この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

リシリア&椿

リプカ/リシリア > 「久しぶりに来たけれど……変わっていないわね。 相変わらず腐臭が入り混じって鼻が曲がりそう。 」 (町中の、少し陰が入り込んでいる路地裏の入り口で通りを見ながらそう呟いた。 その視線の先には多くの人々が往来しており、それらは各々の目的に沿って行動しているようだ。それを見ながら吐き捨てる言葉は憎悪に溢れており、一般市民に向けられる物とは到底思えない。今すぐにもコロシテしまいたくなる。そう考えた瞬間自身の身体から殺気が漏れるのを感じた。 通常一般人は殺気を感じる事などできる筈もないが、自身の視線の先に居た男数名は急に顔色が悪くなり、辺りを見渡して慌てた様子だ。 然しその気味悪さの正体を見つけることは出来ない。   (11/19 21:06:28)
リプカ/リシリア > 完全に気配を消している達人がたとえ視界に入っていようが気づけ無いのは道理であり、彼らはそのまま顔色を悪くしたまま足早に其処を去っていった。一瞬漏れた殺気でこれなのだから、ずっと垂れ流していたら数人くらいは殺気だけで殺せるんじゃないか。 ……なんて考えながらため息をつくと、疲れている自覚があるのか頭を左右に振り、ため息を付いた。 ) 「駄目ね。 少しは慣れてきたとは言え……殺気を漏らすなんて。 目的の為に、絶対に。」 (フードを深く被り直し、自分に言い聞かせるように言葉を零しながら、路地裏に溶けるように消えていく。 通りよりも余程衛生状態が悪いその道は、多くの人が行き交う大通りの腐臭よりも大分清々しく思えた。 足早に歩きながら目的の人物を探していると、道端に座り込んでいるホームレスらしき者の存在。   (11/19 21:06:30)
リプカ/リシリア > 彼は焦点の合わぬ目を此方に向けると、厭らしい笑みを浮かべて立ち上がった。 その表情、仕草、佇まい。それを見た瞬間考えるよりも先に手が動き、その場から消えたと思えば男の背後を通り抜け、其処にたっていた男の首から上は綺麗に無くなっていた。 自身の目の前に落ちてきた頭に唾棄しながら踏み潰すと、路地に落ちていた布切れで汚物の付いたブーツを綺麗に拭い立ち去る。 )「 死ねばいいのに。 一度だけじゃなく、何度も何度も何度も何度も何度もッ。 ああ、本当に。 全ての男をコロシタイ。 殺さなきゃ……コロシテ、殺して。潰して、クダイテ」 ( 底が見えぬ程の憎悪を瞳に写し、幾度も呟くその呪言は、吐いても吐いても吐き足りなくて。殺意に頭を支配されながら、来た道を引き返し、大通りへと向かう。 その視線の先には、目的など垣間見えず、衝動を抑えきれないままに殺意を漲らせ、溢れさせ、ソレは目に見えぬ悪意として周囲の人へ降りかかるだろう。 ゆらゆらとおぼつかない足取りで向かう先には、幾人もの殺すべき対象がいる。足は止まらず、思考も出来ず。 その先に見える惨状に、舌を踊らせ笑みを浮かべた。   (11/19 21:06:34)
リプカ/リシリア > (覚束ない足取りが往前には煩わしい喧騒。瞳に反射するのは困惑した人々の表情と焦り。 それもその筈。己は今抜身の刀を右手に下げ、地面に擦りながらソチラへ近寄っているのだから。反応の良い物は自体を察して何処かへ連絡する為に離れようと動く。然し、動いたのが間違いだった。その動きに反応するかの様に自身の身体は跳躍し、一足では到底ありえない距離を詰めれば動いた男の足首を切り落として転ばせ、その首元に刀を突き立てた。 動物が締められた時の様なくぐもった悲鳴が通りを満たし、それは恐怖となり音が過ぎた後を伝播して行く。 