この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

リシリア&リィリート

リプカ/リシリア > (ゆるりと時が流れる夜も更けた時間。多くの者は眠りに付き、起きている者は騒ぎ、はしゃぎ、仲間と共に大いにその時に酔う。そんな風に流れている時間に、逆行する様に進みゆく赤色が一つ。 周囲を鋭く見渡しながら、ひと目に一切触れる事無く移動をするその様は常に何かを警戒している様で、普通であれば目立って仕方ない筈なのに、その仕草は洗練が洗練されている為、周囲の人間は気付かず、そのままその足を止める事は無い。 この国の中枢を麻痺させる為に、己が狙っているのは重要な役職を担う政の中心に位置するであろう男だ。その為に国に侵入し、今はその情報を集めている最中。 途中、気になる情報を入手し、ほぼそれが嘘だと分かっていながらも、その情報が真実だった時のリターンを考えその情報があったとされる場所を調べる為に極力ひと目に付かない様に動いていた。 そして、周囲にはほぼ物が無く、如何にも待ち伏せに最適そうな広間の様な空間に、一人の男がしゃがんで足元で何かをしている。 己は気配を隠したまま、流れるような動作でその男へ近寄るとその顔を見る事もせずに右手を突き出しその男の背を突こうとした。   (12/2 14:47:16)
リプカ/リシリア > 見た目に反し、間の抜けた気配からは信じられない反応を見せた男は此方に事前に気付いたのか軽く身を捩りながらその攻撃を避けようとする。然し、気付いたのが遅すぎた為、突き出した右手はそのまま男の心臓の真横を刳り、貫いた。 汚らしい血液が付着した事に顔を顰めながら、右手を引き抜いて男を蹴り飛ばす。 苦悶の声を上げながら、男は此方を見て正体を問うた。)「あら、悪いわね。人違いだったわ。 はあ……、あの情報屋、今頃は消えているんだろうけれど。 この私を謀って殺しを手伝わせた事、必ず後悔させてあげるわ。」 (腕を引き抜く時に一緒に付いてきた布を振り払いながら、目の前の男に対峙する。男はほぼ瀕死の状態で、立っているのがやっとの様だ。荒い息を吐きながら、肩を上下させているのがはっきりと分かる。破れた服の隙間から刺繍のような物が伺えるが、己には一切関係の無い事だ。己を見たこの男を殺し、嘘の情報を吐いた情報屋も殺す。そう決意しながら、男へトドメを刺すために、その足を前へと進めた。   (12/2 14:47:19)


