この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

オウガ&ゼダス

歯車を止める術

しぃずま > 「ふぅ…(口から吐き出される空気は、黒かった。)」   (7/22 20:28:24)
しぃずま > 「(未練。未完結。無残。無慈悲。不信。不安定。非情。非光沢。こねて潰してちぎって繋げて混ぜて混ぜて混ぜて。燃やして、吐いて。その黒煙は、見渡せば所々から涌き出てくる硝煙のごとく。澄みわたる空に浮かぶ、白いそれと同じ色をしているのに、その口から吐き出される空気は、小高く、この島を一望できそうだった丘の、大きい爆発痕からもうもうと止まらない煙のように、黒かった。)」   (7/22 20:28:41)
しぃずま > 「(じわり。無理に動かした右肩の真っ白な包帯に、真っ黒な血が、じわりと滲む。しばらく日に照らすことのなかった真っ白な肌地に、真っ黒な傷口が、ずくりと痛む。)っくあ、…痛ぇ…な…(『これ』でさえも、自分のものだと言えるのかわからない。あぁ、痛い、痛い。ただそれだけの感想が、本当に自分のものなのかわからない。黒こげた草を踏みしめて、歩く。その草に溶けて自分ごと崩れ落ちてしまいそうなほど真っ黒い感情を込めて、一歩一歩を踏み出していく。その目には彩りがなかった。その声には心がなかった。その身には覇気がなかった。何もない、真っ白。すべてを背負ってしまった鬼には、無くしたものは本当に大きかった。せめてハーメルン、何にも、何がどうなっているのかわからない、お前だけでも無事であってくれと思うのは、罪なのだろうか。)」   (7/22 20:29:38)


ガエリオ/ゼダス > 時は大きく戻り…三年前。___一時代に区切りをつけた大規模な神島での戦い。…敵である僕に救いの手を差し伸べた竜灯はその戦いへ参加すると同時に…師匠の生存を伝えられた僕を師匠の元へ辿り着かせるべく、神島まで送り届けてくれた。……そして、二人が各々の目的のために分かれてからの話。   ……僕が、何故謀反を起こそうとしているか。その全てが込められた1日の話____。) 『……ッ___!……はァっ…はぁっ………うァっ!…っ……く……。』(戦争とは、現場を目撃すれば最悪のものだ。…死体が炭のように黒くなって転がり、意識が完全に飛ぶまで苦しんだのが嫌でも分かってしまう。無数の死体を飛ぶように避け、焦げた地を息を切らしながら走り抜ける。…失って間もない左眼…。黒の眼帯をつけ怪我は見せぬようにしているが…。当然左側が、よく見えない。黒い羽織を靡かせ、包帯まみれの身体を無理矢理にうごかしつづけた。 だって、全部無くしてしまったはずだったのに…残っていて欲しい人が…同じこの大地を踏み締めていると聞いたから。止まってなんていられない。)   (7/23 06:12:59)
ガエリオ/ゼダス > (でも、移動中…左下に位置していたであろう窪みに足を引っ掛けてしまえば…。泥だらけの地面に勢いよく転び込んでしまう。そのせいで身も頬も泥まみれになって…、なのに、泥臭くなんてない。僕の身からと錯覚してしまう程に…焦げた匂いだけが周囲を支配している。動くのもやっとの苦しい身体でも…弱々しくもすぐに起き上がれば…辺りを見渡した。)『………。_____ッッ!!』(黒煙…ばかり。…歩く人の姿なんて、一つも…。……右腕が、転んだ影響で傷が開いてしまったのか包帯を血で滲ませる。痛みに耐えようと左手で傷口を抑え込みながら…歯を食いしばって辺りを更に更に奥までよく見渡すんだ。…必ず、貴方はもう近く居るはずだから。……そう、内で願ったその時だった。瞳が大きく開かれる。前方を見つめて。___ 見慣れた背中…大柄なその姿は…いまの僕と同じようにボロボロで、包帯に血を滲ませて。 )     (7/23 06:13:13)
ガエリオ/ゼダス > (でも…そんな身体でも倒れる事を知らない鬼神の生き写しのような…。ぁぁ、間違い…ない。僕が間違えるはず……ない。 この島にいる、誰よりも貴方を知る…僕が。)『___ッ…ぐ…ゥ…!___ァっ…ッッ…ァァ……。___リ…アム……さん……!______リアム……さんッ……!!』(本当に、生きてた。…あの人の言う通り。…生きてた。 目にした途端に…涙が止まらなくなった。膝の力が一気に抜けて…両膝を地にがくんと落としてしまった。 …痛みを忘れるほど…安心感と共にさまざまな感情が僕の身に押し寄せてきた。 レフィーネさんも、リアムさんも…ギャラルホルンまでも。この戦争で失ったようなものなのに。…なのに、その一つが失われていなかったんだと。本当に良かったと。…この一瞬で何度も何度も…思い、その度に…誰に向けるわけでもなく感謝した。貴方の背に向けて…貴方の真名を掠れた声で叫ぶ。ただ…貴方を少し後方から一直線に見つめながら。)   (7/23 06:13:21)


