この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

獅子唐&竜灯

再会

山葵/獅子唐 > ……んん、はぁ……(ぐ、と背伸びを一つ。外を見れば既に夜更け間近。少尉へと昇進してからと言うもの、兵の時代からは明らかに増えた仕事量に慣れぬまま仕事を熟す日々。たまにはゆっくりと飯でも食べに行きたいが、決まって仕事が終わるのは深夜辺りになってしまう為に行きつけの店も閉まっている。さて…今日も帰ろうか、と肩掛けの鞄を手に部屋を出、尊華帝國軍本部の長い廊下を歩いた。)   (7/5 21:21:14)


シロー/竜灯 > 「梟さんも火津彌さんも糸依さんも、何処行ったもうたちや、俺が帰って来てから顔も見てないぜよ⋯⋯⋯⋯」((尊華帝國軍本部、廊下をぶつぶつ何やら呟きながら歩くのは、軍服の上から特徴的な羽織を重ねて着る軍人。竜灯であった。3年前の終戦協定直後に退役してから、つい数週間前に再び帝國軍に所属した兵士である竜灯は、かつての上官やら友人の名前を呟きながら肩を竦めさせた。寮の部屋は空いているし、姿は一切見ないし、一体どうしたんだろうか。自分と同じように退役したなら寂しいで済む話だが⋯⋯戦争は終わったとはいえイモータル?という化物との戦いで命を落とした可能性も無きにしも非ず。つい考えてしまった最悪の事態を振り払うように頭を振ると、「あいつらは生きちょる、生きちょる」と自分に言い聞かせ。ふと足元から前へと視線をやった。前方から歩いてくるどこか見覚えのある姿。   (7/5 21:41:26)
シロー/竜灯 > ⋯⋯はて、見覚えはある気はするんだけれど、いまいち誰か思い出せない。貴方をガン見しながらお互いに近づいていき。すれ違う前に立ち止まって貴方を視線で追い掛け───横を通り過ぎる瞬間に気づいた。)「⋯⋯あぁ!!?おんし獅子唐さんがか!?」((ぐい、と肩を掴んで止めると、正面から貴方の足元から頭までを順に見遣り。見下ろした上で何度も強めに肩を叩いた。)「あんの守山の噴火みたいな髪、纏めよったがか!分からん筈じゃ!元気しとったか獅子唐さん、⋯⋯⋯⋯ん?」((と、肩を叩く掌の下にあった階級章にふと視線を止め。自分のと見比べても違う、だが見覚えの無い階級章に小首を傾げると獅子唐さんは俺と同じ兵だった筈⋯⋯だよな? と記憶を探ろうとした。   (7/5 21:41:29)


山葵/獅子唐 > ……!!(何気なく通り過ぎようとした矢先、唐突に肩を掴まれ心臓が飛び出そうな程に驚き肩を跳ね上げる。その次に飛んできたのは、聞き慣れた大きな声。少し耳がキーン、とするが、いつも通りな彼に少し安堵の息が漏れる。)…はい、獅子唐です。竜灯さんも、お元気そうで何より。(昔の獅子唐よりも少し饒舌になった彼が、そう竜灯の言葉に返す。噴火のような髪、そう言われれば確かに否めないが…あれよあれよと進む話に若干混乱しつつも、階級章に気付き首を傾げる竜灯に、少しはにかみながら)お恥ずかしながら、この度私獅子唐、少尉へと昇格致しまして…(なんて、くしゃりと己の髪を握りしめてそう報告し)   (7/5 21:49:57)


シロー/竜灯 > 「ほんほん。⋯⋯⋯⋯な、なんじゃと!?獅子唐さんがか!?」((あからさまに照れくさそうな表情をするものだから、まさかとは思っていたけれど。獅子唐さんが昇進するなんて。自分の全く知らない階級が3年の間に増えている事よりもまず、個人的に自分が兵のままならずっと一緒に兵をしていると思い込んでいた存在だったからか、その事実に驚きを隠すことは出来なかった。嫉妬やら悔しさやら、寂しさやら自分でも分からない感情がどろどろ、と溢れ出す。身を乗り出して軍服の肩辺りを覗き込み、肩章を指でつまみながら「少尉、のう⋯⋯。」と瞳を糸のように細めて呟いた。)   (7/5 22:08:19)
シロー/竜灯 > 「────良かったのう!まあ俺はちっくと軍を辞めちょったきにの、もしずっとおったら今頃元帥⋯⋯いや、少将官くらいにはなっとったかもしれんが!」((腰に手を当てて胸を張り、ははは!!と一人で乾いた笑い声を漏らす。それは数秒の間続いたが、深夜の帝國軍本部基地の廊下、人気の無い空間に反響したのが少し寂しかったのだろう。すぐに鳴りを潜めた。それからんん、と困ったように髪をかく。折角の再会、何かするべきだと思考を巡らせるが早いか、答えは直ぐに出てくる。さっきまで何をしていたか、知り合いを探して訪ねて、飲みに付き合ってくれる人を探していたのだった。ならば答えは一つだろう。)「⋯⋯おし。」((ぽん、と拳と掌を体の前で合わせ、貴方に背を向けると首だけを回し。背中越しに貴方を見つめて呟いた。)「遅れてしもうたが、獅子唐さんの昇進祝いじゃ!!これから飲みに行こうぜよ!」   (7/5 22:08:21)


