この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

アルシラ&インフェルノ

カフカ/アルシラ > 「(日は沈み、是空の如き雲一つない空にはまだ星は姿を表していない。……嗚呼…たった今、上弦の月が姿を表したところだ。太陽のソレよりも優しく、易しい、包み込むような淡い光りが照らした姿は――――1人の預言者。足音を立てることさえせず、ゆっくりと歩みを進めて廃墟と化した白い神殿の前で立ち止まる)随分と長い間……神はこの地を見なかったのですね…。(慈愛の込められた"声"は廃れた神殿に語りかける。ずっと長い間、きっと誰も礼拝しにこなかったのだろう。ここにはもう祀られる神も、崇める人々もいない)あゝ……やはり私はもっと教えを広めなくてはならないようだ。(自戒を込めてそんな言葉を呟いて、通ってきた人気のいない細い道を振り返る。きっとこの先数十年、この地に"人"は現れないだろう。神とて忘却の彼方に葬られればその力を失う。信仰の在り方はどうあっても人にも神にも多大な影響を及ぼし合っているのだから……)」   (7/5 19:25:44)


マリア/インフェルノ > (――夜が、来る。 時刻は19時、夏の夕方の空は随分と悠長で、これからぽつぽつと星支度を始めるのだろう。いくらでも待ってやる、なんてったって俺の命は永久なのだ。永遠なのだ。久遠なのだ。あぁ、最ッ高の気分だぜ、夜はそう、俺たちの時間……。――うっとりと魅惑の翼を広げて、風を切って飛ぶ飛竜のような姿が、どこか退廃的な美しさを持つ神殿の上部に差し掛かった。無垢を表しているかのような白い柱とは対照的な、赤黒くごぼごぼと煮えたぎる地獄の釜のような異形の姿。彼の名は、インフェルノといった。)「……くひひッ…夜、夜は良いねェ、いいじゃねぇか。宵闇、漆黒、逢魔が刻。パーリナイッ!」(誰にも聞こえていないだろうに、言葉を覚えたばかりの子供みたいに次から次へと類語をまくし立てて翼を翻す。ふと眼下を臨むと、修道女のような人間の姿が目に飛び込んできた。彼は失速・滑空し、その人間の元へと近づく。)「…おい。」(近づく。)「なあ。」(どんどん近づいていく。)「なあ、おい。」   (7/5 19:54:00)
マリア/インフェルノ > (眼前に迫る程に近づいた頃には、ひたり、と鱗のついた足を地について、あなたを呼んだ。)「……よ~~お、人間ッ!!お祈りカマしにきたんだろ?訊いてやるよぉ、この俺様がなァ!」(元は自分も人間であった事などすっかり忘れたように、にやあ、と牙をむいて嗤った。)   (7/5 19:54:10)


カフカ/アルシラ > 「……。(ただ、立ち尽くしていた後に、すぐに貴方の存在に彼女は気づいたことだろう。そう、それは上空に現れたのだから。【おい……】その呼び声はだんだんと大きくなり、そして一つ、また一つ……翼を翻してはこちらに距離を縮めてゆく。そしてご機嫌な挨拶とともにその姿は眼前にまで迫っていた。灼熱のマグマを奥に秘めたその岩のような鱗。【不死=IMMORTAL】その存在は彼女も知っている)……こんばんは。(預言者は貴方とは対象的に小さい声で、それでもこの距離にいる貴方には必ず聞き取れるような声で挨拶を返すだろう。…あまりにも赤黒い貴方の炎は、言い表すならば地獄の業火(=inferno)。"地獄"という存在は彼女が信仰する教えの元では、罪人が死後に最も過酷な、天国へと至るための最初の試練を受ける場所だ。そしてその複数の試練を取り仕切る多数の悪鬼。あなたの姿からその存在まで連想するのに、厚い信仰を持つ彼女はきっと3秒とかからなかった事だろう)ええ、仰る通り巡礼に来たのですが……ここはもう、忘れられてしまった場所のようです。」   (7/5 20:20:36)
カフカ/アルシラ > 「(巡礼の意味は無に帰してしまった。教えを説きながら各国各地の神殿、教義は違えど神を崇めるのもまた彼女の目的だ。そして、彼女は決して、本来は邪悪な存在であるはずの貴方を敵視することは無いだろう。何故なら、一度死んだ身であったとしても生命であるから。例え過去にあなたがどれだけの人を殺めたとしても、彼女はそれを咎めようとはしない。それに、不死という概念は神にのみ存在すると彼女は教えられた。故にイモータル、その名を預かった存在さえ絶対的信仰の前では不死ではないと断言できる。いつか再び、冥府に落ちて亡くなった時にその業(=karma)を背負って再び罰を受けるべき存在なのだから―――――)あなたは、どうして此処に?(そう続ける声には抑揚がない。薄く開いた翠色の目から彼女の感情を読み取る事は不可能だ。気まぐれだろうか?、はた彼女の存在が気になったのだろうか?彼女は純粋に気になったのだろう。このような人気の少ない場所に、ましてやかつて神聖な場所であったこの場所にイモータルであるあなた姿を表した意味を彼女は問う。)」   (7/5 20:20:46)