愁空/リィリート > (夜の魔女は夜と共に出ずる。ゆらりと影を月明かりに落とし、王都に忍び込む。ふう、と小さな息をつき、己が顔を覆うベールを揺らす。褐色の肌は夜闇に紛れ、フードから僅かに覗く銀色の髪は月光を煌めかせる。目立たぬようにと息を殺しながらも進む王都は、眠りの時だというのに活気に満ちていた。暦を表す時計を掲げながらも人間の本来あるべき時から外れ、逆らうように酒を呷る。――我々の暦を使いながらも、その我々を差別し、ましてや流れに逆らおうとは。ピリピリとした感情を胸の内に抱え、苛立ったようにブーツをカツカツと踏み鳴らし、街を行く苛立ちながらも風景一つ一つを記憶して、理解して。その全てを描き留められるようにしながら。「姉ちゃん! アンタは寒がりなのかい? そんなローブ脱いで、こっちで一緒に呑もうや!」足早に歩いていると、一人のウェンディア人に声をかけられた。その様子はすっかりと酔っているようで、がし、と肩を捕まれる。ベールの下、嫌悪に満ちた表情を浮かべながらも、己の中の衝動を抑える。今すぐに、このクソッタレを罵倒して飲み負かしてでもやりたい。そのまま川に捨てて、二度と私の前に現れるなと怒鳴りつけたい。)   (12/2 15:17:12)
愁空/リィリート > ……アッハ、ごめんなさいね! 私さ、飲む約束があるから急いでんの。今度ね! んじゃ、夜を楽しみな!(それらの全てをぐっと押し殺し、努めて明るい声で断る。しかし捕まれた肩を振りほどく力は強く、勢いのままに男がよろける程だった。呆然とする男を他所に、足早に向かう先は呑み処などではなく、路地の裏。――先日、いつも絵を預けるウェンディアの画商に「アンタと同じような刺青の男を見た」と告げられた場所だった。仲間に出会えるかもしれないという期待と、希望に酒酔いのウェンディアに水を差されたのは癪だが。まあいい。この場所だろう。きっと出会える。きっと、またハラカラに出会える。王都を奪い、後ろ指を指されずに我々ヨズアが生きられる時代が、必ず来る。その一歩を踏み出すように、先程までより大きく一歩を踏み出して。)――………ちょっと。ねえ。   (12/2 15:17:21)
愁空/リィリート > (そこに見つけたのは希望とは程遠い、仄暗い絶望だった。確かにあれは同じくヨズアだ。屈することなかれとふらりと半ば気力だけで立っている状態の、誇らしい同胞の足元には絵の具のように鮮やかな、深紅の血だまりができていた。その前に立つ、血の化身のような――真赤の怪物。見た目こそウェンディア人のそれだが、明らかに違う。纏う空気の一つ一つが異様で、異常だ。本能が悟る。あれはヒトならざるモノ、神罰。あの神罰が、同胞に手を掛けたのか。)待ちなよそこの。ソレ、私の連れなんだけど。なぁんでかな。なんで死にかけてんの?(――先程のウェンディアといい、今目の前の異形といい。今日はなぜ、私の気分を害するものがこんなにも多いのか。と。疑問を投げかけた声は怒りに満ちていた。)   (12/2 15:17:26)


リプカ/リシリア > 「今日はなんだか面倒な事が多いわね。 今度は何? 」(異質な空気。血溜まりに沈みゆく寸前だった男をすくい上げたのは異質な女だった。掛けられた声に煩わしそうに振り向くと、明らかに目の前の男と同胞の空気を醸し出す女が其処に立っていた。此方に疑問を投げかけながら、明らかに怒りに満ちた表情を向けてくる女に溜息混じりに呟いた。「仕事よ、仕事。まぁ、人違いだったんだけど。 さて、どうしようかしら。 男を見るにどちらもヨズア人。殺したところで騒ぎになる訳もなく、此処には人の気配がない。 殺人現場を目撃して殺される、だなんて。まるで劇に出てくる御話ね。 滅多に見れないヨズアの民。それも片方は死にかけで、漸く出会えたと思ったらすぐに死ぬだなんて。ドラマチックねえ?」 くすくすと残虐で蠱惑的な笑みを浮かべながら、男へチラと視線を向ける。明らかにその男は死にかけで、最早助かる見込みは薄い。   (12/2 15:31:57)
リプカ/リシリア > 後はこの女をどうするかだが、ヨズアの民であれば特段気にかける必要性すらない。この女が必死に王国や帝國に訴えかけるなんて事が出来る筈も無いし、出来たところで信じる相手は居ないだろう。国が動く訳もない。男を殺そうとしたのは単純に騙された事への恨みと苛立ち、そして男であるからだが、目の前の女には恨みも苛立ちも無い。この場を見られたことにも影響が無いのであれば、目の前の女の出方次第ではこのまま立ち去っても良いだろうが、この出で立ちと表情を見るに、そうもならないだろう。わざと挑発してしまったのは、己の気性の粗さ故だ。好戦的になってしまうのはどうも避けられない様で、冷静な思考回路の裏では常に興奮した自分がいる。まるで二重人格のような錯覚に陥りながらも、相手の反応を待った。   (12/2 15:31:59)


