この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ゼダス&ベギー

アトリエのモンスター

ガエリオ/ゼダス > (時には月光に照らされる王子と姫の様に…。なんて、そんなロマンチックな事は互いに思ったりしないはず。我々は我が道を行くただの技術者達。___しかし、もう子供ではない僕は一男性として、振る舞いをしてみせただけ。背伸びをしてないといえば嘘になるけど…。似合わなかったよね、なんて後悔が少々。……とある人は寝るかは不明だが…寝床までお送りした後、僕も帰路へ着いていた。時刻はもう時期午前3時を回る。長話が過ぎてしまった。…腰につけてあるポーチに夜道を歩きながら右手を突っ込もう。…工具やら何やらギッシリのポーチではあるが……小さな小さな大切なものがない。しまった。…砦内の工房に自宅の鍵を忘れた。…これは八つ当たりも何もないが…ため息が出る。二度手間…僕が特に嫌いな奴だよ。右手を外へ出すなり左眼を覆う銀髪に手を置きつつ…毛並みを整える様に掻き分けながらため息をついた。……仕方ない、行くか。____)   (7/19 23:24:00)
ガエリオ/ゼダス > (そう決めた後、行き先を変えて数分。忘れ物の有り場には直ぐに到着した。騎士団所有の工房のシャッターに専用の鍵を差し込み捻れば…、騒音と共に1人、月光のみが照らし若干の輝きを見せるシェルター…言わば量産機が無数に立ち並ぶ工房に姿を現す。シャッターは自身の身長分程度開けたまま…潜る様に。工房内をコツ、コツ…と足音を響かせ、工房の隅とも言える木箱まみれの言わば物置場所へ脚をむけた。鏡に何にと何でもござれ。しかし…そんな場所でも責任を持って片付ける訳だよ。設計図一枚欠けるだけで僕達は大騒ぎなんだから。此処も立派な施設の一部…かな。 雑に木箱の上に置かれた自宅の鍵を到着した後に『あった…?』なんて呟きつつ拾い上げれば、鏡に背を向けたまま暗がり故に。鍵を目元に近づけ目を細め…一応の確認を取るのだ。)   (7/19 23:25:19)


とっとこ/べギー > 肉と脂肪で構成された床を踏みしめれば、ニチリと音を立てて足裏に粘液がへばりつく。肉の壁に生えた巨大な眼球は、いつだって此方を見詰めてる。ブギーマンのピーカブーも無視をして、グレートピレニーズほどののたうつイモムシを蹴っ飛ばすの。「 おはよう、こんにちは、こんばんは、御機嫌よう、調子はどう?その洋服イカしてるね!凄いね、誰もボクに挨拶してくれない。」 今日も今日とて鏡の怪物は、〝此方側〟の仲間達に挨拶をしてまわっているみたい。けれども残念、誰も彼も怪物に『 こんにちは 』の一言もくれなくて、怪物はしょんぼりと肩を落とします。まぁ日常茶飯事なので慣れっこなのですが。───だけど、いくら慣れっこでも寂しいもんは寂しい。最後に誰かと話したのはいつだったかしら?つい数日前に親友( は? )の〝もふもふウサちゃん〟と話したっきりだろうか。───嗚呼、ひとりぼっちは寂しいよ。デカいイモムシもブギーマンも、ピンクの臓物をスパゲッティマシンのように吐き続けているナニカもいるけれど、誰一人として友達になってくれやしないんだから。   (7/19 23:52:33)
とっとこ/べギー > ───けれど。怪物は見付けた。偶然立ち入った世界で、鏡の向こう側の〝友達〟を……貴方を見付けた。見付けてしまった。きっと自分と他愛もない話しをして、一緒に笑ってくれるはずの人間。此方側にいる薄情者達とは違う、意思疎通が可能の生物。───怪物は鏡越しに貴方を視認したかと思えば、『 ちょうどいいオモチャを見付けた! 』 と言わんばかりにガッツポーズをキメる。ちょうど貴方は此方に背を向けており、鏡の中の怪物には気付いていない模様。だから怪物は抜き足差し足、ソロリソロリと近寄って─── 「 Gugus dada!!!!! 」 周囲が無音になったかと錯覚するほどの大声を出すのです。貴方は期待通りビックリしてくれるかしら。   (7/19 23:52:45)