マリア/インフェルノ > 「……あ?……」(こんばんは、と告げられた小さな声に彼は怪訝そうな声を漏らした。こいつ、俺様が恐ろしくはないのか?)「……はッ、それがどうしたってンだ?いいじゃねえか、ボロっち臭ェ神殿なんかかなぐり投げてよ~、てめェ~は今日から俺様を信仰しな。俺の名はインフェルノ、地獄に堕とされたくなかったら言う通りにしろよ。ま、今日はギャラリーもいねェ~し今すぐ殺したりはしねェがな。だがそれも気分次第だぜ、なんつったって俺様は……」(ぺらぺらぺらぺら、相手のペースを顧みない自分語り。俺、俺、俺。彼の世界はどうやらとことん自分中心のようだった。しかし、それもあなたの言葉によってぴたりと止まる。脳に響くような深く落ち着いた響き。ごぼ、と岩肌の下のマグマが音を立てた。)   (7/5 20:39:53)
マリア/インフェルノ > 「……どうして此処にだって?さあなんでだろうねぇ、くひひッ…。”導き”ってやつかもな?へへ、そうだそうだ。この神殿を俺様を祀る為のモンにしちゃってもいいかもな。そうだ良いこと考えた天才か俺?てめェ~、今日からインフェルノ神殿の司祭になれよ。」(”導き”だなんて、まるで神を信仰する魔術師みたいな言葉を投げかけて、彼はより一層得意げだった。この人間は中々きれいな見た目をしてるし、そんな奴が俺の為に仕える、そりゃブチ上がるぜ。)   (7/5 20:39:58)


カフカ/アルシラ > 「(つらつらと言葉を並べ続けるあなたの一語一句を彼女は聞き流したりはしないだろう。これは貴方と彼女の一対一の対話なのだから。人の話を聞くのもまた預言者の務め。嫌な顔一つせず、その暴論の数々を彼女は薄く開いた翠色の眼のまま聴いて、聞いて―――)私には私の信条が在ります。故に貴方の教義に従う事はできません。(そしてつとめて冷静に、冷たい声は廃墟に"響いた"。それは如何なる魔術、でもなんでもない彼女の"信念"。決して大きな声を出したわけでも、拡声器の類を使ったわけでもないのに、どうしてかその声は、明確な【断り】は貴方の脳内で反芻を続けることだろう)私はアルシラ、この世界に新たなる教えを、そして救いを齎すべくしてこの地に生を授かった存在です。(白い修道服が風に靡く。彼女は漸くして、ここで『『『目を開いた』』』)貴方も等しく、私からすれば一つの命に過ぎません。不死の存在であることに驕り昂ぶってはいませんか――――――?(その声は、おおよそ先程の預言者とは少し違う雰囲気を纏っていた。あなたが感じたのは"神"。そう、彼女はいま神託を、彼女の神の言葉をそのまま口にしているのだ――)」   (7/5 21:00:23)
カフカ/アルシラ > 「この神殿にもかつて、今は忘れられてしまいましたが……神が居ました。良いですか。軽々しくもそんな言葉を口にしてはいけない――――その存在を上から塗り潰そうなどと言う事は許されない、それは紛れもない、《《破戒》》だ!!!!!!!!!!!!(ごう、と風が強くなったのに貴方は気づくだろうか。彼女の金の十字架のピアスは貴方の体から洩れ出る獄炎に反射して光を放っている。そして貴方は【修羅】を見た。先ほどまでの、優しい聖母のような修道女はもうどこにもいない彼女は、彼女の神は―――"怒っていた" https://youtu.be/FG0nmKxYNUQ)」   (7/5 21:00:33)