然して、パニックになり逃げ出さないのは先程の行動を見ていたからだろう。生存本能と言うのだろうか。察したのだ。 “動けば殺される” と。 男の首から刀を抜き、その刀身を強く振り抜いて付着した血液を飛ばした。隣に居る少女にその血がかかり、その顔に張り付いた恐怖は極度を超えた。 息切れの様な悲鳴を上げれば、少女は前のめりになりながらその場から走り出す。真っ青な顔は血に濡れており、涙を流しながら必死に逃げた。 後ろにはあの赤い髪の女が追いすがっている事を想像して振り返り、意外な物を見る。   (11/19 21:49:39)
リプカ/リシリア > 少女の瞳に映ったのは此方を一瞥もせずその場に佇んで居た女だった。 ただ、ソレ以上を見続ける勇気は無い。少女はそのまま足を止めず、人を呼ぶ事も忘れてただひたすらに逃げ続けた。 そんな少女の行動を見た他の者達も、当然その様子に遅れてきたパニックが追いつき、広がる。一斉に逃げ出す者達を見る目はとても冷めていた。まるで品定めをしているかのように行き交い逃げ惑う人々を見つめていると、ふとしたタイミングでその足を動かした。 //男は逃げた。 大通りをそのまま走れば追い掛けられ殺される可能性があったから、自分のすぐ裏。細い路地へと逃げ込んだ。 其処は少し暗く、あんなに大勢の人間が逃げたならば此処なら大丈夫だ。と、少し逃げた所で速度を落とし、後ろを振り返る。 女は居ない。 大きくため息をついて、逃げ切ったことに心の底から安堵する。 荒い息を抑え、少し涙を貯めながらも安心しきった顔で前を向く。 //   (11/19 21:49:42)
リプカ/リシリア > 「はぁい。 元気? ゴミが無い知恵を振り絞って逃げた事は0.1mm程度は称賛できるかしら。 ああ、でもやっぱり駄目ね。ゴミはゴミ。クズがクズなりに成果を出しても、結局無駄になるんだから意味無いわねえ。 ねえ? 逃げれたと思った? 助かったと思った? アハハハッ、無駄に決まってるじゃない。ご苦労さま。」 (嘲笑を浮かべながら、振り向いた男の目の前に立つと流暢にその男へ言葉を投げ掛ける。 恐怖に引きつり悲鳴すら上げられずに居る男を眺めながら、その顔がだんだん恐怖に染まる様を楽しみ、愉悦を溢した。 ああ、ああ、ああ。最高の気分。 右手に持った刀をトン、と相手の胸に突き立て、少しだけ押し込んだ。 え?という顔をしながら此方を見る男に最高の笑顔を見せてあげる。 遅れて自体を把握した男が暴れそうになった瞬間、軽く突き立てて居た刀に力を入れ、その心臓を貫いた。 「逃がす訳が無いじゃない。 オトコなんて全員殺してやるんだから。」   (11/19 21:49:46)
リプカ/リシリア > そう言い捨て刀を抜くと、背を向け次のモノを探す為に通りへと出ていく。恐らくは警らへと知らせが行き、何者かが駆けつけてくるだろう。 だが、今頭の中にそんな事は介在する余地も無く。 血と臓物を撒き散らし、恐怖を刻み込む事しかその頭には浮かんでこない。   (11/19 21:49:49)
リプカ/リシリア > (情動を抑えきれず幾人ものオトコを殺害した後日、私は状況を把握する為に冷静になった頭で先日騒ぎを起こした通りに来ていた。 どうやら死体や血などは綺麗に処理して行ったみたいで何も残っておらず、通りは昨日と同じ様に人が行き交っていた。 恐らく騎士団や帝國に連絡が行ってない訳はなく、私を探している者達も居るだろう。深めのフードを被っていたから特徴などは知られていないと思うが、それでも前髪だけでも見られていればこの特徴的な髪色とナリは充分に伝わっているだろう。 全身を隠すような外套を羽織り頭を隠している様な者などこの状況では目立って仕方がない。不審人物を探している者が居ればすぐに呼び止められ声を掛けられるに違いが無い。とは言え堂々としているには己の姿は特徴的であり、それも良い策とは言えない。先日の衝動に身を任せた行為に後悔は全くしていないが、今後の活動を考えると重い息を吐かざるをえないのも事実だろう。   (11/19 22:44:43)