ガエリオ/ゼダス > (ランタンに火を灯すのは面倒なんだ。生憎マッチは持ち合わせていない。今だけ月の光…強まらないかな。 ないか。よーくよーく見つめた。可愛らしいキーホルダーなんてものも付けず、丸裸の鍵。だから手触りだけで分からないのだろうに。しかし…確認が取れれば一安心。ふぅ…と息を吐いてポーチにしっかりとしまい込んであげようと、した時であった。)『……_________。__うぁァっッッッ!?!?!! ぐ、……はっ……ぁ…ッ??!!』( 叫び、いや…吠え…?なんだ、遠くではない。明らかに近く、この工房から発生した爆音。突然の音に身体は大きく跳ね上がり、手に持っていた鍵は地面にへと落下する。小さな金属が叩きつけられた音が響くと共に身を振り返し…その勢いのまま木箱に背を叩きつけた。騒がしい音…ジーンと…徐々に強くなる背の衝撃による痛み。しかし…そんな痛みよりも、発生源を探る方に意識は全て持ってかれていた。両手は木箱につけているものの…少しずつ、右手だけはポーチへ。身体全てから嫌な汗が流れてるのが分かる。警戒なんて微塵もしていなかった。)   (7/20 00:26:40)
ガエリオ/ゼダス > (言わば無防備。そんな時にこんな事をされれば…混乱する。右眼はクルリ、クルリ。…暗闇に若干は慣れたものの、探りづらそうに、辺りに目を配る。…貴方の居場所、鏡の中なんて見つけるのは…15秒、20秒ほどかかってしまうだろう。…量産機の裏…木箱の陰、壁際…。 静まった空間に僕の焦りの混ざった息だけが響く。…心臓の音が工房全体に響く勢いで脈打っている…。…ちら、と…偶然ながらも貴方が映っているであろう鏡に眼を…むけた。違う、…違う。“僕じゃない”。目を大きく見開き、寒気が走る。 蕾…?いや、身体は人間……でもない。気味が、悪い。悪夢の様な其れ。何者だ。後退しようにも、既に限界まで引き下がっている。僕にも恐怖心は勿論あるよ。じゃなきゃ…貴方を見つけた後、…自然と脚が後ろへ動き出すことなんてない。)   (7/20 00:26:53)
ガエリオ/ゼダス > (息を殺し、貴方とにらめっこ。…なんて、可愛いものでもないか…。気味悪そうに、睨みつけた。沈黙が空間を支配するはず。思い当たる節があるとすれば…“イモータル”。 だけど…こんな鏡の中だなんておとぎ話のような存在が…? 特異個体と言うべきなのかな…。煙だったり鏡の住人だったり…なんなんだ。 僕がこれを目の当たりにしたと言っても…周りの人は信用してくれないだろうな。…下手な宗教勧誘のように思われそうだ。一度、息を吐いた。おおきく、おおきく。そして……数秒の後、口を静かに開いた。)『……聞こえてるのか…。僕の…声が……。』   (7/20 00:27:00)