マリア/インフェルノ > (『従う事はできない?』『驕り昂ぶっ……何言ってんだ、こいつは?』拒否された。拒絶された。そう思った。『許されない、だと?』凛然と響く声、落ち着き払った態度。最初から気に食わねェと思っていたが、そろそろ堪忍袋のキャパオーバーだ。)マグマが血管を駆け巡り――――脳天破る。)「……ギ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛イ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛!!!」(地獄はシャウトした。デスヴォイス(死ノ声)が響き渡ったその瞬間、インフェルノの後ろで起こった爆発が、神殿の太い柱の一つをぶっ壊した。飛び散る崩壊の音。)「ハカイ?ハカイって何だ?破壞なら得意だぜェ゛エ゛エ゛エ゛!?お望みとあらば魅してやるよォ、アァ゛!?神によってぶッ生き返された俺の異能をなァア゛ア゛ア゛!!ギャーーーーッハハハハ!!!」(劈くような金切り声と共に、あちらこちらで爆発が起きる。彼の顔は楽しそうでもあり、怒っているようでもあったけれど、何か、何かの感情を欠いているような、何かが欠如しているような、不気味なものだった。)「――――Welcome To The Inferno!!!」(お前が示す生き方に問う。神の異能を前にして、ここままやり過ごせるかな?)   (7/5 21:20:46)


カフカ/アルシラ > 「(爆発の応酬。あちらこちらで炎が空を赤く染め上げる。まさに叙事詩に登場する地獄の再現。もしくはそれに限りなく近い状態である。爆発によって飛んできた塵が彼女の頬を掠め、薄い切り傷が入る。つう、と血が流れるが彼女は顔色を変えることさえしない。何故なら彼女はもう既に【【神を宿している】】状態にあるからだ)インフェルノ……地獄など[序章=overture]に過ぎない…。私は既にパラディーゾ(Paradiso=天国)の上にいるのだから……。(そして貴方は目撃する。天に一等星が姿を表した。そう―――アル・シャラ・アル・シャミイヤ。つまりはシリウスである)あゝ……只今、神託を預かりました。(全ての教え、宗教は一つの教えに帰結する。彼女は今、世界に奇跡をもたらすだろう)[I deny evrything. I deny all of it(私は全てを否定する……全てを、だ。)……これは審判である。そして未来永劫語り続けられる神話の一端である。](その声は、大地を。空気を。そしてあなたが起こした天変地異含む全てから聞こえてくる【声】だ。なにも直接的にあなたを傷つけようとはしない。常人が信じられるだろうか、彼女は今、あなたに【説教をしている】)」   (7/5 21:57:02)
カフカ/アルシラ > 「[審判者が来たり、正しく全ては帰るべき場所に帰るのだ。聴け、これは悲壮の歌である。](シャン!と高い音を立てて彼女は右手に持った金色の聖槍で地面を叩く。それは詠唱を始める為の合図でもあったのだ――――)《あゝ。悠久を失った悲しき子よ。嘆きの歌をここに。鐘は生命の誕生、そして終焉を告げる。あゝ。人間である事を忘れた哀しき子よ。しかし等しく裁かれなければいけない――――》【グラウベン・ミア―――――ソゥ・リーベ。ダー・ニト・ロロイ・アドナイ(我が主の声を聞け、信じよ――――――そして愛しなさい。)】(声はあなたの精神に直接語りかける。これは天啓にして戒め。あまりにも重すぎるその重圧は彼女が神の代弁者である事を信じさせるには、否。信じざるを得ない。そして詠唱の意味に気づいたならば……驚くべきことに、彼女は貴方に"戦意の喪失"を望んでいるのだ。https://youtu.be/U0630s6MrMA)」   (7/5 21:57:12)


