この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

ソウ

茜差す君

ゆう。/ソウ > 天から降り注いだ雨は大木の葉と地を濡らし、何処からともなくやってきた烈しい風は濡れた大木の幹を揺らす…1時間前までそんな景色が見えていたはずが、今では雲が引き、朱色の陽が遥か地平線の向こうへと姿を隠そうとしている。その反対を振り向けばまだ薄い月が姿を現し旅人の目に映り込むまるで追いかけっこをしているかのように__。沈もうとする陽はこの空間、空気を橙色に、雨で水色に染まっていた紫陽花が今度は陽の色に、先まで広がる分厚い雲は茜色に色付ける。この街は、燃えているようだった__ 『茜差す君』   (10/10 00:24:39)