この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ビナ&アルシラ

探究者と予言者

木場田/ビナ > (星よ、風よ、流れよ流れよ時の間に間に。流動する二つは、ゆっくりと、漠然とした大いなる気配を人間にわからせて、ずりずりと引き摺るみたくゆっくりと過ぎていった。草木はシルエットの影絵の如く、明光のコントラストの芸術。しかし、銀色の月光がぼんやりと影絵の輪郭を曖昧にした不思議なかんじ。寂しそうに風が一つ、二つと過ぎて行って、露の雫がちょろんと葉を滑り落ちていった。潤沢な、艶っぽい夏の夜であった。虫の音に耳を傾けて、ランダムに薪の跳ねる音がする度に、そちらにちらりと視線を向けた。揺れて明滅する薪の炎が、ビナの小麦色の肌を潤んだ茜色に染め上げていた。ここは、王国某所。人里離れ、人の気配から離れ過ぎた所まで進むとそれはある。知る人ぞ知る、神祠の噂を聞きつけて、ここまで足を運ばせたのだ。しかし、その前で溜まりに溜まった疲労が足枷となって憚る。こんな状態で、果たして神を拝んで良いものかと考えた所、直前で休むという結論に至ったというわけであった。   (7/27 17:11:41)
木場田/ビナ > 火の粉が弧の軌跡を残してゆっくりと消えた。ビナの凭れている背中の羊が、弾けた音にゆっくりと目蓋を開いた。包まっていた毛布から手を外に抜き、ビナは優しく微笑んで目を覚ました羊の頭を撫でた。—————きっと、神々はこれも見ているのだろう。明日は日の出と同時に拝みに行こう。だから、少し早いが、ビナは火の熱に微睡み、毛布の温みに目を蕩かせた。)「…………?」(羊、ガフが黒い耳を立て、首を擡げた。そうして続けて歩いてきた道の方に視線をやった。ビナはその異変に眠りにつこうとした意識を覚醒させる。誰かくる。こういう時、ガフの勘は絶対だ。しかし、ガフは逃げようとしない。この火の光に寄って、悪意の無い人間を招いたか。だから、ビナも逃げようとせず、ただ近くその誰かが闇から現れるのを待つの見であったのだ。)>アルシラさん   (7/27 17:11:54)


カフカ/アルシラ > 「(空は流転を繰り返し、明暗のコントラストを人々に魅せる。ああ、この空は我が為に。ああ、この大地は我が為に。すべての人類はなるべくしてこの星に生まれたのである――と神の教えだ。ウェンディア王国は太陽の名の下にその信仰を轟かせる宗教国家だ。政教分離が難しい今、しかしそれでも人々は信仰を捨てずに神々を崇め奉る。彼女からすればこの国もまた故郷に等しいモノであると、自身を持って言えるだろうね。さて、彼女が目指す先は流浪する噂で聴いた程度の情報だが神祠である)あゝ……あの灯りはなんでしょう。(各国各地の聖地巡礼を繰り返す流浪の宣教師、アルシラは、夏の夜の人里離れた道を歩いていた。黒天には対象的な白い月が、彼女の顔を照らしている。白い肌は病的に見えるだろうか?しかしそれと同時に神々しい二面性を持ち合わせていると言えるだろう。暗闇の中でも目立つ翠色の双眸は大いなる光を宿している。そして進んだ先―――見つけたのは一つの灯だ。誰かこんなところで野宿だろうか。興味を唆られない筈もなく、彼女は歩みを進めて近づいていく事だろう)」   (7/27 17:30:15)
カフカ/アルシラ > 「……こんばんは。(その先に見えたシルエットは一匹の大きな羊……そして年下だろうか?同じような髪色に目の色の少女だった。偶然か必然か、否…が出会うべくしての出逢ったのだろう。彼女は初めて目に入れた貴女を見てそこまで思考を巡らせていた。右手に持った金色の装飾が施された槍がシャン、と音を鳴らす。どうやら貴女は旅人のようだ。少なくともこの土地の人間とはかなり違う、エキゾチックな雰囲気を持ち合わせている。それは彼女もまた同じことなのだが……ただシンパシーとともにどこから来たのか少し気になってしまう)……貴女は何処からこの地に赴いたのですか?」   (7/27 17:30:23)