マリア/インフェルノ > (あなたの頬に紅き筋が走るのを見てにやりと笑う。次は的確に爆発をブチ当ててやろう。まずはばさりと翼を翻し、今にも崩れそうな神殿の上へと体制を立て直す事にした。何をする気かは解らないが、ここなら自分の身に危害は及ばないであろうと。ぽつりぽつりと表れ初めた星の空へ向かって舞いあがる。その間にあなたが詠唱を完了する時間を与えてしまっている事にも気づかないまま。崩れかけの柱に支えられ斜めになった屋根へふわりと降ろした足が、ずるり。――きいてしまった、その声を。)「………んだ?」(小さな声だった。爆発を伴わない、思わず溢れた呟きだった。)「……う、ぐ、…アッ…な、なんだッ、俺は、そんな、言葉、知らないッ…!悲壮?嘆き?哀しき?くそ、くそ、俺の知らない言葉でしゃべるなッ…!やめろ、聞きたくない、聞きたくない……!!」(化け物じみた尖った耳をふさごうとする彼の願いも虚しく、あなたの声はまるで脳に直接響くかのように届き、赤い身体の奥底にじわじわと広がっていく。)「てめェ、……魔術師かよ、魔術師だったんだな……!!魔術師……?魔術師っ、なんでっ、ずるいっ、ずるいよっ……」   (7/5 22:37:21)
マリア/インフェルノ > (閃光に似た記憶の蘇りに、彼自身がついていけなかった。何が起こっているのかもわからぬまま、引きずり出された記憶の傷に呻いて悶絶する。『……悲しい事もあるだろうけれど、どうか人生を悲観しないでね。』 ……悲しい?悲しくなんかないさ、おれにとってはこれが普通の事だもの。その同情するような目をやめてくれよ。俺の人生は楽しいのさ。 『……死なないで、死なないで、トミノ。悲しいよ、君がいなくなるのは。』 ……悲しまないでよ。おれの"リアル"が悲しいもんだったって思いたくはないんだよ。ほら、創造の中で"俺"はいつだってヒーローさ。きいてよ、おれ、魔術師になりたいんだ。――)「……くそがアァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛っ!!!」(絞り出すような咆哮が響く。この人が魔術師なら、戦わなきゃ。なんでだろう、なんでわかんないけど、どうしてもそう思う。)   (7/5 22:37:41)
マリア/インフェルノ > (絞り出すような咆哮が響く。この人が魔術師なら、戦わなきゃ。なんでだろう、なんでわかんないけど、どうしてもそう思う。)「……魔術?魔術なんて朝飯前だぜ!“——燃え上がれ地獄の業火ヘルファイア、弾け飛べ煉獄火山ボルケーノ、いざこそ魅よ!核融爆発 エ゛ ク゛ ス゛ プ゛ ロ゛ ー゛ ジ゛ ョ゛ ン゛ ッ゛ ッ゛!!”」(”おれが考えた最強のじゅもん。”負けるもんか、おれは神様に、魔術師みたいな語彙力を貰ったんだぜ。かっこいいだろ、――超かっこいいぜ!)   (7/5 22:37:51)