しぃずま > 「(死体など見慣れたものだ。それでもやはり、空へ幸せを願うことをやめていい理由はない。それは、自分、自分じゃない、わかっていなくてもしなければならないこと。自分が自分でなくても、彼らは「彼らだった」のだから。燃え尽きた者たち。あぁ、本当に、俺なんかよりも強いし格好いい奴等だと思う。敵う、敵わない、そんなことは関係ないのだろう。ただ向かい合う、それができるものがどれだけいるのだろうか。死体の数だけいるのだろう。また、屍の階段を上がっていく。ばさばさと布が風を切る音。誰かがこっちに走り寄って来ている…?いや、今の俺には関係ない。だってそれは、勘違い以外にないのだもの。風を切ることのできるような服、それは尊華の法被やら羽織やらと呼ばれるものだから。サクヤ…いや、あの人は確か怪我をしていたはずだ。ホヅミ?それなら尚更止まってやる道理もないし、足音が軽すぎる。)」   (7/23 13:23:32)
しぃずま > 「(引っ掛かる音が、こけてしまう音がする。さすがに、それを無視することができるほど生易しい呪いではない、人格というものは。ちらりと覗いて見えたのは、白い髪、白い肌、黒いタンクトップ、そして…赤い、瞳。白黒の世界に、あなたの純粋な赤が満ちた。俺の名を、本当の名前を呼ぶのは、誰だ。弱々しい歩みで、緑の草の上に立つ。紅い空を背に。)ハ、ー、メ、ル…ン?(確かめるように、いや確かめるために、その真名を、一文字ずつ呼んでいく。)お前…!どこに行ってたんだ、馬鹿野郎…!(動けないあなたへ、その駿馬がごとく豪脚で茶色い土を削っていく。あなたと同じように、膝を地面に付けて、夕陽のようなその制服を茶色く染め、抱き締める。)馬鹿野郎、馬鹿野郎!(強く、強く、強く。でも。)」   (7/23 13:23:59)
しぃずま > 「お前が無事でよかった。(何にも感じてなんかない。)来てくれたんだな…(来なくたってよかった。)ハーメルン…(ゼダス、だったか。)俺は…(お前はなんだ?…誰だ。俺の心の中で、囁くのは。ささやかな声なのに、しっかりと心を震わせる。その度に、ぞわりと陰湿な恐怖が背を沿う。ずくりと刺突の痛みが胸を突く。あなたをまっすぐ見ることが出来ない。言葉に重さをのせることが出来ない。冷えた汗を、止めることが出来ない。ばっ、とあなたから離れる。胸を、制服の胸をもみくしゃにする。)お、俺は…(角が、その根本が痛む。また、角が脳みそを割くような頭痛が来る。)すまん、ハーメルン、少し待ってくれ…(息切れを止めることができず、汗の入った片目をしかめるように閉じて、あなたと少し離れた草の上に座り込む。ぐち、と肉の動く音が聞こえれば、赤いモノが角を取り巻き、直っていく。痛みが引かない。眼帯を見つけることができない。あなたを。まっすぐ。みることが。できない。)」   (7/23 13:24:21)


