この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

パスティナーカ&董

外/パスティナーカ > (昔昔のお話だ。そこの街には1人のガンマン、白い手袋はいつも血濡れた殺し屋がいたそうだ。男は1人の女を買いたかった。人を殺しちまったが、たった1人でも幸せにそこ男はしたかったんだろうよ──────〖今宵の絵本のページを開きますか? 〗〖 開きましょう〗〖 手を取り一緒に。〗〖 うさぎを追いかけるアリスに、今夜は貴方がなるのです〗トプン。───□───明るいジャズか、或いはケルトか。思わず身を踊らせる身軽な曲調と落ち着いた趣味のいい店内にて、山高帽の男が1人腰掛けていた。いいや、正式には…〝 もふっ 〟。と小さな人参を咥え、前足で大きな新聞をたむっ、と抑えながらカウンターの椅子にふくふくの尻尾を乗せた、25センチ白うさぎがちょこんと座っている方が正しいか。   (7/20 01:03:00)
外/パスティナーカ > ひくひくと鼻を揺らし、ちょいちょいと器用にページを捲る。そんな様子が今仕方きた貴方の目に映るに違いはないだろう。──────そうして、暫くした頃にこの男は言うんだ。「………お客をそんなにジロジロ見るもんじゃねェぜ、こんなに白い顔も熱視線送られりゃ忽ち赤兎になっちまう。そうだろう?それとも何か、〝モフモフのうさぎさん 〟は、嫌いかい?」 あなたの方を見たのは、言い切った後。山高帽で影がかったつぶらな瞳が貴方を捉えるのは確定事項である。低く心地のいい声は、中年相応いかした男のバリトンボイス、その声だけなら。背丈の高い色男、のままでいられたかしら。なあ、お嬢さん。)   (7/20 01:03:10)


ゑゐりあん/董 > …あー…(ポカーンとだらしなく口を開き、じっと目の前の愛玩動物を眺める董。しかし彼女は訴えたかった。「自分のようにならない自信がある奴は今すぐ名乗り出ろ」…と。研鑽のために西へ東へ。あてもなくぶらりぶらりと旅する女侍、董は、仕事を求めにやってきた王都の酒場にて一匹の白兎を目にした。   (7/20 01:12:06)
ゑゐりあん/董 > そもそも王都に入ったときから数人のチンピラに因縁をつけられる程度には目立つ格好をしていると自負をしていたが、それでも。それでもだ。こんな目立つ格好をした…ウサギ。そうウサギである。そんなウサギが目に留まらないわけがないではないか。店に入って目に入ったそのウサギ。最初は店のマスコットかなにかかとも思ったが、服は着てるし本は読んでるし、極めつけには人語を発したのだ。唖然としないはずがないだろう。店に入ってから彼に声を掛けられ凡そ一分後、ようやく董は正気を取り戻したのであった)あ…あぁ、これは申し訳ござらん。拙者、尊華帝國の出身故、貴殿のような…その…あー…素敵。そう!素敵な吾人は初めて目にしたため、少々驚いてしまったのでござる。どうかご無礼を許してほしいでござるよ(目の前のウサギも色々と可笑しいが、こちらの女もそれなりに可笑しい。両脇に小太刀、背中に一本の棒を担いだ見た目に、この口調ときた。見た目は随分と若いのに、おかしなことである。類は友を呼ぶ…なんて言葉をよく聞くが、これはその典型例かもしれない)隣に座ってもよいでござるかな?(そんなおかしな女は、おかしなウサギに相席の許可を訪ねた)   (7/20 01:12:08)


外/パスティナーカ > 「…………ほう、ワビサビ携えたあの国かい。へへ、悪くねえ。…その口調だって〝 風情〟がある。時代に流されねェのはいい事だ。イカしてるじゃねえか、嬢ちゃんよォ。」 (勿論その相棒も、と小刀に目配せをして口にする。類は友を呼ぶとは言うが急に〖 アリスになって!〗と言われたって困惑するだろう。だって、アリス・リデルの任命式なんて貴方はやった覚えもないのですから。彼は新聞を閉じたのなら 続けて言葉を並べる。「…………………そうさな、俺ァ今日機嫌がいいんだ、何か奢ろう。………なぁに、ここであったのも何かの縁だ。それこそおめえの国じゃあ重んじてる文化じゃねェのかい。そうだろ?」 くつくつと彼は低く笑った。たふ、とふくふくした頬袋に頬杖を器用につく。彼はまだ何も明かしちゃいない。男はミステリアスな方が丁度いい。好きなの頼みな、気前のいいパスティナーカはなんだって奢ってくれるはず。井戸の中から見上げたら、真昼間でも星が見えるほどに深い黒目は、山高帽に伏せられていた。まるで人参は葉巻のよう。たむ、たむ、たむ。うさぎの習性、なんの意味もなく。ゆっくりあんよはリズムを刻んでいる。)   (7/20 01:21:14)


