい願いがぽつりと芽生えた )   (8/2 22:52:03)
クロ:白梅 > ( 冷や汗をたらり、と頬から垂らしては貴方の言葉をしっかりと聞き入る。突然水を頭から掛けられた様に驚きと冷たさを感じる。詠唱は止まり氷も未完成のまま砕け散った。そして次に軽い音が響いた途端に頬に痛み視界が揺れ動く。手折られた花のように頭を垂れて現状把握をする為に思考回路を必死に巡らせるのだが上手くいかない、脳内を水でぐちゃぐちゃとかき混ぜられている感覚しか残らない。まるで魂を握り潰されているような、そんな感覚を味わうとは思っていなかった。痛くて苦しくて辛くて_悲しくて。   (8/2 22:52:05)
クロ:白梅 > [ こんな事になるなんて思わなかった ][ 口から出た言葉は取り返しがつかない ][ ましてや妾は言葉を紡ぐ魔術師 ][ 情けない ][ 大いに情けない ][ 悔しい ][ 辛い ][ 痛い ]_やっと思考回路が動き始めたかと思えば、こんな事しか思い浮かばなくて。痛む頬を手で抑えては唇を噛み締めて目の前にいる兄の顔を睨む様にして見詰める。束の間、白梅が1歩前へ踏み込んだかと思えば、貴方の身体を力いっぱい、思いっきり突き飛ばした。前方へと差し出された両腕がゆるりと力を無くして落ちていくのと同時に、ぶわっと嫌な冷たい風が舞い2人を包み込む。いつの間にか夜となり人々も少なくなっていたこの道で月と星達が2人の行為を高みの見物している中、遂に白梅は我慢できなくなったのか、暗闇のような両目から雨粒をポロポロと零して小さな小さな水溜まりを作っていく。いつの間にかギュッと握りしめていた手を更に強く握りしめては地面を思いっきりその場で強く踏み込みながら、痛む喉を必死に開いて震えた泣き声を響かせる。)   (8/2 22:52:16)
クロ:白梅 > わ、わ"らわは、っ!!!馬鹿になどしてない、何もしてないではないか!!!!ぅ、…ぐす、っ、ぁ、わからず屋は、おっ、お前の方だ、!!!!!!!おまえ、御前なんて、き、き…き!!嫌いだ!!!! ( ぐずぐずと鼻を鳴らして涙を零して叫んだ言葉は[ 嫌い ]。そんな事思ってもないのに。人生で初めて貴方に直接意味も無いのに[ 嫌い ]なんて言えば、様々な感情によって押されられていた熱が再び湧き上がる。呼吸が荒くなり、右手で自身の苦しい肺があるであろう胸元を抑えた。_白い梅の花が1輪、枯れ落ちた気がした。)   (8/2 22:53:02)


極夜@雅螺 > 「っ……、此のっ……!夏風邪に当てられてとはいうが些か当てられ過ぎだろう……っは、如何いう気の変わりだ?僕は、僕は……」(ふらり、と体がよろめく。一瞬、自分が何故よろめいたのか、酩酊した頭では思い浮かばない。柔らかい掌の残り香、ふわ、と幻の梅が散り落ちる。嗚呼、そうか。自分は此の子に突き飛ばされたのだ。風邪で力は入っていなかっただろう。普段なら、身長差も存在する身だ、軽くいなす事なぞ訳なかった筈。けれど、その妹の手に込められたあるだけの感情。其れは無論、喜ばしい感情ではなく、嗚呼……大凡兄妹が向け合うものではない煮詰めた感情。どろりと濁る想いの塊に押され、ふらふらと2、3歩後退り、ぽかん、と間抜けに目を瞬かせた。片手で虚空を掴む馬鹿な鶴を、哀しげな夕焼けの匂いだけが慰める)「あ、…………」(──涙。悲しい時に、流す物。此の子は、人前で泣くような子だったか、駄目だな、頭が回らない。否、否、そうじゃないだろう、……誰だ?誰が泣かせた?愛しい此の子を。嗚呼、馬鹿め。稀代の大馬鹿者め。僕だ。此の子を泣かせて、手を上げて、兄ともあろうものが、何を──)   (8/2 23:30:12)