ガエリオ/ゼダス > (やっと、温もりを直に感じれた。太い腕が僕を強く抱きしめてくれる。僕にはまだこの人がいるのだと…実感させられるんだ。僕の身がどれだけ削れても…この人が無事なら、それでいい。後悔なんて一つもない。貴方の左肩に顔を埋め、何度も何度も頷いた。…15歳のいつもの僕なら、本来反論してたと思う。貴方を探しに…いや、貴方を倒した人に仕返しに出ていた。馬鹿なんかじゃないと。…でも、今は。…この再会にそんな反論は不必要。…貴方の服を小さな手で握ろうと…したときだ。)『___ ぇ………。』(貴方が、離れて……しまった。 濡れた顔、泣き充血した右眼。貴方を静かに見上げ、行き場のない両手を地に落とす。……いや、ただ地に落としただけじゃない。力が、再びどっと抜けた。 ____角…? そんなもの、貴方には無かったよ。…一体、何があったの…。この、敵国の地で。眼を丸くしてしまう。  涙は溢れなかった。あまりの衝撃に…僕の身は一瞬のフリーズを覚えたのだから。)   (7/23 14:09:35)
ガエリオ/ゼダス > (そんな不安定な僕でも…思い返せば引っかかるところがあった。 力強い貴方の言葉を感じれない。返答は僕から無かったが…それでも、貴方の言葉は胸に響いていた。いつもいつも。…なのに、今は一つも響いてこない。…肉の嫌な音に、制服の胸元をくしゃくしゃにする似合わない姿。…明らかに様子がおかしかった。傷が目立つにしても…それでもおかしい、様子が。…戦いが貴方の身も心も…取り返しのつかないところまで破壊し尽くしているのがわかってしまう。それを己が深く理解しようとすると…悲しみでどうにかなってしまいそうだった。……でも、今僕が悲しみに潰されて…どうする。膝を震わせながら…立ち上がり、少し離れた位置に座り込む貴方の背を目指して…ゆっくり、ゆっくり。歩み寄った。)   (7/23 14:09:43)
ガエリオ/ゼダス > 『_____はぃ…。…』(ただ一言。貴方の背で呟けば…静かに、貴方の大きな背中を精一杯両手を広げて…抱きしめる。体重を乗せて…おぶられるのを待つ小さな子供のように。初めて人を想って抱き締めた。下手くそかもしれない。でも…僕って軽くて小さいから…全部乗せなきゃ、貴方は気づいてくれないかもしれないから。____見て、くれないかもしれないから。)   (7/23 14:09:52)


しぃずま > 「…っ、あ…(冷えた背中に温もりを感じた。重さなんて必要ない。その温もりだけでわかるんだから。弱い心に染み込む優しさに、甘えたくなる。)…ありがとな。(靄が少し晴れたような気がする。自分が肯定されることで、オウガは自分が自分であれる。いつまで続くかはわからないが。)俺なんかに、お前はいてくれるのか…(優しく、柔らかい肩を背中に回して、その腕であなたを掴めば、ぐいと引っ張って前に持っていき、またもう一度抱き締める。)離れないでくれ。俺はもう、なにもない。お前が無事に生きていてくれるだけで嬉しいんだから…(小さいあなたの全身を包む腕の力が緩み、顔を見合せられるような位置まであなたの頭を下ろすと、オウガはその愛らしい顔をじっくりと見た。)無事、に…?」   (7/23 15:44:06)
しぃずま > 「(気づいて、しまう。あなたが傷ついてしまっていることを。)その眼帯は…(ほとんど無傷のオウガとは違い、あなたは右目を傷つけてしまった…もう一人の大事な人。ヴァンジャンスも右腕を失った。どうしてだ、太陽。どうして彼らの身を削るのに、罪深きこの鬼には何も課さぬのだ。)どうしたんだ、ハーメルン。何を、したんだ?(へたりこむ自分の脚の上に乗せて、自分とは真反対の細い腕を掴んで、深紅の瞳を覗きこむ。曇った瞳でまっすぐに見たあなたの瞳は、澄んでいた。いや、潤っていたと言うのだろうか。充血した目と赤い目の端は、きっと涙の跡。また涙を出しそうな瞳だ。だからたぶん。「潤っている」、と言えるのだろう。それにしても心配がつきない。まさかまた、俺が助けられなかったのか。俺はまた誰も守れないのか。俺のせいで。目を、唇を、震わせながら、あなたの姿について問うた。異質なのは、こちらも同じというに。)」   (7/23 15:44:24)