愁空/リィリート > そりゃコッチだって同じだよ。今日は面倒な事が多い。世界的な厄日かなにか? ――御伽噺のようにめでたしめでたしで終わりゃァ一番だけどね。そりゃあ生憎ってもんだけどさ、めでたしになるためのカギが今から死ぬんだわ。(苛立ちを超えた殺意が、ほんの一瞬にして芽生える。時計の時刻になぞらえれば、ほんの一秒程か。瞬間的に芽生えたそれを押し殺せるほど、今日の彼女に余裕はない。我慢なんて、この道中に幾らでもしてきた。それこそそう、そこで今すぐにでも息絶えてしまいそうな男のために。血に酔った紅い女の紅い瞳が仲間へ視線を送ると同時、自分も仲間へ視線を遣る。彼はまちがいなく、めでたしと四文字で物語を締めくくるためのカギだったのに。同じ赤の瞳、しかし向こうは滾る興奮の紅、こちらは錆びた鉄の赤。興奮と失意、二つの赤色を同時に向けられながらも、男はそれでも僅かに微笑んで見せた。まるで『最期にヨズア人に看取って貰えて良かった』とでもいうように。助からない。どうあがいても。そのくらい、夜の魔女はすぐに理解していた。だから声にだす。ヨズアの男にも、目の前のウェンディアが生んだ異形にも聞こえるように。あいつは死ぬのだと。)   (12/2 15:54:27)
愁空/リィリート > こちとら打ち切り物語にするつもりなんてないんだよね。ってなるとハラカラの死は起承転結の転、序破急で言えば破?急? ……あークソ、画家にゃ作家様の用語はわっかんないや。でも相対するってのは道理だってことくらいなら、解るよ。――おいでイモータル。まだキモチよくなれてないだろ。物足りないなら、この私が夜のお相手したげるさ。(ローブの下、覗くのは褐色の肌。月明かりに照らされ、夜を纏う妖艶。ヨズア人らしいすらりと伸びた肢体。ムーングレイの髪が夜風になびき、その一束は絵筆の先のように紅く染められていた。ヨズアの女の気高さを宿した瞳は、凛として相手を見つめる。長々とした口上は、戦闘の幕開けのため。腰の直方体の魔術版――正確に表せば砂時計。それをくるりと廻し、時を流す。積もった砂が、魔術文字を一文字、また一文字と浮かび上がらせる。砂時計にあてがわれた細い指先は一文字ずつなぞり、一文完成させた。刹那、吹き荒ぶは砂嵐。その発生源は同じく彼女の腰の布袋。   (12/2 15:56:52)
愁空/リィリート > そこから舞い上がる砂は意志を持つようにその場を満たし、夜に踊る。魔術を行使したリィリートはベールを纏い、目が潰れるような心配もないが、視界は確実に悪くなっていた。速く動けば動くほど砂粒はそれの身体を打ち、動きを阻害し、目や口の中に侵入していくことだろう。――最も、神罰にそんな手が通用かは怪しいところだが。)   (12/2 15:56:58)


リプカ/リシリア > 「知らないの? 存外、世の中のお伽噺はめでたし、めでたしで終わらない物が数多くあるのよ。ハッピーエンドだけがご所望だなんて、見た目に合わず乙女なのね? 」(相手の言葉に目を丸くすれば、挑発するようにくすりと深い笑みを更に浮かべて問いかけた。 相手を小馬鹿にするような口調で、燃え上がる相手の闘志に更に薪を焚べるように。 男と戦っている時とは違い、楽しそうな表情を浮かべながら、自身が殺しかけている男の方をチラリと見た。これで、こんなに昂ぶった状態で目の前の女が逃げればそれこそ興ざめだ。故に、己が男に発動している能力を止める。悶え苦しみながらも健気に目の前の女へ笑顔を送っていた男の苦しみは大分マシになり、先程からどくどくと流れ出ていた血液は止まり、まるで止血したかのように、貫通している傷口からは血の一滴も流れ落ちなくなった。)   (12/2 16:09:21)
リプカ/リシリア > 「逃げたらその男は殺すわ。 ハッピーエンドが好きなんでしょう? なら、その余地を残してあげましょう。貴女の美しさに免じてね。」 どの道男は殺すつもりだが、目の前の女の闘志を奮い立たせるのにこれ以上の事は無いだろう。彼らは同胞に対しとても厚い義を持つというのは聞いたことがある。 不思議な文字を描いた後、夜空に浮かび上がる砂の絵。 それらを見上げながら、腰に差してある武器も構えず、対峙している相手を見据えた。 必死になって此方を殺しに来る、その様を眺める為に。   (12/2 16:09:24)