極夜@雅螺 > 「──嗚呼、そう。きらい、そうか、お前も僕を嫌うのか。……、う、あ……僕は、」(「お前が、心配だっただけなのに」。囁くような声はきっと届かない。大切な事程届きはしない。美しい花園を作り上げる事には一生分の手間がありながら、花々が枯れる時は刹那の時。宝石の言葉を、煌めいた本心を呟くには夕暮れの赤はひどく熱い。代わりに、ありもしない言葉を本心のように捨てる事には此の愚かな己は戸惑わないのだ。嫌いだ、と。僕の良心に名前を付けるならきっと其れはお前の名前。そんなお前に嫌いだと。刃物で斬り伏せられたようだ。雷に打たれたようだ。鞭打たれたようだ。否、否、幾つ痛みを並べてもこの苦痛に足るものか。嗚呼、まるで、紡いだものすべて、死んでしまったみたい)「っ勝手にしろ!お前なんか必要ない、お前はお前で勝手にやっていれば良い!お前なんか──」(飛沫を上げて加速する暴れる言葉とは正反対に、ぽた、ぽたん、──涙が溢れ、ぐ、と握りしめて右に払った左腕に合わせるように、半透明の滴は膨張して弾け飛ぶ。昂る感情に呼応した涙はぶわ、と花開くように大きく展開して周囲にひらひらと漂っては消えて行く)   (8/2 23:30:49)
極夜@雅螺 > 「────僕の妹なんかじゃないッ!!」(もう、かえれない)   (8/2 23:31:02)


クロ:白梅 > ( 鶴の雫とは、ここまで美しいのか_なんて。白い梅の朽ちる姿は、こんなにも綺麗なのか_なんて。酷く哀れな2人を嘲笑うかのようにして鈴虫がリンリンと鳴いては夏の夜を彩っていく。 時間外れの蝉の声が遠くで響いた時、涙を零しながらもやっと兄の顔を姿を、そうその姿を見たのだった。 まるで気分は蓮の花に囲まれた楽園から落ちていく感覚。 浮遊感で酷く吐き気がして、「 う"ぇ"、 」と息と共に酷い嗚咽を零しては必死にせり上がってくる異物を出させまいと両手で口を抑える。醜い姿を晒すのは何回目だろうか、いいや何回目でも良い。何故なら既に白い梅は枯れ果て地に落ちてしまったのだから。 )   (8/3 23:57:17)
クロ:白梅 > ( 苦しくて息が出来なくて。嗚呼、美しい白色梅の花。白梅様々、ご機嫌如何?いいえ今はご機嫌じゃない。ご機嫌なんて考えてはいられない。今この瞬間、今この世界。頭に思い浮かぶは花畑。生えし気分はムスカリ、苧環、そしてバーベナ。哀れな白梅、鶴に喰われて枯れ果てた!次に芽生えた生命は紫。哀れだ哀れだ醜い色だ。人を蝕む毒の色_いいえ蝕まれたから毒の色。血に染められる方がまだマシだった?そうだな、その方が___こんな結末にならなかった筈なのに。 余りにも苦しくて堪らなくて、霞む目を必至に広げて見たのは泣き顔。[ お前も ]と言われれば酷く嫌悪感を感じてしまい、頭痛がさらにひどくなる。_妾は、妾は違う。本家の人とは違うのに、…_唇を思いっきり噛み締めて後悔ばかりを募らせる。雨に降られた様に、雪に埋もれたように酷く凍える心と身体を動かして、1歩前に出ては「 ちがう 」と声を出して抗おうとして_出来なかった。 まるで硝子が落ちたように。空から落とされたように。プツン、と何かが切れる音が耳元で、いいや体の奥底からした。   (8/3 23:57:19)
クロ:白梅 > _今、何と?_相手から発せられたのは[ 必要ない ][ 勝手にしろ ]そして___[ 僕の妹じゃない ]。それがトドメだった。夏風邪で狂いに狂っていた頭が一気に冴える。霞んでいた目も鮮明になる。だが音が何も聞こえてこない。脳で頭で響くのは貴方の言葉と息遣い。息をするのも忘れ、涙を零すのも忘れては、その漆黒の闇に沈められたような目を大きく、大きく見開く。 _今なんて言われたのだろうか。今、目の前にいる彼は何て言ったのだろうか。必要ない?いいや、その後。その後、妹じゃ、無い。確かにそう述べた、兄様が妾に、そう述べたのだ。妹じゃない、妹じゃない…?じゃあ、今ここに居る妾は一体誰なのだ?今ここで地に足をつけ華を咲かせる木はなんの為に存在しているのだ?華には水が無いと死んでしまう、でもその華が既に存在しない…?どういう事だ、どういう事なのだ、なぁ、なぁ…教えておくれ、妾は、……__   (8/3 23:57:30)