ゑゐりあん/董 > まぁ、拙者はその大切にすべき母国を守る任にも就かず、かと言って戦うほかに能もなき故に家を、国を飛び出しさすらうただの親不孝者にござるよ(詫び寂び。詫びは家族にすべきだろうし、寂びは自分の我儘な心である。我ながらなんともつまらない人間だとおもいつつも、それでも今日までは生きてきたのだ。明日からも同じような気持ちを抱えて生きていくのだろう。その点、目の前のウサギからは悩みがないようにも見える。きっとこんな体になったのだから色々と内に秘めたるものはあるだろうが、それでも見た目からは悩みがないようにすら感じられる。うらやましい限りだ。そんなことを想っていると、彼が何か奢ってくれるらしい。ここで引き下がるような不躾な教育はされてはいないし、そもそもその日の食い扶持すら危うい生活である。旅は道ずれ世は情け…という言葉を言うべきは彼だろうが、お言葉に甘えようではないか)   (7/20 01:29:21)
ゑゐりあん/董 > かたじけない(頭を下げ礼を述べ、彼の隣に座る董)おっと…拙者としたことが自己紹介が遅れましたな。拙者の名前は董。尊華出身の侍にござる。世界最強の称号を求めて西へ東へ研鑽の旅。今はしがない傭兵ではござるが以後…お見知りおきを(やけに仰々しい名乗りを上げる董。もはや癖である)   (7/20 01:29:22


外/パスティナーカ > いいか嬢ちゃん、………義務ってのはな。やりたくもねえことをやることを示すもんだ。やりたくねえことを続けてちゃ生半可に終わることがほとんどさ。それなら最初からやらねえ方が賢いと俺は思うね。………いや、まあ。何が言いたいかって、つまりだ。……国より大事なもんがあるのに、国になんざ構ってられねえ。お前の生き方は──────〝 強者の生き方〟に限りなく近い。(歳を増せば口数は増えるもんだ。少なくともこの男は、人と語らうのが好きな性分。彼は故に語る。それが〝 騙る〟ことだと後ろ指をさされたって、彼は自分の中で思ったことを口にする。強くあれ、大事なものを守るため、自分の夢を叶えるため、或いは強くなるため、私欲を満たすため。〝近道〟は賢い選択だ。やりたくない事はやらない。   (7/20 01:50:49)
外/パスティナーカ > 今はそれでいい、いつかそのやりたくない事すら難なくこなせるようになればいい。彼は人参をかり、と1口噛んだ。貴方が飲みたいものを注文する所まで、最後の最後までうさぎであるが、──────「………見ず知らずの奴に自分の情報軽々しく渡すもんじゃないぜ、嬢ちゃん。見た目がふわふわうさちゃんでも、銃を持っている。……………なぁんてな。へっへっへ、きな臭い話はここじゃあナシだ。俺はパスティナーカ。雇われれば用心棒でも何でもやる。……出身は…嗚呼、まあ細かいことはいいだろう。気軽に〝 パスティ〟って呼んでくれや。」 彼は笑う。うさぎだから表情はないけれど、確かに笑っている。)   (7/20 01:50:59)


ゑゐりあん/董 > …(ウサギの語る論をじっと聞く董。こういう時に董は素直である。強くなるためになら泥水だってすする。それが董という女である。すると、ウサギは自分の生き方を“強者の生き方に近い”と言ってくれたではないか。そんなことを言ってくれるとは予想外だったのか、驚いたようなあっけにとられたような表情を見せる。そして、頬を少し赤くし、嬉しそうに呟いた)そっか…強者の生き方かぁ…えへへ…っ(その笑顔は年相応の育ち盛りの娘の笑みであり、やはり彼女がまだ子供である確たる証拠でもあった)…助言、ありがたい。…店主殿。拙者には蜜柑の果汁を頼むでござる(そう言うと店主は注文の品、オレンジジュースを用意しに行った)パスティナーカ…殿。…いや、パスティ殿。ここで出会ったのは、何かの縁(えにし)にござろう。…感謝いたす(そう言って頭を下げる董。どうやら、彼のことを気に入った様子である)それで…パスティ殿は   (7/20 14:30:08)
ゑゐりあん/董 > 用心棒をされているとおっしゃっておったが…。やはり、強いのでござるかな?(と、ここで董の目の色が変わった)…貴殿は銃を持っているとおっしゃっておったが…。その程度、拙者にとっては何の障害にもなりはしませぬぞ?(横目でパスティナーカを見て好戦的な笑みを浮かべる。やはり、これが若さというのだろう。血気盛んというわけである)   (7/20 14:32:40)