リプカ/リシリア > そこまで思考した所で、大通りから外れて先日通った路地裏へ足を進めた。恐らくココの死体も処理されているであろう事を予想しながら、オトコを殺した現場まで歩いた。 やはり其処には何も残っていない。 痕跡がほぼ消えている事からしてもその組織の優秀さは垣間見える。未だに此処の軍隊としっかり戦っていないのは自身の落ち度といえるだろう。一度は戦い実力を見てから行動したかったが、先日の事でそれも台無しだ。睨まれても活動し動く自信はあるが、動きづらくなった事は事実なのだから。状況の重さにため息をつきながら、路地裏で一人思考を重ねる。)「全く。ままならないものね。 化け物になるというのは、こういう事なんでしょうけど。 でも、そうならなければいけなかった。そうなったからこそ、こうして身に刻まれた事を世界に返せるのだから。」 改めて決意した表情で、閉じていた瞳を開くと、周囲の気配が少しだけ変わっている事に気づく。こういう時は大抵、ろくな事にならない事を経験則で知っているが故に、少し警戒しながら周囲を見渡した。   (11/19 22:44:45)


椿:クロ > ( _嗚呼、不吉で不愉快、面倒な仕事だ…_ 静かに脳内でふわりと浮かび上がり口外へと出ていこうとするその想いを瞬時に溶かせば左手で自身の喉元を数回摩る。上着は肩に掛けている。勿論今は寒い時期かもしれぬ。だが風を扱う椿にとってはまだそこまで寒くないのだろう。雪の寒さには勝てぬが、風の冷たさには勝てる_いわば風の子だ。子供は風の子…なんて云えば本人は歯を剥き出しにして怒りを顕にするだろうが。 )   (11/19 23:02:50)
椿:クロ > ( そんな彼_椿の真っ黒な髪の毛を一つ一つ丁寧に撫でるかのように風が流れる。先日此処で奇妙な殺人事件とやらが起こったとは思えない様な明るい雰囲気を振りまく街と脳内に叩き込んだ資料を思い出し、あまりの差にほんとりと既に悪い目付きを更に悪くして、眉間に皺を寄せる。ヒュゥ_と風が音を立て羽織がバサバサと。髪の毛がバサバサと音を立てる。道の隅で目を閉じ、風を感じつつ両の目頭を軽く左手で触ったその時だった。_ほんのりと。ほんのりとだが嫌な空気が椿の頬を撫でたのだ。ハッと目を覚まし顔を上げその方向を見る。今のこの場、この時間に裏路地に入る人影は大体不吉な前触れなのだが仮にも兵士の彼は「 チィ、 」と小さく舌打ちをして駆け足で同じく裏路地へと入っていく。)   (11/19 23:02:53)
椿:クロ > ( 裏路地は何処と無くひんやりとした雰囲気を纏い、不気味な感じだ。日差しもあまり差し込まないからなのだろうか。腰に下げてある自身の刀を軽く触りつつ辺りを見渡し目的地である_先日死体の落ちていた場所へと向かう。勿論勘だ、もしかしたらその嫌な予感も不吉な予兆も嘘かもしれない。確かめねばならない。だから正直___「 正直、此処に人が居るなんてのは、困りもンなんだよなァ… 」 __ぽつりと呟きつつ頭を掻いては2回目の舌打ちを1つ。そしてそこに居るであろう人影を認識しては嫌々ながらに声を掛けた。「 悪ぃンだけど、危ね ー から此処に居ないでくれる? 」 __嗚呼厄日ではありませんように。)   (11/19 23:03:09)


