この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

全力投球

ゑゐりあん/董 > こ…これは…ッ(尊華帝國軍兵舎の自室にて、震える手でとある手紙を見つめる董。その差出人はなんと、董の上官であり想い人である火津彌であった。そんな彼からの手紙。震えぬわけがない。最初こそ何かのいたずらかとも思ったが、果たして…)…っ(愛刀の玉響の切っ先を器用に使い、手紙を開封する。字を見てみれば、なるほど確かに彼の字であった。どうやらいたずらなどの類ではないようだ。それに簪も入っていた。これは贈り物だろうか?とりあえず安心し、手紙を読み進める。…が)…??????え…?えっとぉ……ん?(その手紙の内容は、董にとっては至極難解なものであった。一応の貴族の出ではあるものの、その実座学よりも武芸を好んで学んでいた董にとって、火津彌の古めかしくそして美しい文芸的な文章は理解しがたいものだった。何とか昔の記憶を引っ張り出し、頑張って理解しようと努力する。結果として)   (11/29 22:43:21)
ゑゐりあん/董 > えっと…。つまり…"一緒に花見に行こう"…ってことなのかな…?簪の意味はよく分からないけど…(という意味になった。残念な脳みそである)…つまりこれって…デート…!?(そして董が導き出した結果は火津彌が自分をデートに誘っているのではないかというものであった)や…っ(すると董は小さく身を屈め、そして)ったぁぁぁぁ!!!!(部屋の中で大声で声を上げる董。件の夜以来、彼との関わりは少々微妙なものであった。彼から戦争が始まれば結婚しようなんては言われ、それを受け入れはしたがその後は今までのように上手く接することができなかった。彼に色々と想いを伝えて以降、自分がまだまだ子供であると改めて実感し、色々と大人になれるように努力したつもりであった。例えば、大人の女性はか弱いものであるというイメージから彼に護ってもらえるようなか弱さを演じようとしてみたり。例えば大人の女性らしくおしとやかにしてみたり。色々と彼女なりに努力はしてみた。今までの自分を変えようと、頑張ってはみた。   (11/29 22:44:10)
ゑゐりあん/董 > …が、どうも色々と空回りしている感は否めなかった。しかし、今彼からのデートの誘いが来ているのだ。自分の今までの行いが是か非かはわからないが、それでも何かしら彼に影響を与えた。…のかもしれない)…でも…ほんとにそれだけなのかな…(ふと、脳裏にそんなことが浮かぶ。きっと意地悪な彼のことである。ある意味彼のことを信頼しているからこそ、そんなことが浮かんだのである)…と言っても何が書いてるかわかんないし…。…あ、図書館にでも行ってみる?(わからないなら調べればいい。できなければ努力をすればいい。そうやって今まで生きてきたのだ)…よし、行ってみよ   (11/29 22:44:30)
ゑゐりあん/董 > (そう思い董は手紙を持って図書館へと向かった。久々に来た図書館。あまり人はおらず、調べ物をするには絶好の機会であった。董はさっそく空いた席に座り、そして事典などを持ち出し調べ始める。調べる中で、手紙の中に和歌のようなものが書かれた紙も見つけ、それの翻訳も同時進行で進める。そして翻訳を始めてから約二時間。ようやっと、全ての翻訳が完成した)あ~…。疲れた…。久々にこんなに勉強したよ…(まるで溶けたように机に突っ伏す董。随分とお疲れの様子である。そして再び自身の翻訳が書かれた紙を見てるが)…でも…つまりこれって…ッ(その内容はにわかに信じがたいものであった。董はその内容を見直し赤面をする。   (11/29 22:44:51)
ゑゐりあん/董 > 彼女が翻訳した内容であるが、手紙の方は"董殿。木々や草や花が冬の支度を始めている今日です。自然が大好きな我々尊華人にとっては、少し寂しく感じられるかもしれません。庭に時季外れに咲いた花を見つけ、この手紙に添えようかと思いましたが、涙に満たされたまだ一人前でない年頃の者の姿がいじらしく、あなたを自分のものにしようとするとハラハラと散ってしまいそうで手を伸ばすことができませんでした。せめてもの代わりに、あなたを護って見せましょう。来週末、都合がよければ兵舎まで迎えに行きます。私たちの関係がよいものとなるかどうか確かめるため、お付き合いください"。そして和歌の方は"私が一度も手に入れることをしなかった狂い咲いた花のように あなたがほほ笑み床を共にできる時まで必ずあなたを待ちましょう"となった。そして簪を贈る意味も把握した。"お前を護る""一生を添い遂げたい"。これらが董の翻訳結果であった)   (11/29 22:45:14)
ゑゐりあん/董 > …あいつ…ほんとに私と結婚したいってことなの…?(実はあの時、彼は自分を宥めるための嘘を言ったのだと半分思っていた。そもそも戦争が起こるわけもない。彼はあの夜の自分を見て幻滅したのではないか、と心のどこかで思っていたのだ。このデートも、きっと自分がデートだと勘違いしているだけであって、実際はただの買い物かとも思っていた。…しかし、この手紙を見る限りは。少なくとも、董の翻訳した結果ではそうなった。彼は自分と結婚したいと思っているのだ)うぅ~…ッ(董は真っ赤になった頬を両手で抑え、恥ずかしがる董)ちょ…ずるいじゃんそんなの…ッ(そうか。そう言う事か。ついに董はあの時の意味を。あの夜の彼が期待していたことを理解した。つまり彼は自分を抱きたかったのだ。自分を犯そうとしたのだ。自分の純潔を散らそうとしていたのだ。それを自分は、不意にしたのだ。接吻を交わしただけで満足をした自分は)あぁ~…っ!!   (11/29 22:45:28)
ゑゐりあん/董 > (図書館故に声を抑えてはいるが、それでも精一杯のもんぜつをする董。小さい頃からそう言う類のことを教育されていなかった故、耐性がないのだ。夜伽なんて知識、全くない。…と言うか、それを考えるだけで顔が真っ赤になり、体の中が熱くなってくる)ばかばかばかばかぁ…ッ。そんなの…言われなきゃわかんないよぉ…っ。うぁぁ…っ(若干涙目になりつつ、全てをはっきりと言わなかった火津彌に恨み言を言う董。尊華人として遠回しに言うのは当然で理解できない董が悪いのだが)…馬鹿は私だよ(そう言うと董は思いっきり自分の頬をひっぱたく。図書館にその音が響き、羞恥で赤くなっていた彼女の頬は更に紅くなる)   (11/29 22:45:39)
ゑゐりあん/董 > あいつが私と本気で結婚したいと思うなら、本気でその…したいっておもうなら…(徐々に語気は弱くなるが、それでも董の目には決心が浮かんでいた)…私はそれに本気で答える。あいつとのデートも。全力で挑む。…それが、あいつに対する礼儀だし、あの時のリベンジにもなる。…やってやる。やってやる。やってやる…!(そう言うと董は立ち上がり、とある人物の元へと向かった。己の親友(だと思っている)相手であり、火津彌とも仲の良いとある軍人の元へと)【全力投球】   (11/29 22:45:49)