山葵/獅子唐 > ……えぇ、そうですね。お言葉に甘えて。(彼の表情。複雑な糸が絡み合い、ぐちゃぐちゃになっている。ずっと共に仕事をこなしてきた彼を置いて行ってしまったような…寂しさを感じさせられた。嫉妬やら何やら、そう言う感情がない混ぜにされたと分かるような表情を竜灯はしていた。昔から人一倍人の表情を読んできた己だ、多少の変化にも敏感で…こんな己が、少し憎く感じた。)…ボクは…ボクは……いえ。… ……でも、竜灯さんの奢りでお願いしますね。(何かを言い掛けた後に…くす、と笑みを浮かべてから、竜灯にそう言葉を掛ける。自分よりも幾分も優秀な貴方を差し置いて先に進んでしまった自分を、飲みに誘ってくれた竜灯に感謝して。)   (7/5 23:03:28)


シロー/竜灯 > 「お言葉に甘えて?何を言うとるがじゃ───⋯⋯⋯⋯はーー、一本取られたのう。見ての通りあまり持ち合わせが無いぜよ。」((昔と同じように奢って貰う魂胆だったが、中々どうして手強くなっていた。一応確認とばかりに腰の巾着を取り出すと、多いとは言えない中身を貴方にも見せ、「足りるかは知らんぜよ」と肩を竦めた。まあ、酒を飲ませれば気持ちよくなって払ってくれるだろう。とたかを括っていたが。⋯⋯⋯⋯火津彌さんのようにはいかないのう。歩き出しながらぽつり、と内心呟いた言葉にそういえば。と口を開き。本部の玄関を開け放ち、涼しい夏の夜風を感じて視線を向けた。)「そういえば、佐官は今何をしとるがか?何やら3年前、色々やらかしちょったのは知っとるけど、まさかクビになったりはしとらん⋯⋯よな?獅子唐さん。」((火津彌さんの事じゃき、そう簡単に死なんだろうしの。と呟くと、少しばかり寂しそうな表情で問いを投げかけた。   (7/5 23:14:23)


山葵/獅子唐 > ……ふふ、大丈夫ですよ。何も身銭を切ってまで…とは言いませんから。(ぽふ、と巾着の中身を確認する竜灯の肩に手を置けば、そう励ましなのか否か分からない言葉を掛けてやり。…「あぁ、そう言えば。」、と何かを思い出したような竜灯に首を傾げてみるが、佐官、との言葉にす、と顔を上げ。) 火津彌さん、ですか。えぇ、元気です。何だかんだ言ってしぶといんですよ、彼は。…それに、今は少将です。(は、と口を開けて全てを語る。少しばかり寂しそうな竜灯を励ますように笑顔を浮かべ生きていると伝え、次に既に佐官では無いと伝える。そしたら彼はまた、寂しそうな顔をしてしまうだろうか。恐る恐ると言った様子を見せた。)   (7/5 23:38:57)


シロー/竜灯 > 「ほうかほうか、生きとるならええちや。帰って来てから見んかったもんで⋯⋯⋯⋯は?少将!?火津彌さんが!?何かの冗談ちやか!?少将と言うたら⋯⋯いやぁ、まっこと驚いた⋯⋯!」((生きてて良かった、と満足気に笑っていた竜灯だったが、続いた予想外過ぎる言葉に目を丸くした。佐官として仕事をしているか、退役したかとは思っていたが、まさか昇進しているとは思ってもみなかった。火津彌の存在が が少し遠くなってしまったような感覚に一抹の寂しさを覚えなくもない。思い返せば昇進する様な事を火津彌さんしていただろうか。確かにしっかりした人ではあったが────。と失礼な事を考えていると、〝人の奢りでは〟良く足を運ぶ料亭が見えてくる。自分が金を払う可能性が存在する時にこの店に来る事は殆ど無いのだが、今日は余っ程あなたとの再会が嬉しかったのだろう。)   (7/6 00:03:00)
シロー/竜灯 > 「ほーか、少将かぁ。そりゃあこじゃんと、給料も多く出ちょるのきっと。⋯⋯⋯⋯今度火津彌さんを捕まえて奢って貰うかの!!俺たち3人で!昇進祝いじゃ!」((いい事を思いついたとばかりに再び手を合わせると、隣の獅子唐の肩に腕を預けてニヤリと笑って見せた。ゆらゆらと熱気に包まれた夜の居酒通りを歩く二人は、行きつけの料亭へと姿を消した。   (7/6 00:03:03)