リプカ/リシリア > (自身の背後から響く足音は丈夫な靴音だと推察出来る。 先程の予感を感じさせる様に、自身が入ってきた方向からやってきたオトコは凡そ通常の佇まいを感じさせる居住まいでは無く、明らかに戦闘に慣れた空気を感じさせるオトコだった。 恐らくは先日の事を任務として任され動いている兵士なのだろう。そして此方へ声を掛けてきた言葉から考えるに、恐らくこのままはいさよならとは行かないのだろう。何事もなかったかのように立ち去るにはこの路地裏は不自然過ぎるし、己の格好にも違和感しか無い。立ち去る様に進めているオトコの顔には達観めいたモノがあり、充分に事態を察している事が伺える様子だ。 「あら。ゴミの割には優しい言葉を掛けてくれるのね、兵隊さん。 化け物に向かって危ないから、だなんて。 ゴミと化け物同士、そんな事は気にせず踊りましょう? ちょうど、ここの戦力も確かめて見たかった所だし……ね?」   (11/19 23:14:37)
リプカ/リシリア > (意外そうな顔をすると同時にフードを取り、まとめられていた髪を揺らして自然にすると、嘲笑とも取れる微笑みを浮かべながらくすくすと笑いを溢した。 もともと此処の兵隊の力を確かめたかったのは事実だし、相手はどうやら一人。そしてここは日が差さない路地裏であり、助けを呼ばれる可能性も騒ぎになる確率も少ない。 状況的にも好都合で、これを逃せばこれ以上の条件が揃うことなどあまり無いだろう。時間を掛けるつもりは無いが、このオトコを殺して情報を得ることも可能だ。 右手を左腰に差してある刀へ添えると、音もなく抜き去り相手へ向けた。逃げるという選択肢など欠片もなさそうな、好戦的な笑みを浮かべて。事実、雑魚ばかりを殺していた所為か、昂ぶる感情は憎悪だけでは無い様だ。 目の前の強者へと獰猛な笑みを見せ、相手の反応を待つ。戦力を図るのに不意打ちなどしても意味がないし、この状況であれば正面から来る相手にそもそも奇襲が出来ないゆえに。   (11/19 23:14:38)


椿:クロ > ( こき、ぱき、と首を数回音を鳴らしながら曲げれば息を吸い込み吐き出す。冷たい空気が喉を乾かしたのを感じたのか、口内で唾液がとろりと出てくる。自身のつり上がった目で相手を睨むように見詰めれば「 あ"ァ"?初対面で煽ッてくれんじゃね ー か、誰がてめ ー みたいな附子顔阿呆野郎と踊んねェといけね ー んだよ 」なんて言い出す。もし仮に目の前の彼女が一般人だったらどうするのだろうか。…どうもしないであろう。何にせよ既に自らを化物を言っているのだからマトモな奴では無い。戦力だのなんだのと呟く貴女の姿を仁王立ちでじっと見詰めればすらりと刀を抜くでは無いか。目付きも雰囲気も明らかに敵意を表している。ヒュルリと風が再度吹き、互いを包み込む。髪が揺れ羽織も揺れる。 ほんの数秒、見つめ続けたが目の前に居る貴女が引く気は無いのだと悟った椿は、面倒くさそうに、だが心を落ち着かせるために「 ふ、 」と小さく素早く息を吐く。_そして自身も刀をゆらり、と鞘から引き抜いた。)   (11/19 23:29:17)
椿:クロ > わり ー けど、御前と踊る暇はね ー んだ、誰だかしらね ー けど頭ヤバそうだしよ、目覚めさせてやろうか?( はッと嘲笑うかのように上から目線で口角を上げつつ睨みつければ相手の間合いに無駄に入らないようにしつつ集中する。どのような剣術を使うのか。どのような体術を使うのか。どのような魔術を使うのか。何も分からぬ相手に考えもなしに突っ込んでいくのはただの馬鹿。考えろ、考えろ。目の前にいる此奴は一体何を考え何を仕掛けてくる?_自問自答を繰り返しつつ土をザリ、と踏み締める。_そう、出会ったその時から既に戦いの火蓋は切られていたのだ _)   (11/19 23:29:19)


