この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

鬼若&白梅

月華の約束 - 恋心 -

大和守/鬼若 > (空は橙に。街は静寂に。じわりじわりと変化していく世。移ろい行く、決して留まらぬ世界。そんな世に想いを馳せーーては居らぬが、しかし息を溢す。きちと整えた軍服、たゆたう黒。袖から取り出したるは一の紙。部下達の指導、大佐としての仕事。他にも為すべきは我が帝国の治安を守る事ーーと。自らで定め自らで増やす仕事。我らが元帥、崇めるべき対象。彼の方の手を煩わせるなど決してならぬ事。故に日々不祥事が起こればそれを書き留め即報告。その為紙を持ち歩き仕事休憩の合間に視察しているが。)「……ふむ。平和よの。いやはやそれが第一なのではあろうがな」(最近はそこまで多くは無い。平和たるのは良き事だ。しかし何か不満を感じるーー嗚呼。不祥事の報告、貢献し続けていれば何時か誉めて貰えるのではと。それは一体誰にか。それを欲すは一人のみ。想いを抱きしあの御方。偉大なる元帥からに他ならない。ーー全く、余は阿呆か。彼の事をしてもそんな事は有り得ない。ましてや、不祥事が起こればーー等、思っているのか。特大の溜め息、自身に呆れる。そんな想いを抱きつつ歩く、視察の帰り道。)   (7/8 23:15:31)


クロ:白梅 > ふぅ、…( 大きく息を吐いては椅子から立ちあがっては背伸びをし、椅子に座り続けていたせいで固くなった身体を柔らかくする。リンリン、と少しずつ鳴き始める虫の音が何とも心地よい。まるでその虫の音と共に音楽を奏でるかのように書類をトントン、と机の上で正して引き出しの中へと仕舞えば、宵闇がこの部屋…元帥の仕事場に窓から入り込む。 ぱっぱと片付けを済まして軍帽を被れば扉を丁寧に閉める。そしてスカートを靡かせて軍内部から外へと足取り軽く、軽やかに掛けて行けば特徴的な薄茶色の髪の毛がふわりと宙に舞う。_今宵もまた美しき宵闇夕焼け夏夜空。仕事も無事に終えた事だ。早く家へと帰ろうか。)   (7/8 23:33:08)
クロ:白梅 > ( しかし好奇心旺盛な所は三年経った今でも変わらず。折角だから少し寄り道してみようか。なんて考えに至った元帥_白梅は呑気に橙色に染まっていく夏夜空を楽しみながら歩き出す。……数十分経った頃だろうか。前方に、見掛けた事のある服装が。あれは軍服ではないか、と理解するのにそう時間は掛からなかった。何者であろうと、軍の子達は妾の子達。挨拶しない訳が無い。ぱっと駆け出し、人影へと近寄っては1つ考えつく。最近新しく昇進した者たちも居るから気を緩ませてやりたい。そんな余計とも言われることを考え着けばわざと軍帽を深く被って顔を隠すようにして「 そこの者、何をしておる 」と悪戯な笑みを浮かべて声を掛けてみた。……後ろに靡く薄茶色の髪と声色、口調からして白梅なのはバレバレなのだが。)   (7/8 23:33:10)


大和守/鬼若 > 「…………何用だ」(不意に届く声。勢いよく背後を向き、鋭く見据え。深く帽を被り表情はよく見えない。何やら聞き覚えのある声だったが……これは。覗く薄茶の髪、口調ーー……嗚呼、この大馬鹿が。)「……ぁ、……元帥様……っ!! 貴方様に対しとんでもない言葉を……誠に申し訳御座いません、如何なる罰でもお受け致します……嗚呼、誠に、誠に申し訳御座いませんでした……!!」(見据えた相手が元帥だと。想い寄せし相手だと気付いてからは早い。一歩下がり膝を地へつけ、頭を垂れる。何て言葉を掛けたのだ、お前は。阿呆にも限度があろうが。何があれば誇り高き白華を他の雑草と間違え得るのだ。これで華への愛を語るなぞ笑止である。膝に添えた手が震える。何て言葉。何と言う態度。死して尚償えぬ罪。全く愚かである。他を見下しつつ、他と同じ様な地へ落ちる言動をしてしまったのだから、)   (7/8 23:50:40)


クロ:白梅 > ( それはもう、地鳴りのように低い声色で此方に向かって声を発する姿を見れば、思い出される普段の姿。はて、彼はこんなにも警戒心の強い人だったか…。そんな事を考えていれば数秒で普段の犬のように忠実で可愛らしい姿に戻るのを見て、確信をした。この者は大佐の鬼若だ、と。けらけらと笑う。まるで降り注ぐ雨のように謝罪の言葉を述べて頭を垂れる姿を見ては落ち着いた声色で相手を宥める。)   (7/9 00:11:15)
クロ:白梅 > よいよい、ちょっとした妾の悪戯よ。何、近頃物騒な世の中だろう?それに、気を緩めれてない者もいると思ってな。そう頭を垂れるでない、尊華帝國軍の大佐、鬼若よ。( へら、と口元を緩ませては相手を宥めてみせる。勿論、白梅自身そこまで謝られると思っていなかった。そこまで謝られると白梅としても申し訳ない気持ちになるのだが、この鬼若という者は白梅の中ではかなり印象強くて面白い人物だと認識されている故に、それはもう何回でも悪戯をしてしまう。 そんな事を元帥がしても良いのか。と聞かれると口ごもってしまうのだが一応相手の為にしたことである。一応、だが。 そんなこんなでかなり落ち込み気味の彼に先の言葉を掛けたのだった。嗚呼、遠くで鳴り響いる虫の音がやはり心地よい。)   (7/9 00:11:16)


