この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

火津彌&董

月見草

マリア/火津彌 > (とっぷりと日が隠れきった夜半、少し行けばまだ宿の客引きがうろうろしていたのはこの辺りが奥まった路地であるから、さしずめ人気が無くて客が捕まらなかったのであろう。火津彌も声をかけられるままに今夜の宿を決める事にした。隣にいる自分よりもいくらか背の高い女の腰を抱いて〝2人が泊まれる部屋を〟と客引きに向かって暗に示しながら。   (10/25 14:14:33)
マリア/火津彌 > 通された部屋は恐らく旅人向けの簡素な作りで、石造りの窓や飴色の木床、壁付けの蝋燭や暖炉の作りなんかがいかにもウェンディアらしかった。ぽつんと置いてある寝台はひとつ。木で出来た仕切りのパーテーションを隔てて大きめの盥と桶があるのは、行水をするならここでしろという事なのだろう。扉の前で靴を脱ぎながら部屋をくるりと見回して、玄関も靴箱もなければ腰を下ろす畳もないのか、どこに座したものかと少し困ったように俯き、頭を掻いてから窓辺へ近づいて荷物をおろし、寝台のへりに腰をかけた。畳もなく、寝台がひとつ、椅子もないとは…露骨な程に配慮がないというか、この、『寝る』か『やる』かといった作りは祖国の感覚ならばまるで無粋だなあとぼんやり考えつつ、少し気まずそうに窓の外を眺めながら「今日は疲れたな」なんて、他愛のない話を振ってみるのだった。)   (10/25 14:14:43)


ゑゐりあん/董 > (しばらく彼と抱擁したのち、彼に連れられ宿へとやってきた。やってきた宿は質素なつくりの宿だったが、董にはそれがまた随分と懐かしく感じた。軍を抜け出し傭兵を名乗っていたころは、よくこういった宿で寝泊まりしたものであった。なんだか懐かしくなり、部屋を見回していると、火津彌が疲れたな、なんて言ってきたので、ベットに座って足をパタパタとさせながら答える)ほんとだよ。あんたを探すのにずっと歩いてたんだからさ。…ま、会えてよかったけど(そう言いながら董はおもむろに上に着ていた着物を脱ぎ捨てた)ねぇ馬鹿火津彌。今から私、ちょっと筋トレするからさ。もし鬱陶しかったら言って。外に出てやるから   (10/25 14:24:53)
ゑゐりあん/董 > (着物を脱ぎ捨て、体のラインが妙に強調される黒の下着。そして袴を着けたまま董は少し開けた場所で腕立てを始めた。寝る前の筋トレ。これが彼女の日課であり、強さの秘訣だった。普段は袴も脱ぐのだが、これも脱いでしまうとハイネックのスクール水着のようになってしまい、流石に恥ずかしい。だからこそ、上だけは脱いでトレーニングを始めたのだ。自分の体には女の魅力がないと思っている董だからこその行動だったが、それでも体のラインがはっきりとわかるその下着の上からは、彼女の小ぶりな胸がはっきりと強調されていた)   (10/25 14:24:58)