リプカ/リシリア > 「嗚呼、前言撤回させて貰うわね。粗野で乱暴な口調。 およそ理性ある人間とは思えない言葉の遣い方。貴方、とても嫌いだわ。 踊る、と言ったのは間違いね。私が、お前を、踊らせるのよ。」(売り言葉に買い言葉の相手に対して、不快げに眉を顰めると吐き捨てる様に呟いた。 警戒している相手とは裏腹に、彼女はまるでただ歩いていくかのように相手へ一歩を踏み出した。ゆっくりと進む歩調はまるで戦闘という舞台を考えれば止まっている様で、警戒している相手へ挑発するように歩いていく。 隙だらけの構えも何も無い状態で、そのまま無防備に相手の間合いへと入ってしまおうとして。>クロ様   (11/19 23:51:39)


椿:クロ > あ"?ンだとてめ ー …随分と余裕じゃねぇか(ふン、と鼻を鳴らしつつ相手の挑発ともとれる発言に対して丁寧にぎゃん、と騒ぎつつ応える。そしてつり上がった目を更につり上げては「 俺もてめ ー が好きじゃねぇな!! 」と、ど啖呵を切っては舌を出しながら挑発する。挑発、というか普段の彼の言動なのだけれど。そんな2人の間合いがつい先程、詰められた。相手は無防備ともいえる様な適当な状態。しかし彼も無駄に用心深い、何かの罠では無いかと考えた為に、怪我を承知で、だが避けれるように後退出来るように体制を整えながら刀を利き手で持ちそのまま相手の胸元辺りの身体へと滑らかな動きで突き出す。真ん中に刺されば良し、刺さらなくても相手の体制を崩せるかもしれない、相手の出してくる刀の軌道を変えれるかもしれない。無難なやり方である。が、致命傷は与えられないし避けれなければ無駄に傷付くのがこのやり方のデメリットでもある。貴女の動きがどう来るのかを、瞬きを出来る限りしないようにしつつじッと見つめ、気配を感じ取ろうとした。)   (11/20 00:00:59)


リプカ/リシリア > 「余裕?当たり前じゃない。 人間風情が化け物に相対して打ち勝つだなんて、物語の英雄でも気取っているつもりかしら? 古来より鬼を退治するのはヒト…だなんて。そんな幻想をいつまで抱いているのかしら。ねえ、ニンゲン。」(余裕、という相手の言葉に反応し嘲笑を見せる。煽るような口調と共に吐かれる言葉はニンゲンという種族を見下しているかのように。あの状況、あんな時に、何も出来なかった過去の己に吐き捨てるように。そう呟いた。 救いなどやってこない。助けなんて、呼んで来るモノではないんだから。 状況が動く。相手が刀をまっすぐに胸元へ突き入れるのを、彼女は身体の軸を僅か横にずらす事で致命傷を避けようとして。避ける、や弾く、などは相手にとって想定内の動き。であればこの無防備に見える攻撃にはそれらの動きに対する返しが存在するのだろう。命をかけたこの状況で、何も考えずにそんな事をする訳もないから。   (11/20 00:16:22)
リプカ/リシリア > だから彼女は前へと進んだ。まさか自ら刺さりに来るなど相手の想像の埒外であると予想し、相手の刀に刺さりながら、四肢へ力を入れ、骨に挟み、その刀を抜けないように固定しようとして。化け物である彼女の膂力は通常のニンゲンを遥かに凌ぐ。 己に相手の刀が刺さるのなら、刺さった瞬間に右手に持った刀を相手の伸ばしている腕へ振るおうとして。 それはキレイな音をたて相手の腕を切断しようと迫るだろう。刀を離せば避けられるが、身体に刺さってしまっている刀を瞬時に引き抜くことは不可能であるはず。美麗な見た目の自身がこのような戦い方をするなど、到底目の前の相手は想像すらしていなかったのではないだろうか。   (11/20 00:16:24)