木場田/ビナ > 「こんばんは。」(錫杖のような、なんとも涼しげな音が、しじまの夜に良く木霊する。燈につられてやってきたのは、一人の女性だった。信仰者らしい法衣に身を纏い、神聖な気配を綿密に漂わせる、目眉良い整った顔立ちの女性は、顔半分を茜に照り返し、もう片方は翳りを見せる。追い剥ぎ暴漢の類では無いことを一先ず安心して、そして巡礼中かなと大凡の見立てをすれば、やっとあなたの質問に口を開いた。)「風は目的を決めずに吹く。そして決して止まることなく、終わるまで吹き続ける。わたしも、そんなとこ、かな。えへっ、なんてね。」(羊の綿雲のような毛を撫でながら、そちらにそのペリドットの瞳を向けて推量るみたく観察をしながらそう紹介した。煙を巻くみたく、言葉で弄す。そんな自分をおかしそうにくすっと笑えば、今度はほんの、ただの子供みたいな雰囲気を見せる。)「そう言う君は?見たところ、王国の司祭さんかな。」(今度はこちらの番と言わんばかりに、誰何したか。)>アルシラさん   (7/27 17:48:49)


カフカ/アルシラ > 「あゝ……けれど貴女の風は'"終わる事はなく吹き続けるを"でしょう……。(それだけで全てが分かったような気がした。そう、風は吹き続ける。方向はいつも出鱈目だ。彼女のその、若い見た目とは裏腹に説得力のある凄味と、自然と精神そのものに語りかけて来るかの如く声に貴女は少し驚くだろうか。そして彼女はあなたの問いにゆっくりと抑揚のついた話し方でこたえるだろう――)私はアルシラといいます……そうですね、さしずめ私は、"風向き決める者"でしょうか。神の御言葉を人々に伝え、そして正しき道へと導く……【預言者】とであると言えるでしょう。又は【宣教師】とも。そして、王国の者ではなく……ヨズアの出で御座います。(淡々と神託が如く告げる彼女。様々な肩書も、意味をなさない。ただ彼女は正しいと信じることをして、そして人々を正しい方向へと導いているだけの事である。神々しいまでの堂々としたその態度と、翠の瞳は貴女とぴたり視線を合わせたまま……その後に、ちらりと隣の大きな羊にも目をやって少し微笑みかけるだろう。そして思い出したように口を再び開く。)……この辺りに祠が在ると聞いてやって来たのですが、ご存知ありませんか?」   (7/27 18:03:05)


木場田/ビナ > 「…………」(ビナはそう返したあなたに、なんとも言えない。悲しそうな、切ない顔をして微笑んだ。)「わーお。これはこれは。」(そう聞いたビナは、思っても見なかった相手にきゅるっと目を見開かせた。意想外なあなたを観察する瞳は細められる。透き通った緑の瞳は、どこまでも見透すようであり、あなたと同じく、確かな知性と叡智の気配をちらつかせていた。二つの白い髪、少女にも少年にも男性にも女性にも見える。加えてその雰囲気は強く老成していて、老婆でも老翁のようでもあった。そのアルシラと字を名乗った彼女は、そんな、とても不思議な人で、二人とも、とても似ていた。)「————風車の民たちは、あなたのような人を求めるのでしょうね。」(また、そんな風から力を得る人たちも、いる。差し詰めそれは風車。言い得て妙だろうか。細めた目は、一通り吟味を終えたようにゆっくりと目を瞑って、そう言葉にすれば、またゆっくりと目を見開いた。この一連の会話を終えて、あなたが羊に微笑めば、それに安心した羊のガフは、代わりにゆっくりと目を閉じた。冷たい夜風が吹き、ざわざわと、葉達の擦れ合う爽やかな音が、会話の段落をつけた。)   (7/27 18:23:10)
木場田/ビナ > 「ん、この先に。わたしも、その祠を目指して来たんだけど、明日にしよって。」(今度切り出したのはビナの方だった。ふふっと、唇の隙間から漏れ出す吐息と一緒に微笑んだ。ゆっくりと、二人の空気が柔らかくなる。柔らかくなって、ちょっと暖かくなったから、)「ねね」(ぽんぽんと、ビナの座る隣、羊の極上の背もたれに)「疲れたでしょ?二人でさ、明日の日の出と一緒に、参拝しよって思ったんだ。どうかな、ほら、あったかいよ?いっぱいアルシラさんとはお話もしてみたいしさ。えへ、ちょと、照れるけど」(招待することにしたかもしれない————)>アルシラさん   (7/27 18:23:21)