とっとこ/べギー > 『 ……_________。__うぁァっッッッ!?!?!! 』バネにはじかれたように跳ね上がる身体。ドンガラガッシャン!と、木箱に身体を打ち付ける音に、鍵と床が衝突する音は掻き消される。そしてあとは─── 「 ハッハー!!100点満点の反応だ。いいね! 」 怪物のそりゃもう愉快そうな笑い声。貴方を心配する素振りなど1ミリたりとも見せず、いいね!とサムズアップをしている始末だ。本人にはきっと煽っているつもりなんか毛頭無いだろうけど、嘲笑われていると勘違いされても仕方がないでしょうね。─── 「 ハロー坊や、ドッキリ大賞優勝おめでとう!!1人中1位になるなんてやるじゃないの!今日は最高の優勝記念日だよ。紅茶とケーキはいかが?アレルギーはある?ボク的には〝ボクとの熱烈キッス〟がオススメだね 」 怪物が現れた今、この空間に沈黙など決して訪れない。ウゾウゾと蠢くムカデケーキ、ティーカップに注がれた誰かの吐瀉物、お祝い用の飾り付け、腸で可愛くラッピングされた心臓。どこぞの猫型ロボットのようにポンポンと取り出しては、ポイポイと投げ捨ててそれらは煙のように消えていく。   (7/20 01:08:33)
とっとこ/べギー > そして最後にガバッ、と。四本の腕を全部広げて、貴方をご招待するスタンバイ。───けれども貴方ったらツレないのね。此方をジーーッと睨み付け続けて、やっとこさ口を開いたかと思えば『 ……聞こえてるのか…。僕の…声が……。』との台詞。これはこれは、貴方も怪物と似たり寄ったりの〝変人〟の予感。『 類は友を呼ぶ 』とはまさにこのことかしら?あまりの反応に、怪物はちょっとだけキョトンとしまいます。けれどもイモータルはみんな饒舌でお喋り好き!例にも漏れず、怪物はすぐさま〝文字通りの減らず口〟をベラベラベラベラと叩くのです。「 勿論聞こえてるさ!なんたってボクはキミとのお喋りが大好きだからね。さて坊や、キミのお名前は?ボクはべギー。ベギーアデ・えーとなんちゃらかんちゃら。」 まるでそこに〝見えないベッド〟があるみたいに、怪物は空中に寝そべりながら頬杖をついて、拳を握っただけのお手製マイクを貴方に向けよう。   (7/20 01:08:51)


ガエリオ/ゼダス > (人間、心臓が飛び出る程驚いた時…大抵の戯言は聞こえても頭にしっっかりと入ってはこない。僕が貴方に『聞こえてるのか』と問いかけるまでの貴方の台詞、全てが右耳に入っては左耳に一直線に抜けていってるだろう。それはそうだ。…何度も言うが無防備だったし、貴方からすれば僕は“驚かせて楽しい玩具”…もしくはお喋り相手。…もしくは、いや、これ以上は…やめておこう。____ 兎に角、僕からすれば望まない来客なんだよ。おまえは。 見た目も気味悪ければ出すものまで吐き気を催すものばかり。 遠目からは見ていられるが…近寄りたくもないし、出来ればもっと離れたい。気持ちの悪い生き物を目の前にした時の感覚と何ら変わりない。そもそも、お前の見た目は既に“気持ちが悪い”。 ……心では言えるが、…過度な挑発はやめておこう。イモータルの頭脳は前回で多少理解はしているけど…こいつは少し、話し方に賢さが見当たらない。)   (7/20 01:42:05)
ガエリオ/ゼダス > (訳の分からない事をベラベラと。一体いつ僕が四つ手の化け物とお喋りをした。仮に甘い菓子で接待されても絶対行きたくない。…… 沸点が見えぬ今下手な挑発で何かを買っては取り返しがつかないかも。…ポーチへとゆっくりゆっくり忍ばせていた右手はそっと…ポーチの中へ。そして転がっている工具を握った。重くて、鏡なら簡単に割れてしまうくらいの。…一般的な工具を。)『……そう。   ___いいや…僕は君とは互いに名前を知る仲じゃない方がいいと思いますよ…。ある程度の距離感がある方が、ね。……思いません…?』(口調を作るだけでも大変だ。何が貴方から迫ってくるか分からず…額から汗が流れてきてるのか…?と言わんばかりの錯覚まで覚える。こちらは体勢はそのまま…貴方をよく、よく見つめ続けた。もしかすれば…飛び出してくるかもしれない。 そんな事を抱いて。)   (7/20 01:42:17)