愁空/リィリート > やっぱアンタさんもウェンディアだわ。こっちを勝手に手玉に取って、弄んで捨てる。一夜だけ輝く女になる気なんてないよ。あと、私はハッピーエンドで終わらないオハナシを知らないんじゃなくて、“ところがどっこい”ッて無理やり物語を続けるのさ。私の想う、望む、ハッピーエンドになるまでね!(少々意外だったのは、男を人質のように扱ったこと。しかしその言葉といい、行動といい、挑発と解っていながらも頭にクる。徐々に語気が荒くなり、荒ぶ砂を一層荒立てる。ぐるりと砂時計をもう回転し、浮かび上がらせる文字を変える。途端、舞い踊る砂は意志を持ち、異形の立つ方へと急速に流れを変える。後方から、真上から、全方から――ゴウ、と音を立てて向かいゆく砂は、密度を増す。その一粒一粒の隙間を集約させながら、しかしその一粒一粒が次第に礫と化す。決して砂同士がくっついて礫になったのではない。まるで元あった形に戻るかのように。時を遡行するように。代わりにリィリートの周囲には砂が消え、男の方への視界が開けた。先程まで拡大し続けていた血溜まりがぴたりと広がるのを止め、一滴さえ流れなくなっている。)   (12/2 16:29:01)
愁空/リィリート > (――明らかにこの世の摂理とは思えない。恐らくはあのイモータルの能力か。面倒極まりない。顔を顰めながらも、礫と化した砂塵の舞う音に負けぬよう、ヨズアの男に告げる。)良い!? 庇う気はない、余裕ないからね! アンタの周りにだけ砂ァやらないとも言えないから! 隠れんならすぐに隠れな、じゃなきゃ死ぬよ!(――恐らくは、彼女の能力で一時的に止血されているだけ。彼女の気分次第で彼は死ぬだろう。その時が一秒でも先延ばしにできるのなら、我らの暦を一秒でも感じられるなら、きっとそれが幸せだろうと信じて。砂礫は鋭さを増し、速度を上げ、異形の身体を貫かんと迫る。たかだか砂の礫も、密度を増して速度を載せれば身体に傷をつけるには値する。なにより、呼吸。一息吸うために口を開けば、その身体の中へと砂を入れこませる事となる。動くにしても、呼吸の一つにしても、相手を砂が蝕む事だろう。)   (12/2 16:29:07)



リプカ/リシリア > 「あら。こんな国と同じにされるのは御免だわ。私はリシリアだもの。」 赤髪の妖艶な女に対峙する褐色の女。ソレが攻撃を開始した瞬間にその場の空気が変わる。今まで溜めてきた何かが開放されるかのように、その場に溢れるのは芳醇とも言えるような殺気だった。それを放出しているのは当然異形である赤髪の方で、人ならざる者であることを証明するかのように、その純然たる殺気は瀕死の男を蝕んだ。その場から急いで離れようとしている男は、ある程度まで行った所でその殺気に当てられて倒れてしまった様だ。とは言え、この戦闘で巻き込まれる位置から脱する事は出来た様で、リィリートの邪魔になるような事は余程大規模な攻撃をしない限り無いだろう。「砂遊びなんて、いつ以来かしら。」そう言って、足に力を入れれば強く踏み砕き、前へと飛び出るように進み出た。自身に飛んでくる高速で飛来する砂礫を握り込んだ手の甲で叩き落とそうとして。    (12/2 16:43:59)
リプカ/リシリア > それが純粋な石であろうが、たかが石如きで化け物の足を止められる筈も無く、それが特別な何かでないのであれば、その拳に傷一つ付く事など無いまま弾かれ砕かれるだけだろう。前に出てしまえば全方位から飛んでこようがまず最初に当たるのは前方の礫だけ。そして、周囲にあった礫が向かってくるのは後ろから此方に向けてになるだろう。それらをそのまま強行させれば、距離がなくなった状態で自身すら傷つけ得る武器となる。礫を砕きながら前に進み切る事が出来たのならば、目の前にいる女の右肩を手を伸ばし掴もうとして。    (12/2 16:44:02)