クロ:白梅 > 自問に追われて自答が思考が追いつかなくなる。周りの空気が重たすぎて吸うことが出来ない。出来ない。でも知りたい、知りたい。そんな執念とも思える思考回路の末に白梅は、フラフラとした足取りで後退りをする。 小さく、小さく虫の音に掻き消されてしまうのでは無いかと思うぐらいの声量で奏でる言葉はただ一つ。「 あ、ぃ、さま、」。   (8/3 23:58:09)
クロ:白梅 > ヒューッヒューッと必死に息を吸おうとするが上手く行かない。でも[ 兄様 ]と上手に言えなかった為に息を吸い込まなければならない。吸い込み方?そんなもの分からない。だって呼吸の仕方も食事の仕方も、生きる術も、存在価値をも、全てを全て教えてくれたのは兄様だもの。分からないんだ。 ぐらり、と世界が歪んでは回り出す。上手く息を吸えなくて、呼吸が出来なくて。だらしなく口元からたらり、と唾液が零れ落ちる。それを拭くことも、空気を入れ込むために首を掻きむしることもせずにただただ、その場でふらりふらりと脱力してしまった身体を揺らして哀れな醜いダンスを踊る。そして遂にバランスを崩してしまい一気に後ろへと倒れ込んだ。目の前が暗転していく中、遠くで何かの鳴く音が聞こえたけれど、それが何かを考えられるほどの余裕なんて無かった。)   (8/3 23:58:11)


極夜@雅螺 > 「あ、」(名前を呼ぼうとしたのです。真白き梅、春に綻ぶ気高い花の名前。貴女のうつくしい其の響き。けれど口の中は張り付いたように乾き切り、膠でも注いだように口は動かない。終ぞ、名前を呼ぶ事は叶わずにただ、嗚咽と呻きにも似た声を発する貴女を見詰めていた。溢れた涙は未だにゆらりと空気を泳ぎ、ぱちん、と弾けて硝子を撒き散らすように消えて行く。咄嗟に屈み込んで手を伸ばした我が身は何がしたかったのだろう。伸ばした左手は中空で彷徨い、結局何処にもいけなかった。夕暮日暮、道に迷った愚かな鶴。折角羽を貰ったのに自ら其の羽を捥ぎ取って夜に沈む。やがて飛べなくなるのでしょう、嗚呼、史上最悪、稀代のお馬鹿さん)「しら、うめ、待って、僕は、ちがう、すまな、」(──何と言った?此の愚図、愚図、役立たずが。お前の心は一体誰だ。本家の人間と一緒にした挙句何と言った!お前が拒絶されても致し方ない、あんな酷い事を言ったんだ。だが何故お前が拒絶した?愛しい子。僕の心。違う、違うんだよ、だから頼むよ、────)   (8/4 00:35:07)
極夜@雅螺 > (置いて行かないで、謝るから、どんな罵倒でも受け入れましょう。漸く声にした貴女の名前。繊細に煌めく其の光を握って良いのか、酷く震える声で貴女の名前が付いた心を手繰り寄せる。嗚呼、馬鹿ね、馬鹿だ。愚か者。役立たず。愚図。もう手遅れでしょう。其れでも言わずにはいられなかった)「──置いて行かないで」   (8/4 00:35:18)
極夜@雅螺 > (手は宙を掻き、声は届かず、其の癖発してしまった呪いは取り消せない。宵闇の海に太陽が沈む。鶴が広げた翼に梅が隠れる。ひらり、儚い音がした)「──白梅ッ!!」(刹那、視界一杯を埋め尽くしたのは清らかな梅が散り行く景色。ぐらり、不安定に揺れた妹の体が、地面に倒れ込む。また、其の手は掴めない。まるで羽のない鳥のよう。鳴く事だけは自由でしょう、拒絶した其の名前を悲鳴に似た声音で叫び、縺れそうになる足を叱咤して貴女の側に駆け寄った。互いを案ずるあまりに言葉は呪縛となり、互いを想うあまりに心は違えてしまう。