とっとこ/べギー > コールタールのようにドス黒くてドロドロとしたナニカが、パンドラから一筋零れ落ちる。人間がゴキブリを意味もなく嫌うような、生理的嫌悪。一体何度〝ソレ〟を向けられてきたことか。ポーチに忍び入れられた貴方の右手を見て、『 やっぱり皆同じだなあ 』って、怪物は密かに思いました。此方がどれだけ友好的にしたって、どれだけ欲望に塗れた願い事を叶えてやったって、結局全て1から0へと還元されてしまう。人間は〝未知〟 を恐れるように出来ている。怪物は怪物なので、何故恐れるのかが理解出来ません。『 自分と違う肌の色 』『 自分と違う価値観 』『 自分と違う姿形 』は、そんなに怖いものなのだろうか。そんなに怯えちゃって可哀想に。───『 ある程度の距離感がある方が、ね。……思いません……? 』 「 ─── そうでしょうか?私にはそうは思えません。」 貴方が瞬きをした、その刹那。複腕を持つ気色悪いモンスターは、忽然と鏡の中から消えてしまいました。   (7/20 17:40:08)
とっとこ/べギー > 代わりに鏡の中に佇んでいるのは、とっても小さな女の子。真白な髪、真白な肌……膝に暖かなタオルケットをかけて、車椅子に座ってる。車椅子の真白な少女が、大きなまあるいお目目でジッと貴方を見詰めてる。─── 「〝逆転移〟って、ご存知ですか? 」 少女は貴方を見詰めた後、ニコリと。控えめに微笑んで、貴方に尋ねるの。けれど、少女は貴方の返答を待たずに 「 催眠療法の世界では、患者が治療者を〝患者にとっての重要人物〟に見立て、激しい好意や敵意を向けることを〝転移〟と呼びます。」 「 そしてその転移感情を向けられることで、治療者側にもそれに呼応する感情が生まれるのが〝逆転移〟です。」 と。子供が覚えたての知識を友達に教えてあげるみたいに、ちょっと得意気に続けます。─── 「 患者が治療者を〝自分が嫌う父親〟に見立てて話してるうちに、治療者も知らないうちにその役を引き受けてしまう。」 そうなんですよね?「 私が〝貴方に嫌われる私〟をしたから、貴方は〝私を嫌っている貴方〟になってしまったんですよね? 」 嗚呼、可哀想に。「 どうかそんなに怯えないで。」   (7/20 17:40:21)


ガエリオ/ゼダス > (『話し方が、変わった…。……っ___! 』あのおどけた話し方は瞬く間に消え去った。…僕が瞬きをした瞬間に、あの気味の悪い怪物まで。 まさか転移か…。代わりに映っている者の存在も確認しないまま鏡から視線を外す。__幻覚ではない。こんなにもはっきりと見え、こんなにもはっきりと聞こえるものが幻なものか。左右、天井、足下…全てを瞬時に確認した。気配地味たものは感じられず…それでいて、辺りはやけに静かで…夏の夜にしちゃ妙に寒い。…“本当に怖いものは、見えない…分からない。” 貴方がどういった行動を取るのか、ましてや異型の存在。野生の猛獣と真っ向から立ち合うようなもの。 引くか、飛びかかってくるか…読めたものじゃない。底知れぬ恐怖が僕を襲う。ぽた、ぽた…と。額からは肌を多少寒気が刺激する気温のはずなのに汗が滴る。灰色の地は一滴、一滴と垂れた汗で乾いた床を濡らす。瞬きだって、最低限に。恐怖に屈し身を屈めたら…喰われる。その考えを脳裏に張り付かせながら。木箱に背を預け体重を乗せ…何度も何度も辺りを警戒し続けた。一定のリズムで吐かれる呼吸だけを工房に再び響かせて。)   (7/20 18:16:58)
ガエリオ/ゼダス > 『___…。……っ…。』(ふと、眼に入った。身を一瞬驚きで跳ねさせてしまう。…とてつもない恐怖心の擽りで見えるはずのものまで…見えてなかった。僕をじっと見つめる車椅子の少女。…ただ、問いかけられても…無言を貫いた。僕は眼をあえて合わせず少女の顎に眼を向けよう。視覚的現象で目を合わせたと錯覚させれるはずだから。____しかし、少女は僕の返答や視線など求めちゃいない。 突然、訳の分からない知識をべらべらと。…それがまた妙に気味の悪さを引き立たせる。僕の前に映る君が人間とは限らない。 こいつらイモータルの戯言…真に受け…乗れば僕の首を自ら差し出しかねない。 ぁぁ、怖い…な。 しかし、歯を一度食いしばった。八重歯を見せ、なんとか…なんとかこの謎の恐怖に打ち勝とうと…。)『____なにが言いたいッ…! 化物の分際で僕を洗脳する気か…ッ……』   (7/20 18:17:10)