マリア/火津彌 > (徐に上着を脱ぎ出した彼女を目の当たりにして、思わずぎょっと目を丸くした。免疫が無いわけではないし、つい先程あんな事があった上に二人で一つの部屋に泊まるのだから、まぁ、そういう事にはなるのだろうとは思っていたけれど。もう少し雰囲気とか、積もる話とか……。あぁでも、そういうのも悪くはないか……そう思いかけたその時、彼女の口から発せられた意外すぎた言葉に、気の抜けた声が出た。)「あぁ……え?」((筋トレ……?))「筋……?」((どういう事だ))「どう……」((どういう事だ?))   (10/25 15:39:04)
マリア/火津彌 > (寝台に座ったまましばらく硬直し、火津彌は腕立てを始めてしまった彼女の姿を眺める事しかできなくなってしまった。……………さっきのあれは夢だったのか?………こいつが箱入りな事は知っているが、好いた相手と同じ宿に二人きりになれば、少なからず意識はするはずなのではないか………?そういう流れにならず、何も起こらないまま終わる事だって勿論あるだろうとは思っていた、自分だって獣ではない。だけど、だけど、…………………………筋トレ?……やはりこいつは恋など知らないのではないか……?何しに王国まで来たのだろう……別の部屋を取るべきだったか……いや、照れ隠しなのか?……あまりに想像を超えてきた彼女の行動にぐるぐると混乱し、沈黙すること約2分。口の端から笑いが溢れた。)「……ぷっ……ははは……!」(緊張の糸が切れたかのように笑い出し、後ろに手をついて体を逸らしてしばらく笑い転げた。)「……っはは、お前は、ほんまにわからん!ふっ、はは…普通、そんな状況で………っ、くく…はははははははは!」   (10/25 15:39:55)
マリア/火津彌 > (誰にも見せた事のない弱みを曝け出してしまった事に対する緊張感のようなものに雁字搦めにされていた火津彌は、緊張と緩和のギャップでおかしなほどに笑いが止まらなくなっていた。先程まで思いつめていたのが、どこかへ行ってしまったようだった。)「すまんすまん、…っくく、っふ……つ、続けてくれても、構わんが……どうやら僕はお前を勘違いしていたらしい。別の部屋を取るから、今日はゆっくり休め。な?」(今日のことは全部無かった事にしよう。それがきっとこいつの為だ。あまりに無垢なこいつに翻弄されすぎて自分も自分を見失いかけたが、きっと、尻尾を振ってついてくる犬に心を許したのと同じだったのだ。寂しさに、飲まれかけていたのだ。立ち上がり、荷物を持って部屋を出ようと扉の前まで行く。何も分かっていなさそうだったとはいえ、一度でも自分のことを好きだと言ってくれた女とこれで終わりかと思うと、やっぱり名残惜しくて、心が痛むけれど。……今じゃない、今じゃなかったのだ。   (10/25 15:40:31)
マリア/火津彌 > ……それに、きっとこいつの相手は、僕じゃない。何もわかっていない、忠誠と恋慕を履き違えているように見える部下を寂しさにかまけて思い通りにする程、火津彌はもうあなたを雑に扱えなくなっていた。)「……おやすみ、響希」(目に入ってくる整った顔立ちも、引き締まった身体付きも、美しい長い髪も、やはり手放すには惜しいと思う。眉じりを少し下げ、困ったように笑った。だけど、恋というのは、人を愛するというのは、そんな単純なことではないのだ。彼女は納得しないかもしれないが、ゆっくり教えてやろう…彼女が本当に愛する人が出来る、その時まで。)   (10/25 15:40:52)


ゑゐりあん/董 > (一心不乱に己の肉体に負荷をかけていると、突然火津彌が笑いだし困惑する董)え…?あ…?…へ?(まずい。何かを間違えたのか?筋トレをするのが何か間違えていたのか?今までずっと一人で旅をしていて、ずっと一人で過ごしてきて、誰かと一緒に泊まるというのは初めてで、どうすればいいのかがわからなかったのは事実。だからこそ、いつものルーティーンをしてしまったのもある。もしかして、それがだめだったのだろうか?困惑している董をよそに、火津彌は部屋から出ていく)ちょ…ちょっと待って…(待ってくれ。ちょっと待ってくれ。そう思い、董は彼の腕を慌てて掴む)わ…私…何か間違えてた…?(不安げな表情で火津彌を引き留める董)え…あ…な…なんか怒らせたら…その…ごめん…。えっと…その…い…行かないで…くれる…?(訳が分からないが、何故だか心臓が痛い。これは、何か嫌な予感のする感じの痛さだ)と…とにかく待って!(そう言って火津彌を部屋の中へと引き戻す董)わ…私…アンタと一緒に泊まれるって思ったけど…その…違うの…?(どこか不安げな声色と表情で火津彌に尋ねる董)   (10/25 16:02:35)


マリア/火津彌 > 「……響希」(腕を掴まれて発したその三文字は、とても落ち着き払った響きだった。兄が妹を呼ぶような、あるいは、父が娘を呼ぶような。)「いや、お前は何も間違えてへん。怒ってもない。間違ってたのは僕のほうなんや。」(静かにあなたの目に視線をあわせ、言い含めるように話す。あぁ、この目や。この子犬のような目に、僕は。)「……あのな、まず、一番大事な事をはっきりさせておこう。僕はお前と泊まる事になると思った時……下心を抱いた。」(鍛錬のせいか、それとも焦りのせいか、汗で首に張り付く細い髪から目を逸らそうと俯いた。本来土足で上がるはずのフローリングの上に、二人の裸の足が見えた。)「抱けると思ったんや。」(その一言は、どこまでも情けなくて、どこまでも、丸裸だった。ふう、と重たいため息をつき、言葉を続ける。)   (10/25 19:39:36)
マリア/火津彌 > 「……好きかもしれないと言われて舞い上がってしまった……というより……すごくほっとしたんや。やっと、やっと誰かを愛する事が出来るかもしれないと、思ってしまった。肩の力が抜けてしまった。ずっと欲しがっていたものが目の前にあると思って……ええ歳をして焦ってしまった。だから、ここに連れ込んだ。……お前も解っていると思っていた。」(子供に言い聞かせるように、頭の中で限りなくわかりやすく、噛み砕いた。その中には自分の情けなさや、醜さが孕んでいて、とてもじゃないけれど言うに忍びない。それでも、ここまできた以上、目の前の”女”に恥をかかせられないと感じた火津彌は、まるで自らのプライドを傷つけるかのように、その恥を被る覚悟で話し続けた。)   (10/25 19:39:42)
マリア/火津彌 > 「その先の事なんか、考えてはいなかったんや。これからどうなるかは僕ら次第やと……。僕はお前のことを、もちろん、初めから傷つけるつもりなんてなかった。だけど、愛しているのかと、絶対に責任が取れるのかと問われたら……」(二秒、三秒。沈黙の後。)「すまん。……浅かった。」(まだまだ、彼女に説明しなければならないことは山程ある気がする。だけど自分ばかりが一方的に喋っていると思い、一度口を噤んでみた。)   (10/25 19:39:47)