難しいものですね、人間というのは。嗚呼、けれど素晴らしいこともあるのです。人間の言葉は一度きり。だからこそ其れを紡いで、解れた糸を繋ぎ直すことも出来ましょう。どうでも良い、後回しだ。決して後回しにしてはいけない事だけれど、今はただ、溺れる華を掬い上げる事が先決だった。頭は打っていないだろうか、意識は?絶叫する思考を無理やり押さえ込み、成る可く揺らさないように貴女を負ぶった。引き結んだ唇に揺れる赤色。噛み締める後悔の味。嗚呼、なんて辛いの)   (8/4 00:35:33)
極夜@雅螺 > 「……すまない、そんな、つもりじゃなかった。本家連中と一緒にして、僕は、何を言っていたんだろうね、……はは」(からり、掠れた笑い声が自分を嘲笑う。夜に落ちて行く街、ひどく軽い貴女を背負って少し逡巡してから、自分の家まで連れて帰る。身の回りを整えておきたい気質に感謝しながら、殺風景ではあるが小綺麗に片付いた部屋の右隅にある寝台の上から理学に関する書物を雑に払い落とし、硝子細工を扱うように貴女を其処に下ろした。割れる寸前の硝子玉。解け合わせるにはまだきっと、時間が必要だ。昏く濁った赤い瞳から溢れる涙を乱暴に拭い、肺の中の重苦しい息を押し出して治療器具を引っ張り出し)   (8/4 00:35:42)


クロ:白梅 > ( 『 夢ってね、自分の願望が生み出すものなんだよ 』ねぇ、知ってた?白梅ちゃん___遠くで随分と昔に別れた友人の声が聞こえた気がした。)   (8/8 01:48:49)
クロ:白梅 > ( がばっと布団を飛ばす勢いで起き上がり、荒く息を吸い込んでは吐き出すを繰り返しつつ、必死に顔面にある傷跡を右手でなぞりながら心を落ち着かせる。チチチ、と美しく囀る小鳥の鳴き声を耳にしてはハッとして顔を上げて辺りを見渡す。どこもかしこも古風で豪華な家具ばかり置いてある、見覚えのあるその部屋は白梅にとって重たくて苦しくて、上手に息ができない場所だった。 まるで作り物の様に動く使用人。意味も無いのに置かれた骨董品はおどろおどろしくて見たくもない。どうしてこんな所に居るのか、そんなもの分からない。_分かりたくもないよ…_幼い自分の声を耳にしては少しずつ黒と白で埋もれていく目の前を嫌そうな顔して睨んだのだった。鮮やか?彩やか?いいや違う。全て無色、白黒なのだ。だって此処には居ないから。__誰が? )   (8/8 01:48:52)
クロ:白梅 > ( 『 夢に囚われたら死んじゃうんだよ 』だから気を付けてね、白梅ちゃん__まるで洞窟の中で会話してるかの如く重く響いた友人だった人の声が聞こえた気がした。)   (8/8 01:49:07)
クロ:白梅 > ( 目を開き、ゆっくりと顔を上げれば、そこは綺麗な木製の机の上だった。少し痺れた両腕をぷらぷらと振っては大きな溜息を1つ_吐いた筈なのに、口から出たのは可愛らしい花だった。そう、花だったのだ。何せ美しい花弁が広く大きく咲く前に千切れて粉々になってしまったのだから。_あの花は、何て名前だったか…_思い出そうにも色の無いこの世界では上手く思い出せなくて。ぐっと唇を噛み締めては、微かに感じた感情に驚き目を見開く。[ コレ ]は、この感情の名前は何だったのか。この感情はイケナイものだ。また余計な事を言ってしまう。また傷付けてしまう。_誰を? )   (8/8 01:49:09)
