この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ヨルダン&竜灯

泳げ!鯛焼きくん!

餅丸@ヨルダン > (憂いの雨は神の涙だから冷たい。自然のモノではないから、アスファルトがペトリコールを鳴らしたならば鼻を突き刺す臭いを発する。歩き慣れた都会人は上を見ることなく、濡れた地面に視線を落として規則を乱さず兵隊の行進をやめることはない。ここは皮肉こそが花であり、誇りと謳う尊花帝國都市榮郷。一部神に反するものが流れているといえど、古き良き文化が未だ根付いている。軍人も歩く中、流れに逆らう存在が一つ。旅人のようで、傘代わりに薄汚れたフード付きのマントを羽織る2m近くあるであろうそれはのらりくらりと巨体を動かしながら何かを探すように大樹を映した鮮やかな緑の瞳は、神様に変わり嘆くように伏せられている。目立つ身長、見すぼらしい格好と相反する宝石が散りばめられた腰飾りと沈まぬ太陽を連想させるチャクラム。彼がこの国の出身でないことは本能的に理解しり得るかもしれない。左腰につけられた布着からジャラジャラとなにかが擦れる音、雨の音、カサついた唇から溢れた言葉は、鮮やかな世界は灰色に染める絵具だったのか。鮮明に誰かの耳に届いたかもしれない)「……腹減ったな」   (7/9 20:25:26)


シロー/竜灯 > (今日も今日とて平和な一日が流れていた。仕事が無いのは軍人としてはいい事であるが、こうも何も無いのは逆に体から苔が生えてしまいそうだ。そう悪態を吐くのは軍服に羽織を重ね着る貴方程では無いが背の高い男。雨上がりの街を、水溜まりを避けて歩きながら道行く人々に次へ次へと話しかけていた。)「───ちょいと親父さん、こがな俺は食えんちや!嫌いじゃないが四つも飽きるきに!!!」((途中で話し掛けた仲の良い店主に餡子が入った鯛焼きの入った紙袋を受け取って、ありがとうと中を覗いたはいいが、重さ通りに四つも入っている事に気づいて「うへ」と口元を歪めると、店主に紙袋を見せていらんいらんと抗議した。気の良い、そして頑固な店主には「俺の渡したもんが食えんのか」に近いことを言われたのだろう、諦めて歩き出した竜灯は困ったように何度も抱えた紙袋を覗いて、ため息を零した。誰かに押し付けてしまおう、と辺りを見渡せば丁度前の方から見上げる程大きな男がやって来るのに気付いた。しめた!と口元をニヤつかせて貴方の元へ駆け寄ると、人の良い笑顔で紙袋の中から一つ鯛焼きを掴んで差し出した。)   (7/9 20:43:03)
シロー/竜灯 > 「おお、おんし、中々ふっとい体しちょるの!!!食うちや、買いすぎたきにおんしにやるぜよ!!!」   (7/9 20:43:05)


餅丸@ヨルダン > (雨の中を走り抜ける稲妻の如く耳に届いたは、帝國らしく華やかかつ豪快な男の声。何やら揉めているようだが、片方は黒い羽織をしているとはいえ軍人。空気的に殴り合いに発展しないだろうと神(第六感)が告げている。間抜けそうだから、金目のものを盗んでそこら辺の店で飯でも食べようかと考えていたら、鼻をくすぐる甘い匂い。稲妻というよりはろうそくのように淡くも人を照らし出す火を連想させる白い歯を見せた笑顔。真っ黒な服が相まって眩しそうに目を細めれば)「ありがとう。遠慮なく頂こう」   (7/9 21:03:15)
餅丸@ヨルダン > (袋の中には鯛が4匹。自分よりも背が低い彼からしても重量級。先ほど揉めていたのは、サービスされすぎたからなのではないかと思い至ったが早く食べてくれよとせがむように立ち昇る白い湯気。腹を空かせたと腹の中にいる虫は暴れまわってギュルル……と鳴らして急かしてくる。差し出された鯛焼きを、褐色肌の手で受け取れば雨によって奪われた体温を温めてくれた。灰色の空から僅かにのぞかせた光の柱。大きな口は頭からガブリとかぶりつけば、半分消えてしまった。甘い生地は表面はサクッとしながらも、中はふんわりと卵の風味が鼻を通り抜け、中の餡子は舌にねっとりと絡まり久しぶりの甘味に脳がドーパミンを血液を通して身体に幸福感を駆け巡らせる)「なかなかに、おいしいな」(知らない食べ物だったが、帝國にのようなものがあったとは世界とは狭いようで広い。伏せ気味の目は忘れないため鯛焼きという甘味を記憶する為、パチリと瞬きをし)   (7/9 21:03:21)