ゑゐりあん/董 > え…(火津彌からのまっすぐで偽りのない本心からの言葉を聞いて唖然とする。いくらそう言った知識が少ない彼女だってわかる。「抱けると思った。」つまりはSEXである。彼は自分と交わろうとしていたのだ。自分を、女だと。「雌」だとして見ていた)…(よくよく考えればわかることではないのか?男と女が一つの部屋に寝泊まりする意味を。傭兵として酒場などに訪れていたのでそういった下世話な話も耳にしたことくらいはある)あぁ…馬鹿だな。私(つまり自分は、彼の勇気を不意にしたのだ。彼の男としての勇気に気付かず、無視しようとしていたのだ)…はっ。馬鹿火津彌?何言ってんだか。馬鹿は…私じゃんか…(そう呟いた途端、董は火津彌の耳にも聞こえるほど大きな音を立てて自分を殴る。その勢いで地面に倒れ、口内を切ったのか口から血が出てる)   (10/25 20:08:23)


マリア/火津彌 > 「は…!!??」(目の前で起こっている事が理解できず、対応が一泊遅れた。すぐにしゃがみ込み、彼女の両頬を手のひらで包み込んで、顔を近づけて言葉にならない言葉を発した)「~~~~~~ッッ……!!!何してんねん!!だァから……!お前えぇえっ……そういうところが……わ、わからん、お前が何をしたいのか、僕はもうわからんッ……!!」(彼女の頬から手を放し、自らの髪をぐしゃぐしゃと乱した。『相手は僕じゃない』『少なくとも今じゃない』『…ならば、見守ってやらなくては』それが自分なりの答えだったつもりなのに。この女の行動は何もかもが想像の範疇を超えてくる。続けて言おうとしていた言葉がすっ飛んでしまい、混乱の末、飛び出た言葉は……)「お前……好きな男と一つ屋根の下に泊まって、筋トレ初めたり自分を殴り始めたりするの、脳みそどうなってんねん!?」(この状況を更に混乱させるであろうものだった。)「あああああ……ったく、ああああ……」(持っていた鞄をおろし、中から手ぬぐいを出して彼女の口についた血を甲斐甲斐しく拭ってやりながら、言葉は止まらなくなりつつあった。)   (10/25 20:27:19)
マリア/火津彌 > 「あのな、僕はお前をどうしても抱きたかった訳やない!そういう流れになるかもしれないと思って、浅ましく食いついた自分が恥ずかしかっただけや!抱けるか抱けないかとか、好いてくれるかくれないかとか、そんな基準で動いていた自分が愚かだと思ったからッ、間違っていたのは僕のほうやったと、そう言ったんや!」(彼女自身を殴ったその拳の手首を、赤子がいたずらをするのを静止させるかのように掴んだ。)「ええかっ!こんなものは恋ではない!こんなものが恋であってたまるか!僕も、お前も……」(そして、ぎゅうう、と抱きしめながら、犬のようにわしゃわしゃと髪をなでた。)「おんなじ阿呆や!」   (10/25 20:27:26)