大和守/鬼若 > 「ぁ……っ、寛大な御心に、心より感謝を申し上げます……っ!」(その寛大なる器故の許し。偉大さを深く感じ深く頭を垂れる。やはり偉大なる素晴らしき御方。崇高なる御方である。それを今、身を持って深く味わったのだった。)「……嗚呼、どうかご安心下さい、元帥様。治安の為に視察を行っているのですが……ここ最近、不祥事やらは減ってきております故。平和は良き事で御座りますな。……嗚呼勿論、尊華が天下一である事を示した上での、で御座りまするが」(ーー物騒な世の中。その言葉に紙を一枚差し出し。それには何時何処で何があったかーーそれを箇条書きではあるが纏めてあるものだ。最近のものを見れば理解できるであろう。徐々にそれが減っている事が。にたり、まるで蛇の様な笑みを浮かべ。尊華にーーそして、何より元帥への忠誠の心を露にして。)   (7/9 00:55:42)


クロ:白梅 > そうかそうか、相も変わらず元気だな御主は。( へらり、と笑えば元気よく頭を下げる姿を見て満足気に口角を上げる。こうもまぁ軍の上下関係に忠実であり尊華の為に必死に働く者の姿を見ると何時どこでも気分は良くなる。何せ白梅も尊華の為に忠実に働く人だから。少しずつ暗くなる空をほんの少し見上げれば直ぐに視線を元に戻して軍帽を被り直す。)   (7/9 01:47:34)
クロ:白梅 > ふむ、…( 顎に手を当てて相手の話を聞きつつ、1枚の資料を受け取る。しっかりと読み込みつつ話を脳内に焼きつける。_なるほど、やはりこの子は酷く仕事熱心の子だ。そう思えば再度満足気に微笑み、鬼若の方を向いて「 そうか。よくやった、鬼若よ。御主のその仕事に熱心な姿。尊華の為に働く姿は妾の耳にもよく入る。褒めて遣わすぞ、鬼若 」と優しくて暖かい、だけどハキハキとした声色で相手を褒める。勿論ここにお世辞などない。鬼若の仕事の結果と、白梅の率直な感想である。しかし、まぁ。最近は物騒_というよりも、何かと不安になる時がある。しかしそんな思いが今消え去ったのは、こうして努力してくれている部下が居るからだろうか。そうと理解すれば右手を差し出してもう一言。「 鬼若よ。これからも、尊華の為によろしく頼むぞ、妾の子として、友として。」 )   (7/9 01:47:36)


大和守/鬼若 > 「……っえ、あ、ッッ、は…………!!? …………きっ、恐悦至極に御座います、っ……!!」(驚きと動揺。そして喜び。言葉に為す事が出来ぬ単語。それらばかりが漏れ落ちていく。──先刻、余は何を想い描いた? それは褒められる事。それも貴方からの。それがこうして為っている。一体何故この様にも、幸福なる事ばかりが。何かの前兆か。さては凶兆か。果てに言葉を絞り出す。喉がひきつる。褒められた。貴女に。愛しき貴女に。この世で最も美しき華に。前述、此奴は吟遊詩人の卵であった頃以来、賛美の言葉を得た事は皆無に等しい。故にこそ、その言葉は。鬼の、蛇の目頭を熱くさせる程には深く染み渡っている。最早左の瞳からは滴は溢れない。しかし右の瞳からは、確かに雫が一つ堕ち。恋慕もまた、育っていく。)   (7/9 15:38:31)
大和守/鬼若 > 「……ええ……ええ! 全てを捧げ、命を賭して──必ずや、尊華を天下一へ押し上げてみせましょうとも」(──矢張、恋慕の情が疼く。友という言葉に。子という言葉に。当然の事であると理解は為せる。しかし痛みが無いかと問うならば否と。然し其を無理に押し殺し、へらと笑みを浮かべ決意を口にする。『貴女を永久に守りましょう』と。浮かぶ言の葉も、押し殺して。)   (7/9 15:38:42)