ガエリオ/ゼダス > 『___今の僕には…もう、実の父と、貴方しか…いません…から…。』(…少し、フリーズしたせいかな。涙が先程から止まっている。…涙腺は緩いに変わりないけれど。 僕にとって…貴方に抱きしめられるという事は…父に抱かれているのと何ら変わりはない。貴方と血は繋がっていなくても…僕にとって貴方は“魔術”の父。…再び貴方の手解きで前から力強く抱きしめられれば…それだけ強く安心出来た。…)『___…。……はい…。』(僕が無事に生きていてくれるだけで。__その言葉、…嬉しく思うと同時に、何か…僕の中で飲み込めないものがあった。喉を通らず突っかかるような。…でも、今は返事を先程同様頷き通すのみ。 子の顔を見るように貴方は位置を合わせる。こんな泥に汚れた頬、見せるのは少し恥ずかしいけれど…。目をそっと逸らした。)   (7/23 21:32:10)
ガエリオ/ゼダス > 『……っ。___ な…なにも。…なにもしてない…。』(眼中に無かった。眼を少し見開く。…そうだ、貴方は僕の怪我の度合いを知らない。この眼の事も。左手で即座に負傷した眼を覆う。眼帯をしているのにも関わらず。僕は…酷く動揺した。下手な嘘もついて。 首を小さく横に振って。 口が裂けても言えない。この傷をつけた者の名前は…。  …恨んではいないんだ、一つも…寧ろ、彼は救ってくれた。そして…僕等を結んでくれた。 例え復讐を嫌う貴方でも…今の精神状態じゃ何を起こすか分かったものではない。罪悪感は酷く僕を蝕むだろう。…でも、これだけは貴方には言えないんだ。)   (7/23 21:32:19)


しぃずま > 「(下手な嘘は真実を語る。目は口ほどに物を言う、とはよく言ったものだ。オウガにとっては、目を見れば、あなたの奥なんて、その言葉の裏なんて、ガラスのように簡単に透けて読める。嘘をつかれるのが、どれだけ今のオウガを傷つけるのかわからないのだろう。自分を否定されることが、どれだけ辛いのかわからないのだろう。)そう、か。(どうしてなんて聞けない。聞いたらきっと、もっと辛くなる。そんな不安を抱えてしまうほどに、それが怖い。嘘があるのはわかっているのに、それを問えない。まっすぐに生けない。曲がって、言えない自分になっていく。自分が自分で無くなっていく。)」   (7/24 00:03:55)
しぃずま > 「お前は、俺が嫌いか?(それだけ、問う。)俺は、俺が嫌いだ。(あなたを、屍たちを抱き締めるように、自分を抱き締めることはできない。本物を見失った自分を抱き締めることができない。何を聞きたいのか、と言えば、自分を肯定してくれる言葉だ。女々しい、女々しいなあとわかっていながらも、それが聞きたい。痛みがまだ引かない。俺を偽らないでくれ。本当を隠さないでくれ。俺にそれを伝えてくれ。そう言いたいのに、言葉にはできない。尊華に染められて、奥ゆかしさを覚えてしまったのか?いらない。いらない。伝えられれば良いはずなのに。どうしても、言葉にできる自信がなくて。目が泳ぎ、真っ直ぐ言えないのだ。)」   (7/24 00:04:15)


ガエリオ/ゼダス > (深く聞いてこなかった。…助かったと同時にじわじわと罪悪感は僕を刺激する。……ごめんなさい、リアムさん。…でも、決して貴方が悪いわけでは、ないから。少し、俯き気味になってしまうのも…心情的に仕方ないでしょう。…誰も好きで嘘をつくわけではないのだから。)『__…?……。』(突然の問い。 少し顔を上げ、貴方に眼を合わせようとするものの、声は出さなかった。 寧ろ出せなかった。僕には…貴方がその問いを僕に向ける意味が理解できなかったから。…貴方、らしくない。眼も合わせてくれず、先程から…異常ばかりを僕に見せてくる。貴方はそんなに弱い人じゃない。人見知りもしなければ小さい事は馬鹿デカい笑い声で吹き飛ばしてしまうくらいの人なのに。 貴方を此処まで困らせて、脆くさせた戦争が憎い。憎くてたまらない。…眼を…ギュゥっと瞑った。)   (7/24 18:03:50)
ガエリオ/ゼダス > 『_____僕は…大好きですよ…リアムさんが…。貴方が例え一人になっても、自分で自分を否定しても…僕は貴方から離れたりしない…。_____もう……戦わなくていいですよ…リアムさん…ッ…… やめ、ま…しょう…?? …も、う……千騎…長、なんて、名乗らなくていいから…。もう…騎士団を引っ張らなくていいから……。』(本当に、壊れちゃうよ。…今なら、間に合う筈だから。眼を瞑ったまま…段々と下へ下へ…顔は下がっていく。僕は貴方が大好きで大切で…失いたくない。だから…もう戦場なんてものに向わないで欲しい。貴方が壊れていくのを見ていられない。 涙が、大粒の涙が一粒…また一粒…。右眼から地へ向けて零れ落ちる。途切れながらも言葉を口にすれば…その言葉には僕の本心となる感情が重く重く乗ったものとなるだろう。肩を震わせる。……もう、僕はこんな悲しみを繰り返したくない。繰り返したくないんだ。)   (7/24 18:04:00)