ゑゐりあん/董 > 違う…違うんだよ…ッ(言葉にならない言葉を発する彼を見て、董は同じように声を荒げる)自分が情けないんだよ…ッ。アンタのそう言う気持ちをフイにして…自分勝手に生きる私が情けないんだよ…ッ(そう言うと、董は涙を流しながら彼の顔を見る)ねぇ…こんな私だけどさ、キスの意味位は知ってるつもりなんだよ…?誰でも彼でもキスをするわけじゃないんだよ…ッ(彼に撫でられ、抱きしめられ、感情が爆発する董)嫌いな相手にキスするわけないでしょ!私がアンタが好きなんだって!アンタが望むならそういったこともするよ!ただ…私は馬鹿だから全然わかんないだけで…だから…その…えっと…なんて言えばわかんないんだけど…私はアンタが好きで…離れたくなくて…失望されたくなくてぇ…ッ(どんどんと感情が溢れてきて、ボロボロと大粒の涙を零し始める董。彼女も自身が抱く感情を理解していないのだ。だが、それでも今彼と離れたくはないのは確かである。己のあほらしさ加減に失望して。とにかく、今は彼と一緒に居たいのだ)   (10/25 20:51:26)


マリア/火津彌 > (涙をぼろぼろと流す彼女の顔を見ながら、それでも火津彌の気持ちは冷静になっていく一方だった。今自分がある種悪者になって、何も知らない彼女を抱く事でなにかが解決するのならば、もちろん抱けないわけではない。彼女は魅力的で、まっすぐで、可愛らしい。……だけど、彼女の無垢さにやられて、今はただそういった対象としては見られなくなってしまったのだ。…抱いたところで、その先にあるものは?こうなってしまった以上、抱いたところで自分と彼女の中に残るのは、得も言われぬもやもやとしたしこりだけなのだ。)「……悪かった、僕が悪かった……。酔っ払って、思わせぶりな事を言って、お前を散々振り回して……。殴るなら僕を殴れ、お前が誰かを愛せるようになるまで僕も誰とも付き合わへんから。許してくれ、響希、頼む、悪かった……。」(目をつむり、彼女の頭をぽんぽんと撫でながら淡々とそう口にする。両肩を掴み優しく引き離すと、彼女の顔をまたじっと見つめて。)「……お前を愛してみたいと思っとった。それは本当や。……けど、お前は何も知らなすぎる。若すぎて…稚すぎる。頼むから、自分をそんな風に扱わんとってくれ。お前は大事な、……」   (10/25 21:50:47)
マリア/火津彌 > (はらはらと流れる純粋な涙を目にして、心が打たれる思いだった。)「……大事な部下で……」(じわ、と目頭が熱くなりもらい泣きをしそうになる。)「……傷つけたくない。」(ぽろ、と一粒、涙が溢れた。)「愛してみたかった。お前が自分を見つける手伝いをしてやりたかった。初めて会った時、苦しそうにもがくお前が自分と重なって、どうにかしてやりたかった。一人前にしてやりたかった。」(また、彼女の頬に触れる。手の甲で涙を拭う。)「失望なぞ、しとらん。……一緒に居てやる。お前が一人前になるまで。お前が一人前の軍人に、一人前の女になるまで。僕が、……僕が………育……てる……から、………泣かないでくれ、たのむ、悪かった……。」(『ねぇ、月光――ほんとうに子供は必要なのかな?』……聞き覚えのない言葉が、頭の中で反響した気がして、それはすぐに、霧散した。)「女を泣かせるなんて、地獄行きやな。」   (10/25 21:50:55)
マリア/火津彌 > (ぽつりと、聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。……『ついてくるか?』と、言えなかった。彼女はただ、そう。地獄の同伴者にするには、ふさわしい相手ではない。ただ、それだけだ。)「今日はもう、休もう。お互い疲れてたんや。……別の部屋で寝ても良い。添い寝をしてやってもいい。だけど、それは男と女としてではなく、お前の保護者としてや。それでもよければ、お前の気が済むまで付き合うから。……今日から馬鹿火津彌と呼ぶのはよせ。僕はな、僕にはな。月光という真名がある。」(火傷でただれた顔で、不器用な笑みを作ってみせて。もう一度彼女をぎゅう、と抱き寄せた。)   (10/25 21:51:30)