とっとこ/べギー > 人は一度恐怖に支配されると、その恐怖はなかなかどうして拭えない。まさに今がそうだ。自分なりに比較的絡みやすいであろう姿形になってみたつもりだが、貴方の視線は気味の悪いものを見詰めるソレ。それがちょっとだけ寂しくて、少女は困ったような笑みを浮かべます。─── 『──なにが言いたいッ…!化物の分際で僕を洗脳する気か…ッ……』少女は貴方のその台詞を『 待ってました! 』と言わんばかりに、今度は嬉しそうな笑顔を浮かべます。例え形だけであろうと、自分の話をしっかり聞こうとしてくれているのが、余程嬉しかったのでしょう。少女は左手を胸に当て、右手を貴方にソっと向ける。そうして願いを叶える怪物……否、少女は、自分の願いを告げる。とても切実でちょっと贅沢で、ずっとずっと夢見てた……そんな、些細な願い事。「 どうか私と〝お友達〟になってください。お友達になって、ハーブティーを飲みながらお天気の話をするんです。………私が友達を欲しがるのは、そんなにおかしなことでしょうか? 」   (7/20 18:55:20)
とっとこ/べギー > 少女は願いを告げた後、ちょっとだけ照れくさそうにはにかんだ。真白な頬を桜色に染めて、両手で頬を抑えるの。───でも、やっぱり。人と化物は相容れない。水と油だ。人は化物を嫌って、化物も人を嫌う。けど、彼は貴方のことが好き。「 私と……怪物とお友達になるのは嫌ですか?………そもそも怪物の定義とは一体なんでしょう? 」 少女はキイ、と車椅子を回して少し前へ。自分と貴方を隔てる一枚の鏡に、硝子細工のような細い指でそっと触れる。小首を傾げて、貴方の端正なお顔を見詰めるの。「 私が鏡に住んでいるから?願い事を叶えられるから?腕が四本あるから、怪物ですか? 」 じゃあ貴方は?「 貴方は何故〝そちら側〟に住んでいて、言葉による魔術を扱えて、腕が二本しか無いんですか? 」 少女を唯一彩る深紅の瞳が、貴方を捉えて逃がさない。「 私が怪物であるというのなら───貴方も立派な怪物なのでは? 」 鏡はいつだって〝自分自身〟しか映さない。そうだろ?   (7/20 18:55:32)