シロー/竜灯 > 「へへへ、おんし良い食いっぷりじゃの!! 体も太いき足りんだろう、何なら全部食っても良いぜよ。」((満足気に高笑いすると、持っていた紙袋を貴方の胸元に押し付けた。実際そんなにお腹が空いている訳でもないし、このでっかい男に食べてもらう方が良いじゃろう。店主にはすまんが、鯛の気持ちを考えれば⋯⋯。うんうん、と腕を組んで一人で納得するとのように頷くと、ぱち。と瞳を見開き、自分より高い位置にある肩に手を載せると、ニヒルな笑みを浮かべた。)「どうしたらそんなに太い体になれるちや。気に入ったぜよ、俺は竜灯。尊華帝國軍の兵で、伝説を作る男ぜ。覚えとき。」((肩に乗せた手を離すと、軽く握った拳で貴女の左胸を小突き、おんしの名は?と顔を覗き込んだ。   (7/9 21:26:01)


餅丸@ヨルダン > 「オレはアンタから食べ物を恵んでもらった身。……だが、もらったものを突き返すことはできない。ありがたく頂こう」(半身も放り込むと押し付けられたは腹の中に入った兄弟たち。高笑いをしながら渡すなんて気前がいいのか、腹を空かせていなかったからちょうどいいと押し付けたのか。今日のところは困ることはないだろう。誰にも取られないように、ボロマントの中へと回収し、お礼を口にすれば)「さぁ、体質じゃないだろうか。帝國軍の竜灯。覚えておこう」(どうして言われたら、頭によぎるは骨すらきえてなくなったナニカ達。左胸に突きつけられた拳が、杭となり自分の使命を忘れるなと戒められた気がする。怒りを思わせるブツがないことを確認したのちに覗き込んできたことでヨズアの民らしい顔立ちに加え、緑目の周りに塗られた赤化粧の存在、そして不機嫌そうにしわを寄せる表情に気づけたかもしれない)「オレはヨルダンだ。神の怒りを取り除くもの。そのために世界を歩き回っている。今回は売りに来たのだが、生憎の休みで困っていた」   (7/9 21:44:16)


シロー/竜灯 > ( 「おう、覚えとき。」とウィンク擬きか、片方の瞳を細めて笑うと、相手の顔に浮かんだ不機嫌そうな表情に口笛を鳴らしてしまいそうだった。名を聞いただけなのにそんな嫌そうな顔をしないでも、と内心肩を竦めたい所だったが、思い返せば会った時からずっと不機嫌そうな顔をしていた気がする。これも全てヨルダンが言っていた「体質」なのだろうか。もし生まれつき怒った顔をしているのだったらさぞかし過ごしにいだろうなぁ、と若干同情に似た感情を脳裏に生み出して、「へぇ」と興味深そうな表情で腕を組めば、片方の腕を持ち上げ、顎に親指と人差し指の付け根を当てて益々覗き込むように瞳を細めるのだった。)「ヨルダンさんか⋯。神の怒りとは中々大きく出たのう、俺には良く分からんが、イモータルっちゅう怪物が神の怒りによって生まれたと聞いたことがあるぜよ。⋯⋯⋯⋯実は少し前にイモータルに会うた事があって⋯おぉ⋯思い出すだけでも寒気がするぜよ⋯⋯。」((王国で出会った化物の姿を思い出し、心底嫌そうな表情で己の両腕を抱き。口元を歪めながら溜息をわざと震わせて見せた。   (7/9 21:54:18)


餅丸@ヨルダン > 「イモータルも機械を生み出した国も人間も許すなど"皆"許さないだろうが。……あぁ、思い出しただけでイライラする」(同情をされているとは気づかず、腹の中で渦巻くは憤怒のマグマは噴火をしては冷められ体にへばりつき、積み重なる地層となりて忘れるなと囁き続ける。人間に喜怒哀楽が平等に備わっているはずなのに、どんな場面でも自分が感じるは怒り。いつからかなど忘れてしまうほど、身を焦がす心の燃料代わりにまた一つ鯛焼きを胃の中で泳がせる。神は怒る。どうして怒るかは知らないが、"怒り"が重要であり人の理由など知りはしない。口元を歪めながら溜息をわざと震わせてみせた竜灯にも感謝よりも呪いに近い激情が押し寄せてきた故首を振り、内なる獣に鎖を付けたならば出会った時と同じ深い吐息)   (7/10 19:23:06)
餅丸@ヨルダン > 「長々と話してしまいすまない。見回りかなにかの最中だっただろう。この恩は忘れない。アンタが"怒り"に触れないことを願う」(彼とあったのも偶然という名の神の手引き。仲良くなりたいものだが人種の壁とは古来より最も強く濃い境界線。彼は軍人。自分は盗賊。《捕まる》時がなければ、会えなかった。口の中で今も発する甘味を口にしたならば雨の日に出会ったボサボサ頭の軍人を思い浮かべるのだろう。また縁があればその時は晴れ渡す空の下で"竜灯(ニンゲン)"と会話をしたいと願掛けを胸に秘め、軽くお辞儀をし屋根から出たならば、雨雲の隙間からゲオスミンが顔を覗かせていた)〆   (7/10 19:23:16)