この世界では、
”言葉”が魔力を持っていた。

さよなら私。はじめまして、私。

ゑゐりあん/董 > …よかったのかな(結局、あの後二人は別々の部屋で寝ることとなり、董は一人部屋のベットで寝転がっていた。心ここあらず、と言った様子で天井を見ていた。今になって、さっきのダメージが響いてきたのか、頭がぼぅっとする。まるで世界が変わってしまったかのようだ。…否、世界は変わったのだ。董にとって、火津彌は世界そのものでもあった。盲目に、単純に、幼稚に、軽率に。彼のことしか考えずに生きてきた。他のことなんてどうでもいいと思っていた。ただ、もしそれを失った時、自分はどうなるのだろうか。そのことは、考えたことがなかった。…否、考えたことはあった。ただ、それを考えないようにしていた。だって、そんな恐ろしいことを考えたくなかったから。だけど…今回の件で知ってしまった。その時は、意図も容易く訪れてしまうのかと正直そちらのほうにも絶望した。憧れの気持ちと言うのは、こんなにも簡単に崩れ去ってしまうのか、と)でも…。…よかった…   (10/26 01:23:11)
ゑゐりあん/董 > (もう一度、彼に恋をするチャンスを董はもぎ取った。ただ、今のままではまた同じ目に合うだけである。…だから、董は変わらなくてはならないのだ。再び、成長しなければならないのだ。草木のように、成長をしなければ。そのまま、枯れてゆくだけである)…あ(ふと、視線を窓の外に見やると、月が遠くで輝いていた)…月光…か(ふと、彼の教えてくれた真名を口にする董。自分の真名ほどではないが、それでも他人に真名を伝えるという行為は、董にとってはかなり嬉しいものだ。だからこそ、彼のその想いに応えねばならないのだ)…今までの私とは、決別しなきゃならないよね。今までの私とは、さよならしないと…ね   (10/26 01:23:25)
ゑゐりあん/董 > (そう言うと、董はベットから立ち上がり、持ってきた愛刀である小太刀、玉響を手にし、部屋の中央に胡坐をかいて座る)失恋したときって、髪を切るって言ってたよね(前に、同僚である兵士が話していたのを小耳にはさんだが、失恋した際には髪を切るらしい。どうも、前の男は忘れて新しい恋をするための、ある種の儀式のような物らしい。自分にはついぞ縁のないものだとは思っていたが)まさか、実行する日が来るとはね。…人生、何が起きるかわかんないや(そう言って、董は自身の髪を。縄でまとめた細くて長い常盤色の髪を掴んだ)…思えば、ずっと伸ばしてたっけかな。小さい頃から、ずっと(一度も散髪したことがないにもかかわらず、魔術によって常につややかに保たれていた常盤色の美しい髪。その髪に董は小太刀の刃をあてがい)   (10/26 01:23:43)
ゑゐりあん/董 > …じゃぁね。過去の私   (10/26 01:23:58)
ゑゐりあん/董 > (髪の毛を切り落とした。彼女の長い髪は切り落とされて、ハラハラと、数本の髪の毛が床に落ちる)…さて…と(そうして軽くなった頭を振るう董。この後も色々と整える必要はあるだろうが、それは本職の仕事だ。何はともあれ、これで儀式は終わった。失恋から立ち直るための儀式、は)…過去の私はフラれた。でも安心して。未来の私が仇を取るから(手の中にある斬られた髪を見つめながらそう言う董。今日の私はだめでも明日の私はできる。幼い頃から、ずっとそうして生き続けてきた。それに、今ここで引いてしまえば、菖蒲道の名に恥じるというもの)…初めまして。新しい私(なんだか世界が明るく見える気がする。淀んでいた気持ちが、なんだか晴れ晴れとなった気がする。きっと、明日彼に会った時は驚かれるだろうが、その時は笑顔で言ってやろう)   (10/26 01:24:12)
ゑゐりあん/董 > 「今日からこれが私だ。惚れさせてやるから覚悟しとけ」(…と。そうと決まれば、色々と学ばなくては。色恋だけではない。世間の様々なことを学ばねば。そうして私が大きな大木となった暁には、彼と幸せになってやろう)   (10/26 01:24:41)
ゑゐりあん/董 > だからその時まで、待っていてね。馬鹿火津彌【さよなら私。はじめまして、私。】   (10/26 01:24:47)