カフカ/アルシラ > 「まあ、それは―――ちょうど良かったですね。では………ご一緒させて頂きましょうか。(口元に浮かべた笑みは聖母の如く、彼女は安堵したように一息ついて、目を細める)……ありがとうございます。(少しの沈黙の後に、貴女の提案に彼女は快諾の意を示すだろう。大きな羊はきっと彼女のことも認めてくれたのだろうか。こちら側の意思が通じたらしい。お言葉に甘えて、ゆっくりと彼女はもたれかかるだろう)……羊は、神聖な生き物であると神は仰有りました。また逆に、山羊は裁かれる存在であるとも。あゝそれなら―――――あなたはきっと善人なのでしょうね――(静かに透き通るような声が風に攫われる。しかしあなたにははっきりと聴き取れるだろう。焚火が靡いて揺れている。ソレを見つめながら彼女は話を続ける)貴女は、一体どのような信仰をお持ちなのでしょうか……私に、聞かせてください。(人の信仰多種多様でありながら彼女の中で、それは只一つの存在に集約される。それ即ち【神】。彼女はどのような形で、自らが神が信仰されているのか知りたいのだ)」   (7/27 18:39:33)


木場田/ビナ > 「そうだな…………」(一息ついて、すこし考える素振りを見せてから、それから程なく思い切りをつけたみたいに語り始めた。)ㅤㅤㅤ「『神は、そこにいる』」ㅤㅤㅤ(一言、たった一言。その一言に、どれだけの意味が込められているだろうか。ビナの、あなたの横目に映るだろう姿は、求道者のそれ。探究を求め続ける旅人であり、経験な信徒でもあった。)「わたしは、旧いヨズアの神々を信仰してる。神々は、きっとそこにも、あそこにも、どこにでもいる。そして、わたしたちのことを、誰からも気づかずに、そっとこちらを覗いているの。」(例えば、天を仰いだ。今にも零れ落ちそうな程に、潤沢に光る、満面の星空は美しく、神々しく、神はそこにいるように、どこまでも、人智を超えて、不変に俯瞰している。ビナの言う神々とは、そう言うことだった。)「そして、わたしたちが『言の葉』を紡ぐ時、神々は、きっと『そこに宿る』。だから、言葉にすれば、神はどこにでもいる。きっと、だれよりも、あなたのそばに。昔から、ずっと。」(『あなたも、そう思わない?』、にこりと笑って、澄んだ緑はあなたの顔に神を思い浮かべた。)>アルシラさん   (7/27 18:58:20)


カフカ/アルシラ > 「あゝ……嗚呼。素晴らしい、貴女は……【知っている】のですね。(ここまで自分と思想が、そして考え方がリンクしている人物は果たしてこの世にどれだけいるだろうか。そんな事を思っていしまうほど貴女の答えは彼女にとって"真理"だった)その通りです。神は何処にでもおはします。そして私達を視ている。故に困難の度に道を示し、悪しきを断つ)…神は決して、自ら語りません。しかし私はその声を代わりに、語る事ができます。形となって現れなければ、人々はソレを信じようとはしません……。故に私は預言者なのです。(焚火は先程よりも少し激しく揺れている。それはまるで――人の一生を語っているかのようであった……。彼女は瞳を閉じて貴女に語りかける。まるで聖歌―――賛美歌(=Hymns)のように、)貴女は、過去に幾つかの【試練】を若くして打ち砕いて来たのでしょう。あゝ、良い信仰を……本当に良い信仰を…を持っているのですね。(感激の籠もった声で彼女は目を閉じ、そして涙を流した。それは悲しいからでも嬉しいからでもなく、貴女との出会いを唯一神に只、"感謝していた"のだ)」   (7/27 19:27:26)
カフカ/アルシラ > 「私の教えでは神は唯一、本質的にはただ一つ、で御座います。それは様々な伝承に形を変えて、多くの姿をもってして人々に救済を齎した。私は他の教えを……決して頭ごなしに否定しません。(彼女は目を再び開けて、そして貴女は明確に【別の存在】を感じ取るだろう。まるで男の低い声と、彼女の今までの透明な高い女の声が混ざったような錯覚――――)貴女の言う【神々】も同じく。ヨズアの教えは古い――――それ故に淘汰されてしまった、と人々は言うでしょう。……しかし、私はその教えが淘汰されたとは思いません。貴女のように敬虔な使徒が居た事実がその証明であり……そして貴女に出会えた事を光栄に思います。(つう、と右目から頬を伝った涙はたった一滴だった。月は雲に顔を隠し、淡い光を洩らしている。https://youtu.be/9F2zuEHDbP8)」   (7/27 19:27:36)


