この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

火津彌&竜灯&董&糸依&珠代

薔薇に棘あり、恋路に芽あり-後編-

雛/珠代 > ((突然私を呼んだ声にどこか聞き覚えがあった。それに、あの気風の良い訛り。久しぶりに聞いてもすぐに分かる。振り向けばそこにいたのは、やっぱりあの「屋台のお兄さん」だ。随分とご機嫌なご様子で千鳥足。))「お久しぶりです。先日の件はありがとうございました。お陰様であの金魚は、」((あの金魚は、・・・・・・。続く言葉をつい選んでしまって、曖昧に微笑んで誤魔化した。))   (10/6 22:45:37)
雛/珠代 > 「・・・・・・ふふ。相変わらずお世辞がお上手ですね。」((上官とも知らず、屋台の呼び込みで私に声をかけてきた時のことを思い出して軽く笑ってしまう。あの時も美人だのなんだの言っていたっけ。このお兄さんの屋台で買ったわたあめが不思議な縁のきっかけになるなんて、あの時は思いもしなかった。でも、出会わなければとは思わない。今でも。そういう意味では感謝しているものの、その彼がへべれけになって相好を崩しているのは見るに耐えない。)) 「そうですね・・・・・・私もそれなりにお酒は好きですが、」((上官としてもいただけないのでこれ以上は放っておけない。けれどそのまま伝えたところであまり効果はなさそうに見えるからそのがっしりした肩に右手を置いて、少し体を屈めて耳元へと唇を寄せる。))   (10/6 22:45:59)
雛/珠代 > 「少しだけ、はしゃぎすぎじゃありません?ねえ、"屋台のお兄さん"。」((ふぅっと吐息を吹き込んで、目線を合わせてにっこり。・・・・・・ちょっと嫌味が過ぎたかしら?でも、好きでもない女を口説くだなんて野暮は少し度が過ぎているもの。左手で狐を作って、コンコンと振って見せて。おやすみなさい、とその場を後にした。))   (10/6 22:46:13)


ゑゐりあん/董 > ふ…っ。ふ…っ(尊華帝國軍女子兵舎。尊華を守る女軍人たちの花園の内の一室。部屋中に花や観葉植物が置かれており、少々鬱陶しい程に緑緑したこの部屋の中で、これまた緑緑した女が部屋の中央でI字開脚をしていた。董である。少し前にハードな筋トレを行い、その汗を風呂で流して現在は寝る前のストレッチ中である。普段は結んでいる常盤色の髪を解いており、普段とは違う印象を受ける。そんな彼女が柔軟に励んでいると、女子兵舎の外から何やら声が聞こえた。しかし、時刻はだいぶ遅い。それなのに大声がするのはいささか不自然である)…?何事だ?(まっすぐに開脚された足を閉じ、困惑の表情を浮かべる董。なんだか、厭な予感がした。よくはわからないがなんだか厭な予感がした)…様子を見て見るかな(そう思い、外に出ようとするが、もし敵や賊の類であれば大変だ。そう思って、部屋に置いてある彼女の愛刀の内の一振り。玉響を手に持ち扉に手をかけ廊下に出る)   (10/6 22:34:28)


清瀬/糸依 > (そわそわ、浮き足立つ衝動を足の指先へと伝わせ、靴下の下で親指と人差し指が交差を繰り返す。単のような寝巻きに羽織るは紺のマント、髪は緩く紐で纏めているなんとも言えないミスマッチ感。鞄の中に詰め込まれたのは、丁重に畳まれ鎮座した下着の類い達。それから簡素なブラウスが二着。……明日はいよいよ、王国へと向かうその日。忘れ物がないか再三確認を済ませ、ベッドに座る形で鞄と向き合っていた。今日は同じく尊華兵である同僚達が“送別会”なるものを催してくれて、土産にとなんとも可愛らしい文鳥の縫いぐるみ?を贈ってくれた。百合の純白さを思わせるような白い身体は、きっとこれから埃や染みに染まっていくのだろう、可哀想に。半尺程の背丈をした白の塊をころん、とベッドに放ったところで、外からつんざくような悲鳴が、それも何度も。嫌に耳に障るそれに業を煮やして戸を開けてみると、女子兵舎へと戻ってきた同僚達がやけに騒々しいのが目についた。   (10/6 22:46:41)
清瀬/糸依 > 『ほんと嫌になる、あのうつけ──』『しかも少将まで、尊華男児も落ちたものね……』)「……あー、げに」(聞こえてきたのはまぁ、聞きなれた面子の字であった。この上なく嫌な予感がする、もうそれはそれは、私史上五本の指に入る程には。戸を閉めて廊下へきっちりと出るその間にも冷ややかな視線が私を突き刺した。成る程、だってその噂の“うつけ”と一緒に明日旅立つのだから、全く余計なことをしてくれる。ひそひそ、まるで烏合のような彼女らを視線で張り倒すように掻き分け、騒ぎの根源、恐らくは飲み潰れたその二人の元へ向かおうか。)「……あ、董殿」(そしてそれと同じく、どうやら騒ぎの元へ向かおうとする一人の後ろ姿が見えた。それはいつぞやの中庭の彼女。諸悪の根源の一人が彼女の主、基少将とは露知らず、何気なく後ろから彼女の名を呼ぼうか。)   (10/6 22:46:43)


ゑゐりあん/董 > …あ、糸依さん(さっさと外に向かおう。そう息巻いていると、後ろから声を掛けられる。そこに居たのはいつぞやの中庭の人。糸依だった。少々眠いためか、それとも勤務時間外だからか普通の名前で呼ぶ董。糸依に対してこのしゃべり方をするのは初めてであるため相手にとっては少しばかり新鮮かもしれない)糸依さんももしかして、変な声を聴いて?(同じタイミングで外に出てきたのだ。十中八九それだろう。流石仕事が速い。誰が騒いでいるかは知らないが、彼女が居れば心強いことこの上なかった)こんな時間に一体誰なんでしょうね…。全く…。っていうか糸依さん明日王国に行くんでしょう?大丈夫です?(そう言えば、彼女は明日王国へ向かう組の一人であったはずだ。ならば早く寝ることが健康の為だろうが、流石にワクワクして寝れないのだろうか?…否、流石にそれはないだろう。そう思いつつ董はため息をつく)   (10/6 22:57:25)
ゑゐりあん/董 > そうそう。王国に行くと言えば、ば…火津彌少将殿も向かうという話ですけど、流石のあい…少将でも今頃はゆっくりと休んでいるはずですし、一体だれがやっているのやら(思わず馬鹿火津彌だのあいつだのという単語が出そうになるが何とか踏みとどまる。流石にその呼び方はまずいだろう。…まぁ、この後気のすむまでその名を呼ぶことになるのだが)とりあえず急いで黙らせましょ。何かあったらコレで一閃ですよ(そう言って笑顔で玉響を見せる董。彼女も少々眠いので苛立っているようだ)   (10/6 22:57:28)


清瀬/糸依 > 「……!今晩は月も綺麗で、その通りにあり」(御髪を下ろし寝巻きにくるまれた貴方は、気張ったあの言葉遣いではなく“少女”そのものに見えた。余計あどけない貌となった貴方に、此方は変わらず古風の仮面を被る。どうやら目的は同じらしい、と察すれば自然に歩幅が合っていく。やはり仲間が居るのと居ないのとでは随分心持ちが違う。孤高に身を固めた彼女にも、やはり単独では近寄りがたい所は数多とあるのだ。)   (10/6 23:12:15)
清瀬/糸依 > 「その通り、仮にも軍人とあろう者が、これだからうつ──っ!ええ、此れでも眠りには強き方で」(不安や高揚や、マーブルに混ざったこの気持ちを見透かされたような気がして、口元に手を添え目を細めてほんの少しばかりおどけた笑みをやってみせる。ずっと図鑑や挿し絵で見てきた世界に行けるのだ、憧れていないなんてとても言えない。けれど“糸依”はそんな幼い心持ちでいるのだろうか?全くの否だ、笑いが溢れてしまう。話を徒然と聞きながら、騒ぎの根源まではまだ少し遠いだろうか。『これで一閃ですよ』なんて腰のものを誇らしげに見せる貴方。ああ可哀想に、何も知らないこの本の虫は──)「通りすがりの同僚から聞き伝えまして候、十中八九此れは……。そのうつけと少将の仕業にありましょう」(貴方同様、この女も相当苛立っていた。脳裏でループするのはあのアホ面をぶん殴るその一コマ。セクハラの次は宴会か?ほんと最悪な組み合わせだ、今だから尚更。)   (10/6 23:12:17)


ゑゐりあん/董 > ははっ。糸依さんって、いつもその口調なんですね。素敵だなぁ(自分とは違い常に古風な口調で話す彼女を見てコロコロと笑みを浮かべる董。すると、相手が口元を抑えて笑うので、おもわず察してしまう。この人も、なんだかんだでまだ子供っぽいところもあるんだな。そう思うとなんだか安心した。少し前までは傭兵としてあちこちを旅した身としてはそこまで真新しいものではないが、やはり始めていくとなると心が躍るのも必然かもしれない。だが、それを言うわけにもいかないので)それなら安心です。でも、寝不足は健康にも…美容にも悪いですよ(可愛らしい少女の笑みを浮かべ、軽く軽口を言う董。少し前までは美容だなんて気にしていなかったが、今では多少は身なりに気を遣うようになった。これも、軍人になった影響なのだろうか?そんなことを考えていると、糸依がとんでもないことを言い出した)   (10/6 23:21:12)
ゑゐりあん/董 > …は?(そして董の雰囲気が一気に変わった。彼女の目から光が消え、張り付いたような笑みを浮かべ、それでも瞳には怒りの炎がめらめらと燃え、彼女の体からふつふつとオーラが沸き上がっているようにも見える)…嘘…ですよね?冗談が上手だなぁ。ははは~(と言いつつも、彼女が嘘をつく人間だとは毛頭思っていなかった。特に、こんな意味のない嘘をつく人間だとは。しかしながら、嘘で会ってほしいとは思う。だって、ねぇ?そうでしょ?頼むから嘘と言ってくれ。そんな思いをこめ、なんとも怒気満載の笑い声をあげる董。よく見れば、玉響を握る手もプルプルと震えていた)   (10/6 23:21:15)


清瀬/糸依 > 「構へよ、董殿。決してあのようになっては────。っ、董、殿?」(あれ程反面教師、いや反応上司と同僚に相応しい輩も中々居ないだろう。それと同時に将来彼らがどのような事項を軍事記に録すのか、中々に楽しみではあった、主に失態の方で。貴方に警告という形で、彼女なりに茶化すように笑うつもりだったの、だが。どうやら彼女は怒っているらしい。揺れる瞳孔、戦慄く拳。それをみて一言。……あ、めんどくせ。)「…………。」(こういう時には寡黙が一番、物を言わば墓穴も掘らぬのだ。何せこの彼女、特に貴方を何とも思ってはいない。ただの中庭の知り合い、彼女が幸を辿ろうが不幸に転ぼうがどうでもよかった、前はあんなにお節介を言っていたのに。……いや、正しくはこうだろう。怒った子供ほど扱いにくい者は中々居ないのだ。故人の言葉を借りるなら、憎きもの、という奴で。憤怒にそぼ濡れた貴方とは反して、実に乾いた、虚ろな瞳を目的地へと向ける。心強いとは言ったものの、こんな面倒な奴とは聞いてない。早く着かないだろうか、そんな身勝手な心は彼女の歩幅を徐々に広げていくのだった。)   (10/6 23:34:17)


マリア/火津彌 > 「……おま、……」(竜灯の言葉に目をぱちくりさせて閉口した。董の事は部下以上でも以下でもない…なんて、今日だけは思うまい。八雲も、珠代も、花崗も、それは同じ事なのだから、野暮と言うものだ。構わん、同じことだ。何も意識などしていない。それで竜灯が糸依に1発かませるならば、と。にやり、表情を一変させて竜灯に手のひらを見せた。返事の代わりのハイタッチである。)「任しとき、お前らの為に僕はやったるで……!」(ずかずかと、とうとう女子兵舎の敷地に入り込み、狐の最後っ屁とばかりに大きく息を吸い込んだ。そして──)「董ーーーーーッッ!!…………」(さてなんと言うべきか。酒が切れつつあるせいか長回しの殺し文句がすらすらと浮かばず、しばらくその場が静まり返る。ギャラリーが固唾を飲んですらいるようだった。)「………………………伊丹が嫌なら、鬼灯にしてやっても、ええぞーーーーーーッ!!!!!」(言い放ったのは、実にシンプルな一言だった。これがこんな場でなければ随分と格好もついたろうに。本音を言えば、もう酒が切れてしまっていた。それを気づかれぬよう、また竜灯に肩を組んで『次はお前の番やろ』とにやり、笑った。)   (10/6 23:35:08)


シロー/竜灯 > なんと、まあ。この男のいぶし銀さといったら。はじめて火津彌さんを少しかっこよく思えた。意表を突く真っ直ぐな口説き文句を目の当たりにして、肩を組んで来る火津彌さんに、無理矢理ぶち上げていた脳ミソが冷え込んだ。───その代わりに、負けず嫌いに火がついた。大きく息を吸い込んで、枯れんばかりの声量で叫ぶ。)「糸依さん!!糸依さああああん!きーーーこえとるがかーーー!!!!糸依さんみたいな美人!世界中何処を探してもおらんぜよ!!!最高に美人ぜよ!!!俺がおまんを必ずなんとかするぜよぉ!!!いっつも本ばかり読んどらんと大船に乗ったつもりでこの俺についてこい!!俺がっ!面白い所に沢山のぉ!連れてってぇぇえ!やるぜぇぇええええ!!!楽しませてやるき⋯⋯っ、​──────この俺に一生ついてきやがれってんだぁぁあああああ!!!!⋯⋯はぁ、はぁ、どうぜ⋯⋯!!!」   (10/6 23:42:46)
シロー/竜灯 > ((赤い鉢巻を額から抜き取って、天高く掲げて叫ぶ。あまりに大きな声を出しすぎて、火津彌に肩を組まれながら、己の両膝に手をついて荒く息を零した。まさか本目の前に張本人が居るとは気づく余地もなく、斜め上の火津彌を見上げて、ニヤリと若干苦しそうに笑った。)「決まっただろぉ⋯⋯はぁ、はぁ⋯⋯」   (10/6 23:42:48)


清瀬/糸依 > 「……あ」(『董ーーーーーッッ!!』そんな叫び声から始まるは、嗚呼、狐の野蛮な咆哮か。喉で鳴らすように一声漏らせば、ほら言ったじゃん、とでも言うように貴方に視線を流して見せた……ら、彼が叫んだ名前は隣の彼女のそれだった。……え、そういう? 主ってまさかの?? 一転、狐に摘ままれたようにその色を驚愕へ変えてゆく。)「と───」(『糸依さん!!糸依さああああん!』とまぁ、そんなに叫ばれなくても聞こえて居ますよと。騒音に被せるように打った舌打ちは、ものの見事にギャラリーを捌けさせた。見えなくてもわかる、酔いに顔を紅葉山のように赤らめて、少将とアホをして謗られている貴方の姿は想像に易かった。つか、つか。カウントダウンは刻々と進む。丁度貴方が苦笑いを浮かべた辺り、だろうか?)「いみじき雄叫びでありましたね、竜灯殿?ねぇ??」(貴方が少将を見上げる反対側、その支える彼は既に気が付いていた。目を細めて実に穏やかに見せかけた瞳を一瞥、うつけの肩に手を乗せれば囁くように口を近付けて。目が合えば笑って見せた、怒りにまみれた顔で。さて、このまま彼が何もしないのならば一発くれてやろう。安心せい、左だから。)   (10/6 23:58:56)


ゑゐりあん/董 > (糸依の言葉が冗談でなかったと察し、ふつふつと沸き上がる怒りを何とか抑えつつ、彼女が内心董を見下していることを気付かず、なんとか兵舎入り口までやってくる。…すると、視界の先にいる火津彌が自分の名前を大きく叫んだのが聞こえた)…な(彼が大きな声で自分の名前を叫ぶ。その事実が、董の怒りを一瞬で半減させた。更には、プロポーズのようなセリフまで吐かれると董の顔はもう真っ赤である。耳の先まで熟れた鬼灯のように真っ赤にし、董はぐしゃぐしゃと髪を掻き乱す)~~~~~~~っっっっっ!!!!!!!!!(そして声にならぬ声をあげ、隣に立つ糸依が舌打ちすると同時に、董は絶叫しながら全速力で駆けだす)   (10/7 00:07:03)
ゑゐりあん/董 > 馬鹿火津彌ぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!(嬉しさと恥ずかしさと怒りと。いろんな感情がミックスされた状態で訳も分からず絶叫し、そして足袋のまま火津彌目掛けて駆け出す。もう糸依だとか他の女性兵士だとか関係ない。とにかく一発入れないと気が済まないのだ)死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!(こんな悶々とした訳の分からない心のままで、しばらく離れ離れなんて、絶対に嫌である。そう思いながら両足で跳躍。そして両足をそろえて火津彌の顔面目掛けてドロップキックを放つ)   (10/7 00:07:06)


マリア/火津彌 > 「──────は?」(群衆を割って現れた渦中の人、糸依。その姿に目を丸くしていると、『馬鹿火津彌ぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!』とさけぶよく知る声を耳にした。とっさに尻もちをついてしまい、そのおかげで回避が出来た。)「竜灯、逃げるぞ!!!!」(起こせとばかりに手を差し伸べ、少し腰を浮かした。)   (10/7 00:12:14)


シロー/竜灯 > 「うわっ!?⋯⋯糸依⋯⋯?」((火津彌が尻餅をつくと同時に竜灯も倒れ込み、地面に手をついて咄嗟のところで四つん這いの姿勢を保ったが、そこで数瞬前に肩を掴んだ声の主が糸依だという事に気づく。敬称を言う間もなく、口をぱく、ぱくと動かすと、火津彌が手を差し伸べてくれる。流石、頼りになる男である。)「あいわかった!!!!」((手を取ってお互いに引っ張りあげる様に立ち上がると、駆け出した。きっと火津彌は上裸で寒いだろうが、走っている内に温まっていくに違いない。直ぐに手を離して、お互いに息を少し切らしながら、ついて出たのは⋯⋯)「⋯⋯全くとんだじゃじゃ馬ぜよ、火津彌さんの女は。」(そんなたわい無い言い合いであっただろう。   (10/7 00:21:21)