この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ヨルダン&白梅

餅丸@ヨルダン > (夕方降っていた雨は止み、曇天の空にも月は昇る。紫陽花が雨のネックレスをつけて洒落ていることに賑わう街では、気づきはしないだろう。皮肉と花が入り混じる粋な尊華帝國。妖、仙人、はたまたモノなんでもござれ八百万の神々が謳って騒いで踊り狂うのだろう。今日は花の金曜日。浮かれた街の男は、千鳥足で飲み屋を行き交い、女は活気よく呼び込んでいる。それに視線を向ける事なく、傘代わりのボロいフードを被り、冷めた鯛焼きを咥えた男が一人のらりくらりと歩いている。男は国の者ではない。国を奪われ、ならずモノと烙印を押されたヨズアの民。褐色肌を徐に出していたら血統主義が騒ぎ出すに決まっている。巨大な身体にも関わらず息を殺し、空気に溶けて、足音を消し、透明人間となっている彼に人々は振り返る事はない。酔いしれ陽気な男に深くも鮮やかな憂いを帯びた緑の瞳は視線を向け、ふらりとすれ違う。すれ違った男に振り返る事なくソレをマントの中にある鯛焼き袋にしまえば騒がしい声にまた画面が切り替わる)   (7/11 00:17:24)
餅丸@ヨルダン > 「元帥……な」(どうやら元帥がいるらしいだの騒いでいる奴がいるが、そんなこと生きるか死ぬかの瀬戸際な人間からしたらどうでもいいはずだ。なのに、どうしてだろう。季節外れの冬が訪れたのかどこと無く寒く肩を震わせ)   (7/11 00:17:31)


クロ:白梅 > ( _嗚呼、軍服ではなくて私服で来るべきであったか…_宵闇が美しい今日。高く結った筈の薄茶色の髪の毛が雨上がりの湿気により少し崩れてしまい、靴も此度の雨で綺麗に出来上がった水溜まりにより汚れてしまったのを確認して少し落ち込み気味に歩く女性が1人。軍帽を深く被っては顔をあまり見られないようにし、賑わう街の中をゆらりゆらりと歩いてみせる。 そこらに生えた美しい花々が雫を纏い星の如く輝く姿を見てほんのり柔らかく微笑めば、近くに呉服屋が無いのかを探し出す。 夕日が落ちるのは早い。少しずつ橙色に染められた空が青と紺のグラデーションで彩られるのを確認すれば、その遠くに呉服屋を見付ける。 _汚れたままの軍服で茶屋に行くのも気が引ける…_乙女心というモノと、身分、立場、様々な事を考えた結果服屋で新調してから茶屋に行こうと決めたらしい。何より、周りでほんの少しではあるが自身の存在を呟く人影が増えたのがほんの少し嫌になったから…という物もある。普段は気にしないのだが、明日は珍しく出来た休みの日。仕事終わりの一息を立場というもので汚されたくないという気分だから。)   (7/11 00:44:45)
クロ:白梅 > ( そんなこんなで歩いていこうとすれば、やはり時間帯的にも人が多いのか身長的にも小さめの白梅は何人かにぶつかってしまったりする。「 すまぬ 」や「 も、申し訳ない 」とあわあわと慌てて謝罪の言葉を述べつつ目的地の呉服屋へと向かう途中。「 あッ 」と驚きの声を上げ体制を立て直そうとするが、時すでに遅し。後ろから強めにドン、と背中を押されてしまい前方へと突っ込んでしまったのだ。身体全体が、その目の前にいる大きな人影に当たる。かなり大きいその身体は、約2mあるだろうか。慌てて後ろへと下がり「 す、すまぬ、怪我は無いだろうか? 」と素早く謝罪をする。目の前の人がどんな姿をしてるのか、怪我したのかを確認する前に頭を下げて謝る姿は、まるでただの村娘_といった所か。)   (7/11 00:45:01)


餅丸@ヨルダン > 「ア"ァ"ッ?」(行き交う人の海に呑まれたのか、胸元より少し下付近に衝撃が走り視線を向ける。たかがぶつかり、されどぶつかり信仰が憤怒。ドスの効かせて唸ればタラズマン・グリーンの瞳は憂いから、怒りのつり目となり白梅を見る。ぶつかった彼女は30cmも差があり、鯛焼き袋に入った財布は硬いはずだから下手したら鼻を痛めている可能性がある。鯛焼きをくれた竜灯と似た姿。帝國軍人と判断するのはさほど難しいことではないだろう。周りからすれば、ウサギとライオン。哀れな少女に息を呑み同情しているかもしれない。"知る"者ならば、ヨルダンに同情か。噴火寸前の感情を冷却したのは、悲しいぐらいに深々と頭を下げて謝罪する姿を見てなのだろう。喉元まで出かけていた激情を飲み込み)   (7/11 01:05:54)
餅丸@ヨルダン > 「……オレを生娘かなにかと思っているのか。自分が怪我するなんて包丁とか持っていなければ体格的に無理だろ。回避出来なかったオレも悪い。すまなかったな」(神は怒られているが、怒られているのは"反する行動"をした者のみ。彼女は謝罪をしたならば、許し隣人のように愛するのが神の教え。威圧的に感じられないようにゆっくりとした口調を意識して話し。フィンガーレスグローブと痛みを隠す為の黒マニキュア、そして褐色の肌が見える左手を差し出し)   (7/11 01:06:00)


クロ:白梅 > ( 大きな声を聞けば、一瞬びくっと身体が揺れる。草木のような神秘的なその瞳を、自身の黒い瞳で見つめ返す。これから降り掛かるであろう怒声に身構えるべく、ほんのり身体を強ばらせるが出てきたのは思いもよらぬ許しの言葉。緊張が解け、周りの騒音と遠くで響く虫の音が頭の中に入ってくる。夕日は既に落ちたが、まだ空には赤みが残っている。周りの人達がほっと安堵の溜息を吐いた音がほんの少し聞こえたかと思えば、近くに居た人達が先程と変わらず歩き出すのを、白梅は横目で確認したのだった。)   (7/11 01:33:31)
クロ:白梅 > 嗚呼、怪我が無いなら良いのだが…。( 周りが歩き出した頃、目の前にいる人の言葉を聞いた後、再度自身も申し訳なさそうに口を開いては言葉を発する。先程まで威圧的だった雰囲気や態度が収まったのを察すれば、差し出された左手を真っ白な手袋を付けている右手で花を抱えるかのように優しく握る。その時に一番最初に目に入ったのはその褐色肌。_ヨズアの者か…__瞬時に何処の出身なのかを悟るが、白梅は今は目の前に居る彼が何やら大きな被害を出すとは思えなかった。……声と身体が大きく、気は短いのは分かったのだが。   (7/11 01:33:33)
クロ:白梅 > 兎にも角にも、白梅は呉服屋に向かわねばならぬ。ハッとして自身の目的を思い出したが、その前に詫びをするのが人という物だろうか。そんな思考をぐるぐると巡らせてたどり着いた答えは、「 先程の詫びがしたい。呉服屋に行こうとしていたのだが…ソレは後回しだ。詫びの方が優先である、良ければ茶を共にしてはくれないだろうか 」という物だった。へらり、と微笑めば辺りを見渡す。ほんの少し遠くの方で、それらしき店を見つけるが、取り敢えず相手の返答を待つことにして。)   (7/11 01:33:44)