ゑゐりあん/董 > ほんとだよ…アンタのせいで私は…こうなったんだから…ッ(しゃくりをあげながら、彼の言葉を聞いて悪態をつく董。そう。今思えばあの夜から物事は加速し始めたのだ。そう思うと、やっぱり彼のせいになるのだろう。だけど)…子供の私が、あんたに恋をしようとしたのが…そもそもの間違いなんだよね…(そう。あまりにも大人な彼と共にいるには、あまりにも董は若すぎた。幼すぎた。無垢すぎた)…(あぁ、やめてよ。そんな風に、泣かないでよ。そんな風に、言わないでよ。これじゃぁまるで。まるで)フラれたみたいじゃん…ッ(実際、そうなのだろう。そしてこれは彼なりの精一杯の優しさでもあるのだ。だけど、今はその優しさが、どうしようもなく“痛かった”。彼の隣に立っているつもりはなくても、彼の後ろを歩いているつもりだった。だけど、それは都合のいい勘違いでしかなかった。董は、火津彌の背中すら捉えられていなかったのだ。それほどまでに、彼との距離はあまりにも離れすぎていた)   (10/25 22:21:07)
ゑゐりあん/董 > ……ッ(彼に抱きしめられると、余計に涙が出てくる。あぁ、自分はこのぬくもりを感じる資格がないのか。自分は、彼と恋人としてこんなことをすることすら、許されないのか。そう思っていると、彼が自分の真名を口にした。どうして。どうしてなの?いっそのこと、切り捨ててくれればいいのに。優しくしなければいいのに。何なら、今殺してくれてもいいのに。あなたは。どうしてあなたは)そんなに…優しいの…ッ(彼の背中に手を回し、彼の肩を涙で濡らしながら董は呟いた。あぁ。辛いなぁ。悔しいなぁ。悲しいなぁ。情けないなぁ。馬鹿火津彌だなんて彼を呼んでいたけれど、少しでも、彼と同等だと思っていた自分が、それこそバカだった。大バカ者だった)…ッ(大バカ者?知ってるよ。そのくらい。彼と同等じゃない?わかったよ。わかってるよ。そんなの。だけど、それで諦めるの?“今がそうというだけ”で、諦めるの?そんなに自分は、聞き分けの良い奴だったの?彼の言うことを、従順に聞くほど、自分はおとなしかったの?)…違う…ッ   (10/25 22:21:10)
ゑゐりあん/董 > (そう言うと、董は彼を抱きしめるのをやめ、涙を必死に拭う。次から次からあふれ出る涙をぬぐう。目が腫れるまで拭う。そうして、涙を拭いきり、董はまっすぐに彼を見つめた。ピン…と背中を張り、声を出せばしゃくりをあげそうだが、それを必死に押しとどめ、董はじっと彼を見つめた)火津彌…。いや…月光(そうして、董は言葉を発した。今にも泣きそうな震える声だったが、それでも必死に我慢して、言葉を紡ぐ)…私は、あまりにも幼い。常識知らずで、世間知らずで、身の程知らずで…自分知らずだ。今私は、きっとアンタにフラれたんだと思う。…それすら確証が持てないほどに、私は幼い。…だけど…だけれども…。それでも…私はアンタが好きだ。…こんなことを言われて、どうしようもなく悲しいほどに。死んでしまいたいほどに辛い。それはきっと…それほどまでに本気だったんだと思う   (10/25 22:21:29)
ゑゐりあん/董 > (震える声で、自分が感じたことを一つ一つ丁寧に振り返っていく董。すでに目じりには涙が浮かびかけている)…酔っぱらった中で出た言葉に心を揺れ動かされてここまで来たけど、好きじゃなかったらここまで追いかけてこなかったと思う。好きじゃなかったら、着いてこなかったと思う。好きじゃなかったら、こんなに…悲しくなかったと思う(そう言うと、胸を押さえつける董)…痛いんだ。この胸が。張り裂けそうなほどに。今にも破裂しそうなほどに痛い。こんなに痛いのは…きっと初めてだと思う…。…でも(そう言うと、キッと彼を見つめる)   (10/25 22:22:26)
ゑゐりあん/董 > 私は、自分でも認めるほど諦めが悪いと思ってる。女だけど、男に負けないくらいに強くなるために、今でも鍛錬をしているし、実家と関わらなくちゃならない時も絶対に関わらなかった。うまくは言えないけど…。とにかく私はあきらめが悪いんだ(つぅっと、彼女の頬に一筋の涙が流れた)だから…。だから…ッ!!(そして、再び涙を拭って声を張り上げる)私は!!アンタに釣り合うようになったら、私から告白するッ!!その時に、あんたが結婚していようが死んでいようが、私からアンタにお願いする!「私と結婚してくれ」って!!だからっ!!だからっ!!!!!(やはり、感情が爆発して涙がボロボロと零れだす。だが、ここまで来たならもう言うしかないだろう)   (10/25 22:22:49)
ゑゐりあん/董 > それまで…ッ!それまで待ってて!!!   (10/25 22:22:58)
ゑゐりあん/董 > (今はまだ幼い芽かもしれないけど、いつか、いつかきっと。あなたを覆うほどに大きな大木になるから。なって見せるから。だから…その時まで)   (10/25 22:23:09)
ゑゐりあん/董 > 私…ッ!!絶対にアンタに見合う女になるから…ッ!!!!!!!!!!!!   (10/25 22:23:19)
ゑゐりあん/董 > (待っててよね。馬鹿火津彌)   (10/25 22:23:29)