カフカ/アルシラ > 「ああ、きっと初めから分かっていたのでしょうか。あなたは悲しみを忘れている。(預言者は言葉を紡ぐ。この詠唱はまだ続くのだから。神殿はきっともう粉々になってしまっただろうか。)―――――私は。(息を吸い込んで、彼女は再び神託を。啓示をあなたに授けるだろう)私は、魔術師ではありません。宣教師であり、預言者であり――――あなたがたの先生です。(事実上、彼女は魔術師に該当するが、彼女はその枠に収まるつもりは無いという風に否定をする。翡翠の眼は慈愛を帯び始める。天に輝くシリウスはより一層強い光を放つ)聴きたくないことを聞かない。見たくないのを見ない。そうして人は逃げようとします。普遍的なことです。しかし、自らに嘘をつき続ける事はできない。(甘えだ。聴きたくない、というあなたの言葉を懐柔するように彼女は説教を続ける。残酷な運命に見えるかな?けれどこれは"誰しもが嫌なことであり、誰しもが受け入れなければならない事"だ)」   (7/5 23:04:12)
カフカ/アルシラ > 「楽なことに逃げ続けてはなりません。そして自分自身と向き合うのです。"""私の顔を見なさい"""。(つかつかと彼女は頬から血を流しながらあなたに一歩一歩と距離を詰めていく。あなたがた彼女を見つけた時とは違う。悠々と、そして威風堂々と。あなたの目前に迫った彼女は決して視線をそらすことをしないだろう)――――――あなたを、救いに来ました。(思えばあなたは彼女の顔を、今この瞬間初めてはっきりと見たかもしれない。血は止まらずまだ流れ続けているけれど、その陶器のような白い肌はまるで彫刻のように造られたと感じさせるほどの美しさを見せている。そして彼女は貴方の存在を拒絶することをしなかった)【我が神を信じなさい。そうすれば、貴方も魔術師になれます】(言葉は、酷く簡単に精神に響いただろう。水面に落ちた一滴の水が波形を作って浸透するように、すんなりと。これこそ神託。預言であると、彼女は懐から銀の十字架を取り出して、貴方の顔に翳すと)【さあ――その手を伸ばして。】(赤子に物語を読み聞かせる母親にような声で、手を差し出すだろう)」   (7/5 23:04:22)


マリア/インフェルノ > (魂の叫びは虚しく響き、爆発が起きないのを目の当たりにして、インフェルノは……否、トミノは、全身から力が抜けていくのを感じた。ぼうっと呆けて、もはや魔術なしでもあなたの"説教"はするすると水のように入り込んでくる。その顔には、はじめて悲しみの色が浮かんでいた。)「……じゃあ、じゃあおれは、どうしたらよかった……?夢があったんだっ……、おれ、魔術師になりたかったんだ。病気が治ったらきっとって。…逃げたわけじゃない、おれは……わかんない、何いってんだかさっぱりっ……!!」(じわじわ、ゆっくりと思い出される生前の自分の末路。まだ11歳だったおれは、身体が弱くて外に出る事もままならなかった。だから沢山本を読んだんだ。英雄譚だ、ヒーローの物語だ。はじめて魔術師ってやつを見た時、”ほんとにいるんだ”ってびっくりしたっけな。魔術師になりたいと言ったらみんな賛成してくれた。今思えば、もう永くないおれにせめて夢を見せてくれようとしたのかなあ。でも、本気だったんだぜ。)   (7/5 23:32:11)
マリア/インフェルノ > 「おれは、死から逃げてたのかな?いいや違う、おれだけは、死に立ち向かってたんだ。なのに、あれ……――?おれ、なんで、人を殺そうと思ってたんだっけ……?」(目があつくなったけれど、泣き顔から涙は溢れなかった。この異形の身体も、心とおんなじように悲しみの結晶を奪われてた。)「救い?」(化け物になってしまったトミノの顔に近づいたあなたは、なんだかめちゃくちゃきれいで、カッコよかった。)「魔術師に……おれが?……導いてくれるのか、あんたが?」(トミノは今までで一番小さな声で呟く。)「……超かっけぇ……。」(泣き笑いのような顔であなたを見て、両手を伸ばして、トミノは神殿から真っ逆さまに墜落した。かっけぇ、やっぱ魔術師って超かっけぇ。――アルシラ、それがあんたの字だったっけ?ついてくよ、おれのヒーロー。)〆   (7/5 23:32:46)