しぃずま > 「…お前が俺を好きでも…(また、目を逸らす。自分で聞いたのに、否定するなんて、なんとも傲慢なことだ。でも、傲慢なのは、あなたも同じことだろう?それが、彼を否定することとは分かっていない。無垢で、若すぎる願い。だって。今オウガにあるものは、全てを奪ったものと同じで。「戦い」なのだから。)俺は、俺は戦わなきゃならねえんだ。(俯いて涙を流すあなたを、ゆっくり抱き締めて、胸中を涙で濡らし、優しく言った。戦えと言われた。戦わねばならない。戦うしかない。戦うことだけだ。俺にできることは。戦こそが自分を保つから。それを、奪わないでくれ。)」   (7/24 20:17:45)
しぃずま > 「俺は、「千騎長」だ。お前のためだけには生きれないんだ。(本当は、自分のために生きて、自分のために死にたい。そんな希死念慮を抱くほどに、自分がわからないというに。肯定されたいのに、肯定されたくない。俺を肯定される度に俺は、死ねなくなっていく。弱ったな、これじゃ何をされても地獄じゃねえか。右も左も生き地獄だ。太陽よ、それが俺への裁きと言うのだな。)お前が俺を好きでも、俺は戦わなきゃ、ならねえんだ。(同じ言葉を繰り返した。今度はあなたの頭を、ゆっくりと、丁寧に、髪を解くように撫でながら。それは罪悪感。あなたの、他でもないあなたの願いは聞けない。だって、やらねばならないのだもの。戦しかない。戦がなければ、俺に存在する意味はない。だから、望んでいないモノを、)戦わない俺を、肯定しないでくれ。」   (7/24 20:18:02)


ガエリオ/ゼダス > (僕が大切なんじゃ。僕が…居ればいいんじゃ。…手を伸ばした。掴んでくれると信じて。___でも、冷たい風のように貴方は僕を突き抜けた。貴方に抱かれ包まれて。…肌に感じる温もり。……でも、とても寒かった。…さっきまで覇気のなかったはずの貴方の言葉。でも…繰り返され突き付けられる現実。 貴方は僕が言葉で何度止めても揺るがぬ決意を残酷ながら表明した。______馬鹿…なんじゃないのか。自ら壊れに行くなんて。貴方は組み立てられた機械じゃない。人なんだよ。 壊れる事を望む人が何処にいるって言うんだよ。 止まるはずだった僕達の歯車。…これじゃ、止まれない。…破滅と言うスイッチに向かうんだよ。この歯車が回り続ければ。 新たなる火種が更に歯車を加速させて。なんて…なんて無力なんだ。僕の言葉は。 もう、一言すら口に出来なかった。貴方の否定がどれだけ僕を悲しみの淵に突き落とし絶望させたか。貴方は分かっちゃいない。僕が感じた苦しみを分かっちゃいない。)   (7/24 20:45:12)
ガエリオ/ゼダス > 『ッ…ぁ…____ぁッ…ぅゥ…!…ッ…く…ぁぁぁ____…!!』(声にならぬ声を出して泣く事しか出来なかった。貴方の胸を濡らすばかりで。神島での再会がこんなにも悲しいものになるなんて誰が思った。この人は僕を受け入れてくれない。貴方が大切だから戦うなと言う事の何がいけないんだ。何もおかしい事は言ってない。 悔しくて、悔しくて苛つきに似たような感情まで僕の中に混ざってきてぐちゃぐちゃだ。貴方の上着を力任せに握り締めて腕を震わせた。)   (7/24 20:45:21)