クロ:白梅 > 嗚呼、嗚呼!!!分からないのだ!!!!( 悲痛な大声を上げては髪の毛をぐしゃりぐしゃりと掻き混ぜて、何も無い真っ暗な世界でただ1人膝をついて頭を垂れて泣き叫ぶ。喉が裂けて真っ白な血反吐を吐くが、誰にも届かない。この気持ちも想いも感情も、名前を上手に付けられない。重たい空気が上からのしかかって身体も顔も上げられない。ぽたりぽたりと真っ白な涙が落ちては水溜まりを作る。息を吐きだせど吐き出せど腹の底に溜まった[ 何か ]が出てこなくて。出てこなくて。気持ち悪くて悔しくて悲しくて辛くて言いたくて吐き出したくて伝えたくて貴方に伝えたくてどうしても。どうしても、伝えたくて。 指を思いっきり喉の奥へと突っ込めば、「 ぉ"ぇ"、っっ 」と嘔吐いて様々な色彩を彩りを四季を吐き出す。華やかな赤に黄色に緑に紫。けれどこんな色じゃない。貴方に渡したいのは別の色。貴方の色なの早く出てきて。)   (8/8 01:49:46)
クロ:白梅 > ( _貴方の名前が分からないんだ、貴方の名前も妾の名前も__。吐き出したものが混ざりあっては黒色になり、渦になり、海になり、身体を少しずつ飲み込んでいく。楽になれるのなら息なんてしなくていいんだ、と。思い出せないならそのままでいいんだ、と。吐き出せないならそのままでいいんだ、と。そんな思考ばかり思い付いては力が入らなくなる。真っ暗な世界が更に酷く暗くなり、両目を閉じれば遂に動かせなくなった身体をずぶずぶと沈めていく水の感覚しか分からなくなる。_水。水、あの方の水は美しかった。金魚を泳がせ生命を紡ぎ、人を照らす鮮明な水。貴方の魔術、貴方の力。貴方の、あ、あなた、あなた…?___ 違う、名前は、貴方の名前は…_息も吸えない水の中。真っ暗闇で何も見えないけれど、上に上にと必死に手を伸ばしては大きく口を開けて叫ぶ。たった一言、たった一つの貴方の真の名前を。)   (8/8 01:49:55)
クロ:白梅 > 白鶴様!!!!!( がばっと布団を飛ばす勢いで起き上がり、荒く息を吸い込んでは吐き出すを繰り返しつつ、必死に顔面にある傷跡を右手でなぞりながら心を落ち着かせようとして_辞める。ハッとして顔を上げれば、本来、右目の傷跡を触ろうとしていた右手は、顔を上げた事により触れることなく空を切って喉へと降り立つ。 優雅に雅に、喉に触れる。嗚呼、何とも言えぬ安心感。此処が何処なのかを上手く頭の中で整理する事すら出来ないというのに、此処なら息が出来ると理解したその途端。 ぽろり、ぽろりと1粒1粒美しき透明な雫を零したのだった。頬を伝っては胸元や首、身体に振り落ちるその雫を拭うことすらしなずにただひたすら滲む目の前をぼぅっと見つめていたのだった。 _貴方想いし雨乞いを、鶴の一声今一度 _なんて。 )   (8/8 01:50:46)
クロ:白梅 > ( _まぁ、願った所で許して貰える筈がないよな、と。小さく呟いては耳飾りを触ったのだった。)   (8/8 01:52:19)


極夜@雅螺 > 「なぁに、天舞音」(静寂を切り裂いて響いた、愛しくて哀しい声。其の名を呼ばれる事は嫌いだった。優雅な鳥の名前を織り交ぜながら、呼ばれる度に枷に嵌められているようで。けれど、嗚呼、全く人とは移り気なもので貴女の声ならば許してしまう。今の己に、許すも許さないもありはしないけれど。ちら、と向けた視線の先に、溢れる透明な雫。温かな雨を見詰めて人差し指を軽く振り)「不変の悲哀は転じて喜色、向かう先へ幸多からん。無辜の祈りを顕現せん」(小さな詠唱。さらさらと流れ出る言葉に従って貴女の涙は忽ち纏め上げられ、しゅる、と優美な尾鰭の金魚に姿を変えた。ちゃぽり、尾鰭で涙の跡を跳ね上げて其の儘霧散した涙の金魚。残像のように、散った硝子玉のように、涙の欠片が夏に似つかわしくない凍えた空気に花開いて落ちて行く。石炭焜炉の上に載せていた鍋の中身だけ横目で一瞥し、軽く紐で袖を縛っていた軽装のまま、貴女の名を呼んだ。手を離せば消えてしまいそうな、綻ぶ花の名前。貴女の元へと歩み寄り、ぽすっ、なんて軽い音を伴侶に寝台の端に腰掛け)   (8/9 01:04:51)