クロ:白梅 > 返事がきちんとしていて良い。何、御主の様に必死になるのを見るとココが奮い立たされる。…妾も精進せねば、な。( 自身の左胸元をトン、と叩いて場所を示す。こんなにも郡の為、尊華の為に心の底から働こうとしている者は滅多に見かけない。それにこの誠実さ、謙虚さ、白梅は1度で良いから食事をしてみたい。そんな風に思える程素晴らしい良い人だと。そう見えてる。_勿論彼女は目の前にいる彼が白梅の為に、白梅以外にその優しさ、誠実さ、謙虚さを見せていない事など知りもしないのだが。)   (7/10 23:58:17)
クロ:白梅 > 鬼若…ん、ん?どうした!?( 突如その美しき深紅の右瞳から雫を1つ零したのを見過ごさなかった。白梅は驚きのあまり声が裏がえるが、それは仕方が無い。驚くに決まっている。何せ今の会話で泣くシ - ンがあっただろうか。否である。慌てて腰に着けて居た小物入れから手触りからしてかなり高級であろうハンカチを取り出して目の前にいる鬼若に渡すべく差し出す。「 す、すまぬ、何か気分を害したか 」とほんの少し申し訳なさそうに眉を下げて謝る。その時にピンと来たのか、白梅は辺りを見渡して自身の考えを述べた。)   (7/10 23:58:25)
クロ:白梅 > 折角の機会である、食事でもどうだ?( 勿論今度の機会でも構わない。突然の誘いだからな、何かと不便があるだろう?そんな事を続けながら相手に伝えるのは、共に食事をしないか、というもの。だが今は仕事帰り。其方にも準備というものがあるかもしれない。ただ、誘うだけ取り敢えず誘ってみることにしたのだった。断られるかもしれない、という心配は何故か無かった。ふ、と子供っぽく微笑みながら「 どうだ? 」なんて聞いてみては。)   (7/10 23:58:41)


大和守/鬼若 > 「──気分を害すなど、そんな事は決して御座りませぬっ……!! ……その、ですね。貴方様からの称賛のお言葉、それが嬉しく……それ故の涙で御座りますれば。ですから貴方様が謝られる必要は一切御座りませぬ。……有難う御座います、元帥様」(嬉しすぎて涙が出る等、誰が思ったか。況してや称賛されただけ、それのみで涙を流すというのだ。可笑しな奴だと言われてしまいそうな所業。然し自らの意思とは関係なく溢れたものだ。仕方が無いだろう。袖で涙を拭い、差し出された手巾を大丈夫ですと丁重に断る。素晴らしき崇高なる御方の物をお借りし涙を拭おうなどと、そもそも申し訳無さが募りに募り使用できないだろう。心からの感謝の笑み。其と共に、今日為された全てへの感謝の言葉を。)   (7/11 15:43:17)
大和守/鬼若 > 「……そう……ですね。誠に嬉しきお誘いではあるのですが、本日では少しばかり予定が悪いかと。後日であれば何時であろうと大丈夫です。貴方様の都合の良い日で構いませぬ」(よもや、食事に誘われる等と思いもしまい。驚愕に目を瞬かせ、思考に浸る数秒後。一度首を横に振り、然し後日なれば可であると。心から慕い、憧れ、恋の病さえ抱いている尊き御方からの誘い──断るだなんて事が出来ようか。否、断じて否である。提示される日に用があれど、此奴は確実に其を最優先に片付ける。元帥たる御方からの誘いなのだ。それが当然というものだろう?)   (7/11 15:43:33)


クロ:白梅 > お、御主、( 目の前に居る彼の言葉は、驚きものもだった。白梅は目を丸くして相手を見つめる。そしてその後、顔を若干伏せ、身体をほんのり震わせてながら手巾を仕舞う。だが耐えきれなくなったのか目に涙を浮かべながら、けらけらと軽やかに爽快に笑えば「 御主は真に面白い奴だな、ふふ、ふはっ、御主変わり者と言われるだろう?妾の言葉でそこまでなる奴が居るとは、いやはや、面白い、良い、ふふっ 」と笑い出す。 周りなんて気にもせずけらけらと笑う姿は、ただの村娘の様に見えるかもしれない。それでも良かった。嬉しさと、面白さで心が埋め尽くされる。)   (7/15 23:18:02)
クロ:白梅 > ( 口角をあげつつ、相手の都合を聞けばその笑顔のまま「 ならば、次の休日…いや待て、金晩はどうだろうか。」と提案を。休日の土日にすれば良いものを、何故金曜にしたのか。華の金曜日、金晩。金曜の夜での食事だなんて迷惑ではないだろうか。そんな事も考えたが敢えて金曜の夜を指定する。白梅としては何らかの考えがあるそうで。白梅のその考えも思考回路も、誰にも分からぬまま白梅はハッとして空を見る。どんどん夜が深まるのを肌と目で感じれば目の前に居る彼に口を開いては早口で「 長々とすまぬ。そろそろ妾はお暇しようではないか。金晩が厳しいのであればいつでも声を掛けてくれ。 」と伝えればタッと駆け出す。薄茶色の髪の毛がふわっと宙に浮く。だが白梅は急に立ち止まり直ぐに後ろを振り向いて右手を数回大きく振りつつ「 また明日、軍で会おうぞ。気を付けて、お休みなさい 」と挨拶をする。   (7/15 23:18:04)
クロ:白梅 > _りん、りん。と鈴の虫の音が響き渡る夜。 とても良い時間を過ごせた、と。顔を緩ませてつつ掛けて行く1人の女性の姿が、夜の中へと吸い込まれて行った。)   (7/15 23:18:12)