しぃずま > 「(わかってない、わかれない、わかり合えていない。それでも、ぎすぎすと歪んだ音を上げてでも、歯車は回る。時間は進む。オウガは歩む。あなたを置いて、いってしまう。逆回転で噛み合う歯車は、片方が大きすぎて、無理矢理回る。その歯車が壊れることを知らず。自分自身が壊れることを知らず。壊れることを望んでいるのではない、進む度に壊れていくのだ。馬鹿だ、と言えば、馬鹿だろう。それでも進まねばならないとそう盲信して、壊れていくのなんて。それは、「壊れることを望む」のと、同じじゃないか…いや、その例えは例えではない。オウガはいっそ、壊れていきたい。壊れて、誰にも知られず、溶けるように消えていきたい。破滅というスイッチを押せるなら、今すぐにでも押したい。そうすれば、誰も俺に興味など持たなくなるだろうから。頼むから、それを止めないでくれよ。幹を壊してでも、根を守らねばならないのだ。花を散らしてでも、根を伸ばさなければならないのだ。)」   (7/24 21:17:13)
しぃずま > 「悔しいか。苛つくか。…そうだ、俺を嫌うなら、嫌っていってくれよ。(そうしたら、死ぬのなんて簡単だから。あなたを抱き締めたまま立ち上がって、だっこする形でまた歩き出す。胸元にいる、震えた小さい子は、あまりに弱々しい。だが弱々しいのはあなただけではない。…オウガも、足取りが弱々しい。それはまるで、三途の川の先にでも誘われたような、おぼつかない足取りでただひたすらにそこへ向かって歩く、「弱さ」「哀愁」があった。いっそ泣いてしまいそうなほどの悲しみの深さ。「死にたい」という、また呪いのような気持ちが、オウガを取り巻いているのだった。)」   (7/24 21:17:28)


ガエリオ/ゼダス > (抱えられながら思いっきり…泣いた。…幼い子供を想わせるくらいに。 嫌えと貴方は言う。そんな言葉を口にする貴方が…本当に嫌だった。 …それからウェンディアの地に帰るまで…僕達二人が言葉を交える事は一つもなかった。…王都に戻った後も…貴方に笑顔を見せる事はなかった。鳩時計の誰かさんと共に取った食事…それが貴方に見せた最後の笑顔。…僕達の距離はどんどんと離れていく。……貴方は、どう思っている?僕が…貴方を嫌ったと…思っている?…いいや、貴方を常人の粋で見るのは…間違っているか。________時は戻る。 三年後、現在へ。_____) 『……。…まだ、大きい…。』(…たった一人。工房にてギャラルホルン用のパイロットスーツに身を包みながら、大きな大きな古い騎士団の制服を…そっと椅子の背に掛けた。大きくなったけど、まだ貴方の身なりには届かない。…右袖をそっと両手で摘む。…引っ張ればビリビリと千切れてしまいそうなくらい…。いいや、今僕がやろうとしている事は…貴方を騎士団から千切るのと何ら変わりはないか…。そっと、手を離せば…背を向けた。)   (7/24 22:46:53)
ガエリオ/ゼダス > 『……“人の歴史とは争いの歴史”。全くその通りですね…。…説得で駄目なら…結局は暴力。…“僕達は頭のいい振りをしているに過ぎない” 。 結局…原始的にへと還るのだから。』( 純粋な力を見せつけるならば何か。暴力だ。 古代よりそれは変わらない。無理矢理に回り続ける歯車を止めるならば…僕が叩いて動きを鈍らせるしかない。 もう、僕の声じゃ手に負えない。急がなくては…いつ歯車が“壊れる”か分からない。…貴方を壊れない範囲で鈍らせる事が出来るのは…僕だけだ。 静かに歩みを進める。…この行いで僕が悪役になろうと…構いはしない。…構いはしないんだ。 …静かに眠る専用機は日の光に照らされて輝いていた。白銀に…。…目の前まで来れば…その脚を。そっと…右手で撫で、紅い瞳で見上げるんだ。)『 …もう一度、僕の我儘に付き合っておくれよ。___ その時が来たら…ね。』【歯車を止める術____〆。】   (7/24 22:47:05)