極夜@雅螺 > 「何か食べられそうかい。体の具合は?」(さらさらと手櫛を流れる滑らかな髪の感触を楽しむように、すぅ、と指で貴女の髪を梳る。何もなかったかのように、ただ、兄のように。此の子は聡い。互いに"何もなかった"事を既成して元の生活に戻る事も出来たかも知れない。けれど、他でもない貴女の家族でいたかった。そんな事を我儘に思ってしまったら、何も言わないなんて選択肢は初めから存在しない。──天舞音。魔術師は他人に易く真名を明かさない。源でもある名前を知るなら、家族だけだ。……"他人"の真名を容易く呼ぶ程、僕は馬鹿じゃないよ──立ち上がって名残惜しそうに髪から手を離し、乾いた唇をゆるく舐めて、静かに口を開く)「真名を知っているのは家族だけだ。……天舞音、許して貰おうとは思っていない。其れだけ、酷い事を言った。けれど、もしお前が良いというなら、──お前の真名を、まだ、僕が持っていても良いかい?」(ただ、貴女が良いと言ってくれるなら。願わくば未だ、貴女の名前を知っていたい。願わくば────貴女の家族でいても良いだろうか)   (8/9 01:05:01)


クロ:白梅 > 白鶴様、兄様、… ( 貴方の声で声色で、真名を呼ばれるこの嬉しさを喜びを、なんと言えば良いのだろう。上手く言葉が出てこない口と頭を放っておいては、涙がしゅるりと姿を変えて何時ぞやの金魚へと変化しては硝子が砕ける様に、星が散りばめられたかのように消え行くのをこの目で見届ける。どうにもこうにも、それが貴方のように見えてしまって。どうしてなのかは分からない、けれど貴方だと思えてしまって酷く心がズキズキと傷んだ。 [ 儚くも美しく消え行く貴方をどう引き止めれば良いのだろうか、貴方になんて言えばいいのだろうか ]そんな事ばっかり頭で廻る回る、嗚呼ぐるりぐちゃりと思考が巡る。けどそれも貴方が端とはいえ同じ寝台の所に居るという事実が全ての荒ぶりを和らげ解してくれるのだ。 _まるで貴方は魔法使い。妾の、唯一無二の救い主、兄、愛しい御方……_ 目元を少し緩ませては髪を触る貴方の手を指を、静かに堪能しては、とくり、とくりと音を立てては鳴る心臓を必死に抑える為に大きく深呼吸して貴方の行動を見守るとしようか。_否、今はなにも言葉にできない、が正しい。 )   (8/10 23:46:15)
クロ:白梅 > ( 名残惜しそうな手を目で追いつつ顔を見上げては貴方の言葉を一つ一つ丁寧に身体に脳に染み込ませる。酷く驚いた表情をしてしまうのだが、それ以上に嬉しい気持ち、そして酷い罪悪感に埋もれそうになるけれど、それはそれは、必死に必死に耐え抜いて、喉の奥から声を絞り出す。上手く言えなくても良い、つっかえてしまっても良い、今は貴方にそんな言葉を言わせては行けない。だって怒られるべきなのは_妾の方なのに。)   (8/10 23:46:23)
クロ:白梅 > あ、あにさま、あに、さま…!勿論、ええ、勿論でございます、!( わたわたと手を動かしてはそう伝えて、慌てて布団から出て寝台の上で正座をする。一瞬、くらり、と身体が頭が揺れるのだけれどそんなものは気にしない気にしてる暇はない謝りたい貴方に兄にこの世で1番、美しい鶴に_。 夜が深まり、草木も眠り始めたであろうか。物音1つしないこの部屋で、ゆっくりを手をついて頭を下げる。口を開くが、ぱくぱくと金魚の様に動かしただけで上手く出てこなず、出てきたかと思えば「 う、 」なんていう情けない呻き声。それでもその呻き声をツルにして喉の奥から体の奥底から嗚咽と言葉を出しては紡いで貴方に届けた。)   (8/10 23:46:38)