愁空/リィリート > ま、うん。そうだろうね――(だと思った。とでもいうように溜息を付き、困ったなァと呟いて。しかし幸いなのはあの男が戦闘に巻き込まれない位置までは逃げ遂せたという事か。思わず足が竦んでしまいそうな程の殺気、それに充てられて倒れる同胞とは違い、どころか呑気に溜息まで付く始末。この画家は、画家でありながらもヨズアの民で、魔術師で、迫害された過去が如何に壮絶で、悲惨だったのか――今までの十分な戦闘の経験を指し示していた。それでもなお、心の内では警告音が響く。アレは異形、人ならざる神罰。一人の人間が相手をしていいモノではない。それほどまでの殺気。それを一身に浴びつつも、此方に寄ろうとする紅い影を砂に追わせつつ、くるりと砂時計を回転させた。もう一度、時を巻き戻すために。前方の砕かれた礫の時間を更に遡行させる。砂から礫へ。礫から岩へ。その岩は彼女の前方に降り注ぎ、リィリートとリシリアの間に入って進路を阻害する。――近寄られたらまずい。真上。後方から迫る礫さえそのまま彼女を追い、速度を増す。無数の礫が魚群のように上、後方から迫る。)   (12/2 18:06:19)
愁空/リィリート > (その刹那。速度を持って迫っていた礫が、彼女の身体を射る直前、ほんの一瞬その場に固定される。リシリアにしてみれば、『動きを止めた』と錯覚することであろう。しかしそれはただの錯覚。リィリートが回転させた砂時計、ソレに新たに満ちた文字のをなぞって発動した魔術――幻術のようなもの。流れゆく時の一秒を、すこしだけ長く見せるだけ。実際には同速度で移動し、彼女へ迫っている。反応速度が遅れるのであれば、魚群の一部――砂礫の数個は彼女の身体を射刺すだろう。)   (12/2 18:06:28)


リプカ/リシリア > 「こんな物で、私が止まるとでも?」(強く前に進んだ勢いのまま、前方に生まれた岩を前へと蹴り飛ばそうとして。強い力で蹴られた岩は、その大きさであれば通常吹き飛ばす事など出来ないが、化け物の膂力であれば自分の身長より少し高い程度の岩などそこまで重い訳でも無い。そのまま蹴る事ができれば岩は多少砕けながらも前方に居るリィリートの方へ凄まじい勢いで飛んでいくだろう。当然進む足は止まる事無く、目前のリィリートへ迫るように自身もその身体を前へと歩くように進み出た。後ろから迫る礫は確かに当たれば多少の痛みを伴うだろうが、身体を貫かれた所で些少の問題でしか無い故に、そこまで後ろに気をやっては居なかった。 そのまま礫は自身に突き刺さるだろうが、痛みに呻く事も無く、右手を腰にやりその刀を遂に抜いて構えた。やり慣れたその動作には、余程その刀を使い慣れているのだろうという所感が伝わる程で。ソレを構えたリシリアと相対しているリィリートには、すぐに伝わる事だろう。   (12/2 18:21:42)