木場田/ビナ > 「………」(なんてことだ。)「………」(なんてことだろう。)「…………ふふん。」(誇らしい。あなたの言葉は、ああ、それだけで『魔』なる『輝』きの術なのですね。星空のように、『人々を導く』。ㅤㅤㅤあなたは、星なのでしょう。ㅤㅤㅤ身が『焼き焦がす』ほどの情熱は、【シリウスの閃光】。そして、その星『言葉』通りの【完成された精神のリアリスト】。あなた、星なのでしょう。【その言葉に、神は宿る】。あなたの言葉は、信託として、『風なるビナはあなたの示す風向きの通りに吹き飛ぼうとしていた』。全く、一体、どういう風の吹き回し………いや、歯車の噛み回しだろうか。よりにもよって、こんなに星の輝く夜に、あなたのような星の預言者と出会うなんて。あなたのその導く言葉は、『確かにビナの数歩進んだ領域だ』。まるで、全てを見透すように、言葉一つで、人を変える。言葉総ては広義の魔術とは言うが、『二人は広義なんかではなく、魔術そのもののようだ』。)「あなたを、知りたくなった。」   (7/27 20:11:06)
木場田/ビナ > (ビナは、不意に立ち上がる。予感するように、薪の炎はプスッと消え、真暗闇がその場を支配した。それなのに、構いもせず、ビナは歩きながら、ぽつりと唱え始めた—————)ㅤㅤㅤ「ㅤㅤㅤ『わがみはㅤㅤかみがみにこうㅤㅤちいさきのこら』ㅤㅤㅤ」ㅤㅤㅤ(旧い、旧い言葉が、『目』を覚ます。熱烈に、猛烈に、静謐に、神秘的に、形而上的に。確かな魔術を以て。確かな真理を以て。確かな意思を持って。確かな願いを持って。祈る。祝詞を、詠唱を、力ある神宿し言葉を、神を下す詩(ウタ)をうたう。—————だから、神がそこにいるのなら………)ㅤ「『揺籠の微睡』」ㅤ(お許しください。)ㅤ「『嬰児の安楽』」ㅤ(わたしの願いをどうか。)ㅤ「『孺子の逡巡』」ㅤ(今のあなたを、わたしは今でなくなる前に見ておきたい。)ㅤ「『壮者の猛り』」ㅤ(知りたい、誰よりも。神は、言葉に宿り、言葉は人智を示し、)ㅤ「『老輩の達観ㅤㅤ人間の断片』」ㅤ(人智を読んで神は【見透す】。故に、神は形を持たず、神は顕現せず。しかし、神威となって人々に祝福を下す。それは、今、たった今、黄昏の燃え盛るばかりの、光と魔力の奔流を以て、真夜中の森に現れたか   (7/27 20:11:25)
木場田/ビナ > 。掴めそうなくらいの暗い、暗闇の森が、今はめくるめく夕陽の光がどこからか照り、照らす。) ㅤㅤ「『夕陽の玉響ㅤㅤ揺らめいて』」ㅤㅤㅤ(ビナは、足を止め、踵を返し、あなたの正面にその顔を見せた。上層気流のような、言葉から滲み出た力がビナの夕陽色に染まった白い前髪を持ち上げ、額を露わにする。そこに刻まれた、橙に光り輝く、刻み込まれた『目』の刻印。)ㅤㅤㅤ「『主は洞観す』」ㅤㅤㅤ(『総てを見通す目』、神の目があなたをじっと見つめていた。開眼されていた。故に、)ㅤㅤㅤ「『———ダー・ニト・ロロイ・ウルヴモズア』」ㅤㅤㅤ(———ヨズアの神々の声を聞け。その言葉の意味は、もうわかるだろう。この祈願の『言葉』を最後に。夕陽の輝きは、それこそ太陽の沈む様みたく、一瞬で鎮まってゆき、また常闇が支配し返した頃には、ぼんやりと光を宿すビナの額の他に、『星々が輝くばかりだっただろうか』)【https://youtu.be/nSSH8JLEnqU】>アルシラさん   (7/27 20:11:36)