クロ:白梅 > ま、誠に、誠に申し訳ありませぬ、…妾は貴方様になんて事を…嗚呼、あぁ、どうか許さないで下さいませ、妾はこの後に及んでも貴方様に兄様に真名を預けたいと思ってしまうのです。記憶が朧気ではありますが、全てを砕き手折り散らせてしまう言葉を紡いで届けてしまうだなんて、酷く愚か者です。ええ、妾は酷く愚かな花_いいえ、花などと美しきものではありませぬ…どうか、どうか、…許さないで下さいませ、……( ぎゅっと両手を瞑っては、布団に額を押し付けて離れない。頭を垂れる花とは醜く、それはそれは見物かもしれない。けれどこうしなければ行けない程、いいやそれ以上の事をしてしまったこの白い梅が悪いのだから_ね? 。)   (8/10 23:47:15)


極夜@雅螺 > 「……、其の仰々しい呼び方はおやめ。僕の妹。態々硬くなる必要はないさ」(白鶴様。貴女にならば呼ばれても構いはしないと、そう享受はせども矢張り好いた呼ばれ方ではない。本家が何の意味で付けた名かは知らないが、字を変えてしまえば知らず。不知。何も知らぬ、稚児のようで昔から嫌いな真名。貴女の前ならばけたけた嗤いを被る必要もない、ただ、ありのまま。元々感情の起伏が緩やかな所以か、何も施されていない己の表情は恐らく、真顔に近いものだとは思うが、触れれば折れてしまいそうな華が勘違いしないように、そっと笑顔の薄い布を被った。僅かに身動ぎして寝台から腰を上げ、弱火で煮込んでいた何かの元へ近付いて行く。ぱち、と爆ぜた火はただ暖かく、細めた自分の瞳に映し出された)「動かない。無理をしない事だ、完治していないのはお前が一番判っている筈だよ。……さて、料理は得意ではないけどね。親愛込めて作ったから平らげてくれるとお兄ちゃんは嬉しいんだが」(親愛込めて、の辺りが完全に片仮名に化ける勢いで棒読みな辺り、恐らく出来があまり良くないのかも知れない。ちょっと塩辛い卵粥。決して塩を入れたとかじゃないのにね)   (8/13 00:07:41)
極夜@雅螺 > 「いいや。許すよ。僕の花。……言った事はないけれどね、白梅。ずっと僕の心はお前だけだ。時々自分の心を忘れそうになる。其の度にお前が思い出させてくれる。そんな子がどうして花でないなんて言えるんだい?言える輩がいたとするなら稀代の大馬鹿者か笑われるのが芸の道化だけだ」(──わすれそうになる度にお前が引っ張り上げてくれる。きっとお前自身は無自覚だろうけれどね、僕の良心はずっと、お前の顔をしているんだよ、白梅。……全く、其の華に妹じゃないだなんて、…………史上最大の馬鹿は此処にも居たわけだ──硝子玉のように透き通っている癖に、態々大地の土埃を自分の所為だと抱え込もうとする。他人の傷も汚れも抱き込もうとする。我が身を削る事も、厭わずに。そんな姿が、嗚呼、ずっと自身の心さえ削り落とされるようで恐ろしかった。似合わない事だ、己が何かを恐れるなどと。例えそう言われたとしても、恐くて、怖くて、恐くて。そんな脆くうつくしい硝子にヒビを入れてしまった自分に、許すだなんて言えはしない。いっそ此の羽を落とし、貴女を温める布でも織れたならよかったのに)   (8/13 00:07:56)
極夜@雅螺 > 「お前こそ、僕を許さないで。お前は優し過ぎる。何かを許さない事を、覚えた方が良い。……………其れ以上にきっと、僕は耐えられない」(貴女に許されたとしても。何度赦されたとしても。其れを甘んじて受け入れ、のうのうと闊歩する事なぞ出来はしない。身の芯がきりきりと痛む音がした。いっそ此の羽を捥いでしまえ。いっそ此の足に枷を嵌めてしまえ。飛べない鶴、どんなに滑稽だとしても、貴女に赦されたくはない)「尊華の為にと身を削るお前を見る度に、僕の心まで抉られるようで、……怖かったんだね、きっと。お前を失う事も、自分の心を見失う事も。全く、此の歳になって弱いものだ。……ごめんね、白梅」(寝台の横の机に置かれた粥に混じった調味料と同じひとしずくが、知らず瞳から溢れて消えた)   (8/13 00:08:07)