ガエリオ/ゼダス > (やっと喉奥から押し出した言葉さえも。…まともな場所に行き着かない。『待ってました』。…一体なにを。___ 僕の今放った言葉は明らかに化物…車椅子の少女を否定する言葉。 何故笑顔が生まれるんだ…? 向けられる右手。…細く、か弱い少女の透き通る様な色合いの指先。 化物なんだと言い聞かせていても一瞬“彼女は人間なのでは。” と揺さぶりを受けるほど。…僕の紅い瞳は貴女の手を…じっと。見つめた。)『……。…おかしいも、なにも。……僕にとってお前は恐怖でしかない…。』(そう。貴女が仮に鏡の中ではなく、この場に現れたのなら…返答も変わったろう。しかし、先程までそこには四つ手の化け物が居たんだよ。…やはり、“同類”と見るしかないんだ。貴女の願い事は、悪いが僕には届かない。例え身振りが人間臭くても…どれだけ可愛らしくても。)   (7/20 19:46:14)
ガエリオ/ゼダス > 『_____なに…?』(思わず、聞き返してしまった。 瞳を丸く丸くしてしまった。…“定義”? そんなもの、定めなくても分かるだろう。…わかる、だろう…? 貴女は近づく。一番僕に近い場所。鏡という一枚の透明な壁に指をつけて。人形の様に真っ直ぐ、僕を見つめる。…その動作に…ポーチの中で握られる工具を更に強く握ってしまう。…“ここまで人間に近づく化け物がいるのか?” まるで、本当の少女のようなんだ。…僕の瞳は、震えつつも…貴女に初めて。眼を合わせた。 聞かないときめていた…化物の言葉を聞こうとするように。)『_____ッ…ぐ…。…っ…!…ぁ…っ…』(そうだ、そう言葉を口に出来ない。聞きたくないのに…わかってしまう。透明な壁がより話をリアルに感じさせる。 僕とお前は違うと…互いに異形で化物だと理解させられる。…腕の本数、魔術…存在している場所。…全て。死に損ないの戯言の筈なのに。真っ白なシーツにこべりついたシミのように僕の中に残り続ける。気持ちが、悪い。…呼吸が、乱れ始めた。)   (7/20 19:46:26)
ガエリオ/ゼダス > 『……はァ…ッ…! っ…繰り返すなァァッ___!!! 消えろ…消えろ…! 見た目を偽って…人を惑わせて…ッ!!』(考えるよりも先に…身が動いていた。工具が右手から取り出されれば…それは躊躇いなく。貴女を映す鏡に向けて力強く投げられた。すぐにでも鏡は砕け散る筈。そこまで大きくない…人1人を映す程度の鏡だから。脳に響くんだよ。お前の声は。___ 変に錯覚させられる。生すら持たない死に損ない相手の癖に。左手で己の左頬を抑えた。…吐き気に似た感覚が僕を襲い…何度も頭の中で貴女の声が響き渡る。…どうして、イモータルは僕をこんなにも苦しめるんだ。必要以上に。)   (7/20 19:46:35)


とっとこ/べギー > 貴方はどうしてそんなに苦しそうなんだろう。どうして怪物を否定しないのだろう。自分のことを怪物だって、そう思ってしまったから?それならなんて可哀想。「 怪物とは〝未知〟です。見たことのないものは『 自分に危害を加えるかも 』って、怖くなっちゃいますよね。知らないから怖い、怖いから怪物だと思ってしまうんです。」 ───とても、可哀想。自分のことが〝分からない〟とは、どれほどの恐怖だろうか。そんな可哀想な貴方を慰めるように、「 どうかそんなに怯えないでください。」 『 ッ…ぐ…。…っ…!…ぁ…っ… 』「 私が怖いなら、貴方は私を知る他ありません。」『 消えろ…消えろ…!見た目を偽って…人を惑わせて…ッ!! 』「 だから私は知りたい。貴方という怪物を知るには、友達になるのがいちば 」 ガチャン!!ガラスが割れる音。床に落下する鉄製の工具と、水飛沫のように飛び散る破片。───ブツリと。彼と怪物の唯一の繋ぎ目は、工具一本でこうもアッサリと砕かれた。いつだって破壊は創造よりも遥かに簡単だ。鏡の中には車椅子の少女は……否、四本腕の怪物はもう居ない。鍵と工具と破片と木箱と貴方だけが、薄暗い室内にポツリと取り残される。   (7/20 20:36:58)
とっとこ/べギー > ───向こう側で怪物はただ一人。目前の鏡にはもう何も映らない。怪物は 「 あーあ。」 と溜息を一つ吐いて、鏡につけていた手をダラリと離しました。人を惑わせて、だって?ただ貴方と仲良くしたかっただけなのに。自分のことを分かってほしくて、貴方のことを分かりたかっただけなのに。それを工具一つで踏みにじったのは 「 ………ボクなんかよりよっぽど〝怪物〟じゃないか。」 ─────。一人の怪物と、鏡に映る怪物の話。【 アトリエのモンスター 】今日のお話はこれでおしまい。まだ眠れないなら、とっておきのオマジナイをしてあげよう。手を握って、目を閉じて。一番大好きな人を思い浮かべるんだ。…………■■かい?いいね。……目蓋の裏に■■がいるだろう?ずっと一緒だよ、もう怖くないよ。___おやすみなさい。   (7/20 20:37:09)