カフカ/アルシラ > 「(神は古より私達を見ていた。貴女が紡いだ【詞】は長く……永い歴史を持つものだった。故に彼女にさえその全容は計り知れない。故に彼女にはその言葉の意味は分かったような気がした。貴女は眼を開ける。それは神通力と言うべきか。『主は洞観す』第三の目。SIX SENCEそんな言い方もあるのか。ただその目が見通した先は―――)あゝ……そうですか……けれどまだ早い。(相克する螺旋が貴女には、貴女の【眼】には映った。【人の心を読む魔術】はしかし、彼女の【人に教える魔術】と拮抗するだろう……)『星が生んだ何万光年もの瞬き―――――』(貴女は見た。それは新しい生命の生まれる瞬間。満月の夜の下で赤子が泣いている。顔は……光でよく見えない)『人は覆い被さる暗雲を災厄と呼んだ―――――』(貴女は見た。それは誰もいない砂漠で一人佇むアルシラ。ただ天を仰ぎ、そして無表情のままだ)『無限の苦しみと夢幻の悦び―――――』(貴女は見た。それはシリウスの瞬き。あゝ、声が聴こえるだろうか……それは次のように話した……)」   (7/27 20:55:47)
カフカ/アルシラ > 「『ただそれだけの為に、生きて死に、転生輪廻を繰り返しているというのだろうか。』『私は否定する。《I deny everything》』『ああ、私は否定する。《I deny all of it》』(【【貴女はまだ、"""私を知らない"""】】)『救いの声はすぐそこにある。けれどそれは終わりの向こうに―――――――』『『『手を差し伸べなさい』』「ダー・ニト・ロロイ・"""イェルザレム"""」https://youtu.be/MDKOEWxi_48 (結局、貴女が彼女の思考を覗いた結果見たのは双文字だった。それは――――《救済》ただ、それのみである)……素晴らしい業ですね。しかし、忘れてはいけない……貴女はまだ私を知らないのですよ。それは私もまた然り。(貴女よりも少し背の高い彼女は離れた貴女に近づいていき……けれど思考を覗こうとした事を彼女は咎める事もせず、また怒っているようでも全くなかった。ただ―――【笑っていた】)無闇矢鱈に、その魔術を使うべきではありません。(ニコリ、と笑う彼女は説教らしい説教を垂れて、目を伏せる。月は再び雲から顔を出して、金十字の耳飾りがその光を反射させる)」   (7/27 20:55:59)
カフカ/アルシラ > 「(彼女は……許されるのならば貴女の頭の上に手を乗せようとするだろう。)……その知識欲は称賛に値します。知りたいという気持ちがあるから人は強くなれる。(そして彼女はゆっくりと、羊の方へと目をやると、その目をじっと、数秒見つめてから……貴女に再び目を合わせるだろう)【但し、答え合わせは問題を解いてからするモノですよ。】(母親が子供を宥めるような声だった。ただ、それだけで十分だったのだ。全ての人々を救いたい。この本心は貴女が自ら覗こうとせずとも彼女は口にしていた夢だっただろう。彼女の魔術と拮抗したかのように見えた貴女の魔術……本当は、彼女の言葉(=魔術)を通して、救済というたったニつの文字からより多くの情報を載せて貴女に【見せた】のである。言い換えるならば、"""彼女の本心の一部だけを曝け出し、他の部分を彼女の言葉で覆い尽くした"""と言っていいだろう。真名を告げてまで彼女は心のうちを明かそうとはしなかった……)」   (7/27 20:56:08)


木場田/ビナ > (総てを見通す目とは、文字通り総てを見通す。神の目は、言葉に宿る力の源を洞観し、その人物の総てを見通すのだ。それが、ビナの願いによる、ビナの魔術だった。なれば、あなたの言葉に、ビナは『アルシラの星を見通した』。)「ㅤㅤㅤえㅤㅤㅤ」(光景が、頭の中に流れ込んでくる。ヒトの誕生、『揺籠の微睡 嬰児の安楽』。広大な一面の砂海にぽつりと佇む女性が、こちらに微笑んだような気がした。夕陽と、あなたの言葉が、見えない力の流れに則って、確かな変革として、ビナの見通した『アルシラという女性に、【救済】という【言葉】を見出した』。シリウス、星の光は人々を導き、導きはあなたにとって救済なのだろう。なれば、あなたは星で、人で、神で、言葉なのだろう?強く、正しく、美しく。鮮烈で、鮮明で、繊細で。圧倒的で、超越的で、慈愛的。『神は、そこにいる』。その言葉が、思い出させる。天命の『真名』を明かし、説き伏せたアルシラ、いや、イェルザレムは確かな『天命』を含んだ、まさに魔術(神の力)だった。)「あ、あははは………」(笑って、誤魔化せるなら、どれだけ良かったか。   (7/28 14:34:07)
木場田/ビナ > ただ、そんな素晴らしいあなたを、誰よりも今のあなたを、知りたかった。あなたは怒っていない事に、一先ず安堵してから、それから、あなたの言葉にビナは首を左右に振った。もう、額の瞳には光はなく、あなたがビナの頭を撫でる頃には、月明かりだけが光源足らしめていただろうか。本当に、きれいなおひとだ。あなたは。)「ううん。ちがう、ちがうの。アルシラさん、いや、イェルザレムさん。」(ビナは、呟くように、俯いてそう溢せば、次には目頭に涙を蓄えて、今にも泣き出してしまいそうに言葉を紡いだ。)「『今のあなた』を、『わたしとであった今だけのあなた』を、わたしは知りたかった。その先に見通して、見透して、透し見て、あなたの底にある『あなたの【言葉】』を、わたしは見出した。あなたの根底は、『救済』。そして、その救済とは、『正しき方への導き』なのだと。」   (7/28 14:34:28)
木場田/ビナ > 「わたしは、これ以上強い言葉を見た事がない。うん、ほんとうに、ないんだ。これっぽっちだって、あなたにしか、あなたに出会わなきゃ絶対に見つける事ができなかった『言葉』を見つけられて、本当に良かったって思った。」(今は、その幸せを噛み締めるだけで————精いっぱい。)「挨拶が、遅れたね。この出会いに、感謝を。」「わたしの字は、『ビナ』。また、【ビナー】のビナ。真名を、『リモ』。『言葉の探究者』、夕陽のように過ぎ行く、『今』の刹那人を見透し、その言葉を求める、求道者。それが、わたしと、『ガフ』。真名を明かしたのは、あなたが初めてだ。」(なんとも嬉しそうに涙を飲んで微笑むのだ。差し伸べられた、『理解』の握手は、あなたへ、輝く方へと、夕陽の手が伸ばされた。)【https://youtu.be/1fLAmwMJCxI 】>アルシラさん   (7/28 14:34:39)


カフカ/アルシラ > 「『リモ』そして『ガフ』……あゝ……若き星よ、そして聖獣よ。その名、忘れる事は無いでしょう。(彼女は貴女の求めた握手の手を右手で優しく握り返す。青白いシリウスは天上で未だ輝きを放ち続け、それはまるで月の光と拮抗しているほどである)貴女は貴女の明確な真理を持っている……それを、それを決して忘れてはいけません。『"アド"……我が神は、常に貴女と共にあります。』(友好の証を結んだあとに一つ、啓示を告げる。彼女は初めてここで、彼女の信じる神の名前を、他の誰かに明かしたのだ。ああ、新たなる教えの第一歩は今踏み出されたのである。この一言は【魔術】だ。【貴女が自分を見失いそうになった時、信仰を失いそうになった時、この言葉はきっと貴女を助けてくれるでしょう】光差す方へ、道はもう開けている。今この瞬間は今にしかない、何万光年も遠くで瞬き続ける恒星たちは、様々な教えに登場する神々の如く、私達を天上から見守り続けている。私達が諦めない限りその輝きは終わらない。故に私達もまた、輝き続けなければならないのである―――――)」〆   (7/28 22:11:21)