この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

サーマキス&フギンムニン

かき氷/サーマキス > (その日の昼飯時を過ぎた頃、オレは大量の金を持って鳳瀬のスラム街に繰り出していた。気配は少ないが、その鼻にくるきっつい腐乱臭が、現場の惨状を、目の当たりにしなくとも無理やり理解させてくれる。いつ嗅いでも、やはりこの臭いには一生慣れなさそうだ。さて、何故、ウェンディア王国の忠実なる騎士団であり、帝國軍の忠実なる僕、間者であるこのオレ様がこんな、クズ共とハエが集る世界の終わりみたいな場所に来たかって話をしよう。困ったことに、どこから嗅ぎつけてきたのか、このオレとギャンブル勝負がしたいってかわいそーな文無し野郎がいるらしい。オレ自身博打が趣味みたいなとこあるし、特に断る理由もないので受けてやった。この場所を選んだのは他でも無い、このオレ。スラムで地を這う奴らに金を見せびらかしながら良い気分になって賭け事ができるんだ、きっと気持ちいいぜ?)さぁて、それじゃあ暫く待ってやるか。挑戦者はどのくらい夢を見られるかな?(スラムの入り口に寄りかかり、一刻、一刻、その時を待っている。貴方が定刻通りに現れたなら、その先にあるものは地獄か天国か、果たして天秤はどちらに傾くのか。死神の博打が今、始まろうとしていた…)   (7/18 15:54:36)


山葵/フギンムニン > …ヨォ、アンタが幸福の女神様か?そうさな…一文無しの俺にチャンスを与えてくれる女神ってのは案外…ガサツらしいな(ごぉぉ、辺りに飛ぶハエすら叩き落とすような暴風が吹き荒れ、茶色いマントに身を包んだ巨大な”カラス”が現れる。180cmは優に越す筋肉質な巨体に奇怪なペストマスク。羽根が大量に縫い付けられたそのマントはまるで、本物のカラスが飛んでいるようにも錯覚してしまうやも知れない。)なぁ、アンタは女神なのか?それとも…死神なのか?まぁどっちにしろ…これから追々化けの皮剥いでやるよ。始めようぜ、楽しいギャンブルを…さ。(ハエと死体の野次馬に囲まれる中で、茶色いカラスはケラリと笑う。思慮深い女神も皮一枚剥がせば、それはたちまち白い骸を覗かす悍しい死神。せいぜい空の上で見下す気分を味わえ。)   (7/18 23:31:20)


かき氷/サーマキス > 「ん…やっと来たか。こんなクソ田舎で待ち合わせするにはちと派手すぎる登場な気もするが…ま、時間通り来たんだ、難癖付けようとは思わないね。折角の楽しい時間なんだ、下らないことでやる気削がれたら嫌だろ?(約束の時刻になって、そろそろ来る頃だろうか、もし来なかったらどうしてくれよう、なんて考えていると、スラム街の東から西まで、突き抜けるように風が強く通り過ぎていった。もし丈の短いの付けてたら思いっきりめくれてたかもな。別に気にしねぇけど。さて、風と共に現れたのが、今回の対戦相手…あぁいや、チャレンジャーとでも呼んでおこう…ようわからん模様の付いた服を着て、腕なんかは包帯でぐるっぐるの、なんか鳥みたいなマスクを付けた男。まるで、このスラム街に蔓延るカラス共のようだ。ここなら、腐敗した肉塊なんかを啄み放題だからなぁ?)   (7/19 00:03:41)
かき氷/サーマキス > 焦るな焦るな、急かす奴は女に嫌われるぜ?まずは自己紹介が礼儀ってもんだ。むかーしむかしオレがそういう店で働いてた時とか、名乗りもせずに押し倒して来た奴が何人も…と、話が逸れるとこだったな。オレ様はサーマキス、あとはギルバートとかザムザとかジャヴァウォックとか…んまぁ色々名前があんだけど、とりあえずサーマキスで良いや。お前は?(サーマキスは尋ねつつ、訪れたカラスを道の中央にセッティングしておいた椅子と机まで案内した。手入れがされておらず、最近まるで使ってない、と言わんばかりの腐り具合だ。芯はしっかりしてそうなので、博打中に壊れるようなことは無いだろう。さて、常識ある優良っぽい女神はゆっくりと椅子に腰掛けると、鞄の中から賽子とカップを一つずつ取り出しては、恋人を見つめる年頃の女性のような、恍惚とした表情でそれらを眺めている。見れば分かる、あぁ、こいつはギャンブルの沼に浸っている人間だ、と。)   (7/19 00:03:44)


山葵/フギンムニン > おぉ、中々空気読めるヤツじゃねーか。(難癖付けないサッパリした性格の彼女にふーん、と声を漏らせば、まずは自己紹介を促され)そうだったな、悪い悪い。…俺はフギンムニン。宜しくな、サーマキス。(沢山の字を所持している彼女から察するに、王国や帝國に侵入しているのだろう。それも軍や騎士団に所属していそうだ。少なくとも王国や帝國で暮らすだけなら字なんて無くともどうにでも出来そうだからこの様に多くの名を使う必要もない。)わ、古いな…まぁいい椅子だ、あんがとよ(座ればキィ、と軋む古びた椅子に腰掛ければ、彼女の出したサイコロとカップをまじまじと見つめる。イカサマをしているかも知れぬ、と疑っているようだ